労使協定(36協定)の有効期間とは?必要なケースや理由を解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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労使協定(36協定)の有効期間とは?必要なケースや理由を解説

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時間外労働や、休日労働に関する取り決めを定める36協定は、有効期間を定めなければなりません。有効期間を定めた労使協定は、期間内で一方的に破棄することができなくなるのがポイントです。

36協定は最長3年まで有効期間を定められますが、業務形態に合わせて柔軟に有効期間を協議するのが大切です。多くの場合では1年の有効期間を定め、定期的に内容を見直すのがよいとされています。

今回は労働協定と有効期間の関係性を詳しく解説していきます。

関連記事:労使協定の基礎知識や届出が必要なケース・違反になるケースを解説 

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1. 労使協定(36協定)の有効期間が必要なケースとは?

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36協定を締結する際は、実際に労働時間を延長できる対象期間と、36協定が効力を発揮する有効期間を定めます。対象期間と有効期間は全く別物なので、注意が必要です。

それぞれの違いについては、ここでは詳しく解説します。

1-1. 対象期間と有効期間の違い

36協定における対象期間は、協定によって労働時間を延長できる期間を指します。
期間に関しては、1年間と定められています。

一方、有効期間は協定が効力を発揮する期間を指します。効力を発揮する期間と、実際に労働時間を延長できる期間は異なる点がポイントです。実際には、有効期間は対象期間よりも長く設定しなければならないため、最低1年間、最長で3年間定められます。

ただし、36協定に関しては労働協約である場合を除き、定期的な見直しが必要なことから、有効期間は1年間とするのが望ましいとされています。

参照:時間外労働・休日労働に関する協定届 労使協定締結と届出の手引|厚生労働省 

2. 有効期間の定めが必要なものについて

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有効期間が必要なのは、労使協定として規則を定める場合です。労働協約として使用者と労働組合で規則を定める労働協約では、有効期間を定めないこともできます。

労使協定と労働協約の有効期間の考え方も含め、それぞれの定義についても今一度おさらいしておきましょう。

2-1. 労使協定とは

労使協定は労働者と使用者の間で、労働環境や各種規則を定めます。決めた約束事は書面契約にして残すことで、労使協定としての効力を発揮します。

労使協定にはさまざまな種類があり、36協定もその中の一つです。時間外労働、休日労働に関する労使協定として、労働基準法第36条に基づいて定められています。そのほか、変形労働時間制、一斉休憩の適用除外、代替休日、裁量労働制など、さまざまな労使協定があります。

36協定の場合、労働基準監督署に届けてから初めて効力を発揮し、有効期間を定めなければなりません。しかし、有効期間を定めなくてもよかったり、届出せずに締結できたり、協定の種類によって、届出と有効期間取り決めの有無が異なります。

労使協定は労働基準法によって詳細が決められているのがポイントです。

▽有効期間の定めが必要な労使協定

  • 1カ月単位の変形労働時間制に関する協定
  • 1年単位の変形労働時間制に関する協定
  • 時間外・休日労働に関する協定(36協定)
  • 事業場外労働に関する協定
  • 専門業務型裁量労働制に関する協定
  • 企画業務型裁量労働制に関する決議届

関連記事:労使協定の基礎知識や届出が必要なケース・違反になるケースを解説

2-2. 労働協約とは

対して労働協約は、労働組合と使用者の間で締結する規則を指します。労使協定は労働基準法に則って定められますが、労働協約は労働組合法によって定められます。

労働協約は書面の作成と、双方の署名または記名押印によって効力を発揮します。有効期間を定めるかは当事者の自由で、仮に定める場合は最長3年です。

関連記事:労使協定と労働協約の違い・位置付けと違反時の罰則とは

3. 労使協定(36協定)が必要な理由

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労働基準法36条に基づいて定められる労使協定は、労働時間が法定労働時間を超える場合に定める労使協定です。
法定労働時間は、1日8時間、週40時間と定められています。

労働時間が6時間以上になる場合は45分以上の休憩を、8時間以上の場合は1時間以上の休憩を与える必要があります。さらに、労働者に対して、週1日の休日、4週間を通して4日以上の休日を与える必要があります。

しかし、業種によっては法定労働時間超過後や休日に働いて欲しい場合もあります。法定労働時間を超えて働いてもらいたい時に締結するのが、時間外労働協定の36協定です。

36協定は双方の同意を得た後に、労働基準監督署に届出を提出します。届出を提出してから初めて、法定労働時間を超えての労働が認められるのです。

関連記事:労使協定と36協定の違いや新様式で変化した内容とは

3-1. 36協定を結ばずに法定労働時間を超えた場合の罰則

もし36協定を締結しない状態で、法定労働時間を超えて労働させた場合は、労働基準法違反となる恐れがあるため注意しましょう。労働基準法違反とされると、第109条の罰則である「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」が適用されます。

ただし、法定労働時間を超えて労働させない場合や、休日に労働させない場合、36協定は必要ありません。法定労働時間を超えて働いてほしいと思った際は、必ず36協定を結びましょう。

参照:労働基準法|e-Gov法令検索

3-2. 36協定の上限は?

法定労働時間を超えて働ける36協定を締結しても、労働時間に対する規則は変わりません。労働者の酷使により、労働者の健康を害さないようにするためです。また、厚生労働省の指針では、仕事と家庭の両立や、ワークライフバランスの改善も目的の一つとして示されています。

36協定締結後の労働時間の上限は、月45時間、年360時間です。ただし、臨時的な特別の事情があり、特別条項付き36協定を締結している場合には、上限は以下のように引き上げられます。

  • 時間外労働:年720時間以内
  • 時間外労働+休日労働:月100時間未満、2~6カ月平均80時間以内

参照:時間外労働の上限規制わかりやすい解説|厚生労働省

4. 36協定の有効期間は1年を目安に!有効期間は36協定の効力が発揮される期間を示す

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36協定の有効期間は、1年~3年の間で定める必要があります。1年以上定めなければならないのは、36協定の対象期間が1年間と決められているためです。ただし、定期的な見直しが必要となることから、1年間と定めるのが望ましいとされています。

有効期間は36協定が効力を発揮する期間を指し、一方で対象期間は実際にその効力を受けて法廷時間外労働や休日労働が可能になる期間を指す点がポイントです。

36協定は、残業や休日出勤を従業員にお願いする場合に必ず必要になる労使協定です。36協定がないまま残業・休日出勤をさせてしまうと、労働基準法違反で罰則が科せられます。

また、36協定を結んでも労働時間に制約があるので、使用者、労働者両方で意識するのが大切です。36協定締結後は、従業員に労働時間に関する取り決めの周知を徹底し、上限を超えないように注意しましょう。

関連記事:届出が必要な労使協定や36協定の新様式について

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OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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