賞与(ボーナス)から引かれる源泉所得税の計算方法をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

賞与(ボーナス)から引かれる源泉所得税の計算方法をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

賞与(ボーナス)から引かれる源泉所得税の計算方法をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

賞与(ボーナス)から引かれる源泉所得税の計算方法をわかりやすく解説

ボーナスのブロック

賞与(ボーナス)にかかる源泉所得税の計算方法は、毎月の給与計算とは異なり、原則として「算出率の表」を用いておこないます。

ただし、賞与が前月の給与の10倍を超える場合や、前月に給与の支払いがなかった場合は、「源泉徴収税額表(月額表)」を使用する特別なケースもあるので、正しい理解が欠かせません。

本記事では、賞与から源泉徴収する所得税の基本的な計算手順をわかりやすく解説します。あわせて、源泉徴収や年末調整を効率的におこなうための実務ポイントも紹介します。

関連記事:所得税とは?源泉所得税との違いや計算・申告・納付方法をわかりやすく解説

所得税・住民税の計算、 ヒヤリとした経験はありませんか?

毎月の給与計算、特に所得税や住民税の計算は複雑で、法改正も発生するため「本当にこれで合っているだろうか…」と不安に感じる瞬間は少なくないはずです。
徴収や納付の遅延は、延滞税の発生や従業員との信頼関係にも影響しかねません。
当サイトでは、こうした不安を解消し、自信を持って業務を遂行するためのポイントを解説した資料を配布しています。

▼この資料でわかること

  • 間違いやすい所得税・住民税計算の具体的な注意点

  • 源泉徴収税額表の正しい見方と、年税額の算出プロセス

  • 給与計算システム導入による、法改正への自動対応と業務効率化の実現方法

毎年のように改訂が入る税額表の確認や、複雑な年間スケジュールの管理にも役立つ資料になっていますので、ぜひこちらから資料をダウンロードの上、お役立てください。

1. 賞与(ボーナス)の所得税計算の仕組み

計算する男性

賞与(ボーナス)にかかる源泉所得税は、毎月支払う給与とは異なる方法で計算されます。ここでは、賞与に対する所得税計算の基本的な仕組みについて解説します。

1-1. 賞与は「給与所得」の対象

賞与は、毎月の給与と同様に「給与所得」に該当します。そのため、基本給や各種手当と同じく、所得税の課税対象となります。なお、賞与の定義は次のとおりです。

賞与とは、定期の給与とは別に支払われる給与等で、賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当等の名目で支給されるものその他これらに類するものをいいます。

引用:No.2523 賞与に対する源泉徴収|国税庁

参考:No.1400 給与所得|国税庁

関連記事:給与計算における所得税の計算方法とは?源泉徴収の仕組みも解説

1-2. 賞与の計上時期は「支給日」

賞与に係る所得税の課税時期は、「どの期間の労働に対応するか」ではなく、実際に支給される日(支給日)を基準として判断されます。例えば、前年10月から当年3月までの勤務に対する賞与を当年6月20日に支給する場合、その6月20日が収入計上日となります。

また、契約や社内規程などであらかじめ定められている日より賞与の支給が遅れた場合であっても、原則として「定められた支給日」を収入計上日とする点に注意が必要です。ただし、あらかじめ支給日が定められていない場合には、実際の支給日が収入計上日となります。

なお、役員賞与については、株主総会の決議などにより、利益に関する指標の数値が確定し、それに基づいて支給金額が定められる場合には、その決議日が収入計上日となります。一方で、総額のみが決議され、個々の役員ごとの具体的な支給額が定められていない場合には、各人の支給額が確定した日が収入計上日とされます。

参考:No.2509 給与所得の収入金額の収入すべき時期|国税庁

1-3. 賞与からは源泉徴収が必要

賞与を支給する際には、所得税の源泉徴収をおこなう必要があります。毎月の給与にかかる源泉所得税は「源泉徴収税額表」に基づいて算出しますが、賞与の場合は「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を用いて計算する点が特徴です(具体的な計算方法は第3章以降で解説します)。

また、賞与から徴収した源泉所得税は、原則として支給月の翌月10日までに納付しなければなりません。例えば、6月に支給した賞与にかかる所得税は、7月10日が納付期限となります。

なお、常時10人未満の従業員を使用している事業者については、源泉所得税を半年ごとにまとめて納付できる特例があります。この特例を適用した場合、1月から6月分は7月10日、7月から12月分は翌年1月20日が納付期限となります。ただし、適用には事前の申請と承認が必要です。

