振替休日と代休の違いとは?労働基準法違反になりかねないポイントを事例と併せて解説! - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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振替休日と代休の違いとは?労働基準法違反になりかねないポイントを事例と併せて解説!

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休日と勤務日を入れ替えて働くことを「振替休日」といいます。休みの日に出勤して代わりに勤務日を休みとするという点が「代休」と非常に類似しているため、区別しにくいと感じている人は多いでしょう。

振替休日と代休は、多くの会社の就業規則に規定されています。また双方に決定的な違いがあるので、明確に区別した上で運用しないと法律違反になる可能性があり、注意が必要です。

この記事では、振替休日と代休の違いについてわかりやすく紹介します。コンプライアンスに違反しないためにも、企業の担当者はしっかりとチェックしておきましょう。

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1. 振替休日と代休の違いをわかりやすく説明

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さっそく、振替休日と代休の違いについて見ていきましょう。両者には、定義と休みを決めるタイミング、給与の計算方法という3つの大きな違いが存在しています。

1-1. 振替休日と代休の定義

振替休日と代休は、そもそも定義が全く異なります。厚生労働省によると、それぞれ以下のように定義されています*。

振替休日:予め休日と定められていた日を労働日とし、そのかわりに他の労働日を休日とすること
代休:休日労働が行われたあとに、その代償として以後の特定の労働日を休みとするもの

振替休日は「休日と勤務日を入れ替えること」であり、代休は「休日勤務した代わりに休みを取ること」を意味しています。振替では出勤した分の休みをとることが義務付けられていますが、代休では必ずしも休みを取る必要はありません。

*参考:厚生労働省|振替休日と代休の違いは何か。

関連記事:振替休日とは?定義や代休との違い、付与のルールを分かりやすく解説

関連記事:代休の定義や振休との違い・運用のポイントを詳しく解説

1-2. 休みを決めるタイミング

振替休日と代休では、休みを決めるタイミングが異なります。振替を行なうときは、先に休日と交換する勤務日を決めておかなくてはいけません。

つまり「今週土曜日の休日と来週月曜日の労働日を交換する」ということを、勤務日にする日の前日までに決定しておかないと、振替には該当しないというわけなのです。

他方で代休は、先に休日勤務してあとから都合のいいタイミングで休みにする日を決定できます。つまり、振替休日は計画的にスケジュールを組んでおく必要がありますが、代休は急なスケジュール変更にも対応できるという違いがあるのです。

1-3. 給与の計算方法

振替休日と代休では、給与の計算方法も違います。振替は休日と勤務日を入れ替えるだけなので、「休日出勤」には該当しません。そのため割増賃金となる休日手当は不要で、通常の金額の給与を支払えば問題ないのです。

他方で代休の場合は休日出勤に該当するため、法定休日に出勤させると35%以上の休日手当の支払いが必要です*。たとえば、時給1,500円の人が法定休日に8時間働いたとき、両者では賃金が以下のように変わってしまいます。

・振替休日:1,300円 × 8時間 = 10,400円
・代休:1,300円 × 135% × 8時間 = 14,040円

このように、代休では3,640円の割増賃金がかかります。企業からすると、代休よりも振替のほうがコスト面でのメリットは大きいでしょう。休日に勤務させるときは、給与計算について考慮のうえ、振替休日にするか代休にするか考えることが大切です。

*参考:厚生労働省|時間外、休日及び深夜の割増賃金

2. 振替休日を取るときの注意点

パソコンを見ているAmazonの箱

正しく制度を運用するための注意点について4点あるので、順に見ていきましょう。

2-1.振替休日について就業規則に定める必要がある

振替休日を導入するときは就業規則への記載が必要です。労働に関する条件には根拠が必要であり、ルールを決めないまま制度を導入すれば、あとからトラブルになってしまうリスクがあります。

