従業員満足度が高い企業の取り組みとは?自社で活用できるポイントを分かりやすく紹介
更新日: 2024.7.11
公開日: 2022.12.2
OHSUGI
従業員満足度を高めることによって、企業の生産性は向上しやすくなり、離職率の低下などの問題も起きにくくなります。
従業員満足度の高い企業にはいくつもの共通点があるものです。本記事では、従業員満足度が高い企業の特徴や取り組み事例について紹介します。
目次
従業員の定着率の低さなどが課題の企業の場合、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
従業員満足度を向上させることで、従業員の定着率向上や働くモチベーションを上げることにもつながります。
しかし、従業員満足度をどのように測定すれば良いのか、従業員満足度を知った後どのような活用をすべきなのかわからないという人事担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方に向けて当サイトでは、「従業員満足度のハンドブック」を無料でお配りしています。
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1. 従業員満足度を左右する8つの項目
従業員満足度は給与や福利厚生をはじめ、8つの項目に大きく左右されます。まずはどのような部分が影響を与えるのか、自社の状況と照らし合わせてみていきましょう。
1-1. 給与
従業員が出している成果や追っている責任、職位などさまざまな面を考慮して妥当な給与であることは従業員満足度に直結します。
自分の働きが評価されていると感じ、納得感を持って働くことができるからです。同業他社と比べて低くないという点も、会社に対する信頼と満足度につながるため、考慮すべき点です。
従業員満足度が高い企業では納得感のある報酬が支払われていることがほとんどで、ボーナスや手当も充実しています。
1-2. 福利厚生
住宅手当や食事手当など、通勤手当だけではない手当の充実や、手厚い福利厚生も従業員満足度に影響します。
福利厚生がしっかりしていれば、従業員は安心して働くことができるため自然と従業員満足度も高くなりやすいでしょう。
他社がおこなっていない特別な手当てはエンゲージメントを高める効果もあるため、業種や事業規模に合わせた福利厚生の充実は非常に重要な部分です。
1-3. 企業理念
会社が掲げている企業理念と従業員の考え方が一致している点も、従業員満足度に関係する部分です。
会社の方針や指針に疑問や不満を持っている社員が多いと、従業員満足度は低くなります。組織としての団結力もなくなるため、企業理念を明示して理解してもらうことは非常に大切です。
1-4. 上司との関係
上司との関係は日々のストレスや自己評価につながりやすく、円滑なコミュニケーションが取れてよい関係を築けているほど従業員満足度も高まります。
部下の目線になったり、適切な激励や指導を公平におこなえたりする上司がいる部署は、従業員満足度が高くなりやすいです。
指導する立場の人間にも教育や評価の指針を提示し、上司と部下の関係を良好に保つことも従業員満足度の向上には欠かせません。
1-5. 達成感ややりがい
仕事に対する達成感ややりがいも従業員満足度に影響尾します。自分が保有するスキルや経験を活かせて、活躍できている従業員ほど満足度は高くなります。
業務を通じて会社に貢献していると感じることや、成功経験を積めること、自分の働きが評価されることなど、自信や成長を実感できる環境を作ることが大切です。
1-6. 出世や成長の機会
キャリア構築や成長の機会があることも従業員に安心感を与え、満足度を向上させます。
業務を通してスキルアップができたり、理想とするキャリア構築ができる環境が整備されていたり、自分の将来に希望を持てる環境はモチベーションや満足度に大きく影響するでしょう。
従業員を成長させることができる企業は、離職率も低く優秀な人材も集まりやすいため、会社側のメリットにもなります。
1-7. コミュニケーション
職場でのコミュニケーションが活発で円滑な会社は、人間関係に対するストレスが少なく従業員満足度も高いです。
良好な人間関係が築けていればフォローしあえたり、積極的に意見を出せたり、自分の力を発揮しやすい環境にもなるため、そうした面からも満足度が向上しやすくなります。
反対に人間関係がよくない部署では必要以上の競争や伝達不足、ハラスメント行為などが発生しやすく、従業員満足度が大幅に下がります。
1-8. ライフワークバランス
福利厚生や労働時間の管理が適切にされており、ライフワークバランスが充実しているほど従業員満足度は高くなります。
従業員満足度が高い企業では、テレワークや時短勤務、フレックスタイム制などを導入していることが多く、多様化する働き方に素早く対応しています。
業種によっては出社が必須であることも多いですが、従業員満足度を高めるにはライフワークバランスが崩れないように会社側が管理することも非常に重要です。