参考:No.2523 賞与に対する源泉徴収|国税庁
参考:No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例

関連記事:源泉所得税の納付方法は?おすすめの選び方・納付期限を解説

1-4. 年税額と源泉徴収税額の差は年末調整により精算する

賞与は支給のたびに源泉徴収され、あらかじめ概算の所得税が差し引かれます。しかし、年間を通して見た場合、この源泉徴収額と実際に計算される年間の所得税額には差が生じることがあります。これは、給与や賞与の源泉徴収があくまで目安として計算されているためです。

この差額は、原則として年末調整で精算されます。源泉徴収額が多い場合には還付され、不足している場合には年末調整時に追加で徴収される仕組みです。これにより、従業員は年間を通じて適正な税額を納められます。

なお、年間の給与収入が2,000万円を超える従業員などは年末調整の対象外となるので、企業ではなく本人が翌年に確定申告をおこなう必要があります。この年収判定には、基本給や各種手当だけでなく賞与も含まれる点に注意が必要です。

また、確定申告の際には、企業が発行する源泉徴収票が必要です。記載内容に誤りがあると、従業員の申告手続きに支障をきたすおそれがあります。「支払金額」「源泉徴収税額」「社会保険料控除額」などを正確に記載し、翌年1月31日までに交付しましょう。

参考:No.2665 年末調整の対象となる人|国税庁

関連記事:年末調整とは?目的や確定申告との違い、基本的な流れを人事担当者向けに解説

2. 【2026年最新】税制改正に伴う賞与の所得税計算のポイント

計算する様子

近年の税制改正により、賞与にかかる源泉所得税の計算方法にも影響が及んでいます。特に「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」や基礎控除・給与所得控除の見直しは、実務に直結する重要な変更点です。

ここでは、令和7年度および令和8年度の改正内容を中心に、賞与計算における押さえておくべきポイントを解説します。

2-1. 【令和7年度改正】令和8年1月から「算出率の表」が変更された

令和7年度税制改正により、賞与の源泉徴収税額を算出する際に用いる「算出率の表」が見直され、令和8年1月支給分から新しい表が適用されています。

この改正では、単に基準が変更されただけでなく、算出の前提となる扶養親族等のカウント方法も変更されています。具体的には、従来の「控除対象扶養親族」の概念から「源泉控除対象親族」に基づく判定へと移行しています。

そのため、同じ従業員であっても、改正前後で適用される算出率が異なるケースがあり、給与計算担当者は最新の表を使用する必要があります。

参考:令和8年分 源泉徴収税額表|国税庁

参考:令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について|国税庁

2-2. 【令和8年度改正】令和8年分の基礎控除や給与所得控除が引き上げられる

令和8年度税制改正により、基礎控除と給与所得控除は2年連続で引き上げられます。これに伴い、令和8年分の所得税からは基礎控除の上限が104万円(令和10年分以降は99万円)、給与所得控除の最低保障額が74万円(同69万円)へと見直されます。

その結果、会社員やパート・アルバイトなどの給与所得者については、年収が178万円以下であれば所得税は原則として課税されません。なお、この「収入」には毎月の給与だけでなく賞与も含まれます。年末調整ではこれらを合算したうえで正確に所得を算出し、所得税の過不足を適切に精算することが重要です。

参考:令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について|国税庁

関連記事:【令和8年度税制改正】178万円の壁に引き上げが決定!何が変わる?企業が注意すべきことを解説

2-3. 【令和8年度改正】令和9月1月から再び「算出率の表」が変更される

令和8年度税制改正では、各種控除額の見直しに伴い、「算出率の表」も再度改訂され、令和9年1月以降に支給する賞与から新たな表が適用されます。これにより、比較的短期間で「算出率の表」が2度変更されることとなり、給与計算実務では適用時期の正確な管理が一層重要になります。

誤って旧来の表を使用した場合、源泉徴収税額に過不足が生じる可能性があるので、システムのアップデートや社内への周知徹底を確実におこなう必要があります。

参考:令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について|国税庁

当サイトでは、賞与にかかる所得税を正しく理解するために、給与に対する所得税の計算方法や関連する基礎知識をまとめた無料資料を配布しています。税金の仕組みに不安がある方は、ぜひこちらから「所得・住民税 給与計算マニュアル」をダウンロードしてご活用ください。

