静かな退職(Quiet Quitting)の意味とは?増加の原因や防止対策を解説
更新日: 2026.4.27 公開日: 2025.4.15 jinjer Blog 編集部

静かな退職(Quiet Quitting)とは、職場環境や企業文化への不満などを背景に、業務上の最低限の責任は果たしつつも、組織や仕事に対して積極的に関わろうとしない働き方を指します。表面的には通常どおり働いているように見えるので、企業側がその変化に気づきにくいケースも少なくありません。
本記事では、静かな退職という働き方が生まれる背景や企業にもたらす影響、放置することで生じるリスクについて解説します。また、従業員が意欲を失う原因を明らかにし、エンゲージメントを高めて活気ある組織を取り戻すための具体的な改善策も紹介します。
目次
このようなお悩みを抱えていませんか?
- 会社全体のプロジェクトを立ち上げても、希望者が集まらない
- なんとなく、会社全体の雰囲気が良くない気がする
- 原因不明の若手や中堅層の退職が増えた
そんなお悩みはありませんか?
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1. 静かな退職(Quiet Quitting|クワイエット・クィッティング)とは

静かな退職(Quiet Quitting)とは、いわゆるハッスルカルチャーのように「仕事中心の生き方」を重視する働き方ではなく、雇用契約で求められる業務の範囲内に責任を限定し、過度な業務や追加的な役割を引き受けない働き方を指します。この概念は、キャリアコーチであるブライアン・クリーリー氏がソーシャルメディアで紹介したことをきっかけに広まり、特にZ世代を中心に注目されるようになりました。
日本での静かな退職は、職場環境や企業文化への不満、過度な業務負担などを背景に、仕事による過剰なストレスを避けながらワークライフバランスを保つための働き方として語られることが多い概念です。必ずしも仕事への意欲を失った状態を意味するものではなく、健康や私生活とのバランスを重視しながら長く働き続けることを目的とする考え方とされています。
1-1. サイレント退職やびっくり退職との違い
静かな退職と似た言葉に「サイレント退職」や「びっくり退職」がありますが、それぞれ意味やニュアンスが異なります。
サイレント退職は、企業に大きな不満を表明することなく、突然退職する行動を指す場合が多く、最終的には実際の離職につながるケースが一般的です。
一方、びっくり退職とは、周囲から見て「まさかこの人が辞めるとは思わなかった」と驚かれる形での退職を意味します。本人が不満を表に出していないので、企業側が離職の兆候に気づきにくいことが特徴です。
これに対して静かな退職は、企業を辞めるのではなく、あくまで在籍したまま働き方のスタンスを変える点が大きな違いです。つまり、「退職」という言葉が含まれているものの、実際には離職ではなく、仕事との距離感を見直す働き方の一つといえます。
1-2. 静かな退職の4分類
静かな退職は仕事の成果(パフォーマンス)と仕事を通じて得られる幸福度の2軸から、次の4つのパターンに分類できます。
- 戦略的「静かな退職」型(パフォーマンス高×幸福度高)
- 仕事割り切り型(パフォーマンス高×幸福度低)
- 自己満足型(パフォーマンス低×幸福度高)
- 無気力型(パフォーマンス低×幸福度高)
戦略的「静かな退職」型とは、ワークライフバランスを保ちながらも自己研鑽に積極的で、高い貢献度と充実感を得ている層のことです。
仕事割り切り型はパフォーマンスは高いものの、職場環境や仕事内容に何らかの不満を持っている層を指します。
また、自己満足型は職場環境や仕事内容に満足している一方で、仕事の成果には課題がある層のことで、無気力型は仕事の成果が低く、職場環境や仕事内容にも不満を持っている層のことです。

参考:働く10,000人の就業・成長定点調査 2025|パーソル総合研究所をもとに弊社作成
1-3. 静かな退職が増加する原因・背景
静かな退職が増加している背景には、働き方や仕事観の変化、そして従業員エンゲージメントの低下が関係しています。近年はテレワークやフレックスタイムなど就業形態が多様化しており、上司が部下の状況を把握しにくくなる場面も増えています。
対面でのコミュニケーションが減少すると、モチベーションの変化や悩みに気づきにくく、チームの一体感の低下や従業員の孤立感につながりやすくなるでしょう。また、仕事に対する価値観の変化も影響しています。
近年はワークライフバランスを重視する人が増え、仕事だけでなく私生活の充実を大切にする傾向が強まっています。そのため、企業のために過度な努力をするのではなく、与えられた役割の範囲で働こうとする意識が広がりつつあるのです。
さらに、働き方の柔軟性の不足、キャリアパスの不透明さ、評価制度への不満、人間関係の問題などが重なると、組織に対する信頼や愛着が弱まり、エンゲージメントが低下します。その結果、従業員は積極的な貢献を控え、最低限の業務のみをこなす「静かな退職」を選択する傾向が強まると考えられます。
関連記事:エンゲージメントとは?ビジネス上の意味や高める方法を徹底解説
1-4. 世界では2人に1人(50%以上)が静かな退職をしている?