2. 従業員満足度が高い企業に共通する特徴
従業員が職場環境や人間関係にどの程度満足しているかをチェックするため、従業員満足度調査を実施しているという企業は少なくありません。
従業員満足度調査の結果が良好な企業には多くの共通点があります。まずはその特徴について見ていきましょう。
2-1. 従業員に自主性や当事者意識がある
従業員満足度が高い企業に共通する大きな特徴は、従業員が自主性や主体性を持って行動しているという点にあります。企業が発信する理念や目標をしっかりと汲み取って理解している従業員が多いほど、組織には一体感が生まれやすくなります。
逆に、企業理念や目的を把握せず、仕事に対して受け身なタイプの従業員が多い企業では、従業員満足度が下がりやすくなります。これは、当事者意識が弱い従業員が、仕事に対して「やらされている」という意識を感じやすくなるためと考えられます。
自主性や当事者意識の高い従業員が多ければ、従業員が一丸となって目標達成を目指すことができます。結果的に、生産性の向上や業務効率化につながりやすくなるのです。
2-2. 社内のコミュニケーションが活発
仕事内容や環境に満足している従業員が多い企業ではコミュニケーションが活発化する傾向にあります。明るくポジティブな雰囲気の中で仕事をするうちに、組織に活気が生まれ、有効な意見交換がおこなわれやすくなるのです。
従業員同士が密にコミュニケーションを取れる環境であれば、お互いのフォローができ業務の大幅な効率化が望めます。また、確認不足によるミスやトラブルが起こりにくくなるのも、従業員同士が積極的にコミュニケーションをとるメリットです。
2-3. 評価制度が整っている
従業員が成果を挙げたときに適切な評価がおこなわれているのも、従業員満足度が高い企業に共通する特徴といえます。
重要なのは、従業員を評価する基準を具体的に設けるという点です。評価基準をあいまいにしていると従業員が不信感を抱えやすくなります。また、十分に評価されていないという思いからモチベーションが大きく低下してしまうこともあります。
明確な評価基準を設けて従業員のモチベーションをアップさせることが大切です。
2-4. 職場の設備が整っている
職場環境も従業員の満足度を大きく左右する要因です。
デスクやチェア、複合機、キャビネットといった基本的な設備のほか、ビジネスチャットをはじめとしたオンラインシステムの充実度にも着目しましょう。パソコンやネットワークなどの情報インフラを整えれば、従業員は知りたい情報をすぐにチェックできます。また、必要な作業をオンライン上で効率よくおこなえることも大切な要素です。
従業員満足度をアップさせるためにも、社内設備にはある程度投資する必要があります。
2-5. ライフワークバランスが考えられている
従業員満足度が高い企業の多くに共通しているのは、働きすぎが発生しないように十分に管理されているという点です。
ライフワークバランスが維持できていれば、プライベートな時間が充実して趣味や家族との時間が作れ、充実感をもって日々を過ごすことができます。仕事に対するモチベーションも向上するため、自然と従業員満足度が向上するのです。
時短勤務やテレワーク、適切な有給休暇の取得を積極的に会社側進めることが大切です。業種によってはフレックス制度や完全在宅勤務など、より自由度の高い働き方を導入してもよいでしょう。
3. 従業員満足度が高い企業の取り組み事例
オリジナルの取り組みによって従業員満足度の向上を実現した企業はいくつも存在します。
従業員満足度が高い企業はどのような施策を導入しているのか、その取り組みの一例をチェックしましょう。
3-1. 従業員の働き方の自由度を上げる取り組み
近年では働き方改革が提唱され、多くの企業でフレックスタイム制度や時短勤務、リモートワークなどさまざまな働き方を導入しています。
100人いれば100通りの働き方があっていいという考え方のもと、従業員がそれぞれ自分の働き方を自由に決められるという制度を導入した企業があります。個々で週3勤務や時短勤務など、働き方を選べるようにしたのが、この企業の施策の特徴です。
この企業では従業員満足度が大幅に向上し、離職率は大きく低下したといいます。
3-2. 従業員の食生活を支える施策の実践
福利厚生を充実させ従業員満足度の向上につなげる事例もあります。
一例として、社内にメニューの充実した社食サービスや無料カフェテリアを導入する方法が挙げられます。ゆっくりと食事やカフェタイムを満喫できるシステムが整っていれば、シフト勤務で従業員の休憩時間がバラバラになってしまう企業であっても従業員が不満を感じにくくなります。
また、従業員の食生活の改善、食に対する意識の向上につながりやすいのも、この取り組みの大きなメリットです。
3-3. 部下の育児をサポートするイクボス制度の導入