3. 賞与から天引きされる源泉所得税の計算方法

計算する様子

賞与から天引きする源泉所得税は、「算出率の表」を使って計算するのが原則です。ここでは、賞与に対する源泉所得税の具体的な計算の仕方について詳しく紹介します。

3-1. 扶養控除等申告書の提出有無を確認する

まず「扶養控除等申告書」の提出の有無を確認しましょう。提出がある場合は「甲欄」、提出がない場合は「乙欄」を使って計算をおこなうことになります(※この章では甲欄を使って求める方法を紹介します)。

なお、扶養控除等申告書の提出期限は、その年最初の給与支払日の前日までとされています。扶養親族等の人数(一定の配偶者や子など)によって源泉所得税の計算金額が変わってくるので、正しく申告してもらうことが重要です。

参考:A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告|国税庁

3-2. 前月の給与から前月の社会保険料等を差し引く

次に、前月の給与から前月の社会保険料等を差し引きます。なお、社会保険料等とは、所得税法上の社会保険料と小規模企業共済等掛金を指します。

社会保険料等

概要

健康保険料

「標準報酬月額 × 健康保険料率 ÷ 2」により算出します。

介護保険料

40歳以上の被保険者が対象で、「標準報酬月額 × 介護保険料率 ÷ 2」により計算します。

厚生年金保険料

「標準報酬月額 × 厚生年金保険料率(18.3%) ÷ 2」で算出します。

雇用保険料

「給与の支給額 × 雇用保険料率」により計算します。保険料率は事業主と従業員でそれぞれ定められています。

小規模企業共済等掛金

給与から控除される掛金(選択制DCなど)が該当します。

社会保険料等を差し引いたうえで源泉徴収税額を算出するのは、最終的に「社会保険料控除」「小規模企業共済等掛金控除」といった所得控除の対象となり、支払った金額を課税所得から差し引くことができるためです。

関連記事:社会保険料控除とは?年末調整での対象範囲や手続き・計算方法をわかりやすく解説

3-3. 「算出率の表」を用いて税率を求める

前月の給与から前月の社会保険料等を差し引いた金額と扶養親族等の人数を突き合わせて税率を求めます。

例えば、前月の給与総額40万円、前月の社会保険料等8万円の場合、前月の給与から前月の社会保険料等を差し引いた金額は32万円となります。

「扶養控除等申告書」に記載されている扶養親族等の人数が1人の場合、「289千円以上346千円未満」に該当し、税率は「6.126%」と求められます(※令和8年分の算出率の表を参考)。

参考:賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和8年分)|国税庁

3-4. 賞与から社会保険料等を差し引いた金額に税率を掛け合わせる

最後に、賞与額から社会保険料等を差し引いた金額に対して税率を掛け合わせることで、賞与に対する源泉所得税が計算できます。

例えば、賞与総額50万円、賞与から控除される社会保険料等10万円の場合、「3-3章」で求めた税率6.126%を用いると、次のように源泉所得税を計算できます。

源泉所得税:24,504円 = (賞与総額:50万円 - 賞与から控除される社会保険料等:10万円) × 6.126%

この算出された源泉所得税は、毎月の給与から徴収した分とあわせて、賞与を支給した月の翌月10日までに納付します。なお、社会保険料は、毎月の給与と賞与で計算方法が異なることがあります。

賞与に対する源泉所得税を適切に算出するためにも、それぞれの計算の仕組みを理解しておくことが大切です。賞与から控除される社会保険料の具体的な計算方法については、次の記事で詳しく解説しています。

関連記事:賞与から控除する社会保険料の計算方法とは?保険料率や給与との違いも解説

3-5. 【ポイント】前月の給与の支払いがない場合は「月額表」を用いて税額を求める

前月に給与の支払いがない場合は、通常の方法で賞与に対する源泉所得税を計算することができません。そのため、この場合は前月の給与を考慮せず、源泉徴収税額表(月額表)を用いて税額を算出します。

まず、賞与の額から社会保険料等を差し引いた金額を「6」または「12」で割ります。なお、賞与の計算期間が6ヵ月以下の場合は「6」を基準とし、6ヵ月を超える場合は「12」を用いて計算します。

次に、その金額を「月額表」に当てはめて税額を求めます。最後に、その求めた税額に、最初に用いた「6」または「12」を掛け合わせることで、賞与から天引きすべき最終的な源泉所得税額が算出されます。

