労働保険の加入手続きはどこでする?方法・期限や必要書類を解説
更新日: 2026.1.21 公開日: 2021.10.22 jinjer Blog 編集部

労働保険は労災保険と雇用保険から成り立っています。労働者にもしものことが起こった場合、生活が維持できるようにサポートするための制度です。1人でも労働者を雇っている事業所であれば、原則加入しなければなりません。
本記事では、労働保険の加入手続き方法や労働保険料の計算方法についてわかりやすく解説します。
目次
従業員の入退社、多様な雇用形態、そして相次ぐ法改正。社会保険手続きは年々複雑になり、担当者の負担は増すばかりです。
「これで合っているだろうか?」と不安になる瞬間もあるのではないでしょうか。
とくに、加入条件の適用拡大は2027年以降も段階的に実施されます。
◆この資料でわかること
- 最新の法改正に対応した、社会保険手続きのポイント
- 従業員の入退社時に必要な手続きと書類の一覧
- 複雑な加入条件をわかりやすく整理した解説
- 年金制度改正法成立によって、社会保険の適用条件はどう変わる?
この一冊で、担当者が押さえておくべき最新情報を網羅的に確認できます。煩雑な業務の効率化にぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
1. 労働保険とは?


労働保険とは、労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険を総称した制度です。労働保険の対象となる「労働者」とは、事業に使用され、労働の対価として賃金を受け取る者を指します。
職業や雇用形態は問われませんが、法人の役員や一部の同居家族従業員など、法律で適用除外とされる場合もあります。ここでは、労働保険の基本的な仕組みを解説したうえで、企業に課される労働保険の加入義務について紹介します。
1-1. 労災保険と雇用保険の概要
労働保険は、労災保険と雇用保険から構成されますが、それぞれ次のような目的・役割があり異なる制度です。
- 労災保険:労働者の業務中・通勤中の災害による傷病や障害に対して保険給付をおこなう保険制度
- 雇用保険:雇用の継続が困難になった被保険者に対して保険給付をおこなう保険制度
なお、労働保険(労災保険・雇用保険)は、健康保険・介護保険・厚生年金保険とあわせて、社会保険とよばれるケースもあるので覚えておきましょう。
関連記事:社会保険とは?企業や従業員の加入条件や手続き方法、適用拡大など注意点を解説
1-2. 労働保険の加入義務とは
正社員・パート・アルバイトなどの雇用形態に関わらず、原則1人でも労働者を雇っている事業所には、労働保険への加入義務が発生します。事業主が成立手続きをおこない、労働保険料を納付しなければなりません。
ただし、暫定任意適用事業(農林水産業のうち一定の要件を満たす事業)に該当する場合、労働保険に加入するかどうかは、事業主と雇用されている労働者の意思に委ねられるため、あらかじめ留意しておきましょう。
2. 労働保険の加入手続き方法と必要書類


