健康経営優良法人とは?申請スケジュールや取得メリット、実務上の注意点まで詳しく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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健康経営優良法人とは?申請スケジュールや取得メリット、実務上の注意点まで詳しく解説

スーツの男性健康経営優良法人とは、優良な健康経営をおこなっている企業に対する認定制度のことです。近年では大企業、中小企業にかかわらず多くの企業が健康経営優良法人として認定を受けています。

この記事では、健康経営優良法人2027の具体的な申請方法やスケジュール、注意点、取得メリットまで解説します。健康経営優良法人の申請を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

1. 健康経営優良法人とは?

はてなとふきだし

健康経営優良法人とは、優良な健康経営を実践している法人を認定する制度です。

前提となる健康経営は、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する取り組みを指します。「健康経営優良法人」は平成28年度から、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業などの法人を認定するため創設されました。

健康経営優良法人の認定を受けることで、自社が健康経営に積極的に取り組んでいることを社内外に示せます。

参考:健康経営とは|ACTION!健康経営

2. 大規模法人部門と中小規模法人部門の違い

吹き出しと手

健康経営優良法人の認定は大規模法人部門と中小規模法人部門に分かれています(※なお、小規模法人には特例が設けられています)。

この章では大規模法人部門と中小規模法人部門の違いやそれぞれの注意点を解説します。

2-1. 大規模法人部門と中小規模法人部門の定義

健康経営優良法人の認定は、大規模法人部門と中小規模法人部門で要件が分かれています。それぞれの分類は次のとおりです。

「会社法上の会社等」または「士業法人」の場合

業種 大規模法人部門 中小規模法人部門(いずれかに該当すること)
従業員数 従業員数 資本金または出資金額
卸売業 101人以上 1人以上100人以下 1億円以下
小売業 51人以上 1人以上50人以下 5,000万円以下
サービス業 101人以上 1人以上100人以下 5,000万円以下
製造業その他 301人以上 1人以上300人以下 3億円以下

なお、NPO法人など「会社法上の会社等」「士業法人」以外の場合は従業員数のみで判断されます。一方で「会社法上の会社等」または「士業法人」の場合は、従業員数が大規模法人部門に該当し、資本金または出資金額が中小規模法人部門に該当することがあります。この場合は、いずれか一方の部門を選んで申請できます。

参考:部門の区分|ACTION!健康経営

2-2. 大規模法人部門と中小規模法人部門の比較

大規模法人部門と中小規模法人部門では認定要件などが異なります。大規模法人部門と中小規模法人部門の違いは主に次のとおりです。

項目 大規模法人部門 中小規模法人部門
健康経営の方針 健康宣言の社内外への発信(アニュアルレポートや統合報告書等での発信)が必須 健康宣言の社内外への発信

経営者自身の健診受診が必須

保険者の健康宣言事業への参加 必須ではない 原則必須
推進担当者 健康づくり責任者を役員以上とすることが必須 健康づくり担当者の設置が必須
健康施策 17項目中14項目以上が必要 「健康経営の具体的な推進計画」が必須。加えて、①~③のうち2項目以上、④~⑩のうち2項目以上、⑪~⑰のうち4項目以上
認定申請料 88,000円(税込み) 16,500円(税込み)
申請書類 健康経営度調査票に回答 認定申請書に回答
上位認定 ホワイト500 ブライト500・ネクストブライト1000

大規模法人部門では、中小規模法人部門と比べて対応が求められる健康施策が多く、組織体制や情報開示についてもより詳細な要件が設けられています。一方、中小規模法人部門では、健康宣言や経営者自身の健診受診など、中小規模法人部門独自の要件が設けられているのが特徴です。それぞれの評価項目に関しては参考資料をご覧ください。

参考:大規模法人部門の申請|ACTION!健康経営

参考:中小規模法人部門の申請|ACTION!健康経営

3. 健康経営優良法人の申請スケジュール|2026年は8月17日開始

カレンダー

健康経営優良法人2027の申請は、8月17日から受付が始まりました。申請スケジュールを確認しましょう。

3-1. 10月までに申請する

申請期限は毎年10月中旬が目安です。今年は、大規模法人部門は10月9日まで、中小規模法人部門は10月16日までとされています。期限に間に合うよう、早めに申請を進めましょう。

3-2. 認定申請料の払い込みと審査

申請が完了したら、11月上旬に認定申請料の請求書が送付されます。振込期限は12月31日までです。大規模法人部門の場合は88,000円、中小規模法人部門の場合は16,500円を申請期限までに払い込みます。払い込みを忘れると審査に進めないため、忘れないよう注意しましょう。

3-3. 翌年度の認定

認定審査料の払い込みが完了したら、翌年から審査が始まります。審査によって認定要件を満たしていると判断されれば申請した年の翌年度に健康経営優良法人として認定されます。例えば、2026年の申請分は2027年度の認定です。