参考:No.2523 賞与に対する源泉徴収|国税庁

4. 賞与が前月の給与の10倍を超える場合の源泉所得税の計算方法

ポイントのブロック

賞与の金額が前月の給与に比べて極端に大きい場合には、通常の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」は使用せず、特別な計算方法で税額を求めます。なお、賞与が前月の給与の10倍を超えるかどうかは、それぞれの金額から社会保険料等を差し引いた後の金額で判定する点に注意が必要です。

このようなケースでは、「月額表」を用いて源泉所得税を算出します。ここでは、賞与が前月の給与の10倍を超える場合の源泉所得税の計算手順を詳しく説明します。

参考:No.2523 賞与に対する源泉徴収|国税庁

4-1. 賞与から社会保険料等を差し引いた金額を6または12で除する

まず、賞与の金額から社会保険料等を差し引きます。その後、控除後の金額を「6」または「12」で割ります(この金額をAと定義する)。なお、賞与の計算期間が6ヵ月を超える場合に「12」を使って計算するので注意が必要です。

4-2. 前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額を加算する

次に、前月に支給した給与の額から社会保険料等を差し引き、その控除後の金額を求めます。この金額を、先ほど算出したAに加算します(この金額をBと定義する)。

4-3. 「月額表」を用いて税額を求める

Bをもとに源泉徴収税額表(月額表)を使って、税額を求めます(この金額をCと定義する)。このとき、扶養控除等申告書の提出状況をもとに、扶養親族等の人数に応じた該当する税額を確認します。この月額表を使う点が、通常の賞与計算方法(賞与用の税率表を使用)との大きな違いです。

4-4. 前月の給与の源泉所得税を差し引き6または12を掛け合わせる

Cから、まず前月の給与から実際に源泉徴収した所得税額を差し引きます。その差額に、最初に使用した「6」または「12」を掛け合わせることで、賞与に対する源泉所得税額が算出されます。

この計算により、賞与が特別に高額な場合でも、所得税の負担が月額ベースで適正に反映されるようになります。

関連記事:源泉徴収票の乙欄の意味とは?記載すべき内容や甲欄・丙欄との違いを解説

5. 賞与の源泉所得税の計算を効率化する方法

計算する人

賞与(ボーナス)の源泉所得税を手作業で計算すると、時間がかかるだけでなく、入力ミスや税率の適用誤りといった人的ミスも発生しやすくなります。

こうした負担を減らし、正確かつ迅速に処理するためには、日常的に効率的な管理体制を整えておくことが大切です。ここでは、実務をスムーズに進めるための具体的な方法を紹介します。

5-1. 源泉徴収簿を活用する

賞与から天引きする所得税の計算や管理には、源泉徴収簿の活用が効果的です。賞与を計算する際は、各従業員の「前月の社会保険料控除後の給与額」や「扶養親族等の人数」など、源泉所得税の算出に必要な情報を正確に把握することが欠かせません。これらの情報に誤りがあると、源泉徴収額の過不足が生じ、後に修正対応が必要となる可能性があります。

源泉徴収簿をきちんと整備しておけば、賞与支給時に必要な情報をすぐに確認でき、計算作業を効率的に進められます。また、給与や賞与の支給履歴を通年で管理できるので、年末調整や法定調書(源泉徴収票など)を作成する際にも、信頼性の高い基礎資料として活用が可能です。

さらに、エクセルなどの表計算ソフトで源泉徴収簿を管理する場合は、税率表や扶養親族の情報を最新の内容に更新できる仕組みを整えておくことが重要です。毎年改訂される「源泉徴収税額表」に自動的に対応できるように設定しておけば、入力ミスや税率変更の見落としを防ぎ、より正確かつスムーズな処理が可能になります。

参考:A2-2 給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿の作成|国税庁

関連記事:源泉徴収簿の作成方法・手順とは?必要性や注意点も解説

5-2. 給与計算ソフトを導入する

人的ミスを防ぎ、正確性を高めるためには、給与計算ソフトの導入が効果的です。賞与の源泉所得税を手作業で計算すると、算出率表の読み違いや端数処理の誤りなど、わずかなミスが大きな差額につながるおそれがあります。特に、従業員数が多い企業や賞与を複数回に分けて支給する場合には、確認作業にも多くの時間と労力が必要です。

給与計算ソフトを活用すれば、従業員ごとの基本給・賞与額・社会保険料・扶養家族の有無といった登録情報をもとに、源泉所得税を自動で算出できます。さらに、年末調整機能を備えたソフトであれば、毎月の給与や賞与の源泉徴収だけでなく、1年間の所得税の精算(年末調整)まで一貫して処理できます。

