フレックスタイム制に関わる就業規則のポイント・記載例を紹介! - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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フレックスタイム制に関わる就業規則のポイント・記載例を紹介!

ビジネスマンやオフィスワーカーの画像

フレックスタイム制の導入には、労使協定の締結に加えて、就業規則の整備や労働基準監督署への届出など、複数の手続きが必要になります。また、労働条件の変更に伴う不利益の有無についても、十分な配慮が求められます。

本記事では、フレックスタイム制を導入する際の就業規則のポイントをわかりやすく整理し、あわせて記載例や導入前に確認しておきたい事項についても解説します。


フレックスタイム制の導入にお悩みの方へ

フレックスタイム制の導入には、労使協定の締結や就業規則の変更・届出など、複雑な手続きが存在します。

また、フレックスタイム制を導入した後に、「出勤・退勤時間が従業員によって異なるので、勤怠管理が煩雑になった」「残業時間の計算方法と清算期間の関係がよく分からない」といったお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような方に向け、「フレックスタイム制度を実現するための制度解説BOOK」をご用意しました。
資料では、フレックスタイム制導入の流れや手続の他に、残業の数え方や効率的な勤怠管理の方法も解説しておりますので、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

1. フレックスタイム制の導入における就業規則のポイント

ポイントのブロック

フレックスタイム制とは、あらかじめ定められた期間の総労働時間の中で、労働者が自由に始業・終業の時刻を決定できる制度です。

フレックスタイム制を企業で導入する場合は、就業規則などへの規定と、労使協定の締結が必要になります。それぞれ記載が必要な事項があるので、事前にポイントを確認しておきましょう。

関連記事:フレックスタイム制とは?導入手順や企業が知っておくべきメリット・デメリット

1-1. 「始業・終業の時刻を労働者の自主的な決定に委ねる」旨を記載する

就業規則その他これに準ずるものには「始業および終業の時刻を労働者の自主的な決定に委ねる」旨を定める必要があります。

例えば、始業時刻または終業時刻のいずれか一方のみを労働者の判断に委ねる場合や、単に「1日8時間勤務」と定めるだけで始業・終業時刻の決定方法を明示していない場合は、フレックスタイム制として認められない可能性があるので注意しましょう。

参考:労働基準法第32条の3|e-Gov法令検索

1-2. 労使協定の締結が不可欠

フレックスタイム制を導入する際は、就業規則の作成だけでなく、労使協定の締結も必要です。なお、清算期間が1ヵ月を超えて設定する場合は、労使協定の届出義務が生じる点にも留意が必要です。

労使協定では、次のように、フレックスタイム制の基本的枠組みを定める必要があります。

【対象となる労働者の範囲】
従業員全員が対象となるのか、それとも役職者だけかなどを記載します。また、特定の部署のみの場合は(企画部のみなど)そのように記載します。

【清算期間】
3ヵ月以内で決定し、起算日も明記します。賃金の計算期間にあわせて1ヵ月とするのが一般的です。

【清算期間における総労働時間】
清算期間中の所定労働時間を記載します。なお、法定労働時間の枠組みを超えた規定はできません。

【1日の標準労働時間】
年次有給休暇を取得した際の賃金の算定基礎となる時間です。

【コアタイム(任意)】
労働者が必ず働かなければならない時間帯を定めたものが、コアタイムです。なお、規定は任意のため、法律上は明記しなくても問題ありません。

【フレキシブルタイム(任意)】
労働者が出勤・退勤の時刻を自由に決定できる時間帯です。フレキシブルタイムも、規定は任意のため、法律上は明記しなくても問題ありません。

参考:フレックスタイム制の適正な導入のために|厚生労働省

「対象となる労働者の範囲」「清算期間」「清算期間における総労働時間」「1日の標準労働時間」は、労使協定に必ず記載しなければなりません。

当サイトでは、フレックスタイム制について概要から導入方法までまとめた資料を無料で配布しております。本章で解説した労使協定については具体例も紹介しているため、より詳しく知りたい方は必見です。フレックスタイム制の導入を考えている人事担当の方は、こちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

