ジョブローテーションは時代遅れ?廃止企業が多い理由や従業員に断られた時の対処法を解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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ジョブローテーションは時代遅れ?廃止企業が多い理由や従業員に断られた時の対処法を解説

「ジョブローテーションが時代遅れといわれる理由は?」

「ジョブローテーションの廃止が多いのはなぜ?」

「従業員からジョブローテーションを断られたときの対処法を知りたい」

ジョブローテーションを実施している企業が多い中、上記のような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

ジョブローテーションが時代遅れといわれている背景には、企業のダイバーシティ(多様性)の在り方が大きく関わっています。

多様性が求められる現代において、ジョブローテーションを正しく活用するには企業や業務内容を精査しなければなりません

そこでジョブローテーションが時代遅れといわれている背景や、廃止企業が多い理由についてわかりやすく解説します。

またジョブローテーションに向かない企業や、従業員に異動や転勤を断られた際の対処法も解説するのでぜひ参考にしてください。

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1. ジョブローテーションが時代遅れ・無駄といわれる背景

ジョブローテーションが時代遅れとされる背景には、経済産業省が公表したダイバーシティ行動ガイドラインが影響しています。

これまで国内企業では、従業員を定年まで雇用させる終身雇用制度が一般的とされていました。しかしダイバーシティの在り方では、国籍や性別・世代を問わず、個人の能力やスキルに応じた雇用を推進しています。

現在では、各従業員の能力やスキルに見合う適所適材へと意識改革が進み、上場企業を中心にダイバーシティが浸透してきました。その結果、短期間でさまざまな経験を積むジョブローテーションの導入は時代遅れといわれています。

参照:ダイバーシティ2.0行動ガイドライン(2018年6月8日改訂)|経済産業省

2. ジョブローテーションを廃止する企業が多い3つの理由

ジョブローテーションを廃止する企業が多い理由は、以下の3つです。

  1. ジョブ型雇用の導入が広がっている
  2. スペシャリストの育成が注目されている
  3. 業務意欲・帰属意識の低下につながる

2-1. ジョブ型雇用の導入が広がっている

まずジョブローテーション廃止の理由として、ジョブ型雇用を導入する企業が増えたことが挙げられます。ジョブ型雇用とは、業務内容や就業場所・就業時間などが明確に提示された状態で従業員と雇用契約を結ぶ雇用制度です。

前述した企業のダイバーシティの在り方を実現するには、ジョブ型雇用が適しているとされています。短い期間でさまざまな業務や就業場所で経験を積むジョブローテーションは適さないと判断され、廃止を検討する企業が多いです。

2-2. スペシャリストの育成が注目されている

専門的なスキルを身につけたスペシャリストの育成を図る企業が増えたことも、ジョブローテーション廃止の理由です。ダイバーシティの取り組みでは、従業員の能力やスキルを引き出し、企業価値や競争力を高める点が挙げられています。

従業員の能力向上や専門的なスキルを身につけるためには、業務に特化した人材育成を計画しなければなりません。

ジョブローテーションは、短期的にマルチスキルを高めることが目的です。結果、業務に特化した人材育成の計画には不向きとされています。

2-3. 業務意欲・帰属意識の低下につながる

従業員の業務意欲や帰属意識の低下につながる点も、ジョブローテーション廃止の理由とされています。業務に慣れたタイミングで異動や転勤が命じられた場合、業務意欲の低下につながるためです。

また「この仕事をしたい」と思って入社した従業員が、ジョブローテーションによって希望の職種に就業できない可能性もあります。従業員の意思が尊重されないと、企業の帰属意識の低下につながり、離職するケースも懸念されるでしょう。

上記のような懸念材料がある点から、ジョブローテーション停止の企業が増えています。

3. ジョブローテーションが向かない企業の4つの特徴

ジョブローテーションが向かない企業の特徴は、以下の4つです。

  1. 専門的な知識や技術が必要とされる企業
  2. 少数精鋭の企業
  3. 中長期の案件を抱える企業
  4. 中途採用の割合が多い企業

3-1. 専門的な知識や技術が必要とされる企業

専門的な知識や技術が必要とされる情報通信や建築・医療などでは、ジョブローテーションが向かないとされています。専門的な知識や技術を身につけるためには、同じ業務に携わり、経験を積むことが必要であるからです。

