休日手当が割増となる条件と計算方法を分かりやすく解説 | jinjerBlog

休日手当が割増となる条件と計算方法を分かりやすく解説

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休日手当とは、就業規則などで休日と定めらている日に出勤したとき、支払われる割増賃金のことです。
労働基準法では、「法定休日」に出勤した場合、休日手当の割増が必要であるとしています。

ここからは人事担当者向けに、労働基準法が定める休日手当が割増となる条件、ならない条件、休日手当の割増賃金の計算方法を詳しく解説します。

▼そもそも休日手当とは?となる方は、先にこちらをお読みください。
休日手当とは?法的な取り決めと正しい計算方法を徹底解説

【休日出勤の割増賃金計算が不安な方へ】

従業員に休日労働をさせた場合、割増賃金の計算はどのようにおこなうのか、残業扱いになるのかなど、休日労働に対して発生する割増賃金の計算は大変複雑です。

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1.休日手当が割増となる条件

条件

「法定休日」に出勤をした場合、割増賃金の支払いが必要となります。ここでは、労働基準法上、休日手当が割増となる条件を解説していきますます。

1-1.法定休日に出勤した場合

休日には労働基準法で週に1日以上の取得が義務付けられている「法定休日」と、企業が任意で決定する「法定外休日」があります。

法定休日の労働は原則禁止ですが、36協定の締結により、働くことが可能となります。但し、法定休日に行った労働に対しては、35%以上の割増賃金の支払いが必要です。

そのため、法律上、休日手当を割増する必要があるのは、「法定休日に労働した場合」が該当します。

1-2.法定休日に出勤し、後に代休を取った場合

法定休日に出勤し、後に代休を取得した場合も、35%以上賃金を割増す必要があります。
また、振替休日ではなく、代休である点に注意しましょう。
代休とは、休日労働を行った代償として、与えられた休日のことです。

代休を取ったのに割増賃金の支払いが必要である理由は、本来休むべき「法定休日」に働いていることに変わりがないためです。

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2.休日手当の割増が発生しない場合はどんな時か?

バツマーク

同じ休日でも、「法定外休日」では、労働基準法上、賃金を割増す必要はありません。また、管理・監督者は法定休日に出勤しても、休日手当の割増は必要ありません。

2-1.法定外休日に出勤した時

週1回の取得が義務付けられている「法定休日」ではなく、会社が任意で定める「法定外休日」に労働しても、労働基準法上、割増賃金の支払いは必要ありません。

例えば、日曜日が法定休日、土曜日が法定外休日の会社では、土曜日に働いても、休日手当として賃金を割増す必要はない、ということです。

但し、法定外休日に働いた時間は、全て労働時間として換算されているということに注意する必要があります。

そのため、もし労働時間が1週間で40時間を超過しているのであれば別途、時間外労働の割増賃金(25%)は必要です。
さらに、当日午後10時~翌午前5時までの労働は深夜割増賃金(25%)の支払いも合わせて必要です。

2-2.振替休日を取得し、休日出勤した場合

法定休日の労働でも、前もって振替休日を申請している場合、休日手当の割増は不要です。
振替休日では、あらかじめ「休日」と「労働日」を交換したものと考えられるため、そもそも、休日労働とは見なされないためです。

ただし、法定休日を振替られるようにしたい場合、就業規則に予め規定することが求められます。

また、上記で代休取得の際は休日手当が発生すると解説しましたが、代休と振替休日の違いは理解していますでしょうか。

割増賃金の未払いが起きてしまうと、トラブルになってしまうだけでなくそもそも違法になるので、正しい対応が求められます。

当サイトでは、労働基準法に沿った正しい知識(休日、代休、振替休日など)を理解していただけるように、図を用いて解説した資料を無料で配布しております。不安な点がある担当者様は、こちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

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2-3.管理監督者が法定休日に出勤した場合

労働基準法上の管理監督者に該当する者は、残業代や休日手当の支払いは不要です。要件は下記のとおりです。

・労働時間・休憩・休日の規制の枠組みを超えて活動が必要な、重要な職務内容・責任・権限を有していること。
・勤務態様も労働時間の規制になじまないこと。
・賃金などについて地位にふさわしい待遇がなされていること。

一般的には「経営者と一体的な立場」であるものを管理監督者と規定しています。
これらの条件に当てはまるものについては、自身の裁量により労働を行うため、労働時間の規定が適用されません。

ただし、「店長」や「営業課長」など、肩書のみで、管理方法が通常の従業員と変わらない「名ばかり管理職」では、休日手当の割増が必要です。
そのため、呼称ではなく、職務の実態により判断しましょう。

関連記事:管理職の労働時間・休憩時間や休日についての基礎知識を徹底解説!

