クラウド型ワークフローシステムとは?メリット・デメリットや選ぶポイントをご紹介
更新日: 2024.10.7
公開日: 2023.6.8
OHSUGI
企業の業務における一連のやり取りの流れがワークフローです。例えば消耗品を発注するのであれば、申請者から上司、該当部門部長といったように承認の流れが存在します。このようなワークフローはクラウド化することが可能です。
この記事ではワークフローのクラウド化とシステムの選び方を紹介します。
目次
1. ワークフローをオンプレミスからクラウド型に変更する際の注意点
オンプレミス型からクラウド型へワークフローを移行させる際は、「機能」「システム連携」「使いやすさ」この3つポイント押さえておくことが必要です。それぞれどのような点に注意すべきか詳しく解説します。
「承認までの流れが遅い」「今誰が稟議を持っているのかがわからない」「承認のためだけに出社しなければいけない」 などのお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ワークフローをシステム化することで、以下のようなメリットがあります。 ①リアルタイムでの承認・進捗状況が把握できる ②リモートワークなどどこにいても稟議対応ができる ③稟議の紛失リスクがない
ワークフローシステムが自社の課題解決につながるかどうかを知るためには、まずワークフローシステムが何かを知っておく必要があります。
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1-1. 既存システムの機能の種類を把握する
オンプレミス型ワークフローシステムには、カレンダー機能やチャット機能などワークフロー以外の機能が搭載されたタイプのシステムがあります。また、カスタマイズ性の高いシステムであることから、自社独自の機能を搭載しているケースもあるでしょう。クラウド型への移行にあたっては、機能の種類についても確認し、移行によってどの程度業務に影響がでるのか調べておくことが重要です。
クラウド型ワークフローシステムの中には廉価な製品が多数ありますが、料金の安さだけに目を奪われてしまうと、必要な機能が備わっておらず移行後に後悔するケースも少なくありません。後から機能を追加すると割高になることも多いため、必ず移行前に必要な機能のチェックもおこなっておきましょう。
1-2. システム連携に対応しているか確認する
既存のオンプレミス型ワークフローシステムで他システムと連携させている場合は、どのシステムと連携させているのかを事前に確認しておくことも必要です。そうすることで、どのクラウド型ワークフローシステムを選べばよいのかを明確にすることができます。また、これを機に、連携が不要なシステムと新たに連携させたいシステムを整理しておくのも良いでしょう。
APIの連携先が豊富にあるクラウド型ワークフローシステムを選べば、システム連携できる幅も大きく広がります。経費精算システムや人事システムなど、特に使用頻度の高いシステムとの連携が実現できれば、業務を効率化させることも可能です。業務に支障がでないようスムーズにシステム導入するためにも、事前にシステム連携についてもチェックしておきましょう。
1-3. 使いやすさに注意する
クラウド型に移行する際は、操作性についても注意が必要です。社員はこれまでのオンプレミス型の操作に慣れてしまっているため、クラウド型の移行によって大きく操作の仕方が変わったり難易度が上がってしまったりすると、社員に大きなストレスをかける可能性が生じます。社内にITに不慣れな社員が多い場合は、特に操作性に関して配慮が必要です。
クラウド型ワークフローシステムを選ぶ際には、見やすく分かりやすい画面設計に加えて、直感的に操作できるシステムを選ぶのがおすすめです。システム会社によっては無料でお試し期間を設けているところもあるので、そういったサービスを利用して事前に操作性を確認してから導入を検討するのが良いでしょう。
2. ワークフローをクラウド化するメリット
ワークフローのクラウド化とは、従来は書類でやり取りされていた申請やその管理を、データに置き換えてオンラインにて処理することを指します。
ワークフローをクラウド化することで、BCP対策やテレワークへの対応が可能になります。
2-1. BCP対策になる
BCPとは自然災害や感染症が発生した際であっても事業を継続するための、事業継続計画を指します。自然災害や感染症が発生した場合、自社が被害を受けてしまい事業が継続できなくなってしまう可能性があります。事業の復旧までに時間を要してしまうと、企業活動を続けられなくなってしまうかもしれません。