また、最新の税制改正や法令変更に自動対応できるシステムを導入すれば、税率表や控除額を手動で更新する必要もありません。常に最新のルールに基づいた正確な計算がおこなえるので、法令遵守を保ちながら、効率的でミスのない給与・賞与計算を実現できます。

関連記事:年末調整でマイナス表記が起きるのはなぜ?その理由と対処方法を詳しく解説

5-3. アウトソーシングを利用する

外部の専門業者へ委託する方法も、有効な選択肢の一つです。アウトソーシングを活用することで、社内の人的リソースをコア業務に集中させられます。特に制度が複雑化している企業や人手が不足している企業にとっては、業務効率化の観点からも有力な手段といえるでしょう。

ただし「税務相談」「税務書類の作成」「税務代理」は、税理士法により税理士の独占業務とされています。給与・賞与計算や年末調整といった定型的な事務作業は一般の業者へ委託できますが、従業員ごとの状況に応じた税務判断や助言を伴う業務については、税理士へ依頼する必要があります。

参考:2 税理士の業務|国税庁

関連記事:給与計算は誰に頼む?税理士と社労士の違いや費用相場を解説!

6. 賞与の所得税計算に関連するよくある質問

Q&Aと手

ここでは、賞与の所得税計算に関連するよくある質問への回答を紹介します。

6-1. 退職賞与の所得税の計算方法は?

退職時または退職後に支給される賞与であっても、在職者に対する賞与と同様の性質を有する場合には、「給与所得」として取り扱われます。なお、「扶養控除等申告書」は原則として退職時に効力を失います。

そのため、退職後に賞与を支給する際は、通常、源泉徴収税額は「源泉徴収税額表の乙欄」を用いて計算します。ただし、退職後であっても同一年中に給与等を支払う場合において、他の勤務先へ扶養控除等申告書が提出されていないことが明らかなときは、その申告書は引き続き有効とみなし、「甲欄」により源泉徴収をおこなっても問題ありません。

一方で、退職金は「退職所得」に区分されます。給与や賞与といった給与所得とは異なり、源泉徴収の方法や課税の仕組みも別であるため、取り扱いを誤らないよう注意が必要です。

参考:No.2739 退職後に支給される給与等の源泉徴収|国税庁

関連記事:退職金にかかる税金は?計算方法や退職金控除についても解説

6-2. 賞与から住民税の徴収は必要?

賞与から住民税を徴収する必要は、原則としてありません。住民税は前年の所得をもとに税額が決定され、通常は毎月の給与から分割して「特別徴収」により納付される仕組みです。そのため、賞与支給時にあらためて住民税を計算・徴収することは想定されていません。

関連記事:住民税はいつから天引きして納付する?時期や手続き方法をわかりやすく解説

7. 賞与にかかる所得税の計算方法を正しく理解しよう

PC作業する人

賞与(ボーナス)から差し引かれる源泉所得税は、原則として「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を用いて計算します。この際、前月の給与から社会保険料等を控除した金額や、扶養控除等申告書に記載された内容を反映させる必要があります。

なお、賞与の金額が前月の給与の10倍を超える場合や、前月の給与の支払いがない場合には、「月額表」を使用するなど、特別な計算方法で税額を求めるので注意が必要です。計算作業の効率化と精度向上のためには、源泉徴収簿の活用や給与計算ソフトの導入が効果的です。

所得税・住民税の計算、 ヒヤリとした経験はありませんか?

毎月の給与計算、特に所得税や住民税の計算は複雑で、法改正も発生するため「本当にこれで合っているだろうか…」と不安に感じる瞬間は少なくないはずです。
徴収や納付の遅延は、延滞税の発生や従業員との信頼関係にも影響しかねません。
当サイトでは、こうした不安を解消し、自信を持って業務を遂行するためのポイントを解説した資料を配布しています。

▼この資料でわかること

  • 間違いやすい所得税・住民税計算の具体的な注意点

  • 源泉徴収税額表の正しい見方と、年税額の算出プロセス

  • 給与計算システム導入による、法改正への自動対応と業務効率化の実現方法

毎年のように改訂が入る税額表の確認や、複雑な年間スケジュールの管理にも役立つ資料になっていますので、ぜひこちらから資料をダウンロードの上、お役立てください。

勤怠・給与計算のピックアップ

新着記事