振替休日はいつまで取得できる?取得期限や労務管理上の注意点を解説
更新日: 2026.7.14 公開日: 2021.9.7 jinjer Blog 編集部

振替休日とは、あらかじめ休日と勤務日を入れ替えて、本来の勤務日を休日にする制度のことです。この記事では、振替休日の期限について解説します。取得期限や振替休日を運用する際の注意点を理解して、正しく制度を活用しましょう。
休日出勤や振休代休の付与に潜むリスク
休日・休暇の管理を誤ると、意図せず労働基準法に抵触してしまう可能性があります。
特に従業員に休日労働をさせた場合、代休や振休はどのように取得させれば良いのか、割増賃金の計算はどのようにおこなうのかなど、休日労働に関して発生する対応は案外複雑です。
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1. 振替休日はいつまでに取得すべき?

振替休日とは、休日と勤務日をあらかじめ入れ替える制度です。そのため、休日と勤務日を入れ替えて出勤させた従業員には、入れ替えた勤務日に必ず休みを取らせる必要があります。
しかし、振替休日には法律で定められた取得期限はありません。そのため、各企業ごとに就業規則でルールを定め、そのルールに沿って振替休日を取得させるのが基本となりますが、期限について参考にすべき通達や関連法令も存在します。
ここでは、振替休日の期限を決める際に考慮したい2つの考え方を解説します。
1-1. できる限り近接した日に取得が望ましい
労働基準法において、振替休日の取得期限に対する直接的な規定はありません。ただし、行政通達によって「振り替えるべき日については、振替休日は振り替えられた日以降できる限り近接している日が望ましい」とされています。つまり、明確な取得期限はないものの、半年先や1年先などとせず、できる限り早く取得させるべきと解釈できます。
1-2. 労働基準法第115条について
労働基準法第115条では、賃金請求権を除くその他の請求権の消滅時効を2年と定めています。ただし、振替休日そのものが労働基準法に定められている権利ではないため、振替休日の取得期限についてこの規定がそのまま適用されるわけではありません。そのため、振替の手続きや振替日の取得期限を就業規則で定め、できるだけ元の休日に近い日に取得させることが望ましいでしょう。
2. 振替休日の基礎知識をおさらい

振替休日の取得期限をより深く理解するためには、振替休日の法令を正しく理解することが欠かせません。この章では、振替休日と代休との違い、所定休日と法定休日の違いなど、必ずおさえたい基礎知識について解説します。
2-1. 振替休日と代休の取得期限の違い
振替休日と類似した制度として、「代休」があります。代休とは「休日出勤した代わりに休みを取らせる」ことで、振替休日とは定義が異なります。
「振替休日」とは、あらかじめ休日と定められている日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とすることを言います。
一方、「代休」とは、休日労働がおこなわれた場合に、その代償として以後の特定の労働日を休みとするものです。前もって休日を振り替えたことにはならず、休日出勤をした状態になります。従って、休日労働分の割増賃金を支払う必要があります。
| 振替休日 | 事前に休日と労働日を入れ替える | 割増賃金なし |
| 代休 | 休日出勤後に代わりの休みを取得する | 割増賃金あり |
ただし、週をまたいで振替休日を取得した結果として休日出勤した週の労働時間が週40時間を超えた場合は、その超過分について時間外労働としての割増賃金(25%以上)を支払う必要があります。
当サイトでは、振替休日や代休について不安な点がある方のために、休日出勤時の正しい対応やそもそもとなる休日や休暇の定義について解説した資料を無料で配布しております。休日出勤時の対応が正しいか不安な方は、こちらから「休日・休暇ルールBOOK」をダウンロードしてご覧ください。
関連記事:代休の取得期限とは?振替休日との違いや今更聞けない休日管理のポイントを紹介
2-2. 所定休日と法定休日の違い
「法定休日」とは、労働基準法により企業が従業員に必ず与えなければならない「週1日、または4週4日」の休日を指します。これに対して企業が独自に定める休日を「所定休日」とよびます。
例えば、週休2日の会社は1日が法定休日、残りの1日が所定休日です。なお、法定休日に従業員を働かせた場合は、35%以上の割増賃金を支払う必要があります。そのため、代休で休日労働させる際には、所定休日なのか、法定休日なのかを事前に確認しておかなければなりません。
また振替休日と代休では、割増賃金の考え方が異なります。振替休日の場合は基本的に休日手当が適用されないのに対して、代休は休日手当が適用されます。休日出勤の管理は複雑になりやすいため、ミスをしないように注意しましょう。
関連記事:所定休日と法定休日の違いとは?休日出勤時の割増賃金の考え方も解説
3. 振替休日の期限設定のとき企業が注意すべきポイント