関連記事:フレックスタイムにおける労使協定を解説!届出が不要な場合や記入例も紹介

2. フレックスタイム制に関わる就業規則の記載例

書類を書いている画像

フレックスタイム制の就業規則について、法令で定められた記載様式はありません。ただし、始業・終業時刻を労働者の自主的な決定に委ねる旨など、法令上定めるべき事項は明確に記載する必要があります。

フレックスタイム制に関する就業規則の記載例は次のとおりです。なお、実際に制度を導入する場合は、自社の勤務形態や賃金制度などに応じて内容を調整し、労働基準法や関連法令に適合しているかを確認することが重要です。

【就業規則記載例(労使協定を規則の一部としない場合)】

(適用範囲)
第〇条 営業部門および研究開発部門に所属する従業員に対して、フレックスタイム制を適用する。

(清算期間)
第〇条 清算期間は1ヵ月とし、毎月1日を起算日とする。

(清算期間における総労働時間)
第〇条 清算期間における総労働時間は160時間とする。

(標準労働時間)
第〇条 1日の標準労働時間は7時間とする。

(コアタイム)
第〇条 従業員は、午前10時から午後3時までの時間帯をコアタイムとして勤務しなければならない。ただし、正午から午後1時までの休憩時間を除く。

(フレキシブルタイム)
第〇条 フレックスタイム制の適用を受ける従業員の始業および終業の時刻は、従業員の自主的な決定に委ねるものとする。ただし、始業時刻は午前6時から午前10時まで、終業時刻は午後3時から午後10時までの範囲内とする。

(超過時間の取扱)
第〇条 清算期間中の実労働時間が総労働時間を超過したときは、会社は、超過した時間に対して第〇条の規定により割増賃金を支給する。

(不足時間の取扱)
第〇条 清算期間中の実労働時間が総労働時間より不足したときは、不足時間に相当する賃金を基本給から控除する。

(その他)
第〇条 前条に掲げる事項以外については、労使で協議し決定する。

2-1. 就業規則の記載例1:労使協定を規則の一部とする場合

フレックスタイム制を導入する場合は、労使協定で定める内容と就業規則を連動させれば、規定を簡潔かつ明確に整理できます。労使協定を就業規則の一部として取り扱う場合の記載例は次のとおりです。

【就業規則記載例(労使協定を規則の一部とする場合)】

第〇条 会社は、労使協定に基づきフレックスタイム制を適用する。対象となる従業員は、第〇条の規定にかかわらず、始業および終業の時刻を、労使協定で定める範囲内において自主的に決定することができる。

2 フレックスタイム制の適用対象者、清算期間、総労働時間その他必要な事項については、別に締結する労使協定の定めによるものとする。

3 前項の労使協定は、本規則の一部として取り扱う。

参考:就業規則の具体例|厚生労働省

3. フレックスタイム制の導入に伴い就業規則を変更する際の注意点

注意

フレックスタイム制を就業規則に記載する方法に関しては、法的な規定はありません。しかし、必ず明確に記載しなければならない項目があります。

また、従業員にとって「わかりやすい」というのもポイントとなるので、ここでは就業規則の記載例を紹介します。

就業規則の文言を最初から作成するとなると、業務負担が大きくなりますが、労使協定の一部を就業規則として利用すれば簡潔にまとまるので参考にしてみてください。

3-1. 就業規則の記載例1:労使協定を規則の一部とする場合

第〇条 労使協定の締結により、フレックスタイム制を適用する従業員は、第〇条の規定にかかわらず、始業・終業の時刻を労使協定第〇条で定める範囲において、自由に決定できるものとする。従業員は、自らの労働時間を適切に管理し、会社の定めるガイドラインを遵守するものとする。