労働保険の加入義務がある企業は、速やかに加入手続きをおこなわなければなりません。労働保険の加入手続きに必要となる書類と提出期限・提出先(一元適用事業の場合)をまとめると次の通りです。
|
必要書類 |
提出先 |
提出期限 |
書き方・記入例 |
|
保険関係成立届 |
労働基準監督署 |
保険関係が成立した日の翌日から10日以内 |
|
|
概算保険料申告書 |
労働基準監督署・都道府県労働局・日本銀行(代理店も可能)のいずれか |
保険関係が成立した日の翌日から50日以内 |
|
|
雇用保険適用事業所設置届 |
公共職業安定所(ハローワーク) |
設置日の翌日から10日以内 |
|
|
雇用保険被保険者資格取得届 |
公共職業安定所(ハローワーク |
資格取得の事実があった日の翌月10日まで |
また、登記事項証明書(原本)や事業所の実在を確認できる書類(不動産登記記載証明書や公共料金請求書など)、事業実態を確認できる書類(営業許可証や開業証明書など)、雇入日を確認できる書類(労働者名簿や出勤簿など)、労働条件を確認できる書類(労働条件通知書や雇入通知書など)といった添付書類も必要です。
ここからはまず、労働保険の加入手続きの前提となる「一元適用事業」と「二元適用事業」について説明し、その後に具体的な加入手続きの進め方を解説します。
2-1. 労働保険の適用事業の種類
労働保険の適用事業には「一元適用事業」と「二元適用事業」の2種類があります。一元適用事業とは、労災保険と雇用保険を一つの労働保険としてまとめて取り扱い、保険料の申告や納付などを一括でおこなう事業のことです。
一方、二元適用事業とは、労災保険と雇用保険の保険関係を別個のものとして取り扱い、保険料の申告や納付なども別々でおこなう事業を指します。
二元適用事業に該当する事業は、都道府県・市町村がおこなう事業や農林水産業、建設業など、特定されています。二元適用事業に該当しない事業は、一元適用事業に該当することになるでしょう。
一元適用事業と二元適用事業で、労働保険の加入手続きの方法は異なるので注意しましょう。なお、この記事では、多くの企業があてはまる一元適用事業を前提に、労働保険の加入手続きについて解説していきます。
2-2. 労働保険の保険関係成立届と概算保険料申告書を提出する【労働基準監督署】
労働保険の適用事業に該当することとなったら、まず労働保険の保険関係成立届を事業所の所在地を管轄する労働基準監督署に提出する必要があります。保険関係成立届の提出期限は、保険関係が成立した日の翌日から10日以内です。履歴事項全部証明書(法人の場合)や賃貸借契約書(謄本の住所と実際の勤務地が異なる場合)などの添付書類も必要となるため準備しておきましょう。
それと同時もしくは、その後に、労働保険料を申告・納付するための書類である、概算保険料申告書を「労働基準監督署(所轄)」「都道府県労働局(所轄)」「日本銀行(代理店や歳入代理店でも可)」のいずれかに提出します。概算保険料申告書の提出期限は、保険関係が成立した日の翌日から50日以内です。ただし、概算保険料の納付も同じく50日以内であり、書類に不備があると納付が遅れてしまうため、書類は10日以内に提出し、実際の納付は50日以内におこなう、という流れをおすすめします。
2-3. 雇用保険適用事業所設置届を提出する【ハローワーク】
保険関係成立届と概算保険料申告書の手続きが完了し、労働保険番号の交付を受けたら、新しく雇用保険の適用を受けるため、雇用保険適用事業所設置届と雇用保険被保険者資格取得届(加入する従業員分)を事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)に提出する必要があります。
雇用保険適用事業所設置届の提出期限は、設置の日の翌日から10日以内、雇用保険被保険者資格取得届の提出期限は、資格取得の事実があった日の翌月10日までと定められています。保険関係設立届や概算保険料申告書の控え、履歴事項全部証明書(法人の場合)、労働者名簿、出勤簿などの添付書類も必要なので、きちんと準備しておきましょう。
これで、労働保険の加入手続きは完了です。その後、雇用保険の加入条件を満たす労働者が生じたら、雇用保険被保険者資格取得届を用いて、その都度手続きをおこなう必要があります。
3. 労働保険の加入手続きを怠るリスク


3-1. 行政指導や是正勧告の対象となる
従業員を雇用しているにもかかわらず労働保険に加入していない場合、企業は法的なリスクを負うことになります。具体的には、労働基準監督署や公共職業安定所(ハローワーク)から、労働保険未加入の是正を求める行政指導や是正勧告を受けることがあります。
労働保険徴収法第42条に基づく行政の指導に従わず、必要な報告をおこなわなかったり、意図的に虚偽の内容で報告したりした場合には、同法第46条に基づき、6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が課される可能性もあります。
参考:労働保険の保険料の徴収等に関する法律(労働保険徴収法)第42条、第46条|e-Gov法令検索
3-2. 過去に遡って保険料が徴収される
労働保険への加入手続きをおこなわない企業に対しては、政府が職権により手続きをし、労働保険料やその他必要な金額を決定します。この場合、未加入だった過去の期間(最大2年間)に遡って保険料が徴収され、手続きを怠ったことに対する追徴金(10%)もあわせて課されます。
その結果、経済的な負担が増大し、経営に影響を及ぼす可能性があるでしょう。さらに、労働保険料や追徴金が未納の場合には、財産の差押えなど強制的な回収手段が取られるリスクもあります。
3-3. 労働災害が発生した場合に給付額を徴収される
労災保険の手続きをしていなかった期間に、企業の故意や重大な過失で起きた労働災害について、万が一労働者に対する給付が必要となった場合、政府は労災保険の給付をおこなうことがあります。
この給付にかかった費用の全額または一部については、労働基準法に基づく補償の範囲内で、企業に対して返済を求められることがあります。つまり、手続きを怠ったことにより生じた財政的な負担を、最終的に事業主が負う可能性があるということです。
関連記事:労働基準法に定められた災害補償が適用される労働災害と補償額
3-4. 事業主向けの助成金を受給できない
労働保険への加入手続きを怠ると、労働に関わる助成金を受け取れない可能性があります。例えば、雇用調整助成金は「雇用保険の適用事業主であること」が受給条件のひとつです。
そのため、従業員を雇用していても、労働保険の加入手続きをおこなっていなければ、制度上の受給資格を満たすことができません。結果として、助成金を申請できず、従業員の雇用維持や企業の経営改善に活用できないおそれがあります。
3-5. 従業員トラブルにつながる
企業が労働保険に加入していない場合、従業員との信頼関係に悪影響を及ぼす可能性があります。法令を遵守していない企業と認識されることで、従業員の不信感が増し、仕事への意欲や企業への帰属意識が低下するおそれがあります。その結果、生産性の低下や離職率の上昇につながる可能性もあるでしょう。
さらに、労働保険の加入手続きをおこなっていない企業では、従業員が労働災害や失業などの万が一の事態に際して必要な給付を受けられないリスクがあります。このような状況は、従業員との間でトラブルや訴訟が発生する可能性を高める要因にもなり得ます。
4. 労働保険の加入手続きを確実に進めるためのポイント


