棚卸はなぜ必要?実施理由や時期、よくあるトラブルを解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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棚卸はなぜ必要?実施理由や時期、よくあるトラブルを解説

話し合いの様子

棚卸とは実際にある商品の数量や固定資産などを確認し、価値を確認する作業です。在庫を持つ事業では最低でも年に1回、期末におこなうことが多いでしょう。
棚卸をする主な目的は帳簿上と実際の商品数量に差異が発生していないか確認するためです。
本記事では、棚卸の概要やおこなう意味、時期、方法、起こりがちなトラブルを解説します。

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1. 棚卸とは商品の実際の数量を把握すること

棚卸 在庫データ数確認の様子

棚卸とは倉庫に商品などを抱える事業で、在庫数量を確認して資産を確定する作業のことです。棚卸をおこなう対象となるものには、以下の物があります。

・商品や製品
・仕入れた原材料
・販売を想定している現在製造中の資産
・消耗品
・貯蔵品

これらは棚卸資産と総称されます。棚卸資産は、決算書への記載が必要な他、売上原価を決定する要素ともなるため、棚卸は決算時期におこなうことが多いでしょう。

棚卸の手法には、「実地棚卸」と「帳簿棚卸」の2種類があります。実地棚卸は商品の正確な数量を把握できる方法ですが、商品の保管方法によっては稼働を止めておこなう必要があるというデメリットがあります。帳簿棚卸は稼働を止めずにおこなうことができますが、商品の状態を確認できないため、実在の数量と記録に乖離が起きる可能性があります。
実地棚卸により実際に把握された商品の数量を「実地棚卸数量」といい、帳簿棚卸で商品有高帳など帳簿上での記録から計算によって求めた数量を「帳簿棚卸数量」といい区別します。

関連記事:棚卸資産とは?棚卸資産に該当するものや棚卸資産の評価方法も紹介
関連記事:棚卸計算法とは何か?具体的な計算方法やメリット・デメリット、継続記録法との違いも紹介

2. 棚卸をおこなう意味

理由

棚卸を行う意味は実際にある商品と帳簿上の記録に差が出ていないか、商品価値が低下していないか、在庫が適正に管理されているか確認するためです。

2-1. 棚卸差異の有無を確認するため

棚卸の主な目的は、実地棚卸数量と帳簿棚卸数量に差が出ていないかの確認にあります。理論上、上記は同一数量でなくてはいけないものの、商品の紛失や破損などにより、帳簿記録と差異が発生することがあります。

特に、棚卸により発覚した商品の減少分は、棚卸減耗損という勘定科目で処理し、決算時に計上しなくてはいけません。
なお、帳簿記録よりも商品数が多い場合は、原因を突き止め帳簿の修正が必要です。

2-2. 時価よりも取得価格が低下していないか確認するため

仕入れた商品が売れ残れば、時価が取得時の価格よりも下がってしまうことがあります。
上記の状態を商品評価損といい、発生したときは商品の価値を現状に合わせて正しく評価し直し、決算書に計上しなくてはいけません。特に季節性の商品で発生の多い損失です。
売れ残っているものに、原価から著しく時価が低下し回復が困難な商品はないか確認する意味もあります。

関連記事:棚卸評価方法とは?具体的な内容や評価方法選択時の届け出も紹介

2-3. 在庫数量が適正か確認するため

商品とは事業資金が物品に変わったものであり、滞留するほど在庫が過剰であれば資金繰りの悪化にもつながります。特に使用期限のあるものは期限が過ぎれば破棄が必要です。
反対に、最低限の在庫を確保していなければ、注文依頼に対応できず販売機会の損失につながります。
棚卸には適正在庫を把握する意味もあります。

3. 棚卸の時期や方法

注文請書 方法

棚卸の対象となるものは実際に販売する商品や製品だけでなく、作成途中の仕掛品や半製品、材料なども含まれます。また、貯蔵品の中でも、切手や商品券など資産価値の高いものは決算時に棚卸をして計上しなければいけません。
棚卸では、品目と数量を確認した後、資産価値を評価し単価に直して価値を確認します。棚卸の方法にはタグ式とリスト式があります。

3-1. タグ方式

タグ方式とは、実地棚卸数量を確認してから帳簿棚卸数量と照らし合わせる方法です。品目名や数量などを記載する用紙(タグ)を用意し、実際に数えた数量を記載していきます。記載が終わったら、棚にタグを貼り付け、最後に番号順に回収するのが一般的です。
商品を実際に見て確認するためカウント間違いが少ない一方、棚卸に時間がかかる点がデメリットです。

3-2. リスト方式

在庫管理システムなどから出力した帳簿を元に商品を数えていく方法です。
リストを見ながら商品数を確認していくため、効率的に棚卸を行えます。
ただし、リスト自体が間違っていると余計に時間がかかるケースもあります。リストを過信してカウントを間違えることも多いため注意しましょう。

4. 棚卸資産の評価方法

流れ

決算書では棚卸した商品を金額に変換して記載するため、商品評価額を決定しなければいけません。
商品評価額は、期末の棚卸数量に棚卸資産の単価をかけて求めます。商品単価の評価方法は原価法か低価法のどちらかを使うのが一般的です。