最悪の場合、振替が否認されて割増賃金の支払いが求められてしまうかもしれません。労働するうえで運用する制度については、必ず就業規則に記載しておきましょう。

2-2. 振替休日の期限

振替休日はあらかじめ休みとする日を決定してから行なわれるため、取得期限について意識することはあまりないかもしれません。

しかし振替休日は、同一賃金支払期間内で行なわれることが一般的なので、給料の締日よりも前に休みを設定することを意識しましょう。

そもそも労働基準法には、労働によって確定した金額を全額支払わなくてはいけない「賃金全額払いの原則」というものが存在しています。そのため、もし休みを与える時期が締日をまたぐことになってしまうのであれば、一旦は休日出勤に対する給与を支払い、休みを取得してから控除を行なう必要があるのです。

仮に相殺可能であっても「賃金全額払いの原則」のほうが優先されるため、上記の方法で精算することを推奨します。この場合は休日手当の割増賃金は不要ですが、後述する週に40時間を超える分の割増賃金は必要となるため、該当する場合は注意しましょう。

本来支払うべき給与を支払わないことは、法律で定められた義務を果たさないことであり、最悪の場合で信用に関わってくる問題でもあります。慎重に判断しましょう。

関連記事:振替休日に期限はある?企業が注意すべきことを解説

2-3. 週を越える振替は割増賃金が必要になる可能性がある

振替休日の給料には休日手当が不要であると紹介しましたが、週を越えて休みと労働日を振り替えたときは、時間外手当として割増賃金が発生する可能性があるため注意しましょう。

労働基準法32条と37条では、1日8時間、週40時間以上の労働を行なったとき、25%の割増賃金を支払う義務があると定めています。

たとえば月曜日から金曜日まで1日8時間、週40時間働いたのち、土曜日を労働日にしたときは週の労働時間は48時間です。このオーバーした8時間に対して、時間外手当として25%の割増賃金が必要になるというわけなのです。知らずに通常通りの給与を支払うと労働基準法に違反してしまうため、労働時間については慎重に管理しましょう。

2-4. 事後の振替は代休扱い

すでに休日出勤をしてしまった場合は振替休日の申請はできないため、代休扱いになります。

もし振替休日を適応させたい場合は、休日出勤をさせる「前日」の勤務終了までに、従業員に休日もしくは出勤を伝えなくてはいけません。

それ以上に大切なのは、休日をあらかじめ決めておくことです。どの休日と労働日を入れ替えるのかを決めてから休日出勤させることで、はじめて要件を満たせます。事前に振替休日と決めるだけでなく、必ず具体的な日付も指定しましょう。

本章で解説したように、振替休日か代休のどちらにあたるか変わるだけで、割増賃金の考え方がガラッと変わります。

当サイトでは、割増賃金の違いが混在して誤認しないようにまとめた資料を無料で配布しております。振替休日や代休の定義から運用方法まで解説しておりますので、不安な点がある担当者様は、こちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

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3. 振替休日における労働基準法違反になるケース

積み木を手で止めている画像

振替休日は、正しく運用しないと法律違反になってしまうケースがあります。ここでは、法律違反となる2つのケースを紹介します。

3-1. 必要な割増賃金を支払わない

先程、振替をするときは休日手当が不要だと説明しましたが、そのほかの割増賃金は必要となります。振替によって週40時間を超えて勤務することになるときは、125%の賃金を支払う義務があるため注意しましょう。

深夜手当などといったほかの割増賃金も、当然のことながら支払う義務があります。こういった必要な給与を支払わないときは、もちろん法律違反となります。

3-2. 振り替えとなる休みを取らせない

振替休日は、先に振り替える勤務日と休日を特定してから行なう必要があります。

必ずしも休みを取らせる必要がない代休とは異なり、振替では必ず休みを取らせる必要があるため、休みを取らせないときは法律違反となるのです。

振替の休みについてはとくに取得期限が設けられているわけではありません。そのため、労働基準法115条において定められた、請求権の消滅時効である2年が適用されます。

しかし実務上の手続きを考慮すると、原則としてできる限り勤務した日の直前もしくは直後に休ませることが好ましいでしょう。詳しくは後述しますが、締日をまたぐと複雑な給与の処理が必要になるためです。休日に勤務させた場合は、可能な限りすみやかに休みを取らせるようにしましょう。