この章では、振替休日の期限に関して企業が注意しておきたいポイントを紹介します。適切な労働環境を整えるために、しっかりと確認しましょう。
3-1. 就業規則に振替休日の取得期限を決めておく
振替休日をおこなうときは、就業規則に自社で定めた取得期限を必ず明記しておきましょう。労働基準法上では振替休日の取得期限が明確に定められておらず、ルールがないと振替休日が長期化する原因となってしまうためです。
「振り替える日程は1か月以内」のように、あらかじめ取得期限を決めておくと、運用や管理がしやすくなります。
3-2. 振替休日の取得が長期化しないように気をつける
振替休日は振り替えられた日以降できる限り近接している日が望ましいとされています。そのため、振替休日の取得を先延ばしにするのは避けましょう。
しかし、業務の繁忙さによって指定された日に振替休日を取得できないこともあります。このようなケースに備えて、就業規則にあらかじめ振替休日の再設定や取得期限の延長について規定しておきましょう。
ただし、振替休日を取得する権利がいつまでも残っていると労務管理の煩雑さが増してしまいます。さらに、休日確保や健康管理の観点で望ましくありません。
上司や管理者は、部下の振替休日の取得が長期化しないように配慮し、きちんと休みが取れるように業務量を調整することが大切です。
3-3. 再振替をする場合は割増賃金に注意する
業務上の都合などにより、あらかじめ指定した振替休日に休めなくなった場合は、別の労働日への再振替が可能です。ただし、再振替によって労働時間が週40時間を超えた場合は、超えた分に対して割増賃金が発生します。また、再振替についてもあらかじめ就業規則に規定しておき、なるべく近接した日に再振替するような設計をしておきましょう。
従業員が利用しやすい制度であるかという観点も重要ですが、適切な労務管理ができる仕組みであるという観点も重要です。制度を運用しながらバランスを見てルールの調整をしていきましょう。
振替休日とは勤務日と休日を事前に入れ替える制度のことです。労働基準法には振替休日の規定はなく、取得期限にも定めはありません。
ただし、振替休日を長期間取得させないままにすると、有給休暇とは別に振替休日も取得状況を管理しなければならず、勤怠管理が複雑になります。そのため、出来るだけ早期の取得を促進し同一の勤怠締め日の範囲内で取得させるのが望ましいでしょう。
なお、運用上は振替休日に該当するものでも、社内の共通言語として「代休」と呼称している場合もあります。振替休日は、事前に休日と勤務日を入れ替える制度であるのに対し、代休は休日労働をさせた後に、事後的に別の労働日を休みとする制度です。
振替休日には割増賃金は発生しません(※)が、代休には割増賃金の支払が必要です。労務担当者は振替休日と代休の定義の違いを正確に理解し、使い分けましょう。
※ただし、週をまたいで振替休日を取得した結果として休日出勤した週の労働時間が週40時間を超えた場合は、その超過分について時間外労働としての割増賃金(25%以上)を支払う必要があります。
4. 振替休日について正しく理解しよう

振替休日とは、あらかじめ休日と勤務日を入れ替え、本来の勤務日を休日にする制度のことです。振替休日にはいつまでに取得しなければいけないといった期限は定められていません。ただし、あらかじめ振り替えている休日と勤務日を指定しておく必要がある振替休日の性質上、振替休日の取得が長期化することは望ましくありません。
就業規則などに自社ルールを設定し、なるべく短い期間内で休みを取らせるようにしましょう。振替休日の取得が長期化して週をまたいだり月をまたいだりしてしまうと、割増賃金や給与支払いに影響を与えます。可能な限り、労働日の直前直後の休みと振り替えることを推奨します。
関連記事:月またぎの振替休日は可能?給与計算や勤怠管理注意点を解説
関連記事:休日と休暇の違いとは?休みの種類や勤怠管理のポイント
休日出勤や振休代休の付与に潜むリスク
休日・休暇の管理を誤ると、意図せず労働基準法に抵触してしまう可能性があります。
特に、従業員に休日労働をさせた場合、代休や振休はどのように取得させれば良いのか、割増賃金の計算はどのようにおこなうのかなど、休日労働に関して発生する対応は案外複雑です。
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◆この資料でわかること
- 罰則にもつながる、休日労働に関する法律(労働基準法第35・36・37条)の要点
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