ロールモデルがいないメリット・デメリットは?ロールモデルの探し方についても解説
更新日: 2025.6.9
公開日: 2025.5.12
jinjer Blog 編集部
ロールモデルとは、理想のキャリアを実現するために目標となる人物です。ロールモデルがいないと働くうえでの目標を見失いやすく、退職する従業員が増加する恐れがあります。
一方で、ロールモデルを設定しない場合は従業員の個性が生かされやすく、創造性やイノベーションの促進につながるでしょう。
本記事では、ロールモデルがいない際のメリット・デメリットを解説します。ロールモデルがいない場合の探し方についても触れているので、ぜひ参考にしてください。
目次
人事評価制度は、従業員のモチベーションに直結するため、適切に設計・見直し・改善をおこなわなければ、最悪の場合、従業員の退職に繋がるリスクもあります。
しかし「人事評価制度に改善したいが、いまの組織に合わせてどう変えるべきか悩んでいる」「前任者が設計した評価制度が古く、見直したいけど何から始めたらいいのかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
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資料では、人事評価制度の基本となる種類の解説や、導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。自社の人事評価に課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

1. ロールモデルがいないと退職する理由
ロールモデルがいないと退職率が上がる理由は、従業員が目標を見失うためです。
ロールモデルがいると、将来のキャリアプランを描きやすくなります。理想のキャリアプランを描ければ、自発的に目標を定めて自己成長を図れるでしょう。
一方で、ロールモデルがいないと働くうえでの目標を見失いやすくなります。目標のない従業員は業務に対するモチベーションが上がらず、最終的に退職を選択するケースが増えるためです。
ロールモデルを意識的に作ることは従業員の成長を促し、退職率低下にもつながると考えられています。
2. ロールモデルがいないデメリット
ロールモデルがいないデメリットは以下の3つです。
- 将来のキャリアビジョンが描きにくくなる
- 理想の働き方が実現できるか不安になる
- 出産後に仕事を続ける人が少なくなる
それぞれ詳しく解説しましょう。
2-1. 将来のキャリアビジョンが描きにくくなる
ロールモデルがいないと、将来のキャリアビジョンが描きにくくなります。自分にとってどのような働き方がよいのかイメージしにくいためです。
ロールモデルの経験を参考にできれば、自身の課題や問題を見つけて改善しやすく、自己成長にもつながるでしょう。
2-2. 理想の働き方が実現できるか不安になる
理想のキャリアビジョンがあったとしても、ロールモデルがいないと実現できるかどうか不安になります。例えば、男女どちらか一方に管理職が偏っている場合、このまま働き続けてもキャリアを積めないと自信を失うケースも多いでしょう。
理想の働き方が実現できるか不安を抱えたまま仕事を続けていると、ストレスが溜まって業務のモチベーションも上がりません。
2-3. 出産後に仕事を続ける人が少なくなる
ロールモデルがいない場合、出産後に仕事を続ける人が少なくなるおそれがあります。出産後は家庭の環境が大きく変わるので、仕事と家庭の両立が厳しいと考える人が増えるためです。
出産後も仕事を続けている人が多い職場であれば、自分も頑張ってみようというチャレンジ意欲が高まります。また、同じ境遇として相談に乗ってもらえる存在がいることは、精神的にも安心です。
企業はフレックスタイムやテレワークなど多様な働き方を支援することで、優秀な人材の流出を防ぐとよいでしょう。
3. ロールモデルがいない際のメリット
ロールモデルがいない際のメリットは以下の2つです。
- 創造性やイノベーションが促進される
- リーダーシップを強化できる
それぞれ詳しく解説します。
3-1. 創造性やイノベーションが促進される
ロールモデルがいないと、組織としての創造性やイノベーションが促進されます。従業員が自分らしさや個性を出しやすくなり、独自の思考や判断力が業務に生かされるためです。
従業員の個性が豊かであればさまざまな考えやアイディアが生まれ、組織の活性化につながるでしょう。
ロールモデルがいると、働き方に限らずファッションやライフスタイルなどまで真似しようとする人も出てきます。ロールモデルに近づくことに必死になり、従業員が自分らしさや個性を失わないように注意が必要です。
3-2. リーダーシップを強化できる
