リフレッシュ休暇が取れない従業員の対応は?原因や対処法を解説
更新日: 2024.11.28
公開日: 2024.11.28
OHSUGI
「従業員がリフレッシュ休暇を取れない原因は?」
「リフレッシュ休暇を取れない場合の対処法は?」
「従業員がリフレッシュ休暇を取れない状況を放置するリスクは?」
上記のような悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
従業員がリフレッシュ休暇を取れない原因には、企業側に不手際がある可能性も考えられます。原因を把握して適切に対処し、取得率向上に取り組むことが大切です。
今回は、従業員がリフレッシュ休暇が取れない原因や対処法を解説します。本記事を最後まで読むことで、従業員がリフレッシュ休暇を取れない状況を解消しましょう。
目次
1. 従業員がリフレッシュ休暇を取れない原因
従業員がリフレッシュ休暇を取れない原因は、次のとおりです。
- 人手不足や忙しさで休めない
- リフレッシュ休暇の文化がない
それぞれ詳しく解説します。
1-1. 人手不足や忙しさで休めない
従業員がリフレッシュ休暇を取れない原因として、人手不足や忙しさが挙げられます。人手が不足して忙しい状況で、自分だけ休むことは周囲への迷惑と考えるためです。
休暇を取得した場合、自分の業務をほかの従業員が引き継ぐことになります。忙しいなか周囲にさらに負担をかけることになるため、取得に前向きになりにくいです。
休暇を取ったとしても、職場の状況が気になりリフレッシュできないと感じます。また休暇中に自分の仕事が増えて、休み明けの負担が大きくなることも考えられるでしょう。
人材不足や多忙な職場では、リフレッシュ休暇を取得することが困難です。
1-2. リフレッシュ休暇の文化がない
従業員がリフレッシュ休暇を取らないのは、そもそも文化がないことが考えられます。
リフレッシュ休暇が制度として設けられていても、取得しないことが当たり前になっている状況では取りにくいです。従業員が内心では取得を希望していたとしても、社内文化に配慮して取得できない場合があるでしょう。
そもそもリフレッシュ休暇の制度が社内に知られていない可能性もあります。取得する文化がないことで、従業員の認知が低下して取得に至らない状況です。
2. 従業員がリフレッシュ休暇を取れない場合の対処法
従業員がリフレッシュ休暇を取れない場合の対処法は、次のとおりです。
- 業務の属人化を防ぐ
- 積極的に取得するよう上司から促させる
- 取得の条件を明確にして共有する
それぞれ詳しく解説します。
2-1. 業務の属人化を防ぐ
従業員がリフレッシュ休暇を取れない場合は、属人化を防ぎましょう。
属人化とは、「その人にしかできない業務がある状態」を指します。属人化している業務がある状態で担当者が急に休むと、業務の進行に大きな影響を及ぼしかねません。
属人化を止めるためには、業務効率化や業務内容のタスクを共有できるツールを導入するなどの対処が必要です。少しでも属人化を止めることで、担当者が休んでも業務を進められるようになります。
2-2. 積極的に取得するよう上司から促させる
リフレッシュ休暇を取らない部下がいる場合は、積極的に取得するよう上司から促させましょう。上司に促されることで取得への心理的なハードルが下がるためです。
同時に「積極的に休暇を取っても問題ない」と従業員全体に休暇のあり方が周知され、気軽に休暇を取りやすくなります。
2-3. 取得の条件を明確にして共有する
従業員がリフレッシュ休暇を取るために、取得の条件を明確にさせて共有しましょう。取得条件が明確なら、従業員が取得の判断をしやすくなります。
リフレッシュ休暇は、勤続年数に応じて取得できる日数を定めるケースが一般的です。しかし、条件が明確でも従業員に共有されていなければ、「自分は休暇を取る条件に該当するのか?」と休暇申請をしにくくなります。
明確な条件を決めるだけでなく、従業員に周知させることも重要視しましょう。
3. 従業員がリフレッシュ休暇を取れない状況を放置するリスク
