電子契約は営業利益向上に有効!業務効率化以外にも大きなメリットが
更新日: 2024.5.8
公開日: 2022.3.8
HORIUCHI
業務効率化のため、押印や書面による手続きを廃止し、電子契約に切り替える企業が増えています。実際に総務省の令和3年版情報通信白書によると、2021年の電子契約の利用企業は前年比25.7%増の67.2%に上ります。[注1]
しかし、電子契約を取り入れるメリットは業務効率化だけではありません。電子契約サービスを導入し、契約手続きをスピードアップすることで、営業利益の向上にもつながります。
この記事では、電子契約の業務効率化以外のメリットや、電子契約導入の流れや費用対効果について解説します。
[注1]総務省:令和3年版情報通信白書
電子契約はコスト削減や業務効率の改善だけがメリットではありません。法的効力を持っていて、安全性が高いことをご存知でしょうか。契約締結や送信の履歴・証拠を残すという点でも、実は書面契約より使い勝手よく運用可能です。
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・書面契約との違い
・法的有用性
・電子化できる契約書の種類
・導入メリット、効果 など
目次
1.電子契約とは?法律上のリスクや業務効率化以外のメリットを解説
電子契約サービスを導入すれば、契約業務の工数を削減し、業務効率化を実現できます。
しかし、電子契約の導入効果が期待できるのは管理部門だけではありません。電子契約を導入すれば、営業活動を大幅に効率化し、営業利益を高めることも可能です。しかし電子契約の導入にあたって信頼性や法的リスクを懸念する企業も存在します。
電子署名法や情報セキュリティの観点から、電子契約の安全性についても説明します。
1-1.電子契約とは?契約の証として電子文書を取り交わす方法のこと
電子契約とは、紙の契約書ではなく、PDFファイルなどの電子文書を取り交わす契約方法を指します。書面契約の押印の代わりに、電子契約では電子署名を利用し、契約の本人性を担保します。契約書を印刷して製本し、押印する手間がないため、電子契約を導入すれば契約業務の工数削減が可能です。
1-2.電子契約のメリットは「業務効率化」だけではない!
コロナ禍をきっかけとして、テレワークやリモートワークが普及した結果、多くの企業が業務改善や業務効率化のため電子契約を導入しました。
しかし、電子契約のメリットは業務効率化だけではありません。管理部門だけでなく、営業部門で電子契約サービスを活用すれば、契約手続きを大幅にスピードアップし、営業利益の向上につながります。
1-3.セキュリティや法的リスクを考えても電子契約は安全
しかし、電子契約のセキュリティや法的リスクを懸念する企業も存在します。実は、電子契約は書面契約と同等の法的証拠力を持つ契約方法です。電子署名法第3条では、「本人による電子署名」がおこなわれる限り、契約書などの電子文書は「真正に成立したものと推定する」としています。[注2]
また、電子契約サービスでは契約書の改ざんを防ぐため、電子データにタイムスタンプを付与します。電子署名とタイムスタンプの2つを組み合わせれば、「誰が」「いつ」「どの契約書を」作成したかを証明できるため、安全に契約を締結することが可能です。
[注2]e-Gov:電子署名法第3条
2.電子契約が営業利益向上につながる理由
電子契約サービスを導入すれば、なぜ営業利益の向上につながるのでしょうか。
企業の営業部門が今こそ電子契約を取り入れるべき理由は次の3点です。それぞれの理由について詳しく解説していきます。
● 契約書の作成や管理にかかる工数を大幅に削減可能
● 契約締結までの時間を大幅に短縮可能
● 解約率(チャーンレート)の低下も可能
2-1.契約書の作成や管理にかかる工数を大幅に削減可能
書面契約から電子契約に切り替えれば、契約書を印刷し、押印し、相手方に郵送するといった手間がかかりません。電子契約なら「契約書データの送信」「電子署名の依頼」の2点で契約プロセスが完了します。
営業部門の場合、契約業務の工数を削減することで、クライアントとのコミュニケーションにより多くのリソースを配分できるというメリットがあります。
2-2.契約締結までの時間を大幅に短縮可能
電子契約サービスを導入すれば、契約締結までの時間を大幅に短縮し、最短1分で契約プロセスを完了できます。
たとえば、営業社員がクライアントと電話でコミュニケーションをとり合意を得られた場合、電子契約サービスを用いて、その場で契約を締結することも可能です。クライアントの熱量が高い状態でスムーズにクロージングできるため、成約率アップが期待できます。
