法人カードで領収書が不要になるケースとは?採用するメリット・デメリットについて - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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法人カードで領収書が不要になるケースとは?採用するメリット・デメリットについて

通常、会社の経費を精算するときは、上司や経理に領収書を提出する必要があります。

しかし、経費を利用するたびに発行される領収書を適切に管理するのは意外と難しく、いざ精算しようと思ったら領収書が見当たらない…といったトラブルに見舞われることも少なくありません。

そんな経費精算のトラブルも、法人カードを利用すれば簡単に解決することが可能です。

今回は、法人カードで領収書が不要になるケースや、経費精算を法人カードでおこなうメリット・デメリット、注意点について詳しく解説します。

1. 法人カードで領収書はいらないのか?

法人カード

法人は、取引に関して作成または受領した帳簿書類等を保存することが法令によって義務づけられています。

ここでいう帳簿書類とは、総勘定元帳や仕訳帳、注文書、契約書、そして領収書を意味するため、取引の際に発行された領収書は原則としてしっかり保存しておかなければなりません。

ただ、法人カードはその場で現金や有価証券のやり取りをするわけではなく、翌月以降の支払日に口座から引き落としされる仕組みになっています。

1-1. 国税庁による領収書管理の見解

国税庁によると、領収書とは「その受領事実を証明するために作成し、その支払者に交付する証拠証書」ですので、代金と物品のやり取りが正式に終了していない段階では、正式な「領収書」を発行することはできません。

実際、法人カードで決済したときに発行される書類には「クレジットカード売上票」と記載されており、「領収書」ではないことが明示されています。

領収書でなければ国税関係書類として利用することはできませんので、基本的に法人カードを使って決済したときの領収書は不要となります。

参考:国税庁 | 帳簿書類等の保存期間

1-2. 法人カードで領収書が必要になるケース

法人カードで決済した場合、基本的に領収書は不要と説明しましたが、会計処理をおこなうにあたり、支払いの証拠が欲しいという場合もあるでしょう。

そんなときは、法人カードで決済をおこなったときに発行されるクレジットカード売上票とレシートをセットで残しておきましょう。

クレジットカード売上票には、加盟店名(利用した店名)や利用日、合計金額など最低限の情報しか記載されていませんので、「どんなことにカードを使ったのか」が詳細にわかるレシートを添付すれば、より明確な取引情報を確認できます。

1-3. 法人カードでは利用明細書が領収書の代わりになる

法人カードの場合、決済した時点で発行されるカード利用票(必要事項をすべて満たしたものを除く)や、お店が発行した領収書は正式な「領収書」として認められないと説明しましたが、では法人カードでおこなった取引はどの書類で証明すれば良いのでしょうか?

国税庁HPに掲載されている質疑応答事例によると、以下の5つの情報が記載されている書類なら、国税関係書類とみなすという見解が述べられています。

  • ①その書類の作成者の氏名又は名称
  • ②課税資産の譲渡等(取引)をおこなった年月日
  • ③課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(商品・サービス名など)
  • ④税率の異なるごとに区分して合計した課税資産の譲渡等の対価の額(カード利用合計額)
  • ⑤その書類の交付を受ける者の氏名又は名称

以上の情報が掲載されているなら、カード決済時に発行されるクレジットカード売上票であっても、領収書の代わりとなります。

実際には、そこまで詳細なカード売上票が発行されるケースはまれですので、後にカード会社から発行される「クレジットカードご利用明細書」を領収書として活用するケースが一般的です。

しかし、2023年10月1日からスタートしたインボイス制度においては、クレジットカードの利用明細書だけでは仕入税額控除が受けられません。インボイス制度を適用するためには、領収書をインボイスとして保存する必要があります。

参考:国税庁 | カード会社からの請求明細書

関連記事:法人カード決済で発行される利用明細書の特徴や注意点

1-4. 領収書や利用した控えを保管しておく

法人カードで決済した際に発生した経理書類は、すべて保管しておくことが好ましいです。

法人カードを利用する際の「利用控え」や「領収書」などの書類は普段の経理作業ではあまり使用しませんが、税務調査の際に役立つ可能性もあります。そのため、すべて保存しておくことをおすすめします。

2. 経費精算を法人カードでおこなうメリット

経費精算を法人カードでおこなうと、以下のようなメリットがあります。

メリット1. 経費精算を効率化できる

法人カードを利用する最大のメリットは、経費精算を大幅に効率化できるところです。

会社で利用している経費精算システムと法人カードを連携すれば、カードの利用データがリアルタイムにシステムへ反映されるため、領収書をもとにデータを手入力する手間がありません。

また、経費を利用する社員も、自分で立替払いする必要がなくなるため、領収書をもとに精算書を作成→上司の承認を受ける→経理で精算する、といったプロセスを省くことができます。