例えばシステムエンジニアの場合、システム設計に必要な知識やスキルを学ぶことが重要視されています。しかしジョブローテーションでシステム設計の現場から総務や管理職に異動した場合、これまでの経験を活かせません。

再度ジョブローテーションでシステム設計の現場に戻ったとしても、はじめから勉強しなければならない可能性もあります。ジョブローテーション導入する際は、業務内容に合わせた運用が重要です。

3-2. 少数精鋭の企業

スタートアップ企業やベンチャー企業などの少数精鋭の企業の場合も、ジョブローテーションが向かないとされています。限られた従業員しかいない中で業務内容の変更を促すのは、現場の混乱やトラブルを引き起こす可能性があるからです。

多忙な業務をこなしながら引き継ぎや人材育成をおこなうのは、従業員の業務負荷が大きくなります。新卒・中途採用などで人材を確保し、人材育成の一環としてジョブローテーションの導入が望ましいでしょう。

3-3. 中長期の案件を抱える企業

中長期の案件を抱えている企業・部署では、ジョブローテーションの実施は向いていないとされています。取引先の企業との共同案件を抱えている場合、担当者が変わることで取引先にも迷惑がかかる可能性があるからです。

また前任の担当者からうまく引き継ぎがされていなければ、業務の遅れが生じる場合もあります。ジョブローテーションではなく、別の人材育成の計画を検討してください。

3-4. 中途採用の割合が多い企業

中途採用の割合が多い企業においても、人材育成の一環としてジョブローテーションの実施には向いていません。就業場所や業務内容が変わるたびに、教育担当を設けることで、その分の人件費が発生するからです。

また、はじめから業務内容を説明しなければならず、業務生産性の低下につながる可能性もあります。教育する人材を確保したうえで、ジョブローテーション実施を検討してください。

4. ジョブローテーションを従業員に断られた場合の対応

ジョブローテーションを従業員に断られた場合の対応は、以下の2つです。

  • ジョブローテーションを断る理由を確認する
  • ジョブローテーションの導入理由を伝える

4-1. ジョブローテーションを断る理由を確認する

ジョブローテーションによる部署異動や転勤などを断られた場合は、なぜ断るのか理由を確認しましょう。従業員の意思に反した異動や転勤を命じても、企業に対する不信感や業務意欲の低下につながる可能性があるからです。

ジョブローテーションを実施する企業の多くは、就業規則に異動や転勤などは拒否できない旨が記載されています。そのため基本的に従業員は異動や転勤を拒否することはできません。

ただし家庭の事情(育児や介護)などの場合、就業先の変更に伴う異動や転勤は難しい場合もあります。一方的にジョブローテーションを伝えるだけでなく、異動や転勤を断る明確な理由を確認してください。

4-2. ジョブローテーションの導入理由を伝える

もし従業員から異動や転勤を断る明確な理由がなければ、ジョブローテーションの導入理由を伝えましょう。ジョブローテーションから得られるメリットを知ることで、異動や転勤を命じられる理由を従業員が把握できるからです。

例えば従業員一人ひとりの業務適性を見極めている場合や、部署を超えた社内の関係性構築を目的としている場合などが挙げられます。上記と併せて、異動・転勤することのメリットを具体的に示すことで、従業員自身も将来のキャリアをイメージできるでしょう。

5. 企業の特徴を踏まえたうえでジョブローテーションを活用しよう!

ジョブローテーションが時代遅れとされている背景には、企業のダイバーシティ(多様性)の在り方が影響しています。ジョブ型雇用やスペシャリストの育成などに取り組む企業が増加し、ジョブローテーション廃止を検討する企業が増えてきました。

しかしジョブローテーションは業務適正の見極めや、マルチスキルを持った従業員の育成に適しています。企業の特徴や業務内容を踏まえたうえで、人材育成の一環としてジョブローテーションの活用を検討してください。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

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OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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