従業員がリフレッシュ休暇を取れない状況を放置するリスクは、次のとおりです。
- 従業員の生産性が低下する
- 従業員の離職率が上がる
- 企業のイメージが下がる
それぞれ詳しく解説します。
3-1.従業員の生産性が低下する
リフレッシュ休暇が取れない状況を放置すると、従業員の生産性が低下します。制度があるにもかかわらず実際には取得できないことで、企業から大切にされていないと感じ、エンゲージメントが低下するためです。
エンゲージメントとは、企業に対する愛着を意味します。エンゲージメントが高ければ、企業に対する貢献意識や仕事への意欲が向上するため、生産性が上がりやすいです。
従業員の生産性の低下を避けるためにも、リフレッシュ休暇を取得できない状況への対処が必要といえるでしょう。
3-2.従業員の離職率が上がる
リフレッシュ休暇が取れない状況が続くと、従業員の離職率が上がるリスクがあります。社内制度と実態の乖離から企業への信頼が低下するためです。
従業員が実際にリフレッシュ休暇を取得できるような社内環境でなければ、制度があっても意味がありません。企業に不信感を持ち、より信頼できる他社への転職を検討するきっかけになるおそれがあります。
福利厚生は従業員にとって長く働き続ける要因となるため、実際には利用できない状況は離職につながるリスクがあるでしょう。
3-3.企業のイメージが下がる
リフレッシュ休暇を取れない状況を放置すると、企業のイメージダウンにつながります。「働きにくい環境である」「制度が形骸化している」という印象を与えるためです。
企業のイメージ低下は、採用活動に悪影響を及ぼすおそれがあるでしょう。
4. リフレッシュ休暇を取得しやすい環境づくりのポイント
リフレッシュ休暇を取得しやすい環境作りのポイントは、次のとおりです。
- リフレッシュ休暇の仕様を決める
- 業務の標準化を進める
- 上司が積極的にリフレッシュ休暇を取る
それぞれ詳しく解説します。
4-1. リフレッシュ休暇の仕様を決める
リフレッシュ休暇を取得しやすい環境を作るために、仕様を決めます。
リフレッシュ休暇は法律で決められていないため、期間や休暇中の給与などの仕様は企業側が決めなければいけません。
現状を無視した仕様で導入すると、制度としての機能性が低下し、従業員を疲れさせたり不満を覚えさせたりします。
業務や人員などの状況をしっかりと確認し、企業に合った仕様で導入しましょう。
4-2. 業務の標準化を進める
リフレッシュ休暇を取得しやすい環境を作るためには、業務の標準化を進める必要があります。だれでも対応できる状況をつくることで引き継ぎがしやすくなるためです。
業務を標準化させるためには、日常的に業務をマニュアル化したり、工程などを従業員に共有したりしましょう。従業員同士で業務の理解が深まることで、急に休む人が出てきても対応できるようになります。
4-3. 上司が積極的にリフレッシュ休暇を取る
リフレッシュ休暇を取得しやすい環境づくりのポイントとして、上司が積極的に取得することが挙げられます。リフレッシュ休暇の仕様や環境が適切でも、部下が一番に「休暇を取りたい」と言い出すのは気が引けるためです。
上司が積極的に休暇を取ることで、部下も休暇を取りやすくなります。トップダウンで社内の雰囲気づくりができるでしょう。
5. リフレッシュ休暇が取れない状況を改善しよう
リフレッシュできない状況を放置すると、従業員の生産性が低下するだけでなく、離職率が上がったり企業イメージが下がったりするので注意が必要です。
リフレッシュ休暇が取れない状況を改善するには、適切に仕様を決めたり、業務の標準化を進めたりすることが効果的といえます。
部下が休暇を取りやすいように、上司が積極的に休暇を取ることも大切です。
しかし、環境が整っていても休暇を取らない従業員がいる可能性もあります。休暇中の業務引継ができるよう工夫したり、上司から積極的に取得するよう促させたりするなどの対処法を試してみてください。
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