4-1. 企業側と従業員側の加入条件を正しく理解する
企業は、たとえ従業員を1人でも雇用した場合、業種や規模に関わらず、原則として労働保険(労災保険・雇用保険)の加入手続きをおこなわなければなりません。一方、従業員については、雇用形態や労働条件によって加入対象が異なります。
例えば、パート・アルバイトや日雇い労働者の場合、労働条件によっては労災保険の対象であっても、雇用保険の対象にはならないことがあります。加入条件を誤ると、未加入による追徴保険料や行政指導のリスクが発生するので注意が必要です。
そのため、従業員を雇う際には、まず企業側として労働保険の加入手続きを確実におこなうことが重要です。そのうえで、各従業員の雇用形態や労働条件を確認し、雇用保険の加入が必要かどうか慎重に判断して手続きを進めましょう。
参考:労働保険の適用単位と対象となる労働者の範囲|厚生労働省
4-2. 電子申請(e-Gov)を活用する
労働保険の加入手続きは、従来の書面提出だけでなく、電子申請でもおこなうことが可能です。電子申請を活用すれば、書類の提出に伴う手間や郵送コストを削減できるだけでなく、申請漏れや記入ミスのリスクも大幅に減らせます。また、オンラインで申請履歴を確認したり、自動計算機能を利用したりできるため、手続きの正確性を高めながら業務の効率化も図れるでしょう。
労災保険や雇用保険の申請をオンラインでおこなう場合は、電子政府のポータルサイト「e-Gov」を利用します。なお、電子申請を利用するには事前に利用者登録が必要です。早めに登録を済ませておくことで、申請の遅延やトラブルを防ぎ、スムーズに手続きを進められます。
参考:労働保険 保険関係成立(継続)届 電子申請操作マニュアル|厚生労働省
4-3. 社会保険労務士へアウトソーシングする
企業を設立し、従業員の雇用を始めたばかりの時期は、労働保険の加入手続きに十分な時間を確保できないこともあります。そのような場合には、社会保険労務士(社労士)に手続きを委託するのが有効です。
専門家である社労士に依頼すれば、書類作成や提出が正確におこなわれるだけでなく、担当者の業務負担も軽減されます。さらに、最新の法令に基づいた対応が受けられるので、手続きミスによるリスクも最小限に抑えられます。
5. 労災保険の加入条件(従業員)