ロールモデルがいないことで、リーダーシップの強化が期待できます。自らがロールモデルとして、周囲の人間を引っ張っていく存在になろうとするためです。
従業員のリーダーシップが強化されるとチームワークが高くなり、組織として目標を達成しやすくなります。
4. ロールモデルがいない場合の探し方
ロールモデルがいないと悩んでいる従業員がいる場合、以下のような探し方を提案してみましょう。
- いつもと違う人と交流を持つ
- ひとりにこだわらず設定する
- 社内のイントラネットを活用する
- 社外の人にも目を向ける
- 有名人や歴史上の人物から探す
それぞれの探し方について見ていきましょう。
4-1. いつもと違う人と交流を持つ
常に決まった人と行動していると、理想のロールモデルには出会えません。交流関係が限定され、新しい出会いがないためです。
企業の取り組みとしては、普段は関わることのない従業員同士で交流できるイベントなどを開催すると良いでしょう。具体的には、シャッフルランチが効果的です。
4-2. ひとりにこだわらず設定する
ロールモデルはひとりにこだわる必要はありません。自分の理想をすべて満たすロールモデルを探すことは、非常に困難であるためです。スキルや能力ごとにロールモデルを設定し、複数の人から良い点を参考にしてみましょう。
また、ロールモデルは必ずしも同性が良いとは限りません。異性の従業員からも参考にする点を見つけることで、選択の幅が広がります。
4-3. 社内のイントラネットを活用する
ロールモデルがいない人は、社内のイントラネットを活用してみましょう。ロールモデルがいないと悩んでいる人のなかには、ロールモデルとなり得る人物の存在に気づいていないだけの可能性もあるためです。
また、企業側もロールモデルを周知させるための工夫が必要になります。具体的な方法は以下のとおりです。
- 社内報でロールモデルとなり得る人物の紹介記事を掲載する
- 社内研修でロールモデルとなり得る人物を紹介する
「仕事と育児と両立」「スキルアップ」「海外勤務」など、従業員の関心が高そうなテーマにまとめて紹介すると効果的です。
4-4. 社外の人にも目を向ける
社内でロールモデルを見つけられない場合は、社外の人にも目を向けてみます。社内で探すよりも難易度は高くなりますが、同じ職業や職種の人物に注目するとよいでしょう。共通点が多い方が、自分の立場に置き換えやすくなるためです。
最初から個人的な交流をもつことは難しいので、セミナーや研修に参加して話を聞いてみることから始めてみましょう。
4-5.有名人や歴史上の人物から探す
実在する人物で探せない場合は、有名人や歴史上の人物からロールモデルを探すのも1つの方法です。直接会って話すことはできないため、思考や行動など参考にできそうな面に注目してみるとよいでしょう。
ただし、有名人や歴史上の人物とは働く環境や時代背景が異なります。現実とのギャップに失望することがないよう、注意が必要です。
5. ロールモデルを設定して従業員の成長を促そう
ロールモデルがいないとキャリアビジョンを描きにくくなり、将来の働き方をイメージすることが困難になります。また、理想のキャリアビジョンがあったとしても、ロールモデルがいないと実現できるのか不安に感じる従業員も多くなるでしょう。
従業員のなかでロールモデルがいないと悩んでいる人がいたら、企業はロールモデルを探すサポートが求められます。理想のロールモデルを見つけられれば、自発的に目標を定めて自己成長を図れるためです。
具体例としては、従業員同士で交流できるイベントの開催や社内のイントラネットの活用が挙げられます。社内でロールモデルを見つけられない従業員に対しては、社外の人や有名人から見つけることを提案してみるのも有効です。
理想のロールモデルを設定して、従業員の成長を促しましょう。
人事評価制度は、従業員のモチベーションに直結するため、適切に設計・見直し・改善をおこなわなければ、最悪の場合、従業員の退職に繋がるリスクもあります。
しかし「人事評価制度に改善したいが、いまの組織に合わせてどう変えるべきか悩んでいる」「前任者が設計した評価制度が古く、見直したいけど何から始めたらいいのかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
当サイトではそのような企業のご担当者に向けて「人事評価の手引き」を無料配布しています。
資料では、人事評価制度の基本となる種類の解説や、導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。自社の人事評価に課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

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