4. 健康経営優良法人の認定を受ける流れ

虫眼鏡と青い背景

健康経営優良法人の認定を受けるためには、実際に健康経営に取り組み認定要件を満たさなければなりません。この章では、健康経営に取り組んでから申請するまでの流れを解説します。

4-1. 中小規模法人部門は健康宣言事業に参加する

中小規模法人部門の場合は、原則として事前に健康宣言事業へ参加が必須です。まずは自社が加入している健康保険の保険者を確認し、実施している健康宣言事業や参加方法を確認しましょう。

健康宣言事業の名称や手続き、健康経営優良法人を申請するまでに必要となる取り組みは、加入している保険者によって異なります。保険者によっては、健康宣言への参加だけでなく「健康優良企業 銀の認定」など一定の認定を取得することが申請要件となっている場合もあるため事前に確認しましょう。

参考:健康優良企業認定について|協会けんぽ

4-2. 健康経営の方針を表明する

健康経営優良法人の認定において、健康経営に取り組む方針を明確にし、社内外へ発信することが求められます。自社のホームページなどを活用して、健康経営を推進する目的などを公表しましょう。また、社外に公表するだけでなく社内にも周知し、従業員の健康意識を高めることが大切です。

4-3. 健康診断の受診率を確認する

健康経営優良法人では、「定期健診受診率」が評価項目に設けられており、中小規模法人部門では実質100%、大規模法人部門では受診率100%が求められます。また、未受診者がいる場合の「受診勧奨の取り組み」も、これとは別の評価項目に定められています。

労働安全衛生法に基づき、企業は従業員に対して健康診断を受診させる義務があります。健康経営の取り組みの第一歩として、自社の健康診断の受診率を確認しましょう。

関連記事:健康診断は会社の義務!健診内容や項目、結果の扱い、費用負担を徹底解説

4-4. 社内体制を構築する

健康経営優良法人の認定要件を満たすためには健康経営の担当者を設けなければなりません。大規模法人部門では、健康づくり責任者を役員以上とすることが求められ、中小規模法人部門では、健康づくり担当者の設置が認定要件です。また、大規模法人部門では「産業医・保健師の関与」と「健保組合等保険者との協議・連携」も必須です。

4-5. 健康課題の改善に取り組む

社内体制を整えたら、自社の健康課題を把握し改善に取り組みましょう。主な健康課題と改善方法は次のとおりです。

健康課題 取り組み例 効果の確認 エビデンス例
健康診断の未受診 未受診者への個別勧奨、受診日の再設定 健診受診率 健診機関の請求書、勧奨メール、受診率集計表
運動不足 ウォーキングイベントの企画、運動セミナー、スポーツイベントへの補助 参加率、運動習慣者割合 開催案内、参加者集計、写真、アプリの集計結果、イベントの請求書
食生活の乱れ 食生活セミナー、管理栄養士による指導、健康的な食事への補助 参加率、食習慣に関するアンケート 研修資料、案内メール、請求書、アンケート結果
喫煙習慣 禁煙外来費用の補助、禁煙研修 喫煙率 禁煙制度・規程、補助実績、研修記録、喫煙率集計
長時間労働 ノー残業デーの導入、一定時間超過者へのアラート、業務分担の見直し 月平均残業時間、長時間労働者数 勤怠集計、アラートメール、会議資料、改善計画

健康課題を把握したら、課題に応じた具体的な施策を実施しましょう。十分な効果が得られなかった場合は施策を見直し、継続的な改善につなげることが大切です。

4-6. 申請書類を作成・提出する

健康課題の改善に取り組んだら健康経営優良法人の申請をおこないます。大規模法人部門の場合は「健康経営度調査票」に、中小規模法人部門の場合は「認定申請書」に自社の取り組みを記入し専用サイトにアップロードして申請します。申請書類は、申請受付期間中に専用のダウンロード・アップロードサイトから取得可能です。なお、新規で申請する場合は新規IDを事前に作成しておきましょう。

参考:新規IDの取得について|ACTION!健康経営

5. 健康経営優良法人を取得するメリット

メリットのブロック

健康経営優良法人の取得にはそれなりの時間と労力が必要ですが、認定されればその労力に値するだけのメリットがあります。この章では健康経営優良法人のメリットを解説しますのでぜひ最後までご覧ください。

5-1. 従業員の健康につながる

健康経営優良法人の認定を目指す過程で、健康診断の受診促進や長時間労働への対応、メンタルヘルス対策など、従業員の健康保持に向けた取り組みが必要です。こうした取り組みの継続によって、従業員が自身の健康を意識するきっかけになります。

