タイムカードの押し忘れを完全に防ぐ4つの対策を徹底解説

従業員のタイムカードの押し忘れにお悩みの総務担当者や人事担当者は少なくありません。タイムカードの押し忘れは一見些細なミスのように見えて、積もり積もると企業にとって大きなリスクです。

打刻し忘れた従業員が多いと給与計算作業が滞るばかりか、従業員の労働時間を正確に把握できないため、労務管理にまで支障が出てしまいます。

しかし、従業員一人ひとりの意識をどうやって改善すればよいか、お困りの方も多いでしょう。そこで今回は、タイムカードの押し忘れを根本的に解決できる4つの対策を解説します。

タイムカードの押し忘れにお悩みの企業の方は、ぜひ参考にしてください。

「タイムカードと勤怠管理システムの違いを徹底比較ガイド」

働き方改革が始まり、「タイムカードの集計工数を削減したいけど、どうしたらいいかわからない・・」とお困りの人事担当者様も多いでしょう。そのような課題解決の一手として検討していきたいのが、勤怠管理システムです。

勤怠管理システムの導入には、以下のようなメリットがあります。

・多様な打刻方法により、テレワークなどの働き方に柔軟に対応できる
・リアルタイムで労働時間を自動で集計できるため、月末の集計工数が削減される
・ワンクリックで給与ソフトに連携できる

働き方改革を成功させるため、ぜひ「タイムカードと勤怠管理システムの違いを徹底比較ガイド」をご参考にください。

 

1. タイムカードの押し忘れを防ぐ4つの対策

従業員のタイムカードの押し忘れにお困りの方は、次の4つの対策を講じてみましょう。どんな企業にもできるちょっとした工夫で、タイムカードの打刻への意識が大きく変わります。

1-1. タイムレコーダーを置く場所を工夫してみる

タイムカードの押し忘れが頻発する企業は、まずタイムレコーダーの設置場所から見直しましょう。従業員の目につきづらい場所にタイムレコーダーを置いていて、打刻し忘れの原因になっている企業が少なくありません。

従業員の動線を意識して、出勤・退勤するときに必ず通らなければならない場所にタイムレコーダーを置くことで、「出退勤=打刻」の意識付けができます。

従業員用の出入り口や、所属部署のある場所の出入り口などが、タイムレコーダーの設置場所として理想的です。ただし、人通りの多い場所や、外部の人が出入りする場所に置く場合は、通行の邪魔にならないよう注意しましょう。

また、タイムカードの保管場所を「①打刻前のもの」と「②打刻後のもの」の2つに分ける方法も効果的です。従業員に①の置き場からタイムカードをとってもらい、打刻後に②の置き場に置いてもらう仕組みです。

始業時刻になっても、①の置き場に残っているカードがあれば、タイムカードの押し忘れがあると一目瞭然でわかります。直属の上司に連絡するなどして、次回も押し忘れることがないよう口頭で注意してもらうと効果的な防止策になるでしょう。

1-2. ポスターを貼って定期的にリマインドを

シンプルながら費用対効果が高いのが、張り紙やポスターを掲示する方法です。「出勤・退勤時はタイムカードを打刻すること」「タイムカードの押し忘れがないか必ず確認すること」といった内容を記載し、更衣室や従業員用ロッカーの壁など、社員の目に付きやすい場所に掲示しましょう。

パソコンで勤怠管理をおこなう企業は、パソコンの近くにシールなどを張るのも効果的です。

脳のワーキングメモリは容量が小さく、物忘れの原因です。「タイムカードを押そう」と考えていても、新しい情報がどんどん入ってくると、古い情報はすぐに抜け落ちてしまいます。

とくに毎朝の出勤時は慌ただしくなりがちで、タイムカードまで意識が回らない従業員も少なくありません。

そんなときに張り紙やポスターを見れば、すぐにタイムカードのことをリマインドできます。ただし、同じポスターを張り出し続けると、従業員が見慣れてしまいます。ときどきポスターのデザインを変えれば、注意喚起効果が失われません。

1-3. タイムカードの押し忘れをチェックする仕組みを作る

タイムカードを打刻するよう、人事課や総務課が注意喚起するだけでは、どうしても限界があります。万が一タイムカードの押し忘れが発生した場合に備えて、チェック機能を設けると安心です。

部署やグループごとにタイムカードをチェックする担当者を決め、毎朝タイムカードが打刻されているかどうか確認する仕組みを作りましょう。担当者を当番制にして回すことで、チェックする本人の意識も高まります。

また、打刻忘れがとくに多い従業員がいる場合は、出勤時や退勤時に声をかけてリマインドするのも効果的です。毎朝「タイムカード押した?」と一言声をかけるだけでも、うっかりミスを防ぐことができます。