世論調査を実施しているGallup社は、世界160ヵ国以上の15歳以上の労働者約12万人を対象に、仕事への関与度に関する調査をおこなっています。
調査によると、労働者の59%は仕事に対して積極的に関与していない状態にあるとされています。こうした傾向は「静かな退職」に近い働き方として捉えられることもあり、世界全体で見ると半数以上の労働者がそのような状態にあるともいえるでしょう。
ただし、欧米では職務内容や責任範囲を契約で明確に定めるジョブ型雇用が一般的です。そのため、契約された業務を中心に働く姿勢は、必ずしも消極的な働き方とみなされるわけではありません。
一方、日本ではメンバーシップ型雇用が主流であり、個人の役割や業務範囲が明確に区切られていないケースが多く見られます。そのため、業務範囲を限定する働き方は、消極的な姿勢や「静かな退職」と受け取られやすい傾向があります。
また、日本の職場では組織への協力姿勢やチームワークが重視される文化があり、職場の雰囲気や周囲との関係性の影響を受けやすい点も特徴です。このように、日本では雇用慣行や職場文化の違いから、静かな退職は働き方の一つというよりも、組織課題の一つとして議論されることが多いといえるでしょう。
2. 静かな退職が企業にもたらす具体的な影響

実は、静かな退職には、過度な働き過ぎを防ぎ、ワークライフバランスを見直すきっかけになるという側面もあります。業務範囲を明確にし、無理な負担を減らすことで、従業員の心身の負担軽減や、長期的に働き続けやすい環境づくりにつながる可能性もあります。
一方で、静かな退職の背景には、従業員のモチベーション低下や組織へのエンゲージメント不足があるケースも少なくありません。こうした状態を放置すると、生産性の低下や離職の増加につながる可能性があります。
そのため、企業には従業員の声や職場の状況を把握しながら、働きやすさだけでなく働きがいも高める取り組みを進めることが求められます。ここでは、静かな退職が企業にもたらす具体的な悪影響を紹介します。
2-1. 主体性の低下によるチーム全体の生産性ダウン
静かな退職を選ぶ従業員が増加すると、組織全体の生産性が低下するリスクがあります。従業員が最低限の業務しかおこなわず、周囲との連携が不足することで組織全体の生産性低下につながります。
また、静かな退職を選んだ従業員は問題が発生しても能動的に対処する姿勢がないため、問題が放置される可能性も否めません。問題を解決したり、改善活動がおこなわれたりしなければ、小さな問題が次第に大きくなり、企業の運営に重大な影響を及ぼすおそれがあるでしょう。
さらに、静かな退職を選択した従業員の存在そのものが、熱意をもって働く従業員に悪影響を与え、モチベーションを下げてしまうケースも注視しなくてはなりません。
2-2. 周囲のモチベーション低下と職場の人間関係の悪化
静かな退職をしている従業員は、周囲とコミュニケーションを取ることに消極的な傾向があり、チームの協力関係が損なわれることがあります。
例えば、会議での発言が減ったり、協力を求められても消極的な態度を見せたりする場合があるでしょう。その結果、他のメンバーとの信頼関係が悪化し、職場の雰囲気がぎくしゃくしてしまうことも少なくありません。
特にチームでの連携が重要な業務では、静かな退職をしている従業員の姿勢が全体の士気を下げ、チームワークの低下につながるリスクがあります。
人間関係の悪化が連鎖すると、職場全体のエンゲージメントにも悪影響を与え、企業全体の労働環境悪化につながります。またチーム内での積極的な意見交換が減少し、新しいアイデアが生まれにくくなってしまいます。
2-3. エンゲージメント低下が連鎖し退職者が増加
静かな退職をする従業員がいると、退職率が増加するおそれがあります。
最初は「辞めるほどではない」と思っていた従業員でも、職場に対する不満や疎外感が強まることで、いずれ退職を選択するようになります。
また、静かな退職者の存在により職場の雰囲気が悪化し、ほかの従業員が退職する可能性が高まることもあるでしょう。退職する従業員が増えると、残された従業員の業務負担が増え、さらに退職者が生まれる悪循環も発生しやすくなります。
その結果、退職連鎖が発生し、さらなる業績不振などの問題に派生する可能性もあります。
関連記事:退職連鎖とは?なぜ発生するのか原因や企業への影響をわかりやすく解説
3. 静かな退職を示す兆候とは?

