人事労務DXとは?よくある課題・失敗事例をもとに成功させるポイントを解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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人事労務DXとは?よくある課題・失敗事例をもとに成功させるポイントを解説

考えこむ社員企業戦略の一環としてDX化を推進する企業が増えています。
フロントオフィス部門だけでなく、人事労務を管理する部門をはじめとしたバックオフィス部門の取り組みを効率化することで、事業の発展に貢献できる重要な要素です。
人事労務管理も積極的にDX化を進めていきましょう。

しかし、残念ながら人事労務管理のDX化が失敗してしまうケースもあるものです。

本記事では人事労務管理のDXが失敗してしまう理由を紹介します。また、人事労務管理のDX推進を軌道に乗せるためのポイントも解説します。

関連記事:労務とは?人事との違いや業務内容、労務に向いている人などを解説

DX化の落とし穴とは?

「DX化したいけど何から始めたら良いかわからない」
「DXについて基礎から正しい知識をつけたい」

などDX化を進めるにあたって不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
DX化を進める企業が増えていますが、その一方で間違った進め方をして、プロジェクトが失敗になってしまうケースもあります。
当サイトで公開している「システム導入=DXではない!企業が考えるべきDXとは?」の資料では、DXで本質的に何が大切なのかを基礎から解説しており、失敗しないDXの進め方や注意点なども解説しています。

DXを推進する担当者にとっては大変参考になる内容となっておりますので、興味のある方はこちらから無料でダウンロードしてご覧ください。

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1. 人事労務管理のDXとは?

紙からデータへ人事労務管理のDX化とは一体どのような取り組みを指すのでしょうか?
あらためて、人事労務管理とDXをそれぞれ理解したうえで、人事労務管理のDX化について考えてみましょう。

1-1. 人事労務管理とは

人事労務管理は、企業が事業活動を継続するために必要不可欠なバックオフィス業務です。
「人事管理」と「労務管理」に分けて考えることが多く、前者は人材採用から育成・評価など企業で働く人材を資本として活用するために必要な管理業務を、後者は福利厚生、就業規則、労働安全衛生など、従業員が働きやすい職場環境を整備するために必要な管理業務と定義づけることがあります。

詳しくは以下の記事をご覧ください。
関連記事:労務管理の基礎知識!目的や仕事内容、勤怠管理・人事管理との違いを徹底解説
関連記事:人事管理とは?具体的な業務内容と気をつけるべきこと
関連記事:「人事管理」と「労務管理」の違いとは?具体例でわかりやすく解説

1-2. DXとは

DXとはデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略語で、デジタル変換やデジタル変革と訳されます。DXは、ITの浸透によってビジネスモデルや企業の業務に変革をもたらすことと定義されています。

組織がデジタル技術を活用し、業務プロセスやサービスの提供方法を革新することで、生産性向上や効率化、顧客満足度の向上などの目標を達成することを意味します。

1-3. 人事労務管理のDX化とは

人事労務管理のDX化とは、従来の人事労務管理業務をデジタル技術や情報システムを活用して人事に関わる一連の業務の効率を高めることです。
システムを活用すれば人事労務管理の工程がスマートになり、業務の全体の工数を減らせます。また、業務の自動化やペーパーレス化を実現できるなど、人事労務管理のDX化にはたくさんのメリットがあるのです。具体的にどんな業務をDX化できるのかを解説します。

従業員データの管理

従業員のデータをデジタル上で一元管理することは、DX化を推進するための重要なポイントです。
従業員の基本情報、スキルやキャリア、パフォーマンスなどの状況を一か所で管理しておけば、人材配置や研修、キャリアプランの支援などさまざまな場面で役立ちます。日々の定常的な業務を効率化することで作業時間を圧縮し、出来た時間を使って、従業員データを用いて事業を発展させるためにどのように人材を活用していくか戦略の検討に活用できるのです。

入社手続き

従業員の入社には、さまざまな必要書類の収集が必要となります。特にマイナンバーの管理は重要で、その安全な取り扱いが求められます。DX化を推進することで、システム上で安全に管理することができ、コストと時間を大幅に削減できます。また、全ての入社手続きがデジタル化されることで、書類の物理的な保管が不要になり、セキュリティが向上します。