そのため、ワークフローをクラウド化してサーバーを遠隔地に設けることで、万が一、自然災害や感染症などが発生した場合であっても事業を継続可能です。とくに地震や台風といった自然災害が多い日本では、ワークフローをクラウド化させてBCP対策を講じることが重要といえるでしょう。
2-2. テレワークに対応できる
ワークフローのクラウド化はテレワークへの対応も可能になります。これまでのように書類でやり取りしている場合、申請や管理のためにオフィスへ出社する必要がありました。しかし、ワークフローのクラウド化によって、やり取りはオンラインで完結するため、テレワークに対応できるでしょう。
また、ワークフローをクラウド化することでどこにいてもシステムのメンテナンスが可能になります。
2-3. システム導入のコストを削減できる
ワークフローのクラウド化はオンプレミス型のシステムよりもコストを削減可能です。クラウド化されたワークフローシステムであればサーバーや回線の購入、管理が不要なためシステム導入にかかるコストを削減できます。
また、オンプレミス型のワークフローシステムの場合、サーバー構築をおこな必要があるのに対して、クラウド型ではサーバー構築が不要なためスピーディに導入が可能です。
2-4. どこにいても利用できる
ワークフローをクラウド化することで、従業員がどこにいても利用可能です。例えば、ワークフローをクラウド化すれば、出先で稟議書を申請することも可能になります。さまざまな申請や承認、管理がどこにいてもできるようになれば、書類を処理するためだけに帰社するといったこともなくなります。
2-5. 稟議申請や承認以外の業務にも活用できる
ワークフローのクラウド化は稟議申請や承認以外の業務にも活用可能です。例えば、複数の部署や役職者を介する手続きの場合、ワークフローシステムによって各フローごとに何をするのかが明確になっていればスムーズな手続きにつながります。
3. ワークフローをクラウド化するデメリット
ワークフローをクラウド化することで、BCP対策、テレワーク対策になるというメリットがあります。一方で次のような点がデメリットです。
- セキュリティ対策が必要
- 既存のシステムと連携できないケースがある
- 契約数によってオンプレミス型の方が安くなる
3-1. セキュリティ対策が必要
ワークフローをクラウド化するためには、セキュリティ対策が欠かせません。オンプレミス型のシステムの場合、ワークフローシステムを構築する際にセキュリティに詳しい人材に対策を依頼可能です。しかし、クラウド化はクラウドサービスを提供しているベンダーのセキュリティ対策に依存します。そのため、ワークフローのクラウド化の前にベンダーのセキュリティ対策やセキュリティへの意識を確認することが大切です。
3-2. 既存のシステムと連携できないケースがある
ワークフローシステムをクラウド化した場合、既存のシステムと連携できない可能性があります。そのため、ワークフローシステムをクラウド化して既存のシステムと連携するのであれば、事前に連携可能かを確認しておきましょう。また、ケースによっては連携が有料になる可能性があります。
3-3. 契約数によってオンプレミス型の方が安くなる
クラウド型のワークフローシステムはスピーディかつ導入コストを抑えて導入できるという特徴があります。しかし、クラウド型のワークフローシステムは利用人数によってコストが高くなるため、契約数、従業員数が多いとオンプレミス型の方が導入コストを抑えられるかもしれません。
4. ワークフローをクラウド化する方法
ワークフローをクラウド化する場合は、クラウド型のワークフローシステムを導入します。クラウド型のワークフローシステムの導入によって、ワークフローのクラウド化が実現可能です。しかし、現在オンプレミス型のワークフローシステムを使用している場合は、クラウド型への移行で発生する影響を把握しておきましょう。
また、ワークフローをクラウド化するには、自社のワークフローがどのような流れで進んでいるかも事前に確認しておきます。
4-1. 書類のフォーマットを確認する
企業によっては申請に用いるフォーマットが一律で一緒の可能性があります。たとえば有給と慶弔休暇はどちらも休暇についての届け出ですが、書類が一緒では処理の際にミスしてしまうかもしれません。
4-2. 承認のフローを確認する
承認フローが長らく見直されていないと、無駄なプロセスがそのままになっていることが考えられます。そのため、ワークフローのクラウド化を機に、承認フローを見直して無駄な工程がないかを確認して、簡略化しましょう。
また、管理・運用体制の確認も重要です。ワークフローをクラウド化させても運用が適切におこなわれていないと、非効率的になってしまいます。そのため、管理・運用体制を確認しておきましょう。