2-3.解約率(チャーンレート)の低下も可能
電子契約の導入によって、解約率の低下も期待できます。
電子契約サービスによっては「アラート機能」が使えることもあります。
契約の更新タイミングを事前に把握し、アプローチをすることで解約率の低下にも効果があると言えるでしょう。
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・法的有用性
・電子化できる契約書の種類
・導入メリット、効果 など
3.電子契約導入の費用対効果
電子契約を導入するときに気になるのが、電子契約サービスの費用対効果です。一般的な料金形態の場合、電子契約サービスの導入には初期費用や月額基本料金のほか、契約書1件あたりの送信料がかかります。
電子契約サービスを導入することで、契約業務にかかるコストはどのように変化するのでしょうか。
ここでは、書面契約と比較しながら電子契約導入の費用対効果について見ていきます。
3-1.電子契約サービスの費用相場
電子契約サービスの導入によって発生するコストは「初期費用」「月額基本料金」「契約書の送信料」の3点です。それぞれの費用相場は次の通りです。
●初期費用
50,000円~30万円
●月額基本料金
8,700円~100,000円
●送信料
200円/1通
3-2.書面契約と電子契約でかかる費用を比較
それでは、契約業務の人件費なども考慮し、書面契約と電子契約でかかる月々の費用を比較してみます。以下は1カ月あたり100件の請負契約を締結する場合のシミュレーションです。
【書面契約の費用】
人件費:15万円
※時給3,000円、契約1件につき30分の業務時間が発生する場合
郵送費:52,000円
※レターパックプラス(520円)を利用する場合
収入印紙代:52,000円
※1,000円の収入印紙が20枚、400円の収入印紙が80枚必要な場合
合計:約25万円
【電子契約の費用】
人件費:5万円
※時給3,000円、契約1件につき10分の業務時間が発生する場合
郵送費:0円
収入印紙代:0円
月額基本料金:30,000円
送信料:20,000円
※1通あたり200円かかる場合
合計:約10万円
導入する電子契約サービスにもよりますが、電子契約に切り替えれば毎月約15万円のコストを節約できます。
4.電子契約の導入ステップ
電子契約の導入で失敗しないため、次の7つのステップを意識しましょう。
①自社が取り扱う契約の種類を洗い出す
(要求仕様に合致した電子契約サービスかどうか確認する)
②利用ユーザー/アカウント数は適切か
(契約業務に関わる人員を洗い出し、必要なアカウント数を概算する)
③紙の契約書の管理は可能か
(契約書のペーパーレス化を目的とする場合はチェックする)
④契約テンプレートを登録可能か
(ひな形を活用し、契約書作成の手間を削減したい場合はチェックする)
⑤承認ステータスを把握できるか
(社内の承認フローを可視化したい場合はチェックする)
⑥閲覧範囲の制限は可能か
(重要情報を閲覧可能な人間を限定し、セキュリティを強化したい場合はチェックする)
⑦サポートの範囲は十分か
(システム導入への疑問や悩みを専門家に相談したい場合はチェックする)
まず大切なのが、「社内で取り扱う契約の種類を洗い出す」ことです。電子契約サービスによって対応可能な契約の種類が異なります。現場の意見も聞きながら、電子化したい契約をリストアップし、要求や仕様に見合ったサービスを探しましょう。
次は電子契約サービスの機能面を分析し、自社の課題解決につながるツールかどうかを細かくチェックします。とくにサポート体制が充実したサービスを選べば、設計フェーズから導入フェーズ、運用フェーズに至るまで、電子契約の専門家のアドバイスを得ることができます。
5.営業部門にとっても電子契約を導入するメリットは大きい
電子契約サービスを導入すれば、管理部門だけでなく営業部門にも大きなメリットがあります。契約業務のスピードアップにともなう成約率の向上や解約率の低下により、営業利益の向上を実現することが可能です。
電子契約は法律上のリスクがなく、書面契約よりも費用対効果に優れています。電子契約の導入効果を実感するためには、自社の課題やニーズに合った電子契約サービスを選ぶことが大切です。
電子契約はコスト削減や業務効率の改善だけがメリットではありません。法的効力を持っていて、安全性が高いことをご存知でしょうか。契約締結や送信の履歴・証拠を残すという点でも、実は書面契約より使い勝手よく運用可能です。
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