法人税申告書とは?提出に必要な明細書や作成方法、提出方法を紹介 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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法人税申告書とは?提出に必要な明細書や作成方法、提出方法を紹介

申告書 作成

株式会社や合同会社などの法人が事業で所得を得たときには、法人税と呼ばれる税金が課せられることになります。
そして法人税の申告のためには、法人税法に定められた正しい形式の法人税申告書を作成しなければなりません。

法人税申告書の作成方法は複雑で手間がかかるため、作成には十分な知識が必要です。

そこで本記事では、法人税申告書の作成方法や手続き方法を紹介します。法人税申告書の提出に必要な明細書の種類についても解説していきます。

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1. 法人税申告書とは?

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法人税申告書とは、法人が各年度の事業で得た所得に応じて支払う法人税の内容を記載する書類を指します。
その課税対象は株式会社や合同会社のほか、協同組合や公益法人、公共法人なども含まれます。

法人税の金額は、各法人の規模や経営成績によって大きく変わります。
そのため、各法人はどのような税金が課せられるのかを法人税申告書の提出によって明確に示さなければなりません。

法人が決済の際におこなう納税申告には法人税のほか、消費税や地方法人税、法人事業税、法人住民税などの種類があります。
地方法人税と法人事業税、法人住民税は法人税の申告と連動しているということもあり、法人税申告書は法人の納税すべてを取りまとめる基本的な書類といえるでしょう。

法人税申告書には正確な会計帳簿に基づいて作成された決算書や科目明細書などを添える必要があります。
法人税申告書を正確に作成するためには、日々丁寧に帳簿を作成しておくことが肝心です。

関連記事:地方法人税とは?税率や計算方法、納付方法を解説

2. 別表・明細書の種類

明細

法人税申告の際には多くの明細書を提出しなければなりません。
明細書は「別表」と呼ばれ、それぞれ番号で管理されています。

別表は、別表一と呼ばれる法人税額の申告書から始まり、別表十九までの項目に分けられています。
別表ごとに付表や各種明細書、届出書が指定されており、全てを合わせると書類の種類は100種類以上です。

主な別表には以下のような種類があり、このうち、別表一は確定申告書とも呼ばれます。
別表一以外の別表は確定申告書の明細書に位置づけられています。

別表一 各事業年度の所得に関わる申告書
別表二 同族会社等の判定に関する明細書
別表三 特定同族会社の留保金額に対する税額の計算に関する明細書
別表四 所得の金額の計算に関する明細書
別表五 利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書
別表六 所得税額の控除に関する明細書
別表七 欠損金又は災害損失金の損金算入等に関する明細書
別表八 配当金等の益金不算入に関する明細書
別表九 保険会社の契約者配当の損金算入に関する明細書
別表十 沖縄の認定法人の所得の特別控除に関する明細書
別表十一 個人評価金銭債権に関わる貸倒引当金の損金算入に関する明細書
別表十二 海外投資等損失準備金の損金算入に関する明細書
別表十三 国庫補助金等、工事負担金及び賦課金で取得した固定資産等の圧縮額等の損金算入に関する明細書
別表十四 民事再生等評価換えによる資産の評価損益に関する明細書
別表十五 交際費等の損金算入に関する明細書
別表十六 旧定額法又は定額法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書
別表十七 国外支配株主等に係る負債の利子等の損金算入に関する明細書
別表十八 法人税法第七十一条第一項の規定による予定申告書
地方法人税法第十六条第一項の規定による予定申告書
別表十九 退職年金等積立金に係る申告書

提出する書類は各法人の決済内容によって異なり、明細書の全てを必ず提出しなければならないというわけではありません。
重要度の高いもののみを添えることになり、中には、多くの企業において提出の必要がない書類もあります。

参考:令和2年4月以降に提供した法人税等各種別表関係|国税庁

3. 法人税申告書の作成方法

書類作成

法人税申告書の作成方法を順番に見ていきましょう。記載方法と流れを知っておけば、複雑な法人税申告書もスムーズに作成しやすくなります。

3-1. 当期分の取引を記帳

決算と法人税の確定申告をするうえで、最初に必要なのは当期分の取引をすべて記帳することです。ミスを防ぐためにこまめに記帳することが重要ですが、抜けていたり途中で記帳が止まっていたりする可能性もゼロではありません。必ず内容を確認しつつ、漏れなく記帳しましょう。

