法人税の節税対策におすすめの方法11選!節税実施時の注意点も確認 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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法人税の節税対策におすすめの方法11選!節税実施時の注意点も確認

節税

所得がある法人は法人税を支払う義務があります。
しかし、適切な税金対策をおこなって節税すれば、発生する法人税額を圧縮することが可能です。

赤字の繰越や在庫の処分、社宅・社用車の導入など、さまざまな形で法人税を減らすことができます。
多くの会社でできる9つの節税方法をご紹介しますので、ぜひお読みください。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

「経理担当になってまだ日が浅く、会計知識をしっかりつけたい!」
「会計の基礎知識である勘定科目や仕訳がそもそもわからない
「毎回ネットや本で調べていると時間がかかって困る」

などなど会計の理解を深める際に前提の基礎知識となる勘定科目や仕訳がよくわからない方もいらっしゃるでしょう。

そこで当サイトでは、勘定科目や仕訳に関する基本知識と各科目ごとの仕訳例を網羅的にまとめた資料を無料で配布しております。 会計の理解を深めたい方には必須の知識となりますので、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。


1. 法人税の節税を実施する必要性

説明する女性

法人税は会社の利益を元に、決まった税率で課されます。利益が大きいほど法人税も増えるため、ときに法人税が経営を圧迫することもあります。
前期・前々気の利益が大きく、今期の利益が少ない場合は、特に法人税の負担が大きいと感じるでしょう。

そのため、できるだけ法人税を抑えることが経営を安定させる鍵です。
もちろん脱税はいけません。あくまでも法律を遵守したうえで節税をする必要があります。

関連記事:法人税とは?特徴や対象となる法人、種類や計算方法を紹介

2. 法人税の節税対策11選

虫眼鏡で的を見る

法人税を合法的に節税するには、所得を圧縮する必要があります。法人税は法人の利益(所得)に対してかかるため、所得が減ればその分法人税も減るからです。それを踏まえたうえで、実践しやすい11の法人税節税対策を解説します。節税しないケースよりもメリットがあるため、節税を検討しているのであれば把握しておきましょう。

2-1. 赤字分を繰り越す

今期や過去に赤字決算が発生している場合は、その赤字分を黒字になった年度の所得と相殺することが可能です。
黒字のプラス分を赤字のマイナスで減らせるため、単純に会社の利益が減って法人税を節税できます。

この節税は「欠損金の繰越控除」として認められています。赤字の繰り越しは最大で10年可能ですので、法人税が大きくなる年度に備えて残しておくのもよいでしょう。

関連記事:法人税の繰越欠損金とは?控除によるメリットや適用要件も解説

2-2. 貸倒引当金を損金として計上する

貸倒引当金とは、回収が見込めない債権を計上する貸借対照表の勘定科目です。
貸倒引当金として計上した分は損金になり、会社の所得が圧縮できます。

すべての債権が計上できるわけではありませんが、回収ができない売掛金や不良債権がある場合は、節税できる可能性があります。

2-3. 未払費用を経費にする

すぐに支払う必要はないが、将来的に必ず発生する費用は、未払費用として経費にできます。期末決算時に未払費用を計上すれば、その期の所得を減らして税金対策が可能です。
以下のような費用は未払費用として計上できます。

【従業員の給与・賞与】
従業員の給与は締日と支払日にずれがあることがほとんどです。
例えば、3月20日が締日で、支払日が4月25日だとします。決算月が3月であった場合は、この給与が年度をまたぐことになってしまいます。
本来なら支払いが発生した月に計上するものですが、このような場合は未払費用として前倒して計上が可能です。
賞与も決算月に合わせることで、給与と同様の処理が可能になります。

【社会保険料】
社会保険料は基本的には来月分を支払います。3月が決算の場合、3月に支払った社会保険料は4月分です。
この場合も未払費用として計上できます。

【固定資産税】
固定資産税は、割賦が決定した時点で、その事業年度の税額を未払費用にできます。
納付した日に費用として計上した方が経理処理はシンプルですが、納税通知書が届いていて、節税を意識するなら未払費用として計上しましょう。

2-4. 役員報酬を増額する

賞与を含む役員報酬は経費として認められます。そのため、役員報酬を増やせば経費が増え、節税がしやすくなるでしょう。

しかし、役員報酬額の変更は事業年度が始まってから3ヶ月以内しかできません。見直す場合は早めに検討しましょう。
また、報酬が増えれば当然会社の負担も増え、役員1人にかかる所得税・社会保険料も高くなます。
金額を増やす場合は税金対策以外にも目を向けてバランスをとってください。

2-5. 短期前払費用を活用する

オフィスの賃貸料や備品のリース料などは、1年分の賃貸料を前払いして「短期前払費用」として損金計上できます。

短期前払費用として計上できる賃貸料には

  • 建物や土地の賃料
  • 保険料
  • 備品・システムのリース料
  • サービス使用料
  • 年間購読料(電子書籍のみ)

などがあげられます。
「役務(サービスや場所の利用など)の提供を受けるために支出した費用」が該当するため、物品の引き渡しが発生する場合は短期前払費用に該当しません。

基本的には「一括で前払いすることで節税する」という形です。
そのため、契約をして1年目であれば大きな節税になりますが、翌年も年払いしなくてはいけません。永久節税ではなく繰延節税として考えましょう。

