夜勤から日勤の連続勤務はNG?違反の可能性など注意点を解説 | jinjerBlog

夜勤から日勤の連続勤務はNG?違反の可能性など注意点を解説

夜勤で作業している男性

医療関係や公共交通機関関係の仕事など、従業員に夜勤をさせる必要がある企業は非常に多く存在しています。夜勤明けは体力を消耗するためしっかりと休みを取らせることが大切ですが、なかには夜勤から日勤の連続勤務が必要になるシーンもあるかもしれません。

そもそも、夜勤から日勤の連続勤務は法律違反にならないのでしょうか。今回は、夜勤の連続勤務について紹介します。

「夜勤と連勤のルールBOOK」無料配布中!

労働基準法は基本的な内容であるため、「夜勤から日勤は違法?」「夜勤明けから次の勤務はいつからしてよい?」など夜勤と連勤の関係性がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そのような方に向け、当サイトでは夜勤と連勤のルールについて、本記事の内容をまとめた資料を無料配布しております。例を挙げてわかりやすく解説しているので、ご興味のある方はこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

1. 夜勤から日勤へ連続勤務させるのはNG?

ステップアップの画像

夜勤から日勤への連続勤務は、労働基準法上問題ないのでしょうか。まずは、夜勤から日勤への連続勤務の可否について説明します。

1-1. 夜勤から日勤の連続勤務は労働基準法違反にならない

結論から言いますと、夜勤から日勤の連続勤務は労働基準法違反になりません。たとえば、月曜日の午後9時から火曜日の午前6時まで夜勤を行なった場合、その3時間後の9時から日勤を開始して午後6時まで働いても、労働基準法上の問題はないのです。

労働基準法では、深夜0時を超える夜勤を行なった場合、始業時刻が属する日の労働日として扱うことを規定しています*。つまり、月曜の夜勤は月曜日分の労働時間と判断され、火曜の日勤は火曜日分の労働時間と判断されるのです。

さらに、この場合の夜勤と日勤は出勤日の扱いが異なるため、所定労働時間内の労働であれば、たとえ火曜日の労働時間が8時間を超えてしまっても割増賃金は発生しません。

*参考:e-Gov|労働基準法

1-2. 日勤から夜勤への連続勤務は問題ない?

それでは、反対に日勤から夜勤への連続勤務はどのような扱いになるのでしょうか。この場合は、1日のうちに2回就業時間が発生してしまうため注意が必要です。

たとえば、月曜日の午前9時から午後6時まで勤務し、3時間の休憩を挟んで午後9時から火曜日の午前6時まで働いたとしましょう。この場合、たとえ日勤と夜勤の間に3時間の休憩があっても一勤務として扱われます。

この日の労働時間は「勤務時間から休憩時間を控除した時間」で、8時間を超えた労働時間には25%の割増賃金が発生します。企業は割増賃金を支払えば、日勤から夜勤の連続勤務をさせても問題ありません。

夜勤から日勤が連続する場合であっても、夜勤の始業時間が日勤と同一の日付の場合は、このケースと同様の扱いになります。ポイントは「夜勤と日勤の始業時間が同じ日付かどうか」という点であることを覚えておきましょう。

2. 夜勤から日勤への連続勤務で法律違反になる場合

チェックボックスの項目を確認している様子

説明したように、夜勤から日勤への連続勤務は労働基準法違反になりません。しかし、場合によっては違法とみなされてしまうケースもあるため注意が必要です。

ここからは、企業が気をつけておきたい、夜勤から日勤への連続勤務が違法になるケースについて3つ見ていきましょう。

2-1. 安全配慮義務に違反した場合

企業には、従業員の安全を確保したうえで働かせる義務があります。実際、労働契約法5条には以下のような条文が記載されています*。

「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」

企業が労働者の安全を確保しつつ労働させる義務を「安全配慮義務」といい、これに違反すると法令違反とみなされてしまいます。最悪の場合、損害賠償が発生することもあるため注意が必要です。

何を基準に安全配慮義務違反とみなすかは、判断が難しいところです。しかし、少なくとも夜勤から日勤の連続勤務が続いたり、次の勤務までに十分な休息を取る時間がない状態が頻発したりしている場合は、従業員の安全を確保できているとは言えません。健康に問題が生じる前に、早めの是正を心がけましょう。

*参考:e-GOV|労働契約法

2-2. 割増賃金が支払われない場合

法定労働時間を超えて勤務しているのに適切な割増賃金が支払われない場合、労働基準法違反とみなされてしまうため注意が必要です。

労働基準法32条では、企業は労働者に1日8時間、週40時間を超えて労働させてはいけないと規定しています。また、同法37条では法定労働時間を超えて労働させた場合は、割増賃金を支払うことについて定めています*。