取引のすべてを記帳できたら、帳簿のデータと残高を照らし合わせて内容が一致することを確認します。

3-2. 財務諸表の作成

財務諸表は「決算書」と呼ばれる書類で、事業年度別に財政状況や経営成績などをまとめた書類です。法人税申告書を作成するうえで、財務諸表は必ず必要になるものです。

財務諸表のうち

  • 賃借対照表
  • 損益計算書
  • キャッシュ・フロー計算書

これらは「財務三表」と呼ばれる特に重要な書類です。賃借対照表と損益計算書はすべての企業が作成しなければならないため、小規模な企業でも必ず作成しましょう。

キャッシュ・フロー計算書は上場企業のみ作成義務がありますが、中小企業も作成しておけば財政情報がより読み解きやすくなります。

3-3. 明細書の作成

続いては明細書の作成をしていきます。明細書は財務諸表と前回の法人税申告書の内容を使って作成します。

財務諸表の内容をもとにする

財務諸表が完成したら、別表六以降の書類を作成していきます。減価償却費や交際費、欠損金や災害損失金など細かい項目が多いですが、いずれも正確に記載しなければなりません。

それぞれの書類が完成したら、その内容を別表四にも反映しましょう。

前回の法人税申告書の内容をもとにする

前期の法人税申告書を元に、被筒事項を明細書に記載していきます。別表五の「期首現在利益積立金」「期首現在資本金」などの項目も前期の法人税申告書を元に記入します。

別表四にある当期利益・登記欠損の金額は、決算書から転記します。

3-4. 所得税額を確定する

申告書上で税務上有効になる金額の加算や減算をすることを「申告調整」といいます。別表四の内容をもとにこの調整申告をおこない、所得金額を確定させましょう。

調整申告には任意申告調整事項と必須申告調整事項が存在します。このうち必須申告調整事項は言葉の通り調整が必須で、おこなわない場合は更正処分を受けることになります。

  • 減価償却費の繰入超過額
  • 役員給与の損金不算入
  • 寄附金や交際費の損金不算入
  • 各種引当金や準備金などの繰入超過額
  • 法人税、住民税の損金算入

これらは必須申告調整事項の一部です。

任意申告調整事項は調整するかどうかが任意ですが、調整をしない場合は税法上の適用がされないことになります。

3-5. 資料の情報を申告書にまとめる

ここまでの別表で算出してきた金額を「別表一」の申告書にまとめます。これで納めるべき法人税額が確定し、法人税申告書も作成できます。

細かい計算や調整あり、記載項目も多岐にわたりますが各別表の情報が法人税申告書に影響します。間違いがないように注意深く作成し、正しい申告書を作成しましょう。

関連記事:法人税申告書の書き方とは?作成に必要な書類や具体的な作成手順、ポイントを解説

4. 法人税申告書の提出方法、提出期限

期限 カレンダー

法人税申告書は作成したら期日までに正しい方法で提出しなければなりません。期限を過ぎた場合はペナルティも発生するため、十分に注意しましょう。

4-1. 法人税申告書の提出方法

法人税申告書の提出場所は、管轄の税務署です。窓口への持参だけでなく、郵送やe-Taxによる申告も受け付けています。

ただし、e-Taxを利用する場合は事前準備が必要であるため、はじめて電子申請をおこなう場合は早めに準備をはじめておきましょう。

4-2. 法人税申告書の提出期限

基本的には、法人税の申告期限と納期限は事業年度終了の日の翌日から2ヶ月以内です。

例えば事業年度を3月いっぱいとする場合には、5月31日が法人税申告書の提出期限及び法人税の納付期限ということになります。
ただし、この期限が土日祝日に該当するときには、その翌日が期限です。

法人税の納付期限または法人税申告書の提出期限を過ぎてしまうと、延滞税や無申告加算税、重加算税が課せられる可能性があります。
さらに、滞納が長期間続いた場合には法人の財産を差し押さえるなどの処分を受けることもあるため気をつけたいものです。

何らかの事情で法人税の納付または法人税申告書の提出ができないときには早めに税務署に相談しましょう。
法令に定められた条件に該当していれば、猶予の期間を得られることがあります。

関連記事:法人税の申告期限はいつ?期限を過ぎてしまった場合のペナルティも確認

5. 法人税申告書の作成は時間に余裕を持って正確に進めよう

砂時計とカレンダー

法人税申告書の内容は非常に複雑で、作成には大きな手間がかかるものです。また、法人の事業内容によって必要となる別表の種類も異なります。

別表は、付表や各種明細書、届出書などを含めると100種類以上と膨大な量に及ぶため、必要な書類を見極めた上で細心の注意を払って作成しなければなりません。

法人税申告書の提出が遅れるとペナルティを課される可能性もあるため気をつけましょう。
決算の内容に応じて書類を作成する十分な作業時間を確保することや、専用のシステムを上手に活用することが大切です。

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