静かな退職は、突然「退職します」と宣言されるものではなく、日々の働き方や態度の変化として徐々に表れるケースが多いといわれています。業務への関わり方やコミュニケーションの姿勢などに、これまでと異なる様子が見られる場合は、静かな退職の兆候である可能性があります。
ここでは、職場で見られやすい代表的なサインを紹介します。日頃からこうした変化に気づき、早めに対応することで、静かな退職の進行を防ぎ、組織の生産性やエンゲージメントの維持につなげられるでしょう。
3-1. 最低限の業務しか取り組まない
新しい業務や取り組みを避けて、既存の業務のみ淡々とこなしている従業員は、静かな退職を選んでいる可能性があります。静かな退職を選ぶ人は、必要最小限の業務しかやりたがらない傾向があります。
新たなことに挑戦せず、任された業務以外の仕事に積極性を見せない場合は静かな退職を疑ってみてもよいかもしれません。
また、日々の業務だけでなく、スキルアップなど仕事を通じた成長に対する意欲が見られない場合も、静かな退職の可能性を考慮する必要があるでしょう。
3-2. 積極的な発言が少なくコミュニケーションが希薄
コミュニケーションが希薄な従業員は静かな退職を選んでいる可能性があります。具体的には次のような事例が挙げられます。
- 会議や打ち合わせで発言が少ない
- 同僚との雑談や仕事に関する対話が少ない
- 上司へ最低限の報連相しかおこなわない
ただし、単にコミュニケーションが苦手という人もいるので、コミュニケーションが希薄であるだけで静かな退職を選んでいると決めつけないように注意が必要です。
3-3. 熱意が少なくモチベーションが低い
仕事への熱意や意欲が感じられなくなることも、静かな退職の代表的なサインの一つです。例えば、新しい業務やプロジェクトに対して以前ほど関心を示さなくなったり、自ら積極的に挑戦しようとする姿勢が見られなくなったりすることがあります。
さらに、業務に対して必要以上に関与しなくなり、求められた範囲の仕事だけを淡々とこなすようになるケースも見られます。こうした状態が続くと、本人のパフォーマンスの低下だけでなく、周囲のメンバーにも「なぜ積極的に取り組まないのか」という疑問や不安が生まれ、チーム全体の雰囲気やモチベーションに影響を及ぼす可能性があります。
そのため、こうした変化が見られた場合は単なる一時的なモチベーション低下と決めつけるのではなく、仕事への不満や負担感、キャリアに対する不安など、背景にある要因を丁寧に把握することが重要です。
3-4. 残業を極端に嫌がる
残業を極端に嫌がることも静かな退職の特徴の一つです。以前は残業をしていた従業員が残業をしなくなったり、業務上残業が必要にもかかわらず極端に残業を嫌がったりする場合、静かな退職をしている可能性があります。
ただし、就業後に自己研鑽をしたり、プライベートの環境変化で残業が難しかったりする人もいるため、残業を嫌がるだけで静かな退職と決めつけないように注意が必要です。
3-5. 周囲の業務に支障が出ている
周囲の業務に影響が出ている場合は、静かな退職の可能性が考えられます。例えば、任された業務を期日までに終えられず、結果としてほかの従業員がフォローに回ることになり、チーム全体の負担が増えてしまうケースです。
