年末調整におけるマイナンバーの正しい取り扱い方 | jinjerBlog

年末調整におけるマイナンバーの正しい取り扱い方

年末調整におけるマイナンバー(個人番号)の正しい取り扱い方を把握していないと、個人情報の漏洩などに繋がるリスクがあります。正しい取り扱い方を把握すべきです。そこで今回は、年末調整におけるマイナンバーの正しい取り扱い方について説明します。

1. 年末調整におけるマイナンバーの取り扱い方

年末調整において納税者が提出する書類には、「給与所得者の保険料控除申告書」、「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」、「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書」、「給与所得者の扶養控除等申告書」等があります。

「給与所得者の保険料控除申告書」と「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」については、平成28年4月1日以後に提出するものからマイナンバー(個人番号)の記載は不要です。

「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書」については、納税者本人のマイナンバー(個人番号)などの記載は不要ですが、配偶者のマイナンバー(個人番号)の記載が必要です。

平成28年1月以後に提出する「給与所得者の扶養控除等申告書」には、納税者本人、控除対象となる配偶者、控除対象扶養親族等のマイナンバー(個人番号)を記載する必要があります。

「給与所得者の扶養控除等申告書」については、前年と変更がない場合であっても、原則、マイナンバー(個人番号)の記載を省略することはできません。

しかしながら、

1.会社と納税者との間でマイナンバー(個人番号)を記載しないことで合意する
2.納税者が扶養控除等申告書の余白に「マイナンバー(個人番号)については会社に提供済みのマイナンバー(個人番号)と相違ない」旨を記載する
3.会社が既に提供を受けている従業員等のマイナンバーを確認する
4.会社が3.の確認した旨を扶養控除等申告書に記載する

上記の1.~4.を満たせば、扶養控除等申告書の提出時に納税者等のマイナンバー(個人番号)を記載しなくてもよいとされています。

ただし、マイナンバー(個人番号)以外の扶養控除等申告書に記載すべき項目については、前年と変更ない場合であっても、記載を省略することなく扶養控除等申告書に記載する必要があります。

この対応をした場合、会社は保有しているマイナンバー(個人番号)とマイナンバー(個人番号)の記載が省略された納税者の扶養控除等申告書については、適切かつ容易に紐付けられるよう管理しておく必要があります。

また、「給与支払者に提供済みのマイナンバー(個人番号)と相違ない」旨が記載された扶養控除等申告書について、税務署長から提出を求められた場合には、会社は扶養控除等申告書に納税者等のマイナンバー(個人番号)を付記して提出する必要があります。

会社は、保有している納税者等のマイナンバー(個人番号)(従業員等のマイナンバー(個人番号)に異動があった場合は異動前のマイナンバー(個人番号)も含む)については、扶養控除等申告書の保存期間である7年間は、廃棄又は削除することはできません。

ただし、保有するマイナンバー(個人番号)については、マイナンバー(個人番号)を記載すべきであった扶養控除等申告書の保存期間を経過し個人番号関係事務に必要がなくなったときに、速やかに廃棄又は削除しなければなりません。

廃棄が必要となってから廃棄作業を行うまでの期間については、毎年度末に廃棄を行う等、マイナンバー(個人番号)及び特定個人情報の保有に係る安全性及び事務の効率性等を勘案し、会社自身で判断する必要があります。

扶養控除等申告書の提出時に納税者等のマイナンバー(個人番号)を記載しない場合でも、会社は、給与所得の源泉徴収票(税務署提出用)には、適切にマイナンバー(個人番号)を記載する必要があります。

2. 年末調整にマイナンバーが必要な理由

マイナンバー(個人番号)を会社が税務署に提出する「法定調書」等に記載することによって、各公共機関がそれまでは違う番号で個人情報を認識・管理していたものを共通番号に統一することが可能となあります。

そのため、公共機関同士のやりとりが簡素化し効率化し、引いてはコスト(税金)削減にも繋がります。また、公平・公正な課税ができるようになります。

これが、年末調整にマイナンバーが必要な理由です。

3. 年末調整にマイナンバーは毎年必要なの?

平成29年1月1日以後に支払を受けるべき給与等に係る扶養控除等申告書については、会社が納税者等のマイナンバー(個人番号)等を記載した一定の帳簿を備えている場合には、その帳簿に記載されている納税者等のマイナンバー(個人番号)の記載を要しないものとされました。

そのため、年末調整にマイナンバーは毎年必要とは限りません。勤めている会社の対応によると言えるでしょう。

なお、この帳簿は、会社が次の申告書の提出を受けて作成されたものに限ります。

1. 給与所得者の扶養控除等申告書
2.従たる給与についての扶養控除等申告書
3.給与所得者の配偶者控除等申告書
4.退職所得の受給に関する申告書
5.公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
6.所得金額調整控除申告書

また、会社が備えている帳簿に記載された納税者等の氏名又はマイナンバー(個人番号)と提出する扶養控除等申告書に記載すべき納税者等の氏名又はマイナンバー(個人番号)とが異なる場合には、マイナンバー(個人番号)の記載を不要とする取扱いをとることはできません。

この取扱いは、「従たる給与についての扶養控除等申告書」、「給与所得者の配偶者控除等申告書」、「退職所得の受給に関する申告書」、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」及び「所得金額調整控除申告書」についても同様です。

扶養控除等申告書へのマイナンバー(個人番号)の記載を不要とするために備える帳簿には、次の事項を記載する必要があります。

1.扶養控除等申告書に記載されるべき納税者本人、控除対象となる配偶者、控除対象扶養親族等の氏名、住所及びマイナンバー(個人番号)
2.帳簿の作成に当たり提出を受けた申告書の名称
3.申告書の提出年月

扶養控除等申告書へのマイナンバー(個人番号)の記載を不要とするために備える帳簿については、電磁的記録による帳簿も認められます。

なお、電磁的記録による帳簿を備え付ける場合には、あらかじめ所轄税務署に対して「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書」を提出し、承認を受けることが必要です。また、この申請書は、備付けを開始する日の3ヶ月前の日までに提出する必要があります。

4. 年末調整におけるマイナンバーの正しい取り扱い方をしっかりと把握して個人情報を適切に保護しよう

ここまで、年末調整におけるマイナンバーの取り扱い方の概要、年末調整にマイナンバーが必要な理由、年末調整にマイナンバーは毎年必要なのかどうかについて説明しました。年末調整におけるマイナンバーの取り扱い方についてしっかりと理解できたという方もいらっしゃることでしょう。

年末調整におけるマイナンバーの取扱い方を誤ると、個人情報の漏洩などに繋がる恐れがあります。年末調整におけるマイナンバーの正しい取り扱い方をしっかりと把握して個人情報を適切に保護しましょう。