部署異動とは?メリット・デメリットや手順を解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

部署異動とは?メリット・デメリットや手順を解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

部署異動とは?メリット・デメリットや手順を解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

部署異動とは?メリット・デメリットや手順を解説

「部署移動を実施する目的・理由は?」

「部署異動のメリット・デメリットは?」

「部署異動はどのような手順で進めるの?」

上記のようにお悩みではありませんか。

部署異動とは、企業・組織の従業員を別の部署に異動させることを指します。組織の活性化や属人化の解消につながる反面、離職率の増加を引き起こす原因にもなり得るため、正しい知識を持つことが重要です。

そこで今回は、部署異動の概要や実施する理由、適切な部署異動の手順を解説します。メリット・デメリットや成功させるためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
組織マネジメントに課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

人事評価のebook

1. 部署異動とは

部署異動とは、企業や組織内の従業員を所属している部署から別の部署へ配置転換することです。従業員のスキルアップや適材適所の人材活用、欠員補充、社員の成長促進、組織の活性化など、さまざまな目的で実施されます。

部署異動を正しく実施できると、社員のキャリアアップや社内の風通しの改善が実現できるため、実施している企業は多いです。株式会社アッテルが実施した調査によると、2022年度には約6割の企業が人事異動の実施を計画していたことがわかっています。

参照:2022年人事異動に関する調査|株式会社アッテル

2. 部署異動を実施する4つの理由

企業・組織が部署異動を実施する理由は、主に以下の4つです。

  1. 業務を効率化するため
  2. 人材を育成するため
  3. 従業員の不正防止のため
  4. 新規事業を立ち上げるため

以下、それぞれ具体的に解説します。

2-1. 業務を効率化するため

部署異動を実施する理由には、業務を効率化することが考えられます。従業員が自身のスキルや適性に合った部署で働けると、各々のポテンシャルを最大限に発揮できるためです。

部署異動をすることで、他部署との交流や個々の知見を増やすことにもつながります。社員同士の連携が取りやすくなり、イノベーションや新たなアイデアが生まれるきっかけになるでしょう。

2-2. 人材を育成するため

人事異動は人材育成をすることも理由として考えられます。人事異動によって新たな業務に携わることで、これまでの業務では身につかなかったノウハウを習得できるためです。

人事異動でベテラン従業員を育成担当として配置することで、部署全体のスキルアップも期待できます。新たな業務や経験を通じて、さまざまな業務に対応できる柔軟性のある従業員に成長するでしょう。

2-3. 従業員の不正防止のため

部署異動を実施する理由には、従業員の不正防止も含まれます。もし、一人の従業員が同じ業務を長年担当すると、他者が介入しにくい状況が生まれ、不正が容易になるためです。

ミスの隠蔽(いんぺい)や賄賂、横領などの不正が生じる確率が高くなります。部署異動により流動性をもたせることで、従業員の不正を予防できるでしょう。

2-4. 新規事業を立ち上げるため

部署異動を実施する理由には、新規事業の立ち上げも考えられます。

新規事業には、事業に適した知識やスキルを持つ人材が必要であるためです。既存の部署から適任者を選出することで、事業の立ち上げを効果的に進められるでしょう。

新しい挑戦を厭わない人や、スキル・経験ともに豊富な人材が選ばれる傾向があります。

3. 部署異動を実施する4つのメリット

部署異動を実施するメリットは、以下の4つです。

  1. 適材適所の人材配置ができる
  2. 組織の活性化につながる
  3. 従業員のモチベーションが向上する
  4. 業務の属人化を解消できる

以下、それぞれ詳しく解説します。

3-1. 適材適所の人材配置ができる

部署異動を実施すれば、適材適所の人材配置が可能となります。適材適所の人材配置とは、従業員の適性やスキル、キャリアなどを考慮し、最も活躍できそうな部署に配置することです。

適材適所の人材配置をすることで、従業員が自身の能力を最大限に発揮できる環境を実現できます。従業員の適性やスキル、経験を正確に把握してから配置を決定するプロセスを構築しましょう。

3-2. 組織の活性化につながる

部署異動を実施することで、組織の活性化を促せます。新しい部署での業務によって、新たなスキルを身につけたり、異なる視点からアイデアを提案したりできるためです。

従業員同士のコミュニケーションの活性化にもつながります。横断的な交流が活発になれば、新たなアイデアやイノベーションの促進にもつながるでしょう。

3-3. 従業員のモチベーションが向上する

部署異動を実施することで、従業員のモチベーションが向上する可能性もあります。従業員にぴったりな部署で業務をすることで、成果につながりやすくなるためです。

従業員のモチベーションが向上すれば、業務を効率的に進められるため生産性が向上します。仕事への満足度も高められるため、離職率の低下にも寄与できるでしょう。

従業員のスキルや適性を正確に把握し、従業員のキャリア意向や異動希望を考慮して部署異動を実施することが大切です。

3-4. 業務の属人化を解消できる

部署異動を実施することで、業務の属人化を解消できる可能性もあります。属人化とは、特定の業務を一定の担当者しかおこなえない状態のことです。担当者しか業務の内容や進め方がわからなくなるため、担当者の休職や退職などで業務が停止する危険性があります。

部署異動を実施すれば、企業・組織内で業務に携わる人数を増やすことが可能です。業務の引継ぎなどによって業務プロセスが明確化されるため、従業員同士で業務内容を理解しあえます。