3.休日手当の割増を計算する方法

計算している様子

休日手当の割増賃金の計算では、それぞれの割増賃金率の確認が必要です。

【割増賃金率】
・法定休日労働:35%以上
・法定時間外労働:25%以上
・深夜労働:25%以上
・月60時間超の時間外労働:50%以上(※)
(※)中小企業は2023年4月より施行予定

休日手当の割増賃金を計算するには、1. 基礎賃金を算出する、2. 割増賃金率をかける、3. 法定休日労働の時間を確認、これらの工程により求められます。

3-1. 従業員の基礎賃金を算出する

割増賃金が必要な従業員の、1時間あたりの基礎賃金を下記により算出します。

「月給÷平均所定労働時間(1ヵ月あたり)」

所定労働時間は就業規則や労働契約書を確認しましょう。

月給を求めるには労働契約書などで定められた所定賃金を確認し、下記を足し引きして、正確な金額の把握が必要です。

3-1-1.月給に含めるもの

月給に含める手当の基準は次のとおりです。

・労働の対価として支払われるもの
・全従業員一律で支払われるもの

具体的には、次のような手当が該当します。

・業務手当
・地域手当
・役職手当

そのため、「家族手当」を独身・既婚問わず、全ての従業員に一律の額を支給している場合、月給に含まれると判断します。

3-1-2.月給に含まれないもの

月給に含まれない手当は、次のとおりです[注1]

・個人的事情に基づく手当(家族手当など)
・臨時に支払われた賃金
・1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金

具体的には、次のような手当が該当します。

・家族手当
・通勤手当
・別居手当
・子女教育手当
・住宅手当、など。

[注1]厚生労働省「割増賃金の基礎となる賃金とは?」,(参照 2021-10-17)

関連記事:割増賃金の基礎となる賃金とは?計算方法など基本を解説

3-2. 割増賃金率をかける

基礎賃金が分かったら、必要な割増賃金率をかけて計算します。
ここでは基礎賃金2,000円を例に休日手当を割増した賃金を計算します

法定休日出勤のみの割増賃金
2,000円×1.35倍=2,700円

関連記事:時間外労働の割増率とは?計算方法や適用されない場合を解説

3-3. 法定休日労働の時間を確認

最後に、法定休日の労働時間を確認し、2.で算出した賃金をかけて給料を計算します。労働時間が8時間の場合は、下記のとおりです。

8時間×2,700円=21,600円

上記が、法定休日労働のみの場合の賃金です。
次に、法定休日と他の割増賃金が重なった場合をみていきます。

3-4.法定休日労働+深夜労働

法定休日労働では、所定労働時間を超えても時間外労働としてカウントしません。
そのため、法定休日の割増賃金で計算します。
ただし、深夜帯は深夜割増の支払いが必要です。

例えば、法定休日の午後2時から午後11時まで働いた場合。

【法定休日出勤分】
2,000円×1.35倍=2,700円
8時間×2,700円=2,1600円…(1)

【法定休日出勤+深夜労働分】
2,000円×1.60倍(※)=3,200円
(※)法定休日労働割増35%、深夜労働割増25%
1時間×3,200円=3,200円…(2)

(1)+(2)=24,800円
上記が1日の賃金となります。

3-5.法定休日出勤後、代休を取得した場合

法定休日出勤の後、代休を取得した場合、代休1日分の基本給は支払われないため、休日手当の割増分のみ支払います。

2,000円×0.35倍=700円
8時間×700円=5,600円

上記が休日手当の割増分となります。

関連記事:休日手当の計算ルールや間違えやすい5つのポイントを解説

4.休日手当は割増条件の把握が大切!

チェックリスト

休日手当は、「法定休日」か「法定外休日」なのか、「代休」か「振替休日」かなど、割増条件により、多数の計算パターンが存在します。
また、就業規則で別途、法定外休日の割増条件を定めている場合、そちらの計算も必要です。

休日手当に該当するのか、それとも時間外労働として処理するのか、正しく把握し、対処しましょう。

【休日出勤の割増賃金計算が不安な方へ】

従業員に休日労働をさせた場合、割増賃金の計算はどのようにおこなうのか、残業扱いになるのかなど、休日労働に対して発生する割増賃金の計算は大変複雑です。

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