ポータブルスキルの一覧と具体例を紹介!活用シーンも紹介
更新日: 2025.5.1
公開日: 2025.4.28
jinjer Blog 編集部
「代表的なポータブルスキルの例を知りたい」
「どのようなポータブルスキルがあるのか一覧で比較したい」
人材育成のため、上記の情報を求めている人事担当者や経営者の方は多いのではないでしょうか。ポータブルスキルは多岐にわたり、それぞれの特徴を理解してビジネスに反映することが大切です。
本記事では、ポータブルスキルの一覧と具体例を解説します。ポータブルスキルの活用シーンや鍛える際のポイントも解説しているので、自社の人材管理や育成の参考にしてください。
2023年から人的資本の情報開示が義務化されたことにより、人的資本経営に注目が高まっており今後はより一層、
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1. ポータブルスキルの一覧と具体例16選
ポータブルスキルは多数ありますが、代表的なものは以下の表のとおりです。
ポータブルスキル | 具体例 |
コミュニケーション力 | 相手を尊重しながら意見を伝えたり信頼関係を築いたりできる |
マネジメント力 | チームをまとめたり資金などを適切に管理したりできる |
協調力 | 周りと円滑に協力して目標に向かって動ける |
支援力 | 周りをよく見て必要なサポートを提供できる |
論理的思考力 | 体系的に情報を整理して筋の通った解決策にたどり着ける |
分析力 | 課題を抽出したりトラブルの原因を特定したりできる |
情報収集力 | 膨大な情報のなかから本当に必要な情報を抽出できる |
計画力 | 目標達成までのステップを正しく設定し期限内に達成できる |
戦略的思考力 | 目的を達成するために必要な要素や行動を導き出せる |
推進力 | 周りを巻き込んでプロジェクトを進められる |
決断力 | 迅速に意思決定できる |
確動力 | 物事を正確に実行できる |
冒険力 | 失敗を恐れず果敢に挑戦できる |
忍耐力 | 逆境のなかでも最後までやり抜ける |
対応力 | さまざまな状況下で柔軟に自分の業務をこなせる |
試行力 | 新しい物事にもとにかく挑戦してみる |
それぞれのポータブルスキルの具体例を解説します。
1-1. コミュニケーション力
コミュニケーション力とは、相手と信頼関係を築いたり、相手を尊重しながら意見を伝えたりするスキルです。
コミュニケーション力が高いと、チームメンバーやクライアントなどと良好な関係を築けます。結果としてチームの成績が上がったり、良い営業成績を出せたりするでしょう。
1-2. マネジメント力
マネジメント力とは、チームをまとめるスキルや資金などを適切に管理したりするスキルのことです。
マネジメント力が高い人材を管理職にすると、的確な指示により部下の業務効率が向上したり、プロジェクトが円滑に進んだりします。
1-3. 協調力
協調力とは、周りと円滑に協力して目標達成のために動くスキルです。
協調性の高い人材は異なる意見や価値観を持った人とも協力して働く力があり、組織全体のことを考えて行動できます。
1-4. 支援力
支援力とは、周りをよく見て必要なサポートを提供するスキルです。
支援力の高い人材は相手にとって最適な方法やタイミングでのサポートがうまく、メンターに向いています。
1-5. 論理的思考力
論理的思考力とは、体系的に情報を整理して筋の通った解決方法を導き出すスキルです。
トラブルの解決方法を導いたり、相手を納得させられる説明をしたりするには論理的思考力が大きな役割を果たします。
1-6. 分析力
分析力とは、課題を抽出したりトラブルの原因を特定したりするスキルです。
分析力が高いと、既存の情報を掘り下げて新たな要素を見つけられます。
1-7. 情報収集力
情報収集力とは、本当に必要な情報を抽出して課題解決に生かすスキルです。
大量の情報があふれている現代において、正しい情報を見極める情報収集力はどのような業界や業務にも必要とされています。
1-8. 計画力
計画力とは、目標達成までのステップを正しく設定し、期限内に達成するスキルです。
計画力が高いと効率的にプロジェクトを進められ、行き当たりばったりな進行を予防できます。
1-9. 戦略的思考力
戦略的思考力とは、目的を達成するために必要な要素や行動を導くスキルです。