3-2. 就業規則の記載例2:労使協定を規則の一部としない場合

(適用範囲)
第〇条 営業部門及び、研究開発部門に所属する従業員にフレックスタイム制を適用する。

(清算期間)
第〇条 清算期間は1カ月間とし、起算日は毎月1日とする。

(清算期間における総労働時間)
第〇条 清算期間における総労働時間は160時間とする。

(標準労働時間)
第〇条 1日の標準労働時間は7時間とする。

(コアタイム)
第〇条 所属長の承認のない限り、所定の労働に従事する時間帯(コアタイム)は、午前10時から午後3時までとする。なお、正午から午後1時までの休憩時間は除くものとする。

(フレキシブルタイム)
第〇条 フレックスタイム制が適用される従業員については、始業・終業の時刻を従業員の自主的な決定に委ねる。ただし、始業時刻について、従業員の自主的な決定に委ねる時間帯は、午前6時から午後10時まで、終業時刻について、従業員の自主的な決定に委ねる時間帯は、午後3時から午後8時までとする。

(超過時間の取扱)
第〇条 清算期間中の実労働時間が総労働時間を超過したときは、会社は、超過した時間に対して第〇条の規定により割増賃金を支給する。

(不足時間の取扱)
第〇条 清算期間中の実労働時間が総労働時間より不足したときは、不足時間に相当する賃金を基本給から控除する。

(その他)
第〇条 前条に掲げる事項以外については、労使で協議し決定する。

4. フレックスタイム制を導入する前に確認しておきたいポイント

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フレックスタイム制の導入には、就業規則や労使協定の整備だけでなく、適切な労働時間管理の仕組みや賃金計算方法の整理が欠かせません。ここでは、制度導入前に押さえておくべきポイントについて解説します。

4-1. 時間外労働・休日労働をさせるには36協定の締結・届出が必要

フレックスタイム制を導入していても、労働基準法上の時間外労働や休日労働を命じる場合には、あらかじめ36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出なければなりません。

フレックスタイム制では、原則として清算期間における総労働時間を基準として時間外労働を判断します。清算期間の法定労働時間の総枠を超えて労働させた時間は時間外労働となるため、そのような労働を命じる可能性がある場合は、通常の労働時間制度と同様に36協定を締結しておく必要があります。

関連記事:36協定とは?基礎知識から残業上限規制や締結・届出、違反リスクまで完全解説

4-2. 割増賃金の計算方法を見直す

フレックスタイム制では、1日単位で所定労働時間を超えて勤務した場合でも、清算期間全体で法定労働時間の総枠の範囲内に収まっている限り、その超過部分は時間外労働として扱われません。

一方で、清算期間における総労働時間が法定労働時間の総枠を超えた場合には、原則としてその超過分について時間外労働となり、割増賃金の支払いが必要です。

また、清算期間を1ヵ月を超えて設定している場合には、清算期間全体の総枠による判断に加えて、各月ごとに算定した労働時間が週平均50時間を超える場合、その超過部分も時間外労働として取り扱われます。

給与計算の誤りは労使トラブルにつながるため、勤怠管理システムや給与計算ルールを事前に整備しておくことが重要です。

当サイトでは、フレックスタイム制における残業時間の考え方を表を用いて解説した資料を無料で配布しております。フレックスタイム制の導入を検討しているが不安な点があるというご担当者様は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

参考:フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き|厚生労働省

関連記事:フレックスタイム制の残業はどう決まる?考え方や残業代の計算を解説

4-3. 総労働時間に満たなかった場合の取り扱いを明確にする

フレックスタイム制では、従業員が自主的に労働時間を調整できる一方で、清算期間終了時に総労働時間が不足する場合があります。そのため、不足時間が発生した際の取り扱いをあらかじめ就業規則などで明確に定めておく必要があります。

例えば、不足分を翌月の労働時間に繰り越すのか、賃金控除の対象とするのかなど、運用ルールを事前に明らかにしておけば混乱を防げます。ただし、繰り越しをおこなう場合には、翌清算期間における労働時間(繰り越した不足時間を含む総労働時間)が法定労働時間の総枠の範囲内に収まるようにする必要があります。

参考:4 労働時間に過不足が生じた場合について|厚生労働省

関連記事:フレックスタイム制の清算期間とは?仕組みや時間外労働の計算方法を解説

5. フレックスタイム制の就業規則に関するよくある質問

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フレックスタイム制の導入を検討する際は、就業規則の整備や運用ルールについてさまざまな疑問が生じます。ここでは、企業から寄せられることの多い質問とそのポイントを解説します。

5-1. 10人未満の企業でも就業規則の定めが必要?