それでも押し忘れがひどい場合は、本人のスマホや携帯電話にアラームを設定してもらうなど、自ら気づくことができるような仕組みを作りましょう。従業員それぞれの特徴に合わせて、サポート方法を考えることが大切です。

1-4. ちょっとしたペナルティを設ける

どうしても押し忘れが改善しない従業員がいる場合は、一定のペナルティを課すのも1つの方法です。会社の就業規則の「服務規律違反」に記載があれば、タイムカードの打刻忘れにペナルティを課しても、労働基準法違反とはみなされません。たとえば、次のようなペナルティを課す企業が存在します。

想定 ペナルティ
タイムカードの打刻を忘れた場合 反省文の提出、1時間分の給料カット
タイムカードの打刻忘れに常習性がある場合 始末書の提出、減給処分、人事考課への反映

 

ただし、減給処分は「懲戒処分」に当たりますので、タイムカードの押し忘れが処分の対象となるのか吟味したうえで、従業員へ事前説明をおこなう必要があります。いきなり減給処分をおこなうのではなく、まずは譴責処分や戒告処分を経てからおこなうのが一般的です。

また、労働基準法第91条の内容にも注意が必要です。減給処分を課す場合、1回のペナルティにつき、1日の平均賃金の半額が上限です。減給の総額については、1ヵ月の賃金の10分の1を越えてはなりません。

なお、タイムカードの押し忘れに対し、その日の勤務を欠勤扱いとすることは、労働基準法第24条で禁じられています。タイムカードについての取り決めを新しく作る場合は、実際に適用するまでに1ヵ月程度の猶予期間を設け、従業員への周知徹底に努めましょう。

タイムカードの押し忘れにペナルティを課す目的は、あくまでも従業員の教育・啓発であることを忘れてはなりません。

2. タイムカードの押し忘れが企業にとってのリスクにである2つの理由

タイムカードの押し忘れを些細なことだと考えている企業があるかもしれません。しかし、慢性的にタイムカードの押し忘れが続いている状態は、実は企業にとって大きなリスクになりかねません。

2-1. 給与計算作業が滞ってしまう

タイムカードの役割は、従業員一人ひとりの労働時間を正確に記録し、第三者が確認できるようにすることです。とくにパートやアルバイトの従業員は、時間給で給与計算をおこなうため、「誰が○月○日に○時間働いたのか」を正確に記録する必要があります。タイムカードが正確に記録されていれば、企業はタイムカードを集計するだけで、給与計算を滞りなくおこなうことができます。

しかし、タイムカードの押し忘れがあると、総務課や経理課はイレギュラーな対応を迫られます。まず、打刻がない日付の労働時間を算出するため、本人に出退勤の時刻をヒアリングする必要があります。

また、本人が不正な申告をしていないかチェックするため、同じ部署やグループの従業員に「遅刻がなかったか」「どのくらい残業していたか」を確認する必要があります。本人の申告と合わなければ、残業代の支払いなどに関してトラブルが発生してしまいます。最悪の場合は、給与の支払いに遅れが生じることもあります。タイムカードをただ押し忘れただけで、総務課や経理課の負担が増加してしまいます。

2-2. 企業は従業員の労働時間を把握する義務がある

そもそも、企業には従業員一人ひとりの労働時間を把握する義務があります。労働基準法第108条によれば、それぞれの事業所は「賃金台帳」を作成し、従業員一人ひとりの労働日数、労働時間、時間外労働時間、休日出勤時間などの情報項目を記入しなければならないと定められています。

これらの数字の根拠の1つとなるのが、タイムカードの打刻です。タイムカードの押し忘れが慢性化しているような状態では、正確な賃金台帳を作成できなくなってしまいます。

また、厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」においても、企業が従業員の労働時間を把握する義務が定められています。

36 協定に違反するような長時間労働が発生していないか確認し、労働時間を適切に管理して、従業員が健康に働ける環境を整える必要があるからです。

ガイドラインによれば、企業は「労働時間を適正に把握するため、労働者の労働日ごとの始業・ 終業時刻を確認し、これを記録すること」をしなければならず、そのための方法として「タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること」などが挙げられています。[注1]

もし、タイムカードの押し忘れがあれば、労働時間の「客観的な記録」を残せません。従業員の労働時間が適切かどうかの判断もできないため、企業・従業員の双方にデメリットが生じます。

3. タイムカードの押し忘れをなくす勤怠管理システム導入の3つのメリット

ここまで、タイムカードの押し忘れが企業に与えるリスクや、押し忘れを防ぐ4つの対策方法を解説してきました。タイムカードの打刻し忘れを根本的に解決するには、勤怠管理システムの導入がおすすめです。