2-6. 保険・共済に加入する

養老保険・年金保険に加入すれば、支払う保険料の一部を損金として計上できます。保険料の支払いは発生しますが、福利厚生を充実させながら節税をできる手段です。

節税額は保険によって異なります。
損金として計上できる保険の内容と、損金にできる割合は以下の通りです。

保険の種類 保険の内容 損金にできる割合
養老保険 死亡保険金が支給される保険 支払保険料の50%
満期保険金が支給される保険
年金保険 契約内容に応じた年金が発生する保険 支払保険料の10%

これらとは別に「中小企業倒産防止共済(経営セーフティー共済)」への加入も節税効果が期待できます。
中小企業倒産防止共済は、取引先の倒産による経営難や連鎖倒産を防ぐ制度です。無担保・無保証人で掛金の10倍までの借り入れが可能になり、この掛金を損金にすることができます。

2-7. 福利厚生を充実させる

雇用保険や労災保険のほかにも、社員の健康診断や慰安旅行の実施など、福利厚生を充実させて、それにかかる費用を経費として計上することも節税になります。
社員の生活や労働の質を向上させる支援は、条件を満たせばすべて福利厚生費にすることが可能です。

社宅にかかる家賃も福利厚生費になり、大幅な節税が可能です。
会社所有の物件を社宅にする、社員の自宅を借り上げて社宅にするなど、さまざまな方法があります。

2-8. 抱えている在庫を処分する

在庫が発生する業種の場合、売れ残っている商品や古くなった商品を不良在庫として経費にする方法があります。

  • 売却損:不良在庫、固定資産を原価よりも安く売却したことで発生した損を経費として扱える
  • 廃棄損:不良在庫や固定資産で売却ができないものの原価を全額経費として扱える
  • 評価損:不良在庫や固定資産で評価額が原価よりも下がると差額を経費として扱える

会社の倉庫に眠っている在庫や、帳簿上の数字だけの存在になっている在庫がある場合は、積極的に処理をすると節税ができます。
固定資産は、年数が経つほど評価がさがりますので、古い不動産がある場合にも有効です。

2-9. 社用車を準備する

社用車の登録をおこなうことで、以下の費用が発生します。

  • 車体の取得費
  • 維持費
  • 燃料費
  • 保険料

これらはすべて経費として計上できるため、社用車が増えればその分損金が増えて法人税を節税しやすくなります。

ただし、台数が増えればその分費用もかさんでしまうため、節税できるからと言って増やすぎると反対に負担になってしまいます。
必要な台数を適切に社用車として登録しましょう。

2-10. 経営者に旅費日当を支給する

法人であれば経営者に対して支給する旅費日当も経費として扱えます。経営者が出張した際の旅費日当を経費として計上すれば、節税につなげられます。経営者であっても旅費日当の支払いは自社の旅費規程にのっとって進めましょう。

2-11. 本社の家賃を年払いにする

本社の家賃を年払いとしてあらかじめ支払えば、短期前払費用としてその期の費用として扱えます。本社の家賃を経費として扱うことで大きな節税効果が期待できます。しかし、本社の家賃を経費として扱うには賃貸契約において年払いと記載しなければなりません。また、毎年年払いにする必要があります。

3. 法人税の節税を実施する際の注意点

注意

本記事で紹介した節税であれば問題はありませんが、過度な節税は違法になる可能性があります。
税務署に「そんなつもりじゃなかった」は通用しません。
また、税金対策として利益や資金を減らすのは、やりすぎると経営を圧迫します。
節税をおこなう際は、以下の点に十分注意しましょう。

  • 分かりやすい会計の資料を提出できるようにしておく
  • ペーパーカンパニーの設立はおこなわない
  • 損金を増やすための不必要な出費をしない
  • 判断が難しい場合は税理士に相談する

法律と納税の義務を守った範囲での節税をおこない、会社の利益を減らしすぎないことがポイントです。
利益を大きく減らすことや赤字決算は、会社の信用度を落とすことになり、税務署からも怪しまれる可能性があります。
十分に注意して税金対策をおこないましょう。

4. 法人税の節税は法律を遵守して計画的におこなおう

ポイント

法人税は必ず発生するもので、払わない方法はありません。
ですが、さまざまな方法で節税は可能ですので、法律を守ったうえで計画的に税金対策をおこなってください。

収支が分かりやすいと節税もしやすくなります。会計ソフトや経理ソフトを導入すれば、会計資料もまとめやすくなりますので、煩雑な会計業務をシンプルで分かりやすい形にしたい場合はぜひご検討ください。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

「経理担当になってまだ日が浅く、会計知識をしっかりつけたい!」
「会計の基礎知識である勘定科目や仕訳がそもそもわからない
「毎回ネットや本で調べていると時間がかかって困る」

などなど会計の理解を深める際に前提の基礎知識となる勘定科目や仕訳がよくわからない方もいらっしゃるでしょう。

そこで当サイトでは、勘定科目や仕訳に関する基本知識と各科目ごとの仕訳例を網羅的にまとめた資料を無料で配布しております。 会計の理解を深めたい方には必須の知識となりますので、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。


jinjer Blog 編集部

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