企業として加入義務のある労働保険ですが、労災保険・雇用保険でそれぞれ従業員の加入条件が異なります。ここでは、従業員の労働保険の加入条件について詳しく紹介します。
5-1. 労災保険の加入条件
正社員やパート・アルバイトなどに関係なく、労働の対価とする賃金を受けるすべての労働者は、原則、労災保険の加入条件を満たします。ただし、船員保険の被保険者には適用されません。
また、法人の役員や、事業主と同居する親族なども、基本的に労災保険の適用対象外です。ただし、法人の役員などでも、指揮命令を受けて労働に従事し、ほかの一般労働者と同様の条件で賃金を受ける場合は、労災保険に加入させなければならないケースもあるので注意しましょう。
5-1-1. 労災保険で中小事業主が利用できる特別加入制度とは?
中小事業主や一人親方が利用できる特別加入制度は、自身の業務中の怪我や病気に対して補償を受けるための重要な制度です。本来、労災保険は現場で働く労働者を対象としていますが、中小事業主はこの特別加入制度を利用することで労災保険に加入できます。この制度により、リスクの高い業種に従事している中小事業主も安心して業務に従事できます。
労災保険でいう中小事業主は、労働者数が50人以下の金融業、保険業、不動産業、小売業を指します。さらに、卸売業やサービス業であれば100人以下、それ以外の業種では300人以下であれば中小事業主として認められます。特別加入を希望する場合、労働保険事務組合に事務手続きを委託しているといった要件を満たし手続きが必要となります。
5-2. 雇用保険の加入条件
雇用保険の原則的な加入条件(従業員)は、次の通りです。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 31日以上継続して雇用されることが見込まれる
いずれもの要件を満たしている労働者は、基本的に雇用保険に加入させなければなりません。かつて65歳以上の労働者は雇用保険の加入対象外でしたが、現在は同様の加入条件が適用されています。ただし、「一般被保険者」ではなく、「高年齢被保険者」の扱いになるので注意しましょう。
なお、昼間学生や国・地方公共団体の事業に雇用される者など、雇用保険法の適用除外に該当する労働者は、上記の条件を満たしていても、雇用保険の加入対象外となります。また、日雇い労働者や季節的に雇用される短期雇用者なども、雇用保険の適用除外の対象ですが、「日雇労働被保険者」や「短期雇用特例被保険者」として雇用保険の加入対象となるケースもあるので、正しく加入条件を理解しておきましょう。
関連記事:雇用保険とは?パート・アルバイトの加入適用や給付内容についてわかりやすく解説
6. 労働保険料の計算方法と支払方法


労働保険料とは、労災保険料と雇用保険料の総称です。ここでは、労災保険料と雇用保険料それぞれの計算方法と、労働保険料の納付手続きについて詳しく紹介します。
関連記事:賃金総額とは?含まれるもの・含まれないものや計算方法を解説
6-1. 労災保険料の保険料率と計算方法
労災保険料の計算式は次の通りです。
労災保険料 = 労災保険の対象となる賃金総額 × 労災保険率
なお、賃金総額とは、従業員に労働の対償として支払われるすべての賃金を指します。基本給だけでなく、通勤手当や家族手当などの諸手当も含まれます。ただし、結婚祝金や災害見舞金などの任意的・恩恵的なもの、出張旅費や宿泊費などの実費弁償的なものは、計算の対象に含めないので注意しましょう。
令和7年度(2025年度)の労災保険率は、令和6年度(2024年度)と同様で、次の表の通りです。
労災保険料は、全額事業主が負担します。例えば、従業員の賃金総額が5,000万円で、食料品製造業(労災保険率:5.5/1,000)に分類される場合、事業主が負担すべき労災保険料の計算式は次の通りです。
事業主が負担すべき労災保険料:5,000万円 × 0.55% = 27万5,000円
労災保険率は、労災リスクに応じて業種ごとに大きく異なるので、正しい保険率を適用し、労災保険料を計算することが大切です。
6-2. 雇用保険料の保険料率と計算方法
雇用保険料の計算式は次の通りです。
雇用保険料 = 雇用保険の対象となる賃金総額 × 雇用保険料率
なお、賃金総額の定義は、労災保険料の計算のときと同様です。しかし、計算に使用する保険料率は異なります。
令和7年度の雇用保険料率は、次の表の通りで、令和6年度から引き下げられています。
雇用保険料は、事業主と従業員で按分して納める必要があります。例えば、従業員の賃金総額が3,000万円で、一般事業に該当する場合、事業主と従業員それぞれが負担すべき雇用保険料の計算式は次の通りです。
- 事業主が負担すべき雇用保険料:3,000万円 × 0.9% = 27万円
- 従業員が負担すべき雇用保険料:3,000万円 × 0.55% = 16万5,000円
このように、労災保険料と雇用保険料の計算方法には違いがあります。雇用保険料は事業主だけでなく、従業員も負担しなければならないため、従業員に支払う給与などから天引きして納める必要があります。
関連記事:雇用保険料の計算方法は?保険加入後の計算時期や計算するときの注意点
6-3. 労働保険料の納付方法とその手順
労働保険料は、年度初めに概算で申告・納付し、翌年度初めに確定申告して精算をおこないます。この手続きを「年度更新」といいます。年度更新の期限は、原則として6月1日から7月10日までです。
労働保険料に係る申告書の提出方法には、主に「窓口持参」「郵送」「電子申請」があります。また、保険料の納付方法には、「現金納付」「口座振替納付」「電子納付」といった方法があります。保険料の納付方法によって申告書の提出方法も変わってくるので注意しましょう。例えば、電子納付する場合は、原則として電子申請により申告書を提出しなければなりません。
また、労働保険料は、一定の要件を満たせば、延納(分割納付)もできるので、あらかじめチェックしてきましょう。なお、年度途中で初めて雇用した場合や、従業員が退職して1人も従業員がいなくなった場合、保険関係の成立もしくは消滅から50日以内に申告をおこなう義務があります。
参考:労働保険料の申告・納付|厚生労働省
参考:令和7年度事業主の皆様へ(継続事業用)労働保険年度更新申告書の書き方 2 申告書の提出、保険料・一般拠出金の納付の方法
関連記事:労働保険の年度更新とは?提出期限や電子申請手続きのやり方をわかりやすく解説!
7. 労働保険の事務手続きを効率化する方法


