ウェルビーイング経営とは?健康経営との違いやメリットを解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

ウェルビーイング経営とは?健康経営との違いやメリットを解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

ウェルビーイング経営とは?健康経営との違いやメリットを解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

ウェルビーイング経営とは?健康経営との違いやメリットを解説

明るいオフィスでの会議

ウェルビーイング経営とは、従業員をはじめとする全関係者の心身や社会的な健康を目的とする経営手法です。

企業視点で取り組む健康経営とは異なり、従業員視点により計画して実施されます。

本記事の内容は、ウェルビーイング経営の概要や推奨される背景、メリットやデメリット、健康経営との違いについての解説です。

そのほかに、ウェルビーイング経営の成功事例や成功させるためのポイントも解説しているため、ぜひ参考にしてください。


\ 手続きのオンライン化やExcel管理の脱却 /
人事労務管理のペーパーレス化に興味のある方へ

人事労務管理のペーパーレス化には、以下のメリットがあります。

  • 入社手続きがオンラインで完結し、差し戻しなどやりとりにかかる時間を削減できる
  • システム上で年末調整の書類提出ができ、提出漏れや確認にかかる工数を削減できる
  • 人事情報がひとつにまとまり、複数のシステムやエクセルファイルで管理する必要がなくなる

このように、システムによってペーパーレス化を進めると、人事労務管理にかかる工数を削減し、注力したい業務に時間を割くことが可能です。 システムを利用したペーパーレス化について気になる方は、こちらからクラウド型人事管理システム「ジンジャー人事労務」の紹介資料をご覧ください。

 

1. ウェルビーイング経営とは

Question mark

ウェルビーイング経営とは、従業員や取引先、顧客や地域社会、株主など、自社にかかわる全関係者の以下の健康を目的とした経営手法です。

  • 肉体的
  • 精神的
  • 社会的

なかには、従業員のみを対象として実施する企業もあります。

そもそもウェルビーイング(well-being)は、幸福や健康な状態を指す英語です。

ウェルビーイング経営における肉体的・精神的・社会的な健康に対する基礎的な考えは、世界保健機関(WHO)憲章における健康の定義に基づきます。

上記の憲章が示す健康とは、心身や社会的な状態がすべて満たされた状態にあることです。

ウェルビーイング経営が広がる背景には、少子高齢化による労働人口の減少や働き方改革による柔軟で多様な働き方への変化などがあります。

加えて、ダイバーシティの推進による多種多様な違いをもつ従業員の共存や国際目標であるSDGsへの意識の高まりなども背景の一つです。

2. ウェルビーイング経営が推奨される背景

パソコンを操作する手

厚生労働省では、以下のような理由から就業面のウェルビーイングの向上を推奨しています

ウェルビーイング経営を推奨する理由
  • ・生産性が向上し好循環が生まれるため
  • ・選択可能な働き方を増やしたり就労機会を拡大させたりしてさまざまな人々の活躍に役立つため
  • ・各従業員が安心して自らの希望に沿う豊かで健康的な職業人生を送れる職場環境や社会を築くため
ウェルビーイング経営での具体的な対応例
  • ・働き方を従業員が主体的に選択できる環境整備の推進
  • ・企業による各従業員の希望や特性などに応じた雇用管理の推進
  • ・多様な働き方の実現など

参考:人口減少・社会構造の変化の中で、ウェル・ビーイングの向上と生産性向上の好循環、多様な活躍に向けて|厚生労働省

参考:雇用政策研究会報告書|厚生労働省

従業員にとって健康な状態を目指せると、自然と生産性が向上し従業員の満足度も向上しやすいです。

また、主体的な選択がとれることで働きやすさにもつながり満足度が高まります。

こういった背景から、ウェルビーイング経営が推奨されています。

3. ウェルビーイング経営と健康経営との違い

3つの青い直方体と黄色い円柱

ウェルビーイング経営と健康経営との主な違いは、以下のとおりです。

ウェルビーイング経営 健康経営
目的 全関係者の身体的・肉体的・社会的な健康 従業員の身体的・精神的な健康
視点 従業員視点 企業視点
方針や施策などの意思決定方式 ボトムアップ型 トップダウン型

一般的に健康経営の目的は、従業員の心身の健康ですが、近年は従業員だけでなく全関係者や社会全体を目的の対象とする企業も増えています。

企業視点で方針や実際の施策などを検討して、上層部の決定に下部組織が従う仕組みです。

一方、ウェルビーイング経営の目的には全関係者の心身の健康だけでなく、社会的な良好状態の維持もあります。

下部組織の意見を上層部が吸い上げて、従業員視点での方針や実際の施策が検討される仕組みです。

4. ウェルビーイング経営のメリット

メリット

ウェルビーイング経営の主なメリットは、以下の3つです。

  • 従業員満足度の向上
  • 生産性の向上
  • 人材の確保

各メリットについて見ていきましょう。

4-1. 従業員満足度の向上

ウェルビーイング経営のメリットの一つは、従業員満足度の向上です。従業員が生き生きと働ける職場環境が整うため、従業員の会社に対する満足度が増すでしょう。

職場の雰囲気がよくなる結果、従業員のストレスが軽減したり愛社精神が増したりする効果も期待できます。

4-2. 生産性の向上

生産性の向上が期待できる点も、ウェルビーイング経営のメリットです。心身の健康を維持しつつ集中・安心して働ける環境が整うことにより、従業員のモチベーションがアップして生産性の向上が見込まれるでしょう。

