【2026年最新動向】年収の壁とは?所得税・住民税や社会保険の壁を徹底解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

【2026年最新動向】年収の壁とは?所得税・住民税や社会保険の壁を徹底解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

【2026年最新動向】年収の壁とは?所得税・住民税や社会保険の壁を徹底解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

【2026年最新動向】年収の壁とは?所得税・住民税や社会保険の壁を徹底解説

オフィス

近年では、所得税の基礎控除引き上げや社会保険の適用拡大など「年収の壁」が大きく見直されています。制度改正は従業員の手取り額に直結するため、企業には正確な理解と適切な実務対応が求められます。

本記事では、2026年の年収の壁の最新動向を整理し、税金・社会保険の各ラインの変化や企業が取るべき対策を徹底解説します。人手不足解消や労務管理の最適化にぜひお役立てください。

【2025年最新】「年収の壁」改正・実務対応ガイドブック 制度の全体像から実務対応までを図解!

2026年、所得税のさらなる控除枠拡大(178万円の壁)や、社会保険における「賃金要件の撤廃(106万円の壁解消)」が決定しました。
度重なる法改正に対応するために、年収の壁における現在の基盤を形作った「2025年の抜本的見直し」を正しく把握しておきませんか?

▼この資料で解説する2025年の主要トピック

  • 結局どう変わった? 複雑な制度改正の要点と企業への影響
  • 社会保険「106万円の壁」撤廃への備え
  • 企業が今のうちに対応しておくべきこと
  • パート・アルバイト従業員への適切なアナウンス方法

複雑化する「年収の壁」問題について、2025年の動向を図表でわかりやすく解説しました。ぜひこちらから資料をダウンロードの上、お役立てください。

※本資料は、2025年6月時点の法令・成立法案 に基づき作成されたものです。2026年度以降の最新改正(178万円へのスライド等)については、本資料で実務の「土台」を確認した上で、現行の政府ガイドラインと併せてご参照ください。

1. 【2026年最新】年収の壁とは?早見表で確認しよう

虫眼鏡

年収の壁とは、税金や社会保険料の負担が生じることにより、手取り収入が減少する可能性がある収入の境界線を指します。

まずは早見表で年収の壁の種類を押さえましょう。

税金に関する年収の壁(※所得税は令和8年分、住民税は令和9年分)

年収の壁 対象となる制度 内容
119万円の壁 住民税 課税され始めるライン(※自治体によってはこの基準が変わることあり)
136万円の壁 所得税・住民税 配偶者控除・扶養控除の対象外となる壁
178万円の壁 所得税 所得税が課税され始めるライン

社会保険に関する年収の壁(※106万円の壁は将来的に撤廃)

年収の壁 対象となる制度 内容
106万円の壁 健康保険・厚生年金保険 社会保険料が発生する壁
130万円の壁 健康保険・国民年金保険(第3号被保険者の場合) 被扶養者の対象外となる壁

税金や社会保険料の負担が生じるかどうかは、年間の収入(所得)を基準に判断されます。そのため、年収を一定の範囲に抑えることで、扶養に入る、あるいは課税ラインを超えないといった対応が可能となり、税金や社会保険料の負担を軽減できるのです。

近年は税制改正や社会保険制度の見直しが相次いでおこなわれており、「年収の壁」の金額や考え方も大きく変化しています。さらに、収入額だけでなく、適用要件そのものが見直されるケースも増えています。そのため、最新の税制や社会保険制度を正しく理解したうえで、適切な手続きをおこなうことが重要です。

関連記事:2025年最新・年収の壁を一覧!人事がおさえたい社会保険・税金の基準まとめ

1-1. 税金に関わる壁

会社員やパート・アルバイトとして得た収入に対して課される主な税金には「所得税」と「住民税」があります。令和8年度税制改正により、2026年分(令和8年分)以降は、給与所得控除の最低保障額が65万円から69万円へ引き上げられました。

あわせて、所得税の基礎控除についても見直しがおこなわれ、最大95万円(従来は最大48万円)まで適用されるようになっています。

さらに、2年間は給与所得控除の最低保障額を5万円引き上げる特例も創設されました。この特例は、所得税であれば8年分及び令和9年分、個人住民税は令和9年度分及び令和10年度分に適用されます。

