目標と指標の違いは?設定するときのポイントを解説
更新日: 2023.9.1
公開日: 2023.5.31
OHSUGI
ビジネスを進めるうえでは従業員、部署、企業全体に目標があることで、意欲を持って業務を進められます。ただし、目標を設定しただけでは意欲的に取り組めません。目標を設定したら、達成に向けてどう動いていくかの指標も設ける必要があります。
この記事では管理者向けに目標と指標の違い、さらには目標設定、指標設定のポイントを解説します。
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1. 目標とは?
ビジネスにおける目標とは「前年より〇〇円売上を伸ばす」といったように、具体性を持った目指すべきゴールです。目標と似た言葉に目的がありますが、両者には違いがあります。目的は「売上を伸ばしたい」など目指す内容であるのに対して、目標は目的達成のために具体化されているため、適切な目標設定がなければ目的は達成できません。
一般的に企業全体の目標を部署、チームごとの目標、さらには従業員それぞれの目標に落とし込んで設定されます。
2. 指標とは?
指標とは判断や評価を下す際の基準です。ビジネスおいてはKPIと呼ばれることも多く、業務においての目標達成度と認識されています。KPIを設定することで、従業員一人ひとりが目標達成のために、どのような業務や工程を経ればよいのかがわかりやすくなります。一方でKPIを設定しないと、従業員は目標達成のためにどのような対応をすべきかの判断が遅れてしまいます。その結果、目標を達成できない可能性もあります。
3. 目標と指標の違い
目標はある物事で目指すべき目印なのに対して、指標は判断基準となるものという違いがあります。ビジネスにおいては、指標であるKPIの先に目標があるというイメージです。
なお、KPIのように目標もKGIと呼ばれることもあります。KGIとは重要業績評価指標、経営目標達成指標と訳され、目標を達成できたかどうかを判断する指標です。目標達成かどうかの判断を下すためにも、KGIは具体的な数値を設定する必要があります。
4. 目標や指標を設定するときのポイント
目標や指標を設定するときにはフレームワークであるSMARTの活用や従業員に応じた目標設定といったポイントがあります。なかでもSMARTは目標設定、指標設定どちらにも活用可能です。
4-1. 【目標設定】フレームワークであるSMARTを意識する
フレームワークのSMARTは次の5つの構成要素の頭文字を取った略称です。
- Specific:具体的な
- Measurable:測定可能な
- Achievable:達成可能な
- Relevant:関連性のある
- Time-bound:期限のある
目標は具体的かつ結果を測定できるようにすることで、どのような手段を講じればよいのか、どれだけ達成できたかを把握できます。また、達成できないであろう高い目標や容易に達成できる低い目標では、疲労やモチベーション低下の原因となってしまいます。そのため、達成可能な目標を設定することが大切です。
また、企業全体や部署、チームごとの目標と関連する目標であることも大切です。そのため、従業員自身に目標を設定させるのであれば、管理者が適切な目標設定であるかを確認する必要があります。
最後に目標達成までの期限を設けます。期限があることで締め切りから逆算して、何をいつまでに行なえばよいのかが判断しやすくなります。また、大規模なプロジェクトとなると目標達成までに時間を要する傾向にあるため、細かく期限を設定すれば進捗の把握や軌道修正もしやすくなるでしょう。
4-2. 【目標設定】従業員にあった公平な目標を設定を心がける
従業員ごとに目標を設定するのであれば、それぞれの能力に応じた目標設定を心がけましょう。経験年数や役職などによって従業員のスキルはさまざまです。そのため、絶対的な基準で全員に同じ目標を設定すると、経験の浅い従業員には重荷にな理、モチベーションが低下してしまうかもしれません。このようなリスクを避けるために、従業員に応じた目標を設定することが大切です。あわせて従業員の性格や特性も考慮してもよいでしょう。
4-3. 【目標設定】環境の変化に備えておく
目標達成のために業務を進めているうちに、従業員の離職など環境の変化が起こる可能性があります。このような環境の変化が起こることを目標設定時に理解しておきましょう。万が一、環境の変化が発生した際、管理者は冷静に分析をして目標の修正をはじめとして変化に対応していくことが必要です。
4-4. 【指標設定】KPI設定前に自社の状況を把握する
KPIを設定する前に自社の強みや弱みを把握しておきましょう。自社の活かすべき強みや自社の課題を明確にしてKPIに落とし込むことで、戦略的にKPIが設定可能です。
4-5. 【指標設定】KPIツリーを活用する
指標であるKPIは目標から逆算して設定します。その際に活用できるのがKPIツリーです。KPIツリーとは目標であるKGIを頂点に据えて、実現に求められるKPIをツリー状に記した図です。
たとえば「○○円の売上増加」をKGIに据えた場合、「顧客数増加」「顧客単価増加」というKPIに枝分かれします。そこからさらに、「新規顧客」「リピート顧客」といったようにKPIが広がっていきます。KPIツリーを活用することでKPIが細分化できるうえに、目標達成を阻む要素もみえてきます。
4-6. 【指標設定】KPIにもSMARTを活用可能
目標設定で用いたフレームワークであるSMARTはKPIでも活用可能です。KPIの設定でSMARTと活用する際も、目標設定と同じ要領で具体性、関連性を意識したKPIを設定していきましょう。
4-7. 【指標設定】KPIを絞る
KPIを細分化することで目標への工程がわかりやすくなります。しかし、細分化しすぎるとKPIの管理が煩雑になり、業務効率が低下してしまう恐れがあります。そのため、重要と思われるKPIを5個ほどに絞って設定しましょう。
5. 目標設定・指標設定を適切に行なって効率的に業務を進めよう
ビジネスにおける目標とは具体性を持った目指すべきゴールです。一方、指標とはKPIと呼ばれ、業務における目標達成度を表わします。両者は関係していて、KPIを積み重ねることで目標達成につながります。
目標設定、指標設定どちらにもフレームワークのSMARTが活用可能です。SMARTに基づいた具体的で測定、達成可能な全体の目標と関連した期限のある目標、指標を設定することで、従業員が効率的に目標達成に向けて業務を進められます。
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