雇用契約の締結

雇用契約書の締結や社会保険・雇用保険の手続きは、従来は手作業で行われていました。これにより大量の紙資料が生成され、保管や管理に多大な工数とコストがかかっていました。DX化により、これらの手続きが全てシステム上で完結できるようになるため、コスト削減と業務効率化が実現します。また、必要な情報はいつでもシステム上で検索・確認することが可能になります。

勤怠管理

勤怠管理は、従業員の労働時間を適正に把握し、管理する重要な業務です。従来はタイムカードや紙のシフト表を使用しており、手作業による集計に時間がかかるだけでなく、ミスも頻発していました。DX化を導入することで、勤怠管理システムで労働時間や残業時間の自動集計が可能となり、シフト変更もシステム上で前後して行えます。これにより工数削減、ペーパーレス化、従業員の雇用環境改善が図れます。

健康管理

企業は従業員に対して健康診断を実施し、結果に基づいて必要な措置を講じる義務があります。システムの導入により、健康診断の実施状況や結果の管理が効率化されます。従業員の健康課題への対応も迅速に行えるようになり、健診結果の分析から必要な研修やサポートが提供できます。結果として従業員の健康状態が向上し、離職率の改善にも寄与します。

人事評価

昨今のビジネス環境では、経営資源の1つである人材をいかに有効に活用できるかによって市場での勝敗が決まってくると言っても過言ではありません。そのため、データ化された状態で適切に人事評価を管理することは重要です。
他社との差別化や企業の戦略といった観点でも、人事労務管理のDX化は重要なのです。またDX化を進める上で、ただシステム導入を進めてしまうと、システムが乱立してしまい、マスタメンテナンスに必要になってしまいます。

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2. 人事労務のDXはなぜ必要?

チェックマークでは、ここからなぜ昨今では人事労務のDX化がなぜ必要とされているのか解説します。労働力不足やコロナ禍を背景に、多様な働き方が求められる現代において、人事労務のDXは重要な役割を果たします。具体的にみていきましょう。

2-1. 人事・労務担当者の業務を効率化する

人事・労務担当者は、採用、教育、評価、労務管理など幅広い業務を担当しています。しかし、定型業務に多くの時間を割かれ、本来の業務に取り組む時間が限られているのが現状です。DX化により、定型業務が自動化されることで業務効率が飛躍的に向上し、人事・労務担当者はより戦略的な業務に専念できるようになります。これにより、働き方改革や多様な働き方の実現にも寄与します。

2-2. 会社が管理している人事データを活用する

労働力人口の減少により、適切な人材投資が求められる時代です。企業が蓄積している人事データは、適切な投資を行うための貴重なリソースです。しかし、このデータは多くの場合、バラバラに管理されており、統一された基準で活用されていません。DX化を通じて、人事データを一元管理・分析できるようにすることで、適切な人材配置や人材育成が行えるようになり、企業全体の競争力の向上に繋がります。

3. 人事労務管理のDX化に関するよくある課題・失敗

トップ画面に?が浮かぶ企業がDXを十分に理解していなかったり人事部門においてDXの仕組みづくりができていなかったりすると、DX化が軌道に乗らないまま終わってしまいます。

ここからは、人事労務管理のDX化が失敗してしまうケースについてみていきましょう。

3-1. 経営層がDXを理解していない

経営層がDXの目的や仕組みを十分に理解していない状態で取り組みを導入しても、なかなかうまくはいかないものです。

DXとは、単にデジタルシステムを導入することではありません。デジタルへの移行をきっかけに、自社の風土やビジネスモデルに変化を加え、経営を改善していく姿勢が重要です。しかし、明確なビジョンがないままDXへの取り組みを行ってしまうと、経営改善の十分な効果が出ないまま終わってしまいます。

DXを成功させるためには長期的なビジョンを持って具体的な手法を現場に落とし込む必要があります。まずは経営者がDXの定義を理解し、目的やビジョンを明らかにすることが大切です。

3-2. 人事労務部門にDX人材がいない

これまでアナログ手法で人事労務管理を行ってきた企業では、急なDX化への舵取りに人事労務部門が対応できず、計画が頓挫するおそれがあります。人事労務管理の担当者がシステムを使いこなせず現場に負担がかかったり、かえって作業効率がダウンしたりといった問題が起きるケースも少なくありません。