関連記事:棚卸評価損の評価方法や計算方法、発生時の計上方法を解説

4-1. 原価法

帳簿価額を評価額とする方法です。
仕入金額を求める方法には、以下の6つがあります。

・個別法
・先入先出法
・総平均法
・移動平均法
・最終仕入原価法
・売価還元法

税法上は最終仕入原価法を使うのが一般的です。
最終仕入原価法とは決算の直前に仕入れた商品の原価を、期中に仕入れた商品の原価としても当てはめる方法です。

4-2. 低価法

在庫の価値が仕入原価より低下している時に行う方法です。
類似製品の販売などにより商品価値が下がってしまったときなどに用いることで、より現実の商品価値に則した決算書を作成できます。

なお、「最終仕入原価法」以外の評価方法を使う場合は管轄の税務署に「棚卸資産の評価方法の届出書」などの提出が必要です。
上記を提出しないと、自動的に最終仕入原価法により申告が適用されるため注意しましょう。

5. 棚卸によって経営状況を把握する

棚卸をして確認する女性

棚卸資産の評価をしたら、貸借対照表に計上します。ここでは棚卸資産の計上方法と、計上した資産によって在庫管理の状況を把握し、適切な数値で管理されているのかどうかを把握する必要があります。

5-1. 棚卸の決算仕訳をおこなう

棚卸資産の仕訳を確認しましょう。
棚卸をして数量や価額を確認した棚卸資産は貸借対象表の資産の部の「商品」に算入します。実地棚卸やそれにともなう評価によって、帳簿上の期末商品棚卸残高とはずれが生じる場合もあるため注意しましょう。
商品が破損していたり、商品の評価額の減少によって棚卸残高が減少した分は「棚卸減耗損」や「棚卸減耗費」等の勘定科目で費用として損益計算書に算入しましょう。

関連記事:棚卸減耗損とは?計算方法や仕訳例、発生原因・対策も紹介

5-2. 棚卸資産回転率を求める

棚卸資産が確定したら、棚卸資産回転率を求めて棚卸資産の運用効率を計りましょう。
棚卸資産回転率とは、仕入れた商品や原材料がなくなるまでを1回転として、一定期間で売上原価に対し棚卸資産の回転が何回あったのかを示す割合です。
棚卸資産回転率は下記の式で算出することができます。

「棚卸資産回転率= 売上原価 ÷ 棚卸資産」

また、棚卸資産が1回転する期間(棚卸資産回転期間)は下記の式で算出できます。

「棚卸資産回転期間= 棚卸資産 ÷ 1日あたりの売上原価」

棚卸資産回転率が高く、棚卸資産回転期間が短いほど効率的に在庫の運用ができている状態だと判断できます。

関連記事:棚卸資産回転期間を経営に活かす!計算方法や棚卸期間回転率との関係についても解説

6. 棚卸で起こりがちなトラブル

困る男性

棚卸では実際に商品を数えるときだけでなく、数え終わった後のインプット作業でも間違いが起こりがちです。また、日頃から在庫管理の方法を統一していないと、棚卸時の間違いにつながってしまいます。

関連記事:棚卸差異はなぜ発生する?発生による影響や改善方法も解説

6-1. 管理方法が統一されていないとカウントに時間がかかる

日々の在庫の受払の時点で間違いがあれば、棚卸の際も数量が合わない原因となります。在庫受入時は検品を行う、払出時はタブルチェックをして商品や数量に間違いがないように注意しましょう。
また、商品の置き場所や、製品と仕掛品の分け方など、保管方法が統一されていないと、棚卸に時間がかかる原因となります。

6-2. 在庫の数や商品を間違える

商品数が多ければ数を数えるだけでも時間がかかり、間違いも発生しやすくなります。単純作業が続き集中力も途切れやすいため、棚卸は2人体制で行うとよいでしょう。

また、棚卸担当者が商品名や分類を把握していないと、数量が合わない原因となります。
とはいえ、担当者の記憶のみに頼るのではなく、ラベリングなどにより誰が棚卸をしても間違いのないようにするのも大切です。

6-3. インプット時に間違える

在庫データをシステム上で管理しているなら、棚卸後のインプット時も注意が必要です。
単純に数字を打ち間違えることがあるだけでなく、タグに手書きで数量を記入していれば、6か0か、3か8かなど、個人の文字のクセで数字が読みにくい場合もあります。不明なものがあれば推測で対応せず、担当者に確認するようにしましょう。
インプットしたデータとタグに間違いがないか別の担当者が確認すれば、計測のミスを減らすことができます。

7. 棚卸は会計でも重要な手続き!ミスが起きないよう注意して進めよう

注意喚起

棚卸とは、実際にある商品や固定資産の数量を把握し、帳簿記録と差異が発生していないか確認する手続きで、期末におこなうことが多いでしょう。
棚卸高は売上原価を決定する上でも重要な要素のため、適切な管理と正確な実施が求められます。
棚卸によって計測した数値は会計処理にも影響するため、現場の担当者と経理担当者の双方が連携し、可能な限り、集計作業も複数人で進めるとよいでしょう。

関連記事:棚卸立会の目的や必要な書類、主な作業手順を解説

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目黒颯己

目黒颯己

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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