2026年(令和8年)の年末調整の変更点!手続きのポイントもわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

2026年(令和8年)の年末調整の変更点!手続きのポイントもわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

2026年(令和8年)の年末調整の変更点!手続きのポイントもわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

2026年(令和8年)の年末調整の変更点!手続きのポイントもわかりやすく解説

女性

令和8年度税制改正により、2026年の年末調整は大幅に変更されます。控除額だけでなく申告書の記載方法も変わるため、事務手続きを円滑に進めるには改正内容の把握が欠かせません。

この記事では2026年の年末調整の変更点や、手続きのチェックポイントを解説します。年末調整をミスなくスムーズに乗り切るためにも、ポイントをしっかり押さえましょう。

年末調整の全体像を知りたい方は関連記事をご覧ください。

関連記事:年末調整とは?目的や確定申告との違い、基本的な流れを人事担当者向けに解説

\ 年末調整を担当する方へ / 令和8年分で変わる控除と実務がわかる

令和8年分の年末調整から、基礎控除と給与所得控除が同時に引き上げられ、所得税の壁は178万円になります。
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1. 2026年(令和8年)の年末調整の変更点

令和8年度税制改正による、2026年分(令和8年分)の年末調整の主な変更点は次の3つです。

  • 基礎控除が引き上げられる
  • 給与所得控除の最低保障額が引き上げられる
  • 扶養親族等の所得要件が改正される

これらの改正は、原則として2026年分(令和8年分)以後の所得税について適用され、2026年12月におこなう年末調整で1年間の税額を精算します。今回の改正は令和7年度税制改正に続くものであり、年末調整の計算方法や使用する申告書の様式にも影響します。

年末調整を適切におこなうためには、改正内容を正しく理解するとともに、最新のルールを確認し、制度変更に対応した手続きを進めることが重要です。

参考:令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について|国税庁

関連記事:【2026年最新動向】年収の壁とは?所得税・住民税や社会保険の壁を徹底解説

1-1. 基礎控除が引き上げられる

2026年分の年末調整から適用される基礎控除は最大104万円(改正前:最大95万円)に引き上げられます。また、従業員の合計所得金額に応じて適用される控除額が次のように変更されます。

合計所得金額

改正後

改正前

令和8・9年分

令和10年分以降

令和7年分

132万円以下

104万円

99万円

95万円

132万円超336万円以下

62万円

88万円

336万円超489万円以下

68万円

489万円超655万円以下

67万円

63万円

655万円超2,350万円以下

62万円

58万円

2,350万円超2,400万円以下

48万円(改正なし)

2,400万円超2,450万円以下

32万円(改正なし)

2,450万円超2,500万円以下

16万円(改正なし)

2,500万円超

適用なし(改正なし)

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

今回の改正により、とくに中低所得者層では所得税の負担軽減が期待されています。

なお、合計所得金額とは、給与所得だけでなく、事業所得や不動産所得、一時所得、雑所得などを含めたすべての所得を合計した金額です。

給与以外に収入がある従業員は、給与額だけで控除額を判断できないので、年末調整の際は合計所得金額を正確に確認することが重要です。

参考:専門用語集|国税庁

1-2. 給与所得控除の最低保障額が引き上げられる

2026年分の年末調整から適用される給与所得控除の最低保障額は74万円(改正前:65万円)に引き上げられます。改正後の給与所得控除額は次のとおりです。

給与等の収入金額

改正後

改正前

令和8・9年分

令和10年分以降

令和7年分

190万円以下

74万円

収入金額 × 30% + 80,000円

(69万円未満の場合は69万円)

65万円

190万円超220万円以下

収入金額 × 30% + 80,000円

※給与等の収入金額が220万円を超える場合の給与所得控除額に変更はありません。

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

今回の改正により、給与収入が比較的少ないパート・アルバイトなどの給与所得者は、給与所得控除額が増えることで課税所得が少なくなり、所得税の負担軽減が期待できます。

また、税制上の扶養に関する所得要件も満たしやすくなるので、扶養判定に影響するケースもあるでしょう。

加えて、この改正にあわせて「年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」も更新されます。2026年分の年末調整では最新の表を用いて、給与所得を正しく計算する必要があります。

