エクセルで人事データを分析するには?基本機能と活用例をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|クラウド型人事労務システム

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エクセルで人事データを分析するには?基本機能と活用例をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|クラウド型人事労務システム

エクセルで人事データを分析するには?基本機能と活用例をわかりやすく解説

PCExcelは離職率や残業時間、採用実績などの人事データを簡単に集計・分析できる便利なツールです。労務・人事担当者が必ず知っておくべき実務スキルの一つといえます。

関数やピボットテーブルを活用すれば、人事施策の改善につながる定量的な分析も可能です。

この記事では、Excelで人事データを分析するメリットや基本機能、活用例、注意点について詳しく解説します。

人事業務にExcelを取り入れ、データに基づいた判断や改善提案に役立ててください。

そもそもなぜ人事データの管理は必要? その必要性と活用価値を解説

企業として人事データを適切に管理することはとても重要ですが、そもそもなぜ人事情報の管理が必要であり、その先に大きな活用価値があることについても、正しく理解できていますか?
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1. エクセルで人事データを分析するメリット

メリット

Excelで人事データを分析する主なメリットは以下の3つです。

  1. 導入費用を抑えられる
  2. 柔軟にカスタマイズできる
  3. データ連携・共有がしやすい

各メリットを詳しく解説します。

1-1. 導入費用を抑えられる

Excelを使えば、人事データの管理・分析にかかる初期コストを大きく抑えられます。

Microsoft Officeは多くの企業で標準的に導入されており、Excelの利用に追加費用がかからないためです。インターネット上には無料で使うことができる人事管理用テンプレートが多数公開されており、初期設定や設計にかかる手間とコストも抑えられます。

1-2. 柔軟にカスタマイズできる

Excelは自社の運用スタイルに合わせて、自由にカスタマイズできるのが大きな強みです。

関数やマクロを使えば、自動集計やスコア計算などが簡単に設定できます。目的に応じてレイアウトや項目を変更することも可能です。

1-3. データ連携・共有がしやすい

Excelはほかのシステムとの連携や社内でのデータ共有がしやすく、管理・運用の幅が広い点が大きなメリットです。ExcelはCSV形式で保存・出力ができ、多くの勤怠管理システムや給与ソフトと互換性があります

例えば、勤怠データをCSVでエクスポートし、そのまま給与計算ソフトに読み込ませるといった使い方が可能です。PDF化や印刷も簡単にできるため、社内共有や保管にも適しています。

将来的にほかのシステムへ移行する際も、Excelからスムーズにデータを移せる点は大きな利点です。

2. 人事データをエクセルで扱う前に準備すべきこと

データ

Excelで人事データを正しく扱うためには、以下の3つのステップで事前準備を整えておくことが大切です。

  1. 分析・管理の目的を明確にする
  2. 必要なデータ項目を洗い出す
  3. データの収集元と更新フローを確認する

それぞれのステップで押さえるべきポイントを解説します。

2-1. 分析・管理の目的を明確にする

人事データを分析する目的を明確にしましょう。目的が不明確なままファイルを作成すると、不要な項目が増えて入力や管理の負担が膨らみ、最終的に活用されないファイルになる恐れがあります。

目的設定の具体例は以下のとおりです。

  • 離職率の改善
  • 昇進候補者の選定
  • 人件費の最適化
  • 採用戦略の見直し

目的が明確であればあるほど、後の「何を記録するか」「どう分析するか」も具体的になります。

2-2. 必要なデータ項目を洗い出す

目的が明確になったら、次にどのデータ項目が必要かを具体的に洗い出します。

例えば、昇進候補者を見極めたいなら「評価スコア」や「役職履歴」、人件費の最適化が目的であれば「給与額」や「残業時間」などのデータ項目が必要です。

ただし、データ項目が多すぎると、どのデータを分析に使うべきか判断しづらくなり、かえって意思決定を妨げることもあります。そのため、以下の3つを意識してデータ項目を選ぶのがポイントです。