労働保険の加入後は、毎年の年度更新に伴う保険料の申告・納付や、新たに従業員を雇った場合の雇用保険資格取得手続き、従業員退職時の資格喪失手続きなどが必要です。
これらの業務を効率的に進めることで、ミスを防ぎ、担当者の負担を軽減できます。ここでは、効率化の具体的な方法を紹介します。
7-1. 期限やフローを整理して社内マニュアルにまとめる
労働保険の各種手続きには、提出期限や必要書類、申請先などが定められています。これらの情報を整理して社内マニュアルにまとめておくことで、担当者は効率的かつ正確に業務を進められます。マニュアルがあれば、担当者が交代してもスムーズに業務を引き継ぎ、手続きの漏れやミスを防ぐことが可能です。
例えば、労働保険に関する年間スケジュールを作成し、「いつ、何をすべきか」を明確にしておくと、余裕をもって手続きを進められます。また、手続きごとに担当者を明確にしておくことで、責任の所在が明確になり、業務管理がより効率的になります。さらに、法改正によって保険料率などが毎年度見直されることがあるので、改正内容を正しく反映できる仕組みを整えておくことも重要です。
7-2. 労務管理システムで業務を自動化する
労働保険の手続きでは、労働保険料の申告・納付や雇用保険の資格取得のために、従業員の雇用形態や労働日数、賃金額などの詳細情報を正確に把握する必要があります。手作業でこれらの業務をおこなう場合、データ収集や申告書作成に多くの時間と手間がかかるうえ、計算ミスや記入漏れなどのヒューマンエラーが発生しやすくなります。
労務管理システムを活用すれば、従業員情報を一元管理でき、勤務状況や給与情報の更新をリアルタイムで反映・確認することが可能です。給与や勤怠データに基づく労働保険料の自動計算により、人的ミスも大幅に減らせます。また、申告書や納付書の作成もシステム上で効率化でき、電子申請や印刷・提出までスムーズにおこなえるため、手続き全体の負担を大きく軽減できます。
8. 労災・雇用保険それぞれの手続きを正しく理解して労働保険へ加入しよう


労働保険は、労働者の雇用や生活を守るために、国が定めた制度です。労災保険は業務上の病気やケガによって働けなくなってしまった労働者やその家族の生活を守るための保険制度です。一方、雇用保険は失業や育児・介護で休業した場合に、再就職支援や収入の減少に対する支援をおこなうのを目的とする保険制度です。
どちらも、労働者にもしものことが起こった際、サポートするためにあります。働く人々を守るために、事業所が責任をもって加入手続きをしましょう。また、パートやアルバイト、派遣労働者などを新たに雇い入れた際、その労働者が雇用保険加入の条件を満たす場合は、手続きを忘れずにおこなってください。



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