タイムカードの打刻時間と労働時間のずれに関する対処法を解説
更新日: 2026.4.24 公開日: 2020.1.29 jinjer Blog 編集部

従業員の勤怠管理をタイムカードで運用している場合、タイムカードの打刻時間と実際の労働時間でずれが生じる場合があります。企業の労務管理者は、タイムカードのずれに関する問題についてどのように対処したらいいのか悩むこともあるでしょう。
本記事では、タイムカードの打刻時間と労働時間のずれを適切に対処する方法などを解説します。
関連記事:最新のタイムカード機5選!買い替え時に一緒に見ておきたい勤怠管理システムもご紹介
目次
人事労務担当者の実務の中で、勤怠管理は残業や深夜労働・有休消化など給与計算に直結するため、正確な管理が求められる一方で、計算が複雑でミスや抜け漏れが発生しやすい業務です。
さらに、働き方が多様化したことで管理すべき情報も多く、管理方法と集計にお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな担当者の方には、集計を自動化できる勤怠システムの導入がおすすめです。
◆解決できること
- 打刻漏れや勤務状況をリアルタイムで確認可能、複雑な労働時間の集計を自動化
- 有給休暇の残日数を従業員自身でいつでも確認可能、台帳の管理が不要に
- PCやスマホ・タブレットなど選べる打刻方法で、直行直帰やリモートワークにも対応
システムを利用したペーパーレス化に興味のある方は、ぜひこちらから資料をダウンロードの上、工数削減にお役立てください。
1. タイムカードの打刻時間と労働時間がずれる原因

タイムカードを用いた勤怠管理では、打刻された時間と実際の労働時間が一致しないケースが少なくありません。
このずれを放置すると、残業代の未払いや過払い、労使トラブル、労基署からの是正指導につながる可能性があるので原因を把握しておく必要があります。
ここでは、タイムカードの打刻時間と労働時間がずれる原因を解説します。
1-1. タイムカードの不具合によるずれ
まず1つ目の原因としては、タイムカードを強く押し込んだり、タイムレコーダーの設定ミスで事業所内の時計と時刻が合っていなかったりするなどの不具合が挙げられます。
また、タイムカードで勤怠を管理していると二重打刻も起こり得ます。一般的なタイムレコーダーは、出勤と退勤のボタンを押すことで打刻する欄がわかれています。しかし、退勤時に誤って出勤ボタンを押してしまうと、出勤時間の上に退勤時間の印字がされ、打刻時間と労働時間がずれてしまいます。
1-2. 打刻時間と労働時間のずれ
打刻時間と労働時間がずれるもう一つの要因は、打刻のタイミングと実際の業務実態が一致していないことです。
多くの企業では、出社時・退社時にタイムカードを打刻していますが、その前後に業務に関連する行為が発生することがあります。
労働基準法における労働時間とは、実際に業務をおこなっているかどうかではなく、使用者の指揮命令下に置かれている時間を指します。そのため、業務指示を待っている時間や、業務上の理由で待機している時間は、作業をしていなくても労働時間と判断される可能性があります。
一方で、休憩時間として業務から完全に解放され、自由利用が認められている時間については労働時間には該当しません。
打刻時間と労働時間のずれを正しく整理するためには、行為の内容ではなく、拘束性の有無を基準に判断することが重要です。
関連記事:タイムカードを打刻し忘れてしまった場合は?従業員への対応と防止策をご紹介
2. タイムカードの打刻時間=労働時間ではない


タイムカードは、労働時間を客観的に把握するための重要な記録手段です。
ただし、打刻時間そのものが常に労働時間として扱われるわけではありません。
労働時間として賃金支払いの対象となるのは、あくまで実際の労働時間です。
打刻時間と業務実態が一致している場合は問題になりませんが、実態と乖離がある場合には、打刻時間だけで判断すると不適切な賃金計算につながるおそれがあります。
例えば、定時後に業務指示もなく自由に過ごしている時間がある場合、その時間まで含めて一律に労働時間として扱うと、不要な残業代が発生する可能性があります。一方、打刻前後に業務上必要な準備や指示待ちがあるにもかかわらず、その時間を労働時間から除外すると、未払い残業となるリスクがあります。
重要なのは、打刻記録を前提としつつも、業務実態を踏まえて労働時間を適切に管理することです。
3. 打刻のずれの正しい対処法