これらの改正の結果、住民税(所得割)が課税され始める年収ラインは110万円から119万円(令和11年分からは114万円)へ、所得税が課税され始める年収ラインは103万円から178万円(令和10年分からは173万円)へと引き上げられました。ただし、住民税については自治体ごとに制度や基準が異なる場合があるので、実際の課税ラインが異なるケースもあります。

また、扶養親族等(配偶者や子など)の所得要件も38万円から48万円へ引き上げられています。これにより、給与収入ベースでは、従来は年収103万円までであれば税制上の扶養に入ることができましたが、改正後は年収123万円まで扶養に入ることが可能です。

参考:説明資料〔個人住民税について〕|内閣府
参考:令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について|国税庁

関連記事:103万円の壁撤廃はいつから?150万円・160万円の引き上げや税制改正の適用時期を解説

1-2. 社会保険に関わる壁

社会保険に関わる壁は、企業で勤めている方に社会保険料が発生する年収のラインです。社会保険には健康保険と厚生年金がありますが、どちらも基準となる年収ラインは同じです。

  • 106万円の壁:社会保険の被保険者資格を取得する年収のライン
  • 130万円の壁:親・配偶者の扶養から外れる年収のライン

例えば、年収が106万円以上になると、企業は原則として従業員を社会保険に加入させる必要があり、保険料の事業主負担や各種手続きの増加といった負担が生じる可能性があります。また、年収が130万円以上になると、親や配偶者の扶養から外れることとなり、従業員自身の社会保険料負担が増える点にも注意が必要です。

なお、106万円の壁については、法改正により将来的に撤廃される見通しとなっています。さらに、130万円の壁についても、2026年4月以降は年収基準自体は維持されるものの、判定方法が変更される予定です。こうした制度改正に対応するためにも、常に最新の情報を正確に把握し、適切な社内体制を整えておくことが重要です。

参考:社会保険の加入対象の拡大について|厚生労働省
参考:労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いについて|厚生労働省

関連記事:106万円の壁とは?対象者の条件や130万円の壁との違い、撤廃による影響・対策を解説
関連記事:130万円の壁とは?130万の計算に含めるもの・新たな壁や制度も解説

2. 住民税に関する114万円の壁

HR

住民税は、「所得割」と「均等割」の2つで構成されています。所得割は、前年1年間の所得金額に応じて課税されるもので、標準税率は原則10%(都道府県民税4%+市区町村民税6%)です。一方、均等割は所得額にかかわらず、一定額を一律で負担する住民税です。

この所得割・均等割のいずれもが非課税となる基準は、所得(※総所得金額等)が45万円以下とされています。給与所得者の場合、給与所得控除の最低保障額を踏まえると、給与収入が119万円(令和11年からは114万円)以下であれば、住民税は課税されません。

なお、扶養親族がいる場合や障害者・未成年者の場合など、一定の要件に該当する場合には非課税基準が異なることがあるので、詳細については各自治体の公式情報を確認しておくとよいでしょう。

参考:個人住民税|東京都
参考:総所得金額等とは|国税庁

関連記事:所得税と住民税の違いは?高いのは?計算方法の違いについても解説

参考:令和8年度税制改正の大綱の概要|財務省

3. 所得税に関する136万円・160万円の壁

はてなマーク

所得税については、令和8年の度税制改正により、基準が見直されました。具体的には、扶養に入れるかどうかの判断基準が「136万円の壁(従来は103万円の壁)」に、所得税が課税されるかどうかの基準が「178万円の壁(従来は103万円の壁)」へと変更されています。

あわせて、この改正により配偶者特別控除の適用基準も見直されました。さらに、新たな所得控除として「特定親族特別控除」が創設された点も重要です。ここからは、配偶者特別控除および特定親族特別控除について、それぞれの適用要件を詳しく見ていきます。

3-1. 配偶者特別控除に関する年収の壁は「132万円」と「207万円」

配偶者特別控除は、配偶者の給与収入が207万円の場合、最大38万円(※控除を受ける本人と配偶者の所得により変動)の控除を受けられます。

令和8年度税制改正により給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円(令和10年からは69万円)へ引き上げられたことで、配偶者の給与収入が178万円以下であれば、この最大38万円の控除が適用されます。

また、配偶者の給与収入が178万円を超えた場合でも、すぐに控除がなくなるわけではありません。収入額に応じて控除額は段階的に減少しますが、一定の範囲内であれば配偶者特別控除を受けることが可能です。ただし、給与収入が207万円以上になると、配偶者特別控除は適用されなくなります。