経費精算が効率化されれば、精算業務にかかる手間と時間を節約できるぶん、本業に専念できるため、労働生産性の向上も期待できます。

メリット2. キャッシュフローが安定する

取引のたびにお金を動かしていると、いつまでにどのくらいの資金を保有していなければならないのか把握しにくく、キャッシュフローが不安定になる場合があります。

法人カードは前述の通り、実際に利用額が引き落とされるのは翌月以降となりますので、取引から支払いまでにおよそ1ヵ月ほどの猶予があります。

支払い期間が長くなるぶん、余裕を持って資金を準備できるため、キャッシュフローを安定させられるところが大きなメリットです。

メリット3. ヒューマンエラーを防げる

経費精算業務を手作業でおこなうと、領収書の紛失や手入力のミスといったヒューマンエラーの発生リスクが高くなります。

法人カードと経費精算システムを連携させれば、領収書は原則不要になる上、データもすべて自動入力となるため、ヒューマンエラーのリスクを大幅に軽減できます。

メリット4. ポイントや付帯サービスを利用できる

法人カードには、カード会社独自のポイント(マイル)プログラムやサービスが付帯されています。

ポイントやマイルは利用額に応じて付与され、一定数まで貯まると現金や金券などに交換したり、1ポイント=1円としてショッピングに使ったりすることができます。

一方の付帯サービスは、レストランやゴルフ場などの優待利用、海外旅行傷害保険の自動付帯、空港ラウンジサービス、レンタカー特典など、カードごとにさまざまなサービスを利用できます。

海外出張や接待などに上手に活用すれば、経費を節約できるでしょう。

関連記事:法人カードのメリット5つ・デメリット3つを紹介!

3. 経費精算を法人カードでおこなうデメリット

電子化 デメリット

経費精算に法人カードを利用すると、たくさんのメリットがある一方、いくつか注意したい点もあります。

導入してから後悔することのないよう、以下のようなデメリットもあることを覚えておきましょう。

デメリット1. カード年会費がかかる

個人向けのクレジットカードは年会費が永年無料になっているものも多くありますが、法人カードのほとんどは年会費が有料となっています。

ただ、年会費の額は1,000円~10万円以上まで幅広いので、1万円未満の年会費ならそれほど大きな負担にはならないでしょう。

なお、法人カードでは社員に持たせる追加カードも発行できますが、追加カードの年会費の有無や金額もカードによって異なります。

コストを抑えたいのなら、追加カードを無料で発行できる法人カードを選ぶとよいでしょう。

デメリット2. リボ払いやキャッシングが利用できないカードもある

個人カードでは当たり前になりつつあるリボ払いやキャッシングですが、法人カードでは必ずしも付帯されているサービスではなく、支払いは一括払いのみ、キャッシング利用不可の法人カードも少なくありません。

リボ払いやキャッシングは、資金繰りが厳しいときに活用できる有効な手段のひとつですので、どちらも利用できないカードが多いのは痛いところです。

リボ払い・キャッシング可の法人カードもいくつかありますが、どうしても選択肢が限られてしまい、自社のニーズにマッチした法人カードを発行できない可能性があるので要注意です。

関連記事:法人カードで経費精算を行うメリット・デメリットや手順とは

4. 法人カードで決済する際の注意点

注意

法人カードを使って決済する際、特に注意したいのが二重計上による経理ミスです。

ここまで説明した通り、法人カードで決済する際に発行されるクレジットカード売上票や、お店が発行する領収書は、正式な会計処理の書類として利用することはできません。

クレジットカード売上票をもとに支払日の前に会計処理をおこなってしまい、なおかつ実際に支払がおこなわれた日にも会計処理を実施してしまうと、二重計上になってしまい、経理上のミスが発生してしまいます。

法人カードと経費精算システムを連携させれば、法人カードの利用データが自動的にシステムに取り込まれるので、手入力による二重計上のミスを未然に防ぐことができるでしょう。

5. 法人カード決済なら領収書は不要!経費精算システムとの連携で業務効率化を目指そう

法人カードで決済した時に発行されるクレジットカード売上票や領収書は、税務上の領収書として利用することはできないので、原則として不要になります。

面倒な領収書の管理が不要になるほか、経費精算システムと連携すればカード利用データも自動入力されるので、経理業務を大幅に効率化できます。

ポイントプログラムや付帯サービスを使えるなど、お得度も高いカードですので、経費精算にかかる手間や時間、コストに課題を感じているのなら、法人カードの導入を検討してみましょう。

関連記事:法人カードと会計ソフトを連携するメリットや使い方について

法人カードで経費精算を効率化させる方法とは?

「中長期的に法人カード導入を検討しているけどなにからはじめたらいいかわからない」
「法人カードを実際に利用するイメージをつけたい」
「法人カード連携した経費精算システムの導入を検討している」
などなど法人カードをもちいた経費精算の効率化に興味がある方に、実際の法人カード導入の手順からそのメリット、また 法人カードを用いた精算業務の効率化方法まで網羅的に解説している資料を配布しております。
資料は無料ですので、ぜひこちらからダウンロードしてご活用ください。

 

jinjer Blog 編集部

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