従業員の勤怠管理をタイムカードで管理している場合は、打刻時間と労働時間がずれる可能性があります。
従業員の勤怠管理にタイムカードを活用している場合のリスクは次のとおりです。
- 印字ミスの発生
- タイムレコーダーと社内の時計との時間のずれ
- 不要な早出・残業の発生
これらはタイムカードの打刻時間と労働時間のずれの原因になり得るので、ここではずれた場合の正しい対処法を解説します。
3-1. 印字ミスを修正する
タイムカードの不具合で、正しく印字されていなかったり、二重に印字されたりした場合は、正確な時間の把握が難しくなります。このような場合は、印字ミスを修正しましょう。
また、、タイムレコーダーを調べ、故障している場合は修理に出し、打刻時にタイムカードを押し込みすぎないよう従業員への指導をおこなうことで対応できます。
しかし、そのような事態に気付くことなく集計時に判明する場合もあります。さらに、印字のミスに集計時も気付かず給与計算をしてしまう可能性もあります。
その結果、給与の未払いや過剰支払いにつながるリスクが高くなるので、不具合が多い場合はタイムレコーダーの買い替えを検討しましょう。
3-2. タイムレコーダーの時間のずれを直す
事業所内にある時計とタイムレコーダーの時刻にずれがあるため、本当は終業時刻を過ぎてから打刻しているのに、勤務時間内に打刻していることになるなど、タイムレコーダーの時間が正確でないと、給与計算に影響がでます。
購入して最初に設定する際、事業所内の時計と時刻を合わせておくのはもちろん、定期的に時刻のズレが生じていないか確認するとよいでしょう。
3-3. 早出や残業の申請ルールを導入する
早出出勤や残業をおこなう場合は、事前に上司に申請書を提出するというルールを作りましょう。
会社として早出出勤や残業が必要な場合には「時間外勤務指示書」により命令を下し、従業員は「時間外勤務申請書」を提出し申請が承諾された場合にのみ、時間外勤務が認められるというルールを社内で徹底しておけば、時間のずれを解消できます。
3-4. 15分以上になるずれは理由を記載する
打刻時間と労働時間のずれが生じた場合は、その理由を上司に報告するルールを定めておくと良いでしょう。特に15分以上の大きな乖離がある場合は、業務フローの見直しも必要です。
タイムカードの機械がどこに設置してあるかは、企業によってさまざまです。
仕事する場所とタイムカードが離れた場所であろうと、何かしら特別な理由がない場合は15分以内に打刻ができます。
時間のずれを解消するためには、出来るだけ仕事をする場所に近い所にタイムカードの機械を設置することで、ずれの範囲も最小に抑えることが可能になります。
労働時間は1分単位で管理すべきものであり、実際に労働していれば、その時間は賃金支払いの対象となります。ずれが大きい場合には必ず理由を確認し、業務フローや打刻場所、打刻方法に問題がないかを見直すことが重要です。
関連記事:タイムカードの正しい打刻方法とミスを起こさないための予防策
4. 打刻ルールを就業規則に定めない場合のリスク


タイムカードや勤怠管理システムを導入していても、打刻ルールや修正方法を就業規則に明確に定めていない場合、企業はさまざまなリスクを抱えることになります。
打刻時刻と労働時間の扱い、修正手続きの判断基準が曖昧なまま運用されると、労働時間管理が属人的になり、従業員ごとに取り扱いが異なる事態が生じやすくなります。その結果、残業代の計算誤りや説明不足による不信感が蓄積し、労使トラブルや行政指導につながるおそれがあります。
ここでは、打刻ルールを就業規則に定めない場合のリスクを解説します。
4-1. 労使トラブルが発生する
打刻ルールを就業規則に定めていない場合、最も起こりやすいのが労使トラブルです。
労働基準法では、労働時間は使用者の指揮命令下に置かれている時間とされており、打刻時刻のみで一律に判断することはできません。しかし、ルールが明文化されていないと、企業側と従業員側で労働時間の認識に差が生じやすくなります。
例えば、打刻前後の準備時間や業務指示待ちの時間を労働時間として扱うかどうかで認識がわかれると、残業代の未払いを主張される可能性があります。就業規則に打刻の考え方や労働時間の整理方法を定めていないことは、企業にとって不利な状況を招く要因となるのです。
4-2. 就業規則と実態の乖離によるトラブル
打刻ルールを定めていない、または形式的に定めているだけの場合、就業規則と実際の運用との乖離が生じやすくなります。
例えば、就業規則上は始業時刻から労働時間が始まると定めていても、実際にはそれ以前から業務準備をおこなっている従業員がいるかもしれません。このような状態を放置すると、労基署の調査や労使紛争の場面で、実態が優先して判断される可能性があります。
就業規則が実態に合っていない場合、企業側の管理体制が不十分と評価され、是正指導や指摘を受けるリスクが高まります。そのため打刻ルールは、実際の業務フローを踏まえた内容で整備することが不可欠です。
4-3. 最低限記載すべき打刻・修正ルール
就業規則には、少なくとも打刻方法と修正ルールを明確に記載しておく必要があります。具体的には、出勤・退勤の打刻タイミング、打刻漏れや誤打刻が発生した場合の修正手続き、修正時の承認者や証跡の残し方などを定めることが重要です。
また、申請や承認がない場合でも、実際に労働がおこなわれているようであれば労働時間として扱う旨を明記しておくことで、未払い残業のリスクを抑えられます。
さらに、私的行為と業務時間の整理、早出や残業時の基本的な考え方を示しておくと、現場の判断を統一することも可能です。曖昧な運用を防ぐためにも、具体性のあるルール設計が求められます。
5. タイムカードのずれを解消する方法