1-3. 扶養親族等の所得要件が改正される

2026年の年末調整から扶養親族等の所得要件が次のとおり改正されます。

区分

改正後

改正前

扶養親族

同一生計配偶者

ひとり親の生計を一にする子

62万円以下

58万円以下

特定親族

62万円超123万円以下

58万円超123万円以下

配偶者特別控除の対象となる配偶者

62万円超133万円以下

58万円超133万円以下

勤労学生

89万円以下

85万円以下

※所得要件は、合計所得金額(ひとり親の生計を一にする子は総所得金額等)を基準に判定します。総所得金額等とは、合計所得金額から純損失や雑損失などの繰越控除を適用した後の金額です。

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

今回の改正では、扶養親族や配偶者控除などの対象となる所得要件が昨年からさらに引き上げられるので、税制上の扶養に該当する人が増えることが想定されます。

そのため、従業員は扶養控除等申告書などを作成する際に最新の所得要件を確認する必要があります。また、人事担当者も、扶養判定や控除の適用条件が改正後の基準になっているかをチェックすることが重要です。

参考:専門用語集|国税庁

1-4. 【ポイント】2026分から年末調整関係書類の様式が変更される

令和8年度税制改正に伴い「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の様式が見直されます。

主な変更点は、「控除額の計算」欄や「配偶者控除等申告書」の「判定」欄が、改正後の控除額や所得要件に対応した内容へ変更される点です。

また「保険料控除申告書」も改正され、23歳未満の扶養親族がいる場合に適用される生命保険料控除の特例(※2-5章で解説)に対応するため、「生命保険料控除」欄に新たな記載項目が追加されます。

旧様式では改正内容を正しく反映できず、年末調整に誤りが生じる可能性があります。年末調整をおこなう際は、必ず2026年分(令和8年分)の最新様式を使用しましょう。

参考:変更を予定している年末調整関係書類(事前の情報提供)|国税庁

関連記事:年末調整の必要書類一覧|記載する内容や書類の入手方法を徹底解説

2. 2026年の年末調整で確認すべき主なポイント

ビックリマーク

令和8年度税制改正により、2026年分の年末調整では、基礎控除や給与所得控除、扶養親族等の所得要件などが見直されています。

適切に年末調整をおこなうためには、改正内容を踏まえて手続きを進めることが重要です。ここでは、2026年の年末調整で確認しておきたい主なポイントを紹介します。

2-1. 基礎控除申告書の控除額が正しいか確認する

2026年分の年末調整では、基礎控除額や給与所得控除の見直しに伴い、「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の様式が変更されています。

従業員には所得の計算方法や改正後の基礎控除額の仕組みを事前に周知し、申告書を正しく記載してもらうことが重要です。

控除額を誤って適用すると、年末調整後に税額の再計算や追加徴収・還付などの対応が必要になる可能性があります。人事担当者は申告内容や控除額の計算に誤りがないかを十分に確認しましょう。

参考:変更を予定している年末調整関係書類(事前の情報提供)|国税庁

関連記事:年末調整の再調整は可能!方法やポイントをわかりやすく解説

2-2. 改正後の給与所得控除に基づき計算する

2026年分の年末調整では、給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円へ引き上げられます。そのため、所得税を計算する際は、改正後の給与所得控除額を適用する必要があります。

一方で、年収220万円超の従業員については控除額に変更がないので、適用区分を誤らないよう注意が必要です。

旧制度に対応した給与計算ソフトや前年の設定をそのまま使用すると、誤った税額を算出するおそれがあります。年末調整を始める前に、給与計算システムや計算設定が2026年分の税制改正に対応しているか確認しておきましょう。

2-3. 扶養親族等の要件を満たしているかチェックする

扶養親族等の所得要件が引き上げられたことで、これまで要件を満たしていなかった親族が、新たに扶養親族等の対象となるケースがあります。

例えば、子の給与収入が年間130万円(給与所得のみ)の場合、2026年分は給与所得控除74万円が適用されるので、所得は56万円(130万円-74万円)となります。この場合、扶養親族等の所得要件である62万円以下を満たします。