常時10人未満の労働者を使用する企業には、就業規則の作成・届出義務はありません。

ただし、フレックスタイム制を導入する場合には、労働基準法第32条の3に基づき、「就業規則またはこれに準ずるもの」において「始業および終業の時刻を労働者の決定に委ねる旨」を定める必要があります。

また、フレックスタイム制の導入にあたっては、労使協定の締結も必須であり、清算期間や総労働時間などの必要事項を定めることが求められるので注意しましょう。

参考:労働基準法第32条の3|e-Gov法令検索

関連記事:就業規則とは?人事担当者が知っておくべき基礎知識をわかりやすく解説

5-2. コアタイムとフレキシブルタイムの設定は企業の自由?

コアタイムやフレキシブルタイムの設定は法律上の義務ではなく、企業が業務内容や組織運営の実態に応じて任意に決められます。

例えば、従業員同士の打ち合わせや顧客対応が多い職場ではコアタイムを設けるケースが一般的です。一方で、より柔軟な働き方を実現したい場合には、コアタイムを設けない「スーパーフレックスタイム制」を採用する企業もあります。

ただし、設定する際は従業員の働きやすさだけでなく、業務の円滑な遂行や労働時間管理のしやすさも考慮することが重要です。また、コアタイムが長すぎるなど、労働者が始業・終業時刻を自主的に選択できる範囲が著しく限定される場合には、フレックスタイム制の趣旨に沿わない可能性があるので注意が必要です。

関連記事:コアタイムなしのフレックスタイム制とは?導入メリット・デメリットも紹介

5-3. フレックスタイム制を採用する場合の休憩時間の取り扱いは?

フレックスタイム制を導入している場合でも、休憩時間に関する労働基準法の規定は適用されます。したがって、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を、労働時間の途中に付与しなければなりません。

また、労働基準法では休憩時間について「一斉付与の原則」が定められています。そのため、原則として休憩時間はコアタイム内に設定することになります。

ただし、コアタイムを設けていない場合など、休憩を一斉に付与することが難しいケースでは、「一斉付与の適用除外」に関する労使協定を締結する必要があります。

一方、「一斉休憩の原則」の適用が除外される業種においては、休憩時間の長さをあらかじめ定めたうえで、休憩の取得時間帯を労働者に委ねる旨を就業規則に明記することで対応できるでしょう。

参考:労働基準法第34条|e-Gov法令検索

関連記事:労働基準法における休憩時間の定義とは?労働時間に含まれるのか解説

6. フレックスタイム制の導入には就業規則の見直しが必要

文章を書いている画像

フレックスタイム制の就業規則においては、「始業・終業時刻を労働者が自主的に決定できる制度であること」を明確に示すことが重要です。この点が不十分だと、従業員が企業側が勤務時間を一方的に決定する制度であると誤解するおそれがあります。

また、制度の周知方法としては、書面の配布や社内掲示などが一般的ですが、特に初めて導入する場合には、管理者から直接説明する機会を設けることで、制度理解の促進につながります。

フレックスタイム制の導入にお悩みの方へ

フレックスタイム制の導入には、労使協定の締結や就業規則の変更・届出など、複雑な手続きが存在します。

また、フレックスタイム制を導入した後に、「出勤・退勤時間が従業員によって異なるので、勤怠管理が煩雑になった」「残業時間の計算方法と清算期間の関係がよく分からない」といったお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような方に向け、「フレックスタイム制度を実現するための制度解説BOOK」をご用意しました。
資料では、フレックスタイム制導入の流れや手続の他に、残業の数え方や効率的な勤怠管理の方法も解説しておりますので、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

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