このように、配偶者特別控除は「132万円」と「207万円」を境に、控除額や適用可否が変わる点を押さえておくことが大切です。

参考:No.1195 配偶者特別控除|国税庁

関連記事:配偶者特別控除の所得金額はいくらまで?年末調整や年収の壁との関係を解説

3-2. 特定親族特別控除に関する年収の壁は「159万円」と「197万円」

令和7年度税制改正により、新たに「特定親族特別控除」が創設されました。特定親族特別控除とは、19歳以上23歳未満の一定の親族(特定親族)がいる場合に適用される所得控除です。

これは、特定親族の所得が増えて従来の扶養控除(特定扶養親族)の要件を満たさなくなった場合でも、一定の所得範囲内であれば引き続き控除を受けられるようにするための制度です。

特定親族の合計所得金額が85万円以下の場合、最大63万円の控除を受けられます。給与収入ベースでは、年収159万円以下であれば、この最大63万円の控除が適用されます。

また、特定親族の給与収入が159万円を超えた場合でも、直ちに控除がなくなるわけではありません。収入額に応じて控除額は段階的に縮小されますが、一定の範囲内であれば控除の適用は継続されます。

ただし、給与収入が197万円を超えると、特定親族特別控除は適用されなくなります。このように、特定親族特別控除は「159万円」と「197万円」を基準として、控除額が段階的に変動し、最終的に適用可否が分かれるので、それぞれのラインを正しく理解しておくことが重要です。

参考:No.1180 扶養控除|国税庁

参考:No.1177 特定親族特別控除|国税庁

関連記事:2025年新設!特定親族特別控除の概要や控除額・申請方法をわかりやすく解説

4. 社会保険に関する106万円・130万円の壁

オフィス

社会保険に関する年収の壁には、106万円の壁と130万円の壁があります。これらの基準は、近年の法改正や制度見直しにより、大きく変化しつつあります。ここでは、それぞれの壁について、最新の改定内容を踏まえて詳しく解説します。

4-1. 106万円の壁は今後撤廃される見込み

106万円の壁は、社会保険(健康保険や厚生年金保険)の加入義務が発生する年収のラインです。現行では、従業員数が51人以上の企業では、次の要件を満たすと従業員に社会保険への加入義務が発生します。

  • 給与が月額8.8万円以上(年収106万円以上)
  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 2ヵ月を超えて働く見込みがある
  • 学生でない

これらの要件を満たすと、国民健康保険や国民年金に加入している場合には、社会保険(健康保険・厚生年金)への切り替えが必要となります。なお、年金制度改正法の成立により、社会保険の適用範囲に関して、次の3つの改正が予定されています。

改正内容 施行日
賃金要件(月額8.8万円以上)の撤廃 法律の公布から3年以内
企業規模要件(従業員数51人以上)の段階的撤廃 令和9年10月1日から令和17年10月1日まで
常時5人以上を使用する個人事業所における非適用業種の解消 令和11年10月1日

この改正により、将来的には106万円の壁は事実上撤廃され、企業規模にかかわらず社会保険の加入対象者が拡大すると見込まれます。企業としては、制度改正の内容を正しく理解したうえで、早めに社内体制や労務管理の見直しを進めていくことが重要です。

参考:年金制度改正法が成立しました|厚生労働省

関連記事:106万円の壁とは?対象者の条件や130万円の壁との違い、撤廃による影響・対策を解説

4-2. 130万円の壁は判定基準が「労働契約」ベースに変わる?

年収が130万円以上(※19歳以上23歳未満は150万円以上、60歳以上や一定の障害者は180万円以上)になると、配偶者や親の社会保険の扶養から外れることになります。その場合、自身で国民健康保険・国民年金、または勤務先の社会保険に加入する必要が生じ、保険料の自己負担が大きくなります。

現行制度では、これまでの収入実績などを基に、今後1年間の収入見込みを算定して扶養判定がおこなわれています。そのため、雇用契約上は年収130万円未満であっても、残業や休日出勤の増加により結果として年収が130万円以上となった場合、扶養から外れなければならない可能性があります。

これに対し、2026年4月からは、扶養判定の基準が「労働契約ベース」へと見直される見込みです。具体的には、労働条件通知書や雇用契約書に年収130万円未満である旨が明記されていれば、契約時点では想定しにくい残業等により一時的に年収が130万円以上になった場合でも、他の要件を満たしていれば被扶養者として認められるとされています。