5. クラウド型ワークフローシステムの選び方
クラウド型ワークフローシステムにはさまざまなものがあります。そのため、クラウド型ワークフローシステムを導入するには、次のポイントを押さえて選びましょう。
- 連携できるサービスを確認する
- 使いやすいシステムかどうか
- カスタマイズ可能かどうか
- 希望する機能がオプションなのかどうか
- セキュリティ体制が整っているかどうか
- 無料かどうか費用がいくらかかるか
5-1. 連携できるサービスを確認する
オンプレミス型のワークフローシステムのなかには、他サービスと連携できるものもあります。他サービスと連携できることで業務の効率化が期待できるため、クラウド型であっても同様のシステムと連携可能かを確認しましょう。
また、オンプレミス型では連携できなかったシステムと連携できる可能性もあります。たとえばチャットツールと連携できるシステムであれば、チャットで申請承認のメッセージを送れます。さらに電子契約システムと連携できれば、社内の承認、社外との契約締結までが完了します。
5-2. 使いやすいシステムかどうか
導入するクラウド型ワークフローシステムが使いやすいかも大きなポイントです。そのためには、実際に使用する現場の従業員から意見をヒアリングするのがおすすめです。
従業員がストレスを感じずに長期的に利用するためには、フローチャートの見やすさやアイコンでわかりやすくなっているということも大切です。視覚的に操作しやすいシステムであれば、従業員はストレスを感じることも少ないでしょう。
なお、クラウド型ワークフローシステムのなかには、無料のトライアル期間を設けているシステムもあります。このようなシステムであれば、トライアル期間中に実際に使用してみた感想を従業員から吸い上げられます。
5-3. カスタマイズ可能かどうか
使いやすいシステムであると同時に、自社の業務に適したシステムであるかも確認します。たとえばクラウド型ワークフローシステム導入以前はExcelで作成した申請書を使用していた場合、様式が変化してしまうことでミスが発生する可能性があります。
そのため、これまでの自社のワークフローのルールが取り込めるか、システムがカスタマイズ可能かを確認しましょう。
5-4. 希望する機能がオプションなのかどうか
クラウド型ワークフローシステムは導入費用が発生します。導入費用はシステムによって異なり、自社が必要とする機能が基本プランではなくオプションの可能性もあります。
たとえばIPアドレス制御やモバイル対応など、自社が希望する機能がオプション費用なのかどうかを確認しましょう。
5-5. セキュリティ体制が整っているかどうか
セキュリティ体制が整っているかどうかも、クラウド型ワークフローシステムを選ぶうえでのポイントです。
セキュリティ体制が整っていないと情報の漏えいにつながる可能性があります。
5-6. セキュリティ体制が整っているかどうか
機能やセキュリティ対策だけでなく、ワークフローをクラウド化するには費用も確認しましょう。例えばクラウド型ワークフローシステムのなかには、無料で利用できるものもあります。
無料で利用できるワークフローシステムの場合、高度なワークフローの自動化には適していない、利用できる機能や人数に制限があるなどの注意点があります。
無料のワークフローシステムを利用するのであれば、制限や注意点をしっかりと把握しておきましょう。
6. ワークフローをクラウド化させて多様な働き方に対応しよう
ワークフローをクラウド化させることで、BCP対策やテレワークに対応可能です。ワークフローをクラウド化するためには、クラウド型ワークフローシステムを導入しましょう。クラウド型ワークフローシステムを導入するうえでは、既存の書類フォーマットの確認、承認のフローを確認しておきます。
クラウド型ワークフローシステムを導入するうえでは、連携できるサービスや使いやすさ、カスタマイズ可能かどうかなどを確認しましょう。
「承認までの流れが遅い」「今誰が稟議を持っているのかがわからない」「承認のためだけに出社しなければいけない」 などのお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ワークフローをシステム化することで、以下のようなメリットがあります。 ①リアルタイムでの承認・進捗状況が把握できる ②リモートワークなどどこにいても稟議対応ができる ③稟議の紛失リスクがない
ワークフローシステムが自社の課題解決につながるかどうかを知るためには、まずワークフローシステムが何かを知っておく必要があります。
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