このような状況が続くと、業務の進行だけでなく、職場全体の生産性にも影響を及ぼすおそれがあります。また、職場環境や業務内容に対する不満を周囲に頻繁に口にすることで、周囲の従業員のモチベーションを下げてしまう場合もあるので注意が必要です。
3-6. 【40代・50代も増加傾向?】静かな退職は業種・年齢層とも関係がある
静かな退職は若手社員だけの問題ではなく、近年では40代・50代の従業員にも見られるケースがあると指摘されています。中堅・ベテラン層の場合、長年働いてきた中でキャリアの停滞感を感じたり、昇進や評価に対する期待と現実のギャップを抱えたりすることが背景となることがあります。
また、家庭環境の変化や健康への意識の高まりなどから、仕事中心の働き方を見直し、「必要以上に仕事へ関与しない」というスタンスを選択する人もいるようです。さらに、業種や職場環境によっても傾向は異なります。例えば、人手不足や業務負担が大きい職場では、過度な業務量への反発として静かな退職が起こるケースもあるでしょう。
このように静かな退職は、個人の意識だけでなく、職場環境や組織文化の影響を受けて生じる側面があります。そのため、企業は年齢層や業種ごとの背景を踏まえながら、キャリア支援や適切な評価制度の整備、対話の機会の充実などを通じて、従業員のエンゲージメントや働きがいを高める取り組みを進めることが重要です。
4. 静かな退職を放置せず働きがいのある職場をつくるための対策

静かな退職は、従業員のモチベーション低下や組織へのエンゲージメント不足が背景にあるケースが多く、放置すると生産性の低下や離職の増加につながる可能性があります。
そのため、企業は従業員の声を把握しながら、働きやすさと働きがいの両方を高める取り組みを進めることが重要です。ここでは、静かな退職を防ぎ、組織の活力を高めるための主な対策を紹介します。
4-1. エンゲージメントサーベイによる組織状態の可視化
静かな退職の兆候は、日常業務の中では表面化しにくく、上司や周囲が気づきにくい場合があります。そのため、エンゲージメントサーベイを実施し、従業員の満足度や組織への関与度を定期的に把握することが有効です。数値やデータとして従業員の意識を可視化することで、表面化していない課題にも早期に気づきやすくなります。
匿名アンケートなどを通じて、職場環境や人間関係、評価制度、働き方、キャリア成長の機会などに関する意見を収集すれば、組織が抱える課題を客観的に把握できるようになります。また、部署別や年代別に結果を分析すれば、特定の組織や層における傾向や問題点も見えてくるでしょう。
こうした調査結果をもとに具体的な改善施策を検討し、職場環境やマネジメントの改善につなげていくことが重要です。さらに、サーベイは一度きりで終わらせるのではなく、継続的に実施して変化を追いかけることで、施策の効果検証や組織状態のモニタリングにも役立ちます。これにより、従業員のエンゲージメント向上や、静かな退職の予防につながることが期待できます。
関連記事:エンゲージメントサーベイとは?実施する意味・質問事項をわかりやすく解説!