ただし、労働契約の内容を確認できる書類がない場合には、従来どおり収入証明書などに基づいて年間収入が判定されます。そのため、労働条件を客観的に確認できる書類を適切に整備・管理しておく体制づくりが重要です。

参考:労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いについて|厚生労働省
参考:労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いに係るQ&Aについて|厚生労働省

関連記事:130万円の壁とは?130万の計算に含めるもの・新たな壁や制度も解説

5. 年収の壁・支援強化パッケージの概要

はてなマーク

年収の壁・支援強化パッケージは、社会保険に関する年収の壁の影響を減らすための施策です。106万円の壁、130万円の壁に対して、それぞれ次の取り組みが用意されています。

年収の壁・支援強化パッケージは恒久的な制度ではなく、一定期間に限った時限措置です。内容が変更される可能性があるため、必ず最新情報をご確認ください。

参考:パート・アルバイトで働く方が「年収の壁」を意識せずに働ける環境づくりを後押しします。|厚生労働省

5-1. 106万円の壁への対応

年収が106万円以上となり、条件を満たした場合、勤務先の社会保険に加入しなければならず、給与から社会保険料が天引きされるので手取りが減少します。この手取り減少を補うために、キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)が新設されました。

社会保険適用促進手当の支給や賃上げによる基本給の増額など、手取りの減少を補うための取り組みをおこなった企業に対して、従業員1人あたり最大50万円が支給されます。これにより、従業員・企業ともに社会保険料の費用負担の軽減が可能です。

関連記事:「年収の壁」撤廃はいつから?103万円・106万円それぞれの廃止時期を解説

5-2. 130万円の壁への対応

年収が130万円以上になると、配偶者や親の扶養から外れ、自身で国民健康保険や国民年金、あるいは勤務先の健康保険・厚生年金に加入する必要があります。その結果、働く人の保険料負担が増えることが見込まれます。

こうした「130万円の壁」への対応策として、残業など一時的に収入が増えた場合でも、事業主がその旨を証明すれば、引き続き被扶養者として認定される制度が新たに設けられました。この制度を活用すれば、従業員は被扶養者から外れる心配なく働けるため、労働量を抑える必要がなくなります。

6. 【企業担当者向け】年収の壁の見直しが実務に与える影響

虫眼鏡でニコニコマークを拡大している

年収の壁が見直しされることで、従業員の働き方の選択肢が広がる一方、企業側の実務にもさまざまな影響が生じます。

特に、給与計算・年末調整や社会保険の加入判定といった日常業務では、制度変更を正しく理解し、運用ルールを見直すことが重要です。ここでは、実務担当者が押さえておくべきポイントを具体的に解説します。

6-1. 給与計算・年末調整への影響

税制上の年収の壁が見直されると、それに伴い、毎月の給与から源泉所得税を算出するための「源泉徴収税額表」も改定されます。また、配偶者控除や扶養控除の適用判定基準も変わります。

従来の源泉徴収税額表を用いたまま源泉徴収をおこなったり、旧来の基準で扶養判定をおこなったりすると、所得税の計算・納付誤りが生じる可能性があります。その結果、従業員からの不満や、延滞税・加算税の発生といったリスクにつながるおそれがあります。

こうしたリスクを回避するためにも、改正内容を正確に把握したうえで、自社の給与計算や年末調整の運用体制を改めて見直すことが重要です。

関連記事:所得税のための年末調整とは?仕組みや業務効率化のポイントを解説

6-2. 入社・退職時の社会保険加入判定への影響

社会保険に関する年収の壁が見直されることで、これまでとは社会保険の加入対象者の判定基準が変わります。そのため、従業員の入社時・退職時における社会保険の加入判定について、改めて見直す必要があります。

例えば、106万円の壁が撤廃された場合、賃金額が数万円程度であっても、他の要件を満たしていれば、勤務先の社会保険に加入させなければなりません。

万一、社会保険の加入義務があるにもかかわらず加入手続きをおこなっていなかった場合、遡って社会保険料の納付を求められるほか、従業員やその家族から損害賠償を請求されるおそれもあるので十分な注意が必要です。

関連記事:社会保険未加入での罰則とは?加入が義務付けられている企業や従業員の条件も解説

7. 【2年連続】年収の壁の見直しに企業はどう対応すべき?