ITに特化した人材が人事労務部門にいないときには新規採用を行うのが一般的です。しかし、近年では採用市場におけるIT人材の需要が高まりつつあります。新たに人材を採用したくても、思ったような人材が見つからないことも多いものです。

DX人材が不足したままの状態でDX化を進めようとしても、なかなかうまくはいきません。

3-3. 継続的な運用ができていない

人事労務部門のDX化のために新システムを導入した段階で満足してしまうケースもあります。しかし、DXの推進にあたって重視すべきはシステム導入ではなく、その後の管理や運用です。

システムへの情報の追加や内容の刷新、分析やフィードバックなどDX化にあたってやるべき業務は数多くあります。システムを導入したのちに放置してしまっては、DX化による効果は見込めません。

システムの管理や運用をシステム提供元に頼ったり、ITに特化した人材に任せたりするケースもあると思います。しかし、この状態が続くとシステムがブラックボックス化し、いざというときにシステムを活用できなくなってしまいます。

3-4. DXのための予算が足りていない

人事労務部門のDX化にはまとまった予算が必要です。費用面の余裕がない状態でDX化にふみ切ると、十分にシステムを構築できないまま失敗に終わるおそれがあります。

経営層がDXの重要性や必要性を十分に理解していないために、システム導入のための十分な予算が確保できないというケースは少なくありません。まずは社内の人員がDXの意義を十分に理解し、必要な投資を行う姿勢が肝心です。

3-5. DX化させたい元データの整理工数が莫大

人事データの整理には多くの工数がかかります。特に紙ベースのデータが多い場合、システム化するためにはまずそのマスタ情報を作成するデータの整備は非常に困難です。DXをスムーズに進めるためには、データ整理の計画を事前に練り上げる必要があるのです。

3-6. レガシーシステムからの移管が困難

レガシーシステムは「導入した際の当時の担当者が退職をしているため、どこにどんな情報があるのか全体が把握できない」ど、老朽化やブラックボックス化が進んでおり、移管が難しいことが多いです。この場合、まずはシステムの現状を把握し、段階的に新しいシステムに移行するための計画が必要となり、DX化が進みにくいケースがあります。

4. 人事労務管理をDX化するメリット

街中に広がるDX
企業の人事労務部門でDX化を進めることには大きな意義があります。DX化の一例とメリットを解説します。

4-1. 自動化と効率化で業務の工数を削減する

従業員管理システムなどを導入し、従業員のデータ管理や労務関連の業務を自動化します。例えば、給与計算や勤怠管理などの作業をシステム化することで、手作業の負担を減らし、正確性と効率性を向上させるメリットがあります。

4-2. セルフサービス化で多様な働き方を実現できる

従業員ポータルやモバイルアプリなどを導入し、従業員自身が自分の情報や手続きをオンライン上でアクセス・管理できるようにすることもDXです。給与明細の閲覧や休暇申請、個人情報の更新などを自己管理できるようにします。
管理者側の作業工数削減に繋がるだけでなく、従業員が自身の好きなタイミングで欲しい情報にアクセスできることは、従業員満足度の向上にも貢献します。

4-3. 優秀な人材が集まり採用が活性化する

従業員データを一か所に集めることが出来れば、ビッグデータや人事データを分析し、傾向やパターンを把握することができます。これにより、人材採用やトレーニングニーズの特定、従業員のパフォーマンス予測などに役立つ情報を集め、採用戦略の改善などにつながります。これにより、より戦略的な意思決定を行うことができます。

4-4. データ分析と予測により人材配置が適正化される

DXにより蓄積されたデータを分析し、適切な人材配置や育成が可能となります。これにより、従業員の納得感が高まり、モチベーションの向上と業務効率の向上が期待できます。

5. 人事労務管理のDXを成功させるポイント

DXのアイコンを押す人事労務のDX化が失敗してしまうことがないよう、まずは十分に計画を練ることが大切です。以下のようなポイントを意識すれば、人事労務のDX化が成功しやすくなります。

5-1. DXの目的や意義を理解する

まずは経営層や現場において、DX化を行う理由や目的、意義を確認しておきましょう。

DXの目的は新しいデジタルのシステムを導入することではありません。デジタル化を通して、組織全体に変革をもたらすという意識が重要です。

DX推進にあたって目標やゴールを設定することも重要です。DXでどんな課題を解決したいのか、どのような変革をもたらしたいのかといった点を具体的に考えておけば失敗が起こりにくくなります。