また、社内コミュニケーションの活発化や良好な人間関係につながるツールの導入や、休憩室の設置なども効果的です。結果として、コミュニケーションがさらに円滑になり、生産性の向上につながります。

4-3. 人材の確保

ウェルビーイング経営のメリットには、人材の確保もあります。ウェルビーイング経営の実施は企業イメージの向上につながるため、採用活動においても有利に働くでしょう。

また、既存の従業員の満足度アップも期待できるため、優秀人材の確保や定着率のアップも期待できます。

5. ウェルビーイング経営の課題・デメリット

デメリット

ウェルビーイング経営の主な課題・デメリットは、中長期的な計画が主流となるため、成果がでるまで時間がかかることです。

ウェルビーイング経営では、複雑に絡み合う全関係者の心身や社会的な健康への配慮が必要となるため、中長期的な計画が主流となります。

結果、短期的な利益の追求が難しくなることもデメリットの一つです。

6. ウェルビーイング経営の成功事例

具体例

ウェルビーイング経営における以下の2社の成功事例を紹介します。

  • A社|コミュニケーション改革や職場環境の整備に取り組んだ事例
  • B社|法定外福利厚生を充実させた事例

各社の成功事例を見ていきましょう。

6-1. A社|コミュニケーション改革や職場環境の整備に取り組んだ事例

A社のウェルビーイングの成功事例では、良好な人間関係の維持につながるコミュニケーション改革や働きやすい職場環境の整備に取り組みました

新たなツールの導入により、同僚間で気軽に感謝を伝えられる環境が整い、テレワークでも相手の顔を見ながらやり取りできます。

そのほかに、従業員の健康や柔軟な働き方に配慮した職場環境作りにも力を入れた成功事例です。

結果、社内コミュニケーションが活性化して組織内の関係性が深まり、職場環境の向上により従業員満足度も向上しました。

6-2. B社|法定外福利厚生を充実させた事例

B社では、全従業員が充実した不安のない人生を送れるように、法定外福利厚生を充実させて以下のような取り組みを実施しています。

  • 80ヶ所以上の社員寮の整備
  • 事業所内託児施設の整備
  • 会社バス運行

さらに保育所利用サービスの実施や人材育成サポートの充実、世界中の拠点で働く多様な人材に応じた快適な職場環境作りなども実施しました。

結果、従業員の満足度や定着率のアップ、企業イメージの向上に繋がっています。

7. ウェルビーイング経営を成功させるポイント

パソコンでチェックする様子

ウェルビーイング経営を成功させるポイントは、最初にPERMAモデルの以下の5要素における全関係者の幸せについて検討することです。

要素 日本語の意味 検討内容
Positive emotion ポジティブな感情 嬉しい・楽しい・感謝・感動などの明るく前向きで肯定的な感情をもつ事柄について
Engagement 何かに対する没頭 時間を忘れて熱中する事柄について
Relationship 他者との関係性 良好な人間関係を築くことについて
Meaning 生きる意味や意義
  • ・生きる意味や目的などについて
  • ・社会に対してできる事柄について
Accomplishment 達成感 目標の達成や資格の取得、昇進や昇給など達成感につながる事柄について

PERMAモデルは、ポジティブ心理学において持続的な幸福を向上させるためのフレームワークとして知られています。

つまり、上記の5要素についての検討内容を実現したり向上したりすることで、自社が目指すウェルビーイング経営の成功の可能性が高まるでしょう。

8. ウェルビーイング経営について理解し働きやすい職場を目指そう

会議の様子の鳥瞰図

ウェルビーイング経営とは、全関係者の心身や社会的な健康を目的とする経営手法です。

全関係者の社会的な健康が目的に含まれる点や、従業員視点によるボトムアップ型の意思決定方式である点が、健康経営とは異なります。

また、従業員満足度・生産性・人材確保の向上が期待できる点が実施のメリットです。

本記事で紹介した成功事例や成功のポイントなども参考にしながら、ウェルビーイング経営について理解し働きやすい職場を目指してください。

\法改正の内容も解説/
社会保険の手続きガイドを無料配布中!

社会保険料は従業員の給与から控除するため、ミスなく対応しなければなりません。

しかし、一定の加入条件があったり、従業員が入退社するたびにおこなう手続きには、申請期限や必要書類が細かく指示されており、大変複雑で漏れやミスが発生しやすい業務です。

さらに昨今では法改正によって適用範囲が変更されている背景もあり、対応に追われている労務担当者の方も多いのではないでしょうか。

当サイトでは社会保険の手続きをミスや遅滞なく完了させたい方に向け、最新の法改正に対応した「社会保険の手続きガイド」を無料配布しております。

ガイドブックでは社会保険の対象者から資格取得・喪失時の手続き方法までを網羅的にわかりやすくまとめているため、「最新の法改正に対応した社会保険の手続きを確認しておきたい」という方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

社会保険ebook

OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

人事・労務管理のピックアップ

新着記事