イラスト

年収の壁に関する制度は、税制や社会保険制度の改正に伴い、見直しが進められています。

企業が適切に対応できない場合、従業員の不安や勤務調整の必要性が生じ、人手不足をさらに深刻化させる可能性があります。ここでは、企業が実務上取るべき具体的な対応策を整理します。

7-1. 制度改正の最新動向を継続的にチェックする

年収の壁に関する制度は、税制改正や社会保険制度改革の影響を受けやすく、内容が頻繁に見直されます。そのため、企業は一度理解して終わりではなく、国の方針や制度改正の動きを継続的に確認する体制を整えることが重要です。

特に、人事・労務担当者は、厚生労働省や国税庁の発表、専門家の解説などを定期的にチェックし、社内ルールや運用に影響があるかを判断できる状態を保つ必要があります。

7-2. 従業員に対して正確かつ丁寧に情報を共有する

年収の壁は、従業員の収入や生活に直接関わる重要なテーマであり、誤解や不安が生じやすい分野です。企業が十分な情報を共有しないと、従業員が自己判断で無理な働き方の調整をしてしまうことも考えられます。

そのため、制度の内容や改正点、自社の働き方にどのような影響があるのかを、わかりやすく丁寧に伝えることが大切です。説明会の開催や社内資料の配布などを通じて正確な情報を共有すれば、従業員の安心感を高めることにつながります。

7-3. 就業調整に依存しない働き方を検討する

年収の壁を理由に労働時間を抑える「就業調整」が常態化すると、企業側にとっては人手不足や業務の属人化といった課題が生じます。そのため、年収の壁を前提とした働き方ではなく、制度改正を踏まえた柔軟な働き方を検討することが求められます。

例えば、短時間正社員制度の導入や、役割・成果に応じた評価制度の見直しなどにより、安心して働ける環境を整えることが一つの選択肢です。従業員が収入増を前向きに検討できる仕組みづくりが重要となります。

参考:短時間正社員|厚生労働省

7-4. 労務管理システムの導入・運用を見直す

年収の壁は、今後も制度改正や法改正により見直される可能性があります。そのため、年収の壁が変更された場合でも、従業員や企業が混乱せず対応できる体制をあらかじめ整えておくことが重要です。

こうした対応を効率的におこなうには、労務管理システムの活用が有効です。近年では、法改正や制度変更に合わせて自動で機能を更新できるシステムもあり、常に最新の制度に基づいた管理ができます。これにより、人的なミスや情報の取りこぼしを防ぎ、従業員が安心して働ける環境を整えられます。

8. 年収の壁に関する今後の制度改正に注意しよう

注意

近年は物価高や人手不足の影響で、年収の壁が頻繁に見直されています。税制上の年収の壁は引き上げられる方向で検討が進められています。

一方、社会保険に関する年収の壁では、106万円の壁は将来的に撤廃されることが決まっており、130万円の壁についても年収の判定方法が労働契約ベースに変更されます。

これらの改正は、働く人だけでなく、給与計算や年末調整、社会保険の手続きを担う企業にも大きな影響を与えるでしょう。今後の改正に備え、社内体制の見直しを進め、スムーズに対応できる体制を整えておくことが大切です。

 

【2025年最新】「年収の壁」改正・実務対応ガイドブック 制度の全体像から実務対応までを図解!

2026年、所得税のさらなる控除枠拡大(178万円の壁)や、社会保険における「賃金要件の撤廃(106万円の壁解消)」が決定しました。
度重なる法改正に対応するために、年収の壁における現在の基盤を形作った「2025年の抜本的見直し」を正しく把握しておきませんか?

▼この資料で解説する2025年の主要トピック

  • 結局どう変わった? 複雑な制度改正の要点と企業への影響
  • 社会保険「106万円の壁」撤廃への備え
  • 企業が今のうちに対応しておくべきこと
  • パート・アルバイト従業員への適切なアナウンス方法

複雑化する「年収の壁」問題について、2025年の動向を図表でわかりやすく解説しました。ぜひこちらから資料をダウンロードの上、お役立てください。

※本資料は、2025年6月時点の法令・成立法案 に基づき作成されたものです。2026年度以降の最新改正(178万円へのスライド等)については、本資料で実務の「土台」を確認した上で、現行の政府ガイドラインと併せてご参照ください。

勤怠・給与計算のピックアップ

新着記事