5-2. 業務フローの改善を行う

DX推進は、人事労務管理の業務フローにおける問題や課題を解決するための有効策になります。現在の人事労務管理の業務内容にどのような問題や課題があるのかを検証し、業務フローを見直すなどの方法で対処していきましょう。

不要な業務や無駄なフローがあるときには、DX推進によってどう解決できるのかを検討しましょう。業務内容を精査して改善を施すことが、DX推進の成功につながっていきます。

5-3. IT人材を十分に確保する

人事労務管理のDX化のためには、部署にITを十分理解した人材が必要不可欠です。DXを推進しようと決めた段階で、デジタルに対応できる人材を十分確保しておきましょう。

ただし、近年ではIT人材の需要が高まっており、採用活動がなかなかうまくいかないこともあります。IT人材が集まらない場合には、社内の人材の育成、業務委託、コンサルティングの導入といった方法で対応できることもあります。

5-4. スモールスタートを意識する

ITシステムを一気に導入すると費用面の負担が大きくなり、結果的にDXがうまく進まなくなるおそれがあります。人事労務管理のDX化にはある程度予算がかかるため、段階的に移行を進めていきましょう。

DX推進にあたっての予算に不安があるなら、少人数や小規模から始めてみましょう。スモールスタートをした上で少しずつ規模を大きくしていけば、負担なくDC化を推進できます。

6. 人事労務管理のDX化を推進するツール

男性の手のひらに広がるDX
現在、人事労務管理のDX化を推進するツールは様々な種類のものが提供されています。
数多く存在する人事労務管理ツールから最適なものを探す際、何か軸を設けて分類しながら検討することをおすすめします。
今回は「サービスの提供形態」と「サービスの機能タイプ」の2つの観点をご紹介します。

6-1. サービスの提供形態

まず「サービスの提供形態」とは、どのような形式でその製品が提供されているかを指しており、「クラウド型」と「オンプレミス型」の2つに分けられます。
「クラウド型」はオンライン上でサービスが提供されます。自社サーバーの用意が不要で、メンテナンスも提供元が行うため、導入や保守の負担が少ないことがメリットです。
一方で「オンプレミス型」は、そのサービス単体が提供され、一度買ってしまえば追加料金がかかりません。そのかわり、メンテナンスは自社で行わなければならないため、専門知識を持った担当者が必要になります。

6-2. サービスの機能タイプ

もう一方の「サービスの機能タイプ」とは、言葉の通りどのような機能を持っているかという観点で、「ERP型」「人事労務管理一括型」「給与計算特化型」の3つに分けられます。
「ERP型」とは、Enterprise Resource Planningの略で企業全体の業務プロセスを統合的に管理するシステムのことを指します。人事労務管理だけでなく営業部門の売り上げのデータまでもを取り扱い、人事労務管理の領域以外のデータと一緒に管理・分析できるのが特徴です。
「人事労務管理型」とは、人事労務管理の領域のデータをまとめて管理できる機能を持っています。「分野特化型」とは、例えば給与計算など一つの業務領域に特化した機能を持ったタイプです。

7. 人事労務管理のDX化を進めよう

時計の上でストレッチする女性DXの推進は、フロントオフィス部門だけでなく人事労務管理分野にも必要です。DX化を進めれば、労務管理や人材配置をはじめとした人事労務管理の業務がスムーズに進みやすくなります。

ただし、無計画にDX化を進めると思わぬ失敗やトラブルにつながってしまうことがあります。DX化の目的や意義を十分に理解し、現場の状況を確認しながらフレキシブルにDX化を進めていくことが大切です。

DX化の落とし穴とは?

「DX化したいけど何から始めたら良いかわからない」
「DXについて基礎から正しい知識をつけたい」

などDX化を進めるにあたって不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
DX化を進める企業が増えていますが、その一方で間違った進め方をして、プロジェクトが失敗になってしまうケースもあります。
当サイトで公開している「システム導入=DXではない!企業が考えるべきDXとは?」の資料では、DXで本質的に何が大切なのかを基礎から解説しており、失敗しないDXの進め方や注意点なども解説しています。

DXを推進する担当者にとっては大変参考になる内容となっておりますので、興味のある方はこちらから無料でダウンロードしてご覧ください。

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OHSUGI

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クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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