  • 分析に使うことができる
  • 記録しやすい
  • 継続的に更新できる

目的に本当に必要な項目だけを見極めて選定することが、効率的なデータ管理につながります。

2-3. データの収集元と更新フローを確認する

人事データを正しく活用するには、各データの収集元や更新フローなどのルールを整理しておくことが重要です。

データの更新ルールが決まっていないと、古いデータが混在し、分析や判断に悪影響を及ぼします。人事データは入社や異動、退職などの変化に応じて更新が必要です。

勤怠データは勤怠システムから月に1回、給与情報は経理部から年1回など、項目ごとに「だれが・いつ・どこから」更新するのかを明確にしましょう。

あらかじめ収集元と更新の流れを整備しておくことで、常に最新かつ正確なデータを保つことができます。

3. エクセルで使える人事データ分析の基本機能

PC

Excelには、人事データの分析に役立つ以下の機能が備わっています。

  1. ピボットテーブル
  2. 関数
  3. グラフ作成

それぞれの使い方と活用ポイントをみていきましょう。

3-1. ピボットテーブル

ピボットテーブルは、大量の人事データを集計・分類するのに適したExcelの基本機能です。

部署や職種別、年齢層別などの視点でクロス集計(複数の項目を組み合わせた集計)ができ、データの傾向や偏りを瞬時に可視化できます。

例えば、部署ごとの平均年齢や平均勤続年数、評価ランクの分布などを数クリックで可視化できます。

3-2. 関数

関数は、人事データの集計や判定を自動化できるExcelの基本機能です。

関数を使えば、条件に合った人数のカウントや平均値の算出など、柔軟な分析が可能になります。

人事データ分析で一般的に使用されるExcel関数は以下のとおりです。

関数名 用途 使い方の例
COUNTIF 条件に合う件数をカウントする 評価が「A」の社員数を集計する
AVERAGE 平均値を求める 平均年齢や平均残業時間を算出する
SUMIF 条件に合うデータの合計を算出する 部署ごとの残業時間の合計を算出する
VLOOKUP 別の表からデータを参照する 社員IDをもとに氏名や所属部署を取得する
DATEDIF 日付の差を年・月単位で計算する 入社日からの勤続年数を算出する

関数を使えば、マニュアル作業を省いて効率的にデータ処理ができます。

3-3. グラフ作成

グラフ作成は、人事データの傾向や構成を視覚的にわかりやすく伝えることができるExcel機能です。

数値だけでは把握しづらい変化や割合も、棒グラフや円グラフ、折れ線グラフなどを使うことで直感的に理解できます。社内報告書や会議資料での共有にも効果的です。

例えば、年度ごとの採用人数や離職者数の推移は折れ線グラフで、男女比や雇用形態の割合は円グラフで可視化することで、見ただけで全体のバランスが把握できます。

4. エクセルによる人事データ分析の具体的な活用例

会議

Excelを活用して実際にどのような人事データを集計・可視化できるのか、具体的な以下の活用例を紹介します。

  • 離職率の計算・可視化
  • 残業時間の計算

4-1. 離職率の計算・可視化

Excelを使えば、離職率を簡単に計算・可視化することが可能です。

離職率は、離職者数 ÷ 在籍者数 × 100(%)で求められます。Excelでの入力例は以下のとおりです。

常用労働者数 離職者数 離職率
100 10 =B2/A2*100

セルに式(=B2/A2)を入力し、パーセント表示にすると離職率が算出できます。

部署別や年度別に離職率をピボットテーブルで集計し、棒グラフや折れ線グラフで推移を可視化すると、離職傾向の分析も可能です。

4-2. 残業時間の計算

Excelを使えば、残業時間も簡単に計算・可視化することが可能です。

残業時間は「勤務時間 − 所定労働時間」で求めます。所定労働時間を8時間とした場合、Excelでの入力例は以下のとおりです。

開始時刻 終了時刻 勤務時間 残業時間
9:00 18:30 =IF(B2-A2>=TIME(8,0,0),B2-A2-TIME(1,0,0),B2-A2) =IF(C2>TIME(8,0,0),C2-TIME(8,0,0),”-“)

上記の例では、勤務時間が8時間を超える場合に休憩1時間を差し引きます。残業時間は、勤務時間が8時間を超えた分のみが表示される仕組みです。

5. エクセルで人事データを分析する際の注意点

注意

Excelで人事データを分析する際の注意点は以下のとおりです。

  1. セキュリティ対策を徹底する
  2. 編集や管理の権限を明確にする

各注意点について、詳しく見ていきましょう。

5-1. セキュリティ対策を徹底する

人事データを扱うExcelでは、万全なセキュリティ対策が不可欠です。

特に人事情報には氏名や住所、給与などの個人情報が含まれているため、社内外からの信頼を損なわないよう、厳重な管理が求められます。

Excelで人事データを管理する場合は、アクセス制限や持ち出しルールの整備など、運用レベルでのセキュリティ対策を徹底しましょう

5-2. 編集や管理の権限を明確にする

人事データの更新・管理は、担当者や権限範囲を明確にして運用するべきです。

Excelはだれでも簡単に編集・コピーできるため、複数人が自由に編集できる状態では、関数や数式の消失、入力ミスなどが起きやすくなります

復元には手間がかかるため、日頃から編集範囲を限定し、管理者を明確にしておくことが大切です。

6. エクセル分析を活用して人事施策を改善しよう

電球

Excelは、離職率や残業時間などの人事データを手軽に集計・可視化できるツールです。関数やピボットテーブルを活用すれば、データの傾向や課題をより把握しやすくなります。

一方でセキュリティリスクや編集ミスなど、運用上の注意点も多いです。そのため、編集権限の管理やファイルの取り扱いルールを明確にし、情報の正確性と安全性を保つ運用体制が求められます。

特に人事情報は機密性が高いため、担当者の選定やアクセス制限などの対策は必須です。

Excelをうまく活用すれば、人事データを組織改善に役立てられます。まずは身近な業務にExcel分析を取り入れ、人事施策の改善を目指してみてはいかがでしょうか。

関連記事:人事データ分析とは?ステップやおこなうメリット・注意点などを解説

そもそもなぜ人事データの管理は必要? その必要性と活用価値を解説

企業として人事データを適切に管理することはとても重要ですが、そもそもなぜ人事情報の管理が必要であり、その先に大きな活用価値があることについても、正しく理解できていますか?
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jinjer Blog 編集部

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