時間外労働を行なったときの割増賃金は25%です。そのため、始業時間が同じ日付内であって、実際に働いた労働時間が8時間を超えた場合は、超えた時間に対して25%の割増賃金が発生します。

また、労働時間が22時~5時までの深夜帯にあたる場合は、25%以上の割増賃金が必要となり、時間外労働時間と重なった場合の割増率は50%以上になります。

これは、週に40時間の労働時間を超えてしまったときも同様です。不規則なシフトや時間外労働が多くなりやすい企業は、正しい賃金を計算することを徹底しましょう。

*参考:e-Gov|労働基準法

【関連記事】残業による割増率の考え方と残業代の計算方法をわかりやすく解説

【関連記事】深夜残業による割増はどれくらい?計算方法を詳しくご紹介

2-3. 法定休日を与えない

労働基準法35条では、企業は従業員に対して週に1日もしくは4週に4日の法定休日を与えることについて規定しています。この法定休日を与えない場合も法律違反となるため、気をつけましょう。

夜勤明けに休日を与える場合は、原則午前0時から午後12時までのいわゆる「暦日単位」で休ませなくてはいけません。たとえば夜勤明けの土曜を休みとし、日曜中に出勤させるというケースは休日を与えたことになりません。この場合、夜勤明けの土曜を休みとし、さらに日曜の午前0時から午後12時までの休みを与え、月曜以降に出勤させなくてはいけないのです。

この原則を知らずにシフトを組んでしまうと、従業員に休日を与えていないと判断されてしまう恐れがあります。

【関連記事】法定休日と所定休日の違いや運用方法をわかりやすく解説

2-4. 36協定に違反している場合

労働者に時間外労働をさせるときは、必ず労働者代表と「時間外・休日労働に関する協定(36協定)」を締結し、労働基準監督署に提出しなければいけません。

この36協定には1日、1か月、1年単位の限度となる時間外労働について規定しますが、この協定をオーバーする時間外労働をさせた場合、36協定違反となってしまうため注意しましょう。たとえば、36協定に残業は1日5時間までと規定しているのに、日勤や夜勤が連続して時間外労働が8時間になってしまった場合、罰則の対象となってしまいます。

残業時間を1日10時間などと長く設定しておけば36協定違反にはなりませんが、こうなってしまうと先に説明した安全配慮義務に該当する危険性があります。どちらにせよ、過度な時間外労働は避けなければいけないのです。

【関連記事】36協定における残業時間の上限を基本からわかりやすく解説!

3. 夜勤から日勤の連続勤務を行なう際の注意点

時計とカレンダーの画像

夜勤から日勤の連続勤務を行なうときは、従業員の健康を維持するためにも以下の2つのポイントに注意しましょう。

・連続勤務が続かないようにする
・総労働時間を管理する

まれに夜勤から日勤の連続勤務が必要になる程度であれば、法定休日を与えて時間外労働の割増賃金を支払えば法律上問題ありません。しかし、使用者にはそのような状況が継続しないように労働環境を改善する義務があります。もしも連続勤務が常習化しているのであれば、人材確保や業務量の見直しを行なうようにしましょう。

また、夜勤から日勤の連続勤務が必要になる場合は、総労働時間を適切に管理することを意識してください。1週間あたりの労働時間、1か月あたりの労働時間が36協定を超えないように調節しながら、シフトを組むようにしましょう。

4. 夜勤から日勤の連続勤務は違法ではないが注意が必要

電球のイラストの写真

夜勤から日勤の連続勤務は法律違反になりませんが、労働基準法の要件を満たしつつ、従業員の健康を維持できるように労働させることが非常に大切です。きちんと法定休日を与えなかったり、割増賃金を支払ったりしないと違法とみなされてしまう恐れがありますので、企業は慎重に夜勤や日勤のシフトを組むようにしましょう。

夜勤は、ただでさえ労働者への負担が大きい働き方です。たとえ法律違反にならなくても無理なシフトで働かせことは避け、ワークライフバランスを実現できる労働環境を整えることを意識してください。

【関連記事】夜勤の定義や労働時間の正しい計算方法を解説

「夜勤と連勤のルールBOOK」無料配布中!

労働基準法は基本的な内容であるため、「夜勤から日勤は違法?」「夜勤明けから次の勤務はいつからしてよい?」など夜勤と連勤の関係性がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そのような方に向け、当サイトでは夜勤と連勤のルールについて、本記事の内容をまとめた資料を無料配布しております。例を挙げてわかりやすく解説しているので、ご興味のある方はこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。