一方、2025年分では給与所得控除は65万円のため、所得は65万円(130万円-65万円)となり、当時の扶養親族等の所得要件である58万円以下を満たしません。

このように、税制改正によって扶養親族等に該当する人が増える可能性があります。

年末調整では従業員の扶養状況に変更がないかを確認し、要件を満たす親族がいる場合は、2026年分の扶養控除等申告書へ漏れなく記載してもらうことが重要です。

関連記事:【令和8年分】扶養控除等(異動)申告書とは?書き方や提出の必要性をわかりやすく解説

2-4. 通勤手当や食事の現物支給の非課税限度額を確認する

令和8年度税制改正により、2026年4月1日以後に支払われるべき通勤手当や同日以後に支給する食事等の非課税限度額が見直されました。

自動車などの交通用具で通勤する従業員に支給する通勤手当については、片道65km以上の通勤者に適用される非課税限度額が引き上げられています。また、条件を満たす駐車場を利用している場合は、駐車場料金を月額5,000円を上限として非課税限度額に加算できるようになりました。

あわせて、食事を現物で支給する場合の所得税の非課税限度額も、月額3,500円から月額7,500円へ引き上げられています。

年末調整では、非課税となる通勤手当や食事の現物支給に係る経済的利益は給与所得に含めず、控除の判定や所得税額を計算します。改正後の非課税限度額が正しく適用されているかを再確認し、計算誤りがないようチェックしましょう。

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

2-5. 23歳未満の扶養親族に係る生命保険料控除は要確認

2026年分の年末調整では、23歳未満の扶養親族がいる場合に限り、新生命保険料に係る一般生命保険料控除の上限額が、従来の4万円から6万円へ引き上げられます。

年間の新生命保険料

控除額

3万円以下

支払額の全額

3万円超6万円以下

支払額 ×1/2 + 15,000円

6万円超12万円以下

支払額 ×1/4 + 30,000円

12万円超

6万円

この特例は23歳未満の扶養親族がいる場合のみ適用されるので、配偶者のみを扶養している場合は対象外です。

また、控除額が引き上げられるのは新生命保険料に限られ、旧生命保険料の一般生命保険料控除の上限額は従来どおり5万円です。ただし、この特例の適用を受ける人が新旧両方の保険料を支払っている場合は、一般生命保険料控除の上限額は6万円(改正前:4万円)となります。

なお、「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3区分を合算した生命保険料控除全体の上限額は、従来どおり12万円で変更はありません。

通常とは異なる計算方法となるため、対象となる従業員には事前に計算方法を案内しておくことが大切です。また、年末調整時には提出された保険料控除申告書の内容を十分に確認し、適用誤りがないよう注意しましょう。

なお、この特例は令和8年度税制改正により令和9年分まで適用期限が延長されているので留意が必要です。

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

関連記事:【令和7年分】保険料控除申告書の書き方・添付書類|よくある計算ミスも解説

2-6. 【ポイント】給与計算ソフトだけでなく社内運用体制の整備も重要

年末調整の税制改正へ対応するには、給与計算ソフトを最新版へ更新することが欠かせません。ただし、システムを更新するだけでは十分とはいえません。

例えば、従業員が改正内容を反映しないまま申告書を作成・提出すると、その情報をもとに年末調整がおこなわれるので、所得税額を誤って計算してしまうおそれがあります。

こうしたミスを防ぐためには、人事担当者が税制改正の内容を正しく理解し、申告内容を適切に確認できる体制を整えることが重要です。

また、従業員向けに申告書の記入方法をわかりやすく周知することが大切です。さらに、担当者向けマニュアルや社内手順を最新の制度に合わせて見直し、運用ルールを更新しておきましょう。

3. 2027年1月以降の給与計算の注意点

電卓で計算する

令和8年度税制改正は、2026年分の年末調整だけでなく、2027年1月以降の給与計算にも影響します。ここでは、給与計算で対応が必要となる主な変更点と実務上の注意点を解説します。

3-1. 新しく防衛特別所得税が創設される

2027年1月1日から新たに防衛特別所得税が創設されます。これは、防衛力の強化に必要な安定財源を確保するために導入される税で、給与の源泉徴収時に所得税とあわせて徴収されます。