4-2. 多様な働き方を支えるワークライフバランス施策の推進
多様化した働き方に対応するため、ワークライフバランスを推進することも静かな退職を防止するために有効です。具体的には次のような対策を講じることでワークライフバランスを推進できます。
- リモートワークやフレックスタイム制度の導入
- 長時間労働の是正や有給休暇の取得促進
- 育児・介護への働き方の拡充(休暇や時短勤務など)
そのほかにも、家庭の事情や個人のライフスタイルを尊重する働き方を認めることで従業員のエンゲージメント向上が期待できます。また制度を導入するだけで終わらせず、制度を利用しやすい環境づくりに取り組むことも重要です。
4-3. 1on1の充実による対話強化とキャリア支援
静かな退職を選ぶ従業員が本音を話せたり、不満を伝える機会を設けたりすることで静かな退職の改善につながります。具体的には次のような手法を複数導入し、従業員が話しやすい環境を整えるとよいでしょう。
- 上司との1on1
- 有資格者とのキャリアコンサルティング
- メンター制度
上司との1on1のほか、社内外の有資格者とのキャリアコンサルティング面談、仕事の悩みやキャリア形成などについて定期的に相談できるメンター制度など従業員が選びやすい方法を導入しましょう。
4-4. 管理職を対象としたリーダーシップ教育の実施
職場の雰囲気や働きやすさは、管理職のマネジメントスタイルに大きく影響されます。部下のモチベーションを高めるためには、適切なコミュニケーションやフィードバックをおこない、メンバー一人ひとりの状況や価値観を理解しながら支援できるリーダーシップが求められます。
日常的な声かけや業務の進捗確認、成果に対する適切な評価など、継続的な関わりが信頼関係の構築にもつながります。そのため、管理職向けの研修や教育プログラムを通じて、コーチングスキルや部下育成の方法、1on1ミーティングの進め方などを学ぶ機会を提供することが重要です。
こうした取り組みによって、管理職が部下の成長を支援するマネジメントを実践できるようになれば、職場内のコミュニケーションが活性化し、従業員エンゲージメントの向上にもつながります。結果として、仕事への関与度の低下を防ぎ、静かな退職の改善にも寄与することが期待されます。
4-5. 成果に見合った公正な人事評価制度への再構築
評価や報酬に対する不満は、静かな退職の要因となることがあります。自分の努力や成果が正当に評価されていないと感じると、「頑張っても報われない」という思いが生まれ、仕事への意欲や主体性が低下してしまうためです。
こうした状態が続くと、必要最低限の業務だけをこなす働き方へと変化してしまう可能性があります。そのため、評価基準を明確にし、公平性と透明性の高い人事評価制度を構築することが重要です。評価のプロセスや基準を従業員にわかりやすく共有すれば、納得感のある評価につながります。
また、人事評価制度の見直しとあわせて、従業員の自律的なキャリア形成を支援する取り組みも重要です。キャリアコンサルティングの実施やキャリア面談の機会を設けることで、従業員が自身の将来像や成長の方向性を主体的に考えられる環境を整えられます。
成果だけでなく、日々の努力やチームへの貢献なども適切に評価するとともに、個々のキャリア形成を支援することで、従業員のモチベーション向上や組織へのエンゲージメント強化が期待できます。
4-6. データ活用を前提としたシステム導入と施策の高度化
近年は、人事データや従業員サーベイの結果を分析し、組織改善に活用する「HRテクノロジー」の導入が進んでいます。人材データを継続的に分析することで、従業員エンゲージメントの変化や離職リスクの高まり、特定の部署や年代に見られる課題などを早期に把握できるようになります。
例えば、勤怠データや評価データ、サーベイ結果などを組み合わせて分析すれば、従業員のモチベーション低下の兆候や職場環境の問題点を可視化することが可能です。こうした客観的なデータは、従来の経験や勘に頼った人事判断を補完し、より根拠のある意思決定を支える役割を果たします。
さらに、得られたデータをもとに施策を設計し、実施後の効果を検証しながら改善を重ねていくことで、組織マネジメントの精度を高められます。データに基づく人事戦略を継続的に推進することは、従業員の静かな退職の改善につながり、長期的に活躍できる職場づくりにも寄与するでしょう。
5. 静かな退職を当たり前にせず職場環境を整えるきっかけにしよう

「静かな退職」は、従業員が雇用契約の範囲内で最低限の業務のみをこなす状態を指し、生産性の低下や周囲への悪影響を招くリスクがあります。この現象を未然に防ぐには、早期に予兆を察知し、適切な対策を講じることが不可欠です。
企業には、エンゲージメントサーベイによる組織状態の可視化をはじめ、多様な働き方の推進、管理職のリーダーシップ強化などが求められます。静かな退職を単なる問題として捉えるのではなく、組織の働きがいや職場環境を見直す好機と捉え、従業員が意欲的に活躍できる環境づくりに積極的に取り組みましょう。
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