タイムカードの「ずれ」における企業のリスクを軽減するためには、勤怠管理システムを導入するのが効果的です。
勤怠管理システムを使えばパソコン、スマートフォン、タブレットだけではなく、チャットツールなどでも打刻ができるようになるので、従業員のより正確な労働時間の把握に役立ちます。
製品によっては、タイムカードの打刻忘れを防ぐためのアラート機能も搭載しているので、さまざまな労務管理の負担を軽減することも可能です。
また、勤怠管理システムには、自動的に労働時間を集計し、月次報告書の作成を簡便にする機能もあります。これにより、勤怠管理の手間が大幅に省け、管理者自身の時間を有効活用できるようになります。リアルタイムで勤務状況を把握できるため、早期の問題発見や対応が可能となる点も大きなメリットです。
当サイトでは、勤怠管理システム「ジンジャー勤怠」を例に、導入前後でどのように変わるのかを解説した資料を無料で配布しております。実際にシステムの管理画面を用いて説明していますので、自社で使用してる姿をイメージしながらご確認いただけます。システムの導入で打刻ずれなどのミスが低減しそうだと感じた方は、こちらから資料をダウンロードしてご確認ください。
6. タイムカードと労働時間とのずれは解消可能

タイムカードの打刻時間と実際の労働時間にずれがあった場合、原則としてタイムカードの記録が労働時間の有力な証拠として扱われます。そのため、状況によっては不要な残業代が発生してしまうかもしれません。
また、頻繁にずれが起こると、労務や給与の管理担当者の負担が増えてしまい、業務効率が悪化することも懸念されます。
残業代の未払い問題などのトラブルに巻き込まれないためにも、勤怠管理システムを導入することで、ずれの問題も解消し、労務管理業務の効率化にも役立つでしょう。
関連記事:労働時間管理で記録と実労働が乖離してしまう原因とその対処法
関連記事:タイムカードの打刻に関するルールを社内規定に加える理由とは?



人事労務担当者の実務の中で、勤怠管理は残業や深夜労働・有休消化など給与計算に直結するため、正確な管理が求められる一方で、計算が複雑でミスや抜け漏れが発生しやすい業務です。
さらに、働き方が多様化したことで管理すべき情報も多く、管理方法と集計にお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな担当者の方には、集計を自動化できる勤怠システムの導入がおすすめです。
◆解決できること
- 打刻漏れや勤務状況をリアルタイムで確認可能、複雑な労働時間の集計を自動化
- 有給休暇の残日数を従業員自身でいつでも確認可能、台帳の管理が不要に
- PCやスマホ・タブレットなど選べる打刻方法で、直行直帰やリモートワークにも対応
システムを利用したペーパーレス化に興味のある方は、ぜひこちらから資料をダウンロードの上、工数削減にお役立てください。
勤怠・給与計算のピックアップ
-



有給休暇の計算方法とは?出勤率や付与日数、取得時の賃金をミスなく算出するポイントを解説
勤怠・給与計算公開日:2020.04.17更新日:2026.03.19
-


36協定なしの残業は違法!残業時間の上限や超えたときの罰則などを解説
勤怠・給与計算公開日:2020.06.01更新日:2026.03.10
-


給与計算における社会保険料の計算方法とは?控除額の目安を早見表付きで解説
勤怠・給与計算公開日:2020.12.10更新日:2026.04.28
-


在宅勤務における通勤手当の扱いや支給額の目安・計算方法
勤怠・給与計算公開日:2021.11.12更新日:2025.03.10
-


固定残業代の上限は45時間?超過するリスクを徹底解説
勤怠・給与計算公開日:2021.09.07更新日:2025.11.21
-


テレワークでしっかりした残業管理に欠かせない3つのポイント
勤怠・給与計算公開日:2020.07.20更新日:2025.02.07
業務のお悩み解決法の関連記事
-


人件費削減とは?人件費削減のメリット・デメリットも網羅的に解説
経費管理公開日:2022.03.03更新日:2025.06.18
-


経費削減とは?今すぐ実践できる経費削減とその注意点を解説
経費管理公開日:2022.03.03更新日:2025.06.18
-


人件費削減の方法とは?具体的な方法や失敗しないためのポイント
経費管理公開日:2022.03.03更新日:2025.06.18
タイムカードの関連記事
-


タイムカードの電子化とは?システム導入のメリットや方法・注意点を解説
勤怠・給与計算公開日:2023.06.04更新日:2025.09.29
-


タイムカードを紛失した場合の対策とは?罰則や勤怠記録の残し方も解説
勤怠・給与計算公開日:2022.02.06更新日:2025.01.31
-


タイムカード集計にかかる時間を短縮できる3つの方法
勤怠・給与計算公開日:2020.03.04更新日:2025.02.07