営業戦略やマーケティング戦略を考える際に必要で、戦略的思考力が高い人材は他社との競争を念頭に置いたアイデアの立案に優れています。
1-10. 推進力
推進力とは、周りを巻き込んでプロジェクトを進めるスキルです。
推進力はリーダーシップ力とも言い換えられます。プロジェクトを確実に前進させるために大切なスキルです。
1-11. 決断力
決断力とは、迅速に意思決定するスキルです。
プロジェクトを実行に移すべきか、部下のアイデアを承認すべきかなどを的確かつスピーディーに判断するために役立ちます。
1-12. 確動力
確動力とは、物事を正確に実行するスキルです。
スピードよりも正確性が求められる場合に必要なスキルで、経費計算や税務など誤りの許されない業務に役立ちます。
1-13. 冒険力
冒険力とは、失敗を恐れず挑戦するスキルです。
冒険力の高さは斬新なアイデアを出したり、革新的な仕組みを生み出したりすることにつながります。
1-14. 忍耐力
忍耐力とは、逆境のなかでも最後までやり抜くスキルです。
忍耐力の高い人材は、なかなか成果がはっきりと表れない長期的なプロジェクトに向いています。
1-15. 対応力
対応力とは、さまざまな状況下で柔軟に自分の業務をこなすスキルです。
対応力の高い人材は急な変更があっても焦らず対処できます。
1-16. 試行力
試行力とは、新しい物事にもとにかく挑戦してみるスキルです。
試行力の高い人材は、どのような業務にも前向きに取り組める傾向があります。
2. ポータブルスキルの活用シーン
ポータブルスキルは人材の採用や配置に活用できます。
採用活動時のチェックポイントにポータブルスキルを加えれば、どのような場面で活躍できるか、社内にどのような影響をもたらすかの判断が可能です。
例えば、分析力や情報収集力に優れた人材はマーケティングで活躍できるでしょう。また、チームワークの改善を課題としている場合、推進力や支援力のある人材を採用すれば課題解決の糸口になるかもしれません。
ポータブルスキルを採用時や人材配置の際に活用して、自社の成長につなげましょう。
3. ポータブルスキルの診断方法
ポータブルスキルは「ポータブルスキル見える化ツール」で診断できます。
質問に回答していくことで強みとしているポータブルスキルがわかり、スキルを生かせる場所も診断可能です。
採用面接前や入社時の配属決定の際などに使ってみましょう。
参考:ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール)|厚生労働省
4. ポータブルスキルを鍛える際のポイント
ポータブルスキルを鍛える際のポイントは以下のとおりです。
- 伸ばすべきスキルを見極める
- 適切な研修を提供する
4-1. 伸ばすべきスキルを見極める
ポータブルスキルを鍛える際は、伸ばすべきスキルを見極めることがポイントです。
部署や役職ごとに必要なポータブルスキルは異なります。また、同じ部署でも社員の経験や特性によって、それぞれがもともと優れているスキルもあれば足りないスキルもあるでしょう。
もちろんすべてのポータブルスキルを鍛えることが理想的ですが、膨大な時間がかかります。もっとも必要なポータブルスキルを見極め、効率的に伸ばしていくことが大切です。
4-2. 適切な研修を提供する
ポータブルスキルを鍛える際は、適切な研修を提供することもポイントです。
人材育成カリキュラムのなかにポータブルスキルの向上も盛り込み、社員一人ひとりの伸ばすべきスキルに合わせて教材を提供してください。
教材には厚生労働省が提供しているテキストや動画などがあります。
必要に応じて外部の講師によるトレーニングも提供し、社員のスキルアップをサポートしましょう。
参考:ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール)|厚生労働省
5. ポータブルスキル一覧を参考に社員を育成しよう
ポータブルスキルには情報収集力や対応力、協調力などがあります。社内の成長につながるポータブルスキルを分析し、採用活動や人材配置などのシーンで考慮してみてください。
部署や役職、社員の特性に合わせて、ポータブルスキル一覧を参考に人材を育成していきましょう。
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