特定の担当者が不在になったとしても、業務が滞ることなく継続できるようになるでしょう。

4. 部署異動を実施する2つのデメリット

部署異動を実施するデメリットは、以下の通りです。

  1. 失敗すると離職率増加につながる
  2. 従業員が業務に慣れるまで生産性が低下する

ここからは、それぞれ具体的に解説します。

4-1. 失敗すると離職率増加につながる

部署異動に失敗すると、離職率の増加につながる可能性があるため注意しましょう。納得できない人事異動がおこなわれた場合、対象者のモチベーション低下につながる可能性があるためです。

特定の部署で将来的に活躍を期待されていた優秀な社員を部署異動すると、優秀な社員が育たなくなる可能性があります。成長の機会がないと判断され、離職につながるでしょう。

4-2. 従業員が業務に慣れるまで生産性が低下する

部署異動を実施すれば、従業員が業務に慣れるまでは生産性が低下します。従業員が異動した後、新しい業務内容やメンバーに慣れる必要があるためです。

異動してきた従業員が仕事を理解できるまで教育する時間と労力も必要になります。育成担当者の通常業務がおろそかになり、生産性が低下するおそれがあるでしょう。

5. 部署異動の手順

部署異動を実施したいなら、以下の5つの手順でおこないましょう。

  1. 組織の現状把握・ヒアリング
  2. 人事異動の計画立案
  3. 候補者の選定
  4. 内示・辞令
  5. アフターフォロー

以下、各手順を詳しく解説します。

5-1. 組織の現状把握・ヒアリング

部署異動を実施するなら、まずは企業・組織の現状の把握を徹底します。現状把握から始めることで、社内のどの部署にどのような人材が足りていないかが明確になるためです。

各部署の責任者にヒアリングをおこない、部署のニーズや問題点を理解するところから始めましょう。その後、現場社員や他部署の従業員など、情報収集先を変えて多角的な視点から情報を収集することも重要です。

5-2. 人事異動の計画立案

企業・組織の現状把握ができたら、次に人事異動の計画を立案します。組織の目標達成に必要な人材の能力や人数を計画的に管理するためには欠かせない項目です。

人事異動計画は組織の経営戦略と連動している必要があるため、まずは経営層との密接な連携を保ちながら計画を進めましょう。従業員のスキルや経験、適性、キャリア志向などのデータを収集・分析してリストアップすることも重要です。

5-3. 候補者の選定

人事異動の計画が立案できたら、次に人事異動の候補者を選定します。ヒアリングによって得られた従業員のキャリア希望や適性を考慮し、計画達成に必要な人材を決定しましょう。

異動後の組織全体のバランスに問題が起きないかシミュレーションをおこなうことも重要です。問題が発生しそうな場合は、新たに候補者を選定しましょう。

5-4. 内示・辞令

人事異動の候補者が決定したら、内示・辞令を実施しましょう。内示は、正式な発表前に本人や関係者に非公式に通知することを指し、辞令は決定事項を正式に通知する文書のことをいいます。

異動が決定したら、まずは人事部門・上司が内示を準備してください。口頭でおこなわれることが多いですが、「内示書」を用いて通知することも可能です。

本人や関係者に内示をおこなったら、準備期間を経て正式に辞令を発表しましょう。内示から辞令までの期間は、業務の引継ぎや転居に必要な準備期間を確保できるよう、余裕を持って設定することが重要です。

5-5. アフターフォロー

辞令を出して人事異動が無事に終わったら、従業員のアフターフォローも忘れずおこないましょう。

異動後の従業員が環境に適応し、業務をスムーズに開始できるようになるためには重要な要素です。アフターフォローをおこなうことで、異動による不安やストレスを軽減し、従業員のモチベーションを維持できるでしょう。

具体的には、異動者が新しい部署での業務に慣れるまで、定期的な面談や研修、指導を提供します。新しいメンバーと良好な関係を築けるよう、チームビルディング活動や歓迎会をおこなうことも効果的です。

6. 部署異動を成功させるためのポイント

部署異動を成功させたいなら、以下の2点を押さえましょう。

  • 部署異動の理由は明確に伝える
  • 事前のヒアリングを徹底する

以下、それぞれ解説します。

6-1. 部署異動の理由は明確に伝える

部署異動を成功させるためには、部署異動の理由を明確に伝えることが大切です。理由がわからなければ、従業員は自身の異動に納得できず、新しい部署での業務も前向きに取り組めません

まずは、異動先での具体的な業務内容や、異動する従業員に対する期待を明確に伝えましょう。異動する従業員の成績・スキル・能力などを示しながら、選ばれた理由を具体的に伝えることが重要です。

異動が従業員のキャリアアップにどのように貢献するのか、企業にとってどのようなメリットが生まれるのかも伝えるようにしましょう。

6-2. 事前のヒアリングを徹底する

部署異動を成功させるためには、事前のヒアリングを徹底することも大切です。異動先の部署のニーズ・問題点を理解し、適材適所の人材配置を実現するためには欠かせません

異動による従業員の不安・ストレスを軽減し、モチベーションを維持することにもつながります。

当然、異動先の部署の現状や課題、必要とされるスキルや人材像について詳細にヒアリングすることは重要です。そのうえで、異動によって異動元の部署に影響が出ないよう、現在の業務や人員状況についてのヒアリングも忘れないようにしましょう。

7. 部署異動のやり方やポイントを理解して正しく実施しよう

今回は、部署異動のメリット・デメリットや実施の手順、成功のためのポイントなどを詳しく解説しました。

人事異動を正しく実施できれば、企業のコミュニケーションの活性化やイノベーションの促進などにつながります。ただ、部署異動の正しい実施方法やポイントを把握しておかなければ、離職率の増加や生産性の低下につながるのも事実です。

正しい部署異動の方法やポイントを理解して、効果的に部署異動を実施するように心がけましょう。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
組織マネジメントに課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

人事評価のebook

OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

人事・労務管理のピックアップ

新着記事