仕事と育児の両立に悩む従業員向けにイクボスという制度を導入する企業もあります。イクボスとは、部下の子育てに対して理解を示し、サポートをする管理職のことです。
小さな子供を抱えて働く従業員を支えるため、イクボスは残業をさせないことや有給休暇取得を推進すること、テレワークや時短勤務の環境を整えることなどさまざまな対処を行います。
こういった配慮には、仕事と子育てのメリハリが付きやすくなり負担も軽減されるという良さがあります。
3-4. 社員の成長を促すプログラムや勉強会などの実施
会社が主導して勉強会や部署別のプログラムを実施すれば、従業員はスキルや経験を磨く機会を増やすことができます。会社主導であれば会社が求めている人材やスキルも明確にわかるため、従業員はスキルアップがしやすくなり、会社側は効率的に人材の育成ができるメリットもあります。
従業員は自分が成長できた、以前よりも生産性があがった、会社に貢献できている、と感じると満足度が高くなります。そのために必要な成長の機会を会社側が作ることは、従業員満足度を高めるためにとても効果的です。
3-5. 組織内のフィードバックをしやすいようにする
従業員満足度は人間関係や業務内容、働きやすさや公平感など、社内のさまざまな環境や方針によって左右されます。当然不満を抱える人も発生し、それを解決できないと従業員満足度は上がりません。
事業規模が大きいと、どうしても部署内の細かいトラブルや課題が見えてこなくなります。そのため、組織内でフィードバックがしやすいようにし、問題を見つけてそれを解決できるようにする必要があります。
フィードバックがしやすいように、社内アンケートや定期的な調査と分析を実施することは非常に効果的です。外部サービスを導入してフィードバックを積極的に受け付ける取り組みを始める企業も多いです。
このように企業が従業員満足度を上げる取り組みはいくつかある一方で、従業員がどのような制度や取り組みに満足するのかわからないという人事担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合、従業員満足度を調査してみるというのもひとつの方法です。当サイトでは、従業員満足度調査の方法を一から解説したハンドブックを無料でお配りしています。
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4. 従業員満足度が高い企業を目指すためのポイント
従業員満足度を高めるために企業ができることは数多くあります。その中でも特に効果的なポイントを3つご紹介します。
4-1. 従業員の不満を取り除く
従業員満足度を高めることは、業務効率化や生産性向上、収益アップ、離職率ダウンを目指す上で重要です。満足度を高めるためにはまず、従業員の不満を取り除くことを意識しましょう。
従業員が企業に対して抱く不満にはさまざまなものがあります。特に多いのは報酬水準や経営方針、組織の風土、人間関係に関わる問題です。これらの不満はモチベーションの低下につながってしまうほか、従業員の離職理由になってしまうこともあるため注意が必要です。
4-2. 調査結果をもとに改善策を講じる
従業員満足度調査の結果をもとに社内の問題を洗い出し、改善策を講じることも重要です。これと並行して、従業員の満足度をさらに高める施策を取り入れていければ効果はさらに上がるでしょう。特に、従業員の意見を積極的に取り入れる姿勢を示すことは大切なポイントです。
福利厚生や社内設備を充実させたり、適切な評価制度を導入したりといった工夫で、従業員のモチベーションを引き出していきましょう。
4-3. 新たな問題が発生しないように注意する
抱えている問題や不満を解消することは重要ですが、同時に新しい問題が発生しないように予防策を準備することも大切です。
新しい施策や制度を始めると、どこかで摩擦が発生して問題が生まれやすくなります。どのような問題が起きるか予測し、発生しないための工夫や発生時の対処を考えておきましょう。
5. 従業員満足度が高い企業の取り組みを参考にして自社の環境を整えよう
従業員満足度は企業の生産性や収益に大きな影響を及ぼします。従業員満足度が高い企業には、当事者意識が強いことやコミュニケーションが活発なことなど、いくつもの共通した特徴があります。
まずは従業員満足度調査を行い、現状の問題点を把握することが肝心です。従業員が納得して働けるような環境を整えれば、企業が抱える問題も自然と解決していきます。
従業員満足度調査をおこなった際にはその内容を仔細に分析して企業の改善点を洗い出し、最適な施策を打ち出しましょう。
従業員の定着率の低さなどが課題の企業の場合、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
従業員満足度を向上させることで、従業員の定着率向上や働くモチベーションを上げることにもつながります。
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