企業は、源泉徴収する所得税額の1%相当額を防衛特別所得税として徴収し、納期限までに所得税とあわせて納付しなければなりません。

一方で、復興特別所得税の税率は2.1%から1.1%へ引き下げられ、適用期限は「2037年12月31日まで」から「2047年12月31日まで」へ10年間延長されます。防衛特別所得税(1%)と復興特別所得税(1.1%)を合計した税率は、従来と同じ2.1%です。

そのため、源泉徴収税額の計算方法自体に大きな変更はなく、給与計算の実務への影響は限定的といえます。ただし、給与計算ソフトのアップデートや法令対応の状況は事前に確認しておくと安心です。

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

関連記事:給与計算における所得税の計算方法とは?源泉徴収の仕組みも解説

3-2. 変更後の源泉徴収税額表(令和9年分)を用いる

2027年1月1日以降に支払う給与からは、新しい「令和9年分 源泉徴収税額表」を使用して所得税の源泉徴収額を計算する必要があります。これは、基礎控除や給与所得控除の引き上げなどの税制改正を反映したものです。

また、扶養親族等の所得要件の見直しにより、新たに扶養親族等に該当する家族がいる場合は、その内容を反映したうえで源泉徴収税額を算定しなければなりません。

なお、2026年分の年末調整の対象外となる従業員については、令和8年度税制改正後の扶養親族等の要件を反映させたうえで、「令和8年分 源泉徴収税額表」に基づき2026年12月分の給与の源泉徴収をおこなう必要があります。この対応は見落とされやすいポイントです。

給与計算システムを利用している場合は、税制改正に対応した最新版へ更新されているかを確認するとともに、新しい税額表や扶養親族等の要件が正しく反映され、適切な源泉徴収額が計算されているかもあわせてチェックしましょう。

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

関連記事:年末調整の対象者とは?必要書類や確定申告との関係も解説

4. 2026年の年末調整の変更点に関連するよくある質問

はてなと男性

ここでは、2026年の年末調整に関する変更点についてよくある質問とその回答を紹介します。

4-1. 2026年11月以前に退職した人には変更が適用される?

令和8年度税制改正による年末調整の変更点は、2026年12月1日から施行されます。そのため、2026年11月以前に退職した人には、年末調整では改正内容は適用されません。

なお、2026年11月以前に退職した人であっても、著しい心身の障害により退職した場合や死亡により退職した場合などは、年末調整の対象となります。この場合、改正前の制度に基づいて年末調整をおこないます。

改正後の基礎控除や給与所得控除などの適用を受けるには、原則として確定申告が必要です。2026年分の確定申告期間は、2027年2月16日から2027年3月15日までとなっています。

該当する退職者がいる場合は、退職時に確定申告が必要となる可能性があることを案内しておくとよいでしょう。

参考:No.2665 年末調整の対象となる人|国税庁

参考:令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A|国税庁

4-2. ひとり親控除の引き上げは令和8年分から適用される?

令和8年度税制改正により、ひとり親控除の控除額は35万円から38万円へ引き上げられます。ただし、この改正が適用されるのは令和9年分以降の所得税なので、令和8年分の年末調整では従来どおり35万円が適用されます。

一方で、ひとり親控除の対象となる「生計を一にする子」の所得要件は、令和8年分から58万円以下から62万円以下へ引き上げられます。控除額と所得要件では適用開始時期が異なるため、制度の違いを確認したうえで、適切に年末調整をおこないましょう。

参考:源泉所得税の改正のあらまし 令和8年4月|国税庁

関連記事:年末調整のひとり親控除とは?寡婦控除との違いや対象者を解説

5. 年末調整の変更点に注意!余裕を持って準備しよう

納得した女性

2026年分の年末調整では、基礎控除の最大104万円への引き上げ、給与所得控除の最低保障額の74万円への引き上げ、扶養親族等の所得要件の緩和が主な変更点です。これらの改正に伴い、年末調整関係書類の様式も変更されるので、2026年分の最新様式を使用する必要があります。

また、人事担当者は、給与計算ソフトのアップデートだけでなく、従業員への制度周知や申告内容の確認体制の整備など、年末調整を円滑に進めるための準備を早めに進めておくことが重要です。

年末調整の手続きを確認したい方はこちらもご覧ください。

関連記事:年末調整のやり方とは?必要書類や手順、従業員への周知方法をわかりやすく解説!

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