3-1. 打刻漏れをアラートでお知らせ

勤怠管理システムには、従業員の勤務実態を監視し、アラートを鳴らす機能があります。もちろん、タイムカードの打刻をしていない従業員がいれば、自動でお知らせしてくれます。

日頃から注意喚起につとめることも大切ですが、どうしても打刻し忘れてしまう社員が出てきます。そういったときにアラート機能があれば、早い段階で打刻漏れに気づけます。

アラートは従業員・管理者の両方に送信できますので、押し忘れている従業員に打刻を促したり、押し忘れが続く従業員に管理者から口頭で注意したり、幅広い使い方が可能です。

また、タイムカードの打刻を確認する担当者を設け、チェック作業を命じる必要もなく、貴重なリソースを本来のコア業務に集中させることが可能です。

3-2. スマホやタブレットで打刻をもっと簡単に

手動でタイムカードを切る従来の方法では、朝の忙しい時間帯だとついつい打刻を後回しにしてしまいがちです。スマホやタブレットに対応した勤怠管理システムなら、もっと手軽に打刻できます。

慌ただしい始業前のシーンでも、スマホやタブレットの専用アプリにログインすれば、1クリックで手軽に打刻できます。また、SlackやChatworkなど、チャットアプリと連携した勤怠管理システムなら、始業前のちょっとした業務連絡のついでに打刻するような使い方も可能です。

そのほか、人気の高いICカードを使った打刻方法や、カメラ撮影による笑顔判定といった打刻方法も選べます。会社ごとの利用シーンに合わせて、従業員の負担がかからない打刻方法を選ぶことで、押し忘れを減らせます。

3-3. GPS機能を使った打刻なら外回りが多い職種でも安心

最近では、GPS機能を使って打刻ができる勤怠管理システムも登場しています。タブレットやスマホのGPS機能と連携し、アプリを通して打刻すると同時に、当人の位置情報を送信する仕組みです。

打刻した時間と場所が自動で勤怠管理システムに記録されるため、打刻漏れが起きません。そのため、タイムカードの未記入を防ぐ手段として、GPS打刻は注目を集めています。とくに営業など外回りが多い職種では、直行直帰することも多く、帰社してからタイムカードを打刻するのが困難でした。

しかし、GPS打刻であれば、出先から1クリックで出退勤の打刻ができます。GPS機能で位置情報が記録されているため、あらかじめ打刻可能な位置情報の範囲を決めておけば、不正な打刻を防止することもできます。

スマホやタブレットを従業員に貸与しているか、私的端末の業務利用(BYOD)を許可している職場なら、すぐに導入メリットを得られます。

4. 勤怠管理システムの導入でタイムカードの押し忘れを完全に予防できる

今回は、タイムカードの押し忘れを防ぐ4つの対策や、勤怠管理システムを導入するメリットを解説しました。どのような企業でも簡単にできる打刻し忘れの防止策として、「タイムレコーダーの置き場所を工夫する」「張り紙やポスターで定期的にリマインドする」「押し忘れをチェックする仕組みを作る」「ちょっとしたペナルティを設ける」の4点を紹介しました。

タイムカードの押し忘れを完全に防ぎたい場合は、勤怠管理システムの導入がおすすめです。勤怠管理システムなら、打刻し忘れを自動で検出し、すぐにアラートを鳴らすことができます。

また、スマホやタブレットでの打刻、ICカードでの打刻、チャットアプリ上での打刻、GPSの位置情報機能を利用した打刻など、従業員に負担のかからない打刻方法を選べます。

タイムカードの押し忘れは、企業にとってリスクになりうるため、根本的な解決策をとることが大切です。

勤怠管理システムの導入で工数削減を実現

近年、人手不足などの背景から、バックオフィス業務の効率化が多くの企業から注目されています。

人事業務は、タイムカードや出勤簿で労働時間を管理している場合、集計時にExcelに入力するといった工数がかかります。タイムカードでの労働時間管理にお悩みの方がいらっしゃいましたら、勤怠管理システムの導入を検討しましょう。

勤怠管理システムとは、従業員の出退勤をWeb上で管理できるシステムのことです。

勤怠管理システムの導入を検討することで、

・多様な打刻方法により、テレワークなどの働き方に柔軟に対応できる
・リアルタイムで労働時間を自動で集計できるため、月末の集計工数が削減される
・ワンクリックで給与ソフトに連携できる

など、人事担当者様の工数削減につながります。

「効率化できるのはわかったけど、実際にタイムカードでの労働時間管理とどう違うのかを知りたい」という人事担当者様のために、タイムカードと勤怠管理システムの違いを23ページでまとめました。

働き方改革を成功させるため、ぜひ「タイムカードと勤怠管理システムの違いを徹底比較ガイド」をご参考にください。