5-2. 採用活動や人材定着に活用できる

健康経営優良法人の認定マークを自社のホームページや求人サイトに掲載し、働きやすさをアピールできます。近年では、給与だけでなく、ワークライフバランスなどを重視して企業を選ぶ求職者も少なくありません。求人票や採用サイトなどで認定をアピールすることで、自社の取り組みをわかりやすく伝えられます。また、既存の従業員にとっても働きやすい環境の整備につながるため、人材の定着という面でも効果が期待できます。

5-3. 労務管理・安全衛生管理を見直すきっかけになる

健康経営優良法人の申請の過程で健康診断の受診率や長時間労働を確認しなければなりません。申請に向けて自社の状況を整理することで、これまで十分に対応できていなかった労務管理や安全衛生管理上の課題に気付くきっかけにもなります。

5-4. 企業ブランディングができる

健康経営優良法人に認定されることで、従業員の健康を重視して経営に取り組んでいる企業であることを社外にアピールできます。

さらに、特に優れた取り組みをおこなっている法人には、通常の健康経営優良法人とは別に上位法人として認定されます。大規模法人部門では上位500法人が「ホワイト500」、中小規模法人部門では上位500法人が「ブライト500」、上位500法人に続く501位から1,500位までの法人に「ネクストブライト1000」として認定されます。

上位認定では、満たすべき評価項目の数も通常認定より多くなります。「ブライト500・ネクストブライト1000」に必要な項目数は、評価項目①~⑰のうち16項目以上です。

こうした上位認定を取得することで、健康経営に力を入れている企業であることをより明確に示せるため、企業ブランディングにも活用できます。

6. 健康経営優良法人を申請する際の実務上の注意点

注意のイメージ

健康経営優良法人の申請では、取り組みの実施状況などを正しく確認することが重要です。また、申請スケジュールや認定要件を誤って理解していると、認定を受けられない可能性があります。この章では、健康経営優良法人を申請する際に押さえておきたい実務上の注意点を解説します。

6-1. 健康宣言の手続きは加入している保険者によって異なる

中小規模法人部門の申請において健康宣言事業への参加は必須です。ただし加入している保険者によって名称や申込方法などが異なります。協会けんぽや健康保険組合に加入している場合は、それぞれの保険者が実施している健康宣言事業への参加が必要です。

一方で、国保組合や共済組合などに加入している場合は、まず加入先が健康宣言事業を実施しているか確認しましょう。保険者が実施していない場合には、自治体が実施する健康宣言事業への参加、または自社独自の健康宣言によって代替可能です。

6-2. 申請までに取り組みを実施する

健康経営優良法人の認定要件には、実際の取り組み状況を確認する項目が設けられています。具体的には、健康診断の受診勧奨や従業員への健康教育、長時間労働者への対応、メンタルヘルス対策などです。そのため、初めて申請する場合は、1年程度前から取得に向けた計画を立てておきましょう。

申請直前になって慌てて対応することがないよう、あらかじめ認定要件を確認し、余裕をもって取り組みを進めておくことが大切です。

6-3. 認定は自動更新ではなく毎年申請が必要

健康経営優良法人は、一度認定を受ければ継続して認定される制度ではありません。翌年度も健康経営優良法人として認定を受けるためには、あらためて申請が必要です。

なお、認定要件は毎年同じとは限りません。昨年と同じ取り組み内容では、認定されない場合もあります。最新の認定要件や変更点を確認し健康課題に取り組みましょう。

6-4. 継続的な改善が必要

健康経営優良法人には「健康経営の取り組みに対する評価・改善」という項目があります。つまり、一時的な取り組みだけでなく改善につなげているかも認定要件のひとつです。そのため、取り組みの結果を確認していない場合や、評価後に改善を実施していない場合は、認定要件を満たさないと判断される可能性があります。健康診断の受診率や従業員アンケートなどを活用して取り組みの効果を確認し、その結果をもとに次の施策を検討するなど、継続的に改善していくことが大切です。

6-5. 法令遵守の要件を満たしているか確認する

健康経営優良法人の認定要件には「法令遵守・リスクマネジメント」が含まれます。

定期健診を実施していること、50人以上の事業場においてストレスチェックを実施していること、労働基準法または労働安全衛生法に係る違反により送検されていないことなどが必須です。

この項目は自主申告で、大規模法人部門は誓約事項、中小規模法人部門は誓約書を別途確認する必要があります。

7. 健康経営優良法人の申請を通して従業員の健康を守ろう

白衣の男性

健康経営優良法人とは、優良な健康経営をおこなっている企業を認定する制度です。

健康経営優良法人として認定されるためには、健康診断の受診状況の確認や、従業員の健康課題の把握など、自社の健康管理体制を見直す必要があります。そのため、申請に向けた取り組みそのものが健康的な職場環境づくりにつながります。

認定されるまでにはそれなりの時間と労力を必要としますが、それに値するだけのメリットがあります。ぜひ健康経営優良法人の申請を通して従業員の健康を守りましょう。

jinjer Blog 編集部

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