関連記事:休日出勤の振替休日は強制できない?割増賃金が必要?運用ルールの注意点

4. 振替休日に関するトラブル事例

頭を抱える男性

振替休日に関するトラブルについて、事例をもとに見ていきます。

4-1. 振替休日を有給休暇にしたいと申し出があった

休日出勤をしている社員から「振替休日ではなくて、余っている有給休暇を使用したい」と言われた際に、振替休日の適応を巡ってのトラブルが多くみられます。

簡単に振替休日と有給休暇の違いを説明します。今回のトラブルで要点となるのは、振替休日は給与が発生しない休日であることに対して、有給休暇は給与が発生する休暇になります。そのため人件費を減らしたい雇う側と、給与を少しでも増やしたい雇われる側で対立してしまうということです。

まず原則として、就業規則に振替休日の記載がない場合は、振替休日の取得を強制することはできません。

会社が休日出勤を命じることは問題ありませんし、代休を取らせることも衛生管理面から妥当性があり、運用上の問題はありません。ただし、就業規則に振替休日についての条文がない場合、休日を取得させるルールについての根拠が示されていないことになり、強制力はありません。

社員が同意していないにもかかわらず強制的に休ませると、労働権を奪うことと判断される可能性があり、この場合、給与の支払い義務が生じます。

今回のケースでは、有給休暇の取得を承認することになるでしょう。振替休日を認められるようにしたい場合は、一刻も早く就業規則を整え、双方納得の上で振替休日を取得する環境にすることが最適であるといえます。

関連記事:休日出勤を振替休日ではなく有給取得に変更できるケースとは

4-2. 振替勤務中に実働時間が8時間を超えた

法定休日や所定休日の振替勤務中に実働時間が8時間を超えた場合の時間外労働に対する加算についても、トラブルが多く見られます。

振替勤務の割増賃金は、「法定休日、所定休日問わず、1日の労働時間が8時間を超過、もしくは週労働時間が40時間を超過した場合、25%の割増賃金を支払う」ことを覚えておきましょう。

4-3. 繁忙期で振替日が決められない

忙しくてなかなか事前に振替日が決められないケースも多いです。

このような場合は就業規則に従うことになりますが、以下のような対応が可能です。

・一定期間内であれば、振替休日を後日に指定できる
・一定期間を過ぎた場合は、休日手当の支給で対応する

基本的に振替休日は就業規則に定めておくことを推奨します。労働基準法上の2年という期限はあまりにも長く、振替休日が長期化する原因となってしまうためです。

「振り替える日程は1か月以内」などといったようにあらかじめ取得期限を決めておくと、運用や管理がしやすくなります。繁忙期も加味したうえで振替日を定めるようにしましょう。

5. 振替休日と代休を区別して活用しよう

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振替休日と代休は非常に似ている制度ですが、振替休日は「勤務日と休日を入れ替える制度」、代休は「休日出勤をした代わりに休みを取る制度」という違いがあります。振替では休日手当が不要ですが、場合によっては割増賃金が必要になるため注意が必要です。

振替を行なうときは、「就業規則に定める」「休日労働の前日までに労働者に伝える」「先に振り替える日程を決めておく」「法定休日を取らせる」という43つの要件を満たすことが求められます。

運用方法を間違えると否認されたり違法になったりする可能性があるため、慎重に行ないましょう。

関連記事:休日と休暇の違いとは?休みの種類や勤怠管理のポイント

【休日出勤の対応や振休代休の付与に不安のある方へ】

人事担当者の皆さまは、労働基準法における休日・休暇のルールを詳細に理解していますか?

従業員に休日労働をさせた場合、代休や振休はどのように取得させれば良いのか、割増賃金の計算はどのようにおこなうのかなど、休日労働に関して発生する対応は案外複雑です。

そこで当サイトでは、労働基準法にて定められている内容をもとに、振休や代休など休日を取得させる際のルールを徹底解説した資料を無料で配布しております。

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目黒颯己

目黒颯己

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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