育児休業給付金支給申請書とは?書き方や申請手続きの方法を解説
更新日: 2025.2.14
公開日: 2022.9.12
OHSUGI
育児休業給付金申請書とは、育児休業給付金を受給するための申請書類です。申請者は子育てをする従業員ですが、実際に手続きをおこなうのは企業側なので、担当者の方は申請書の記入内容や申請方法を理解しておく必要があります。
1歳未満の子どもを養育する従業員は、一定の要件を満たしている場合、給付金が支給されます。子育ての期間は無給であることが多いので、生活を支援するために雇用保険から支払われるのです。
しかし、給付を受けるためには企業と従業員との間でやり取りをおこない、所定の手続きをしなければなりません。
ここでは、育児休業給付金支給申請書の書き方や記入例について詳しく解説しています。
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1. 育児休業給付金支給申請書とは
育児休業給付金支給申請書は、育児休業を取得した際に雇用保険から給付金を受けるための重要な申請書類です。
この給付金は育児休業中に発生する収入減少を補うためのもので、正しく申請することで育休中の経済的安定を図ることができます。申請書には被保険者情報、育児休業の詳細、職場復帰予定などの情報が必要で、内容の確認と不備のない提出が重要です。
育児休業給付金を受給するには支給条件を満たしている必要がありますが、この制度は多くの家庭が利用しており、育児をサポートするための欠かせない仕組みとなっています。
2. 育児休業給付金支給申請書の書き方
育児休業給付金支給申請書は、従業員が給付金を受けるために必要な書類で、手続きをおこなうのは企業側というのが一般的です。
しかし、初めて記入する場合、どのように書けば良いのかわからないことがあるかもしれません。そこで、ここでは申請用紙には番号に合わせて書き方を紹介します。
①被保険者番号
従業員の被保険者番号を記入します。番号は、雇用保険被保険者証など、雇用保険に関する書類に書かれているため確認しましょう。
②資格取得年月日
雇用保険の資格取得日を記入します。従業員を雇用した日が資格取得日であることが一般的です。元号は、「昭和:3」「平成:4」「令和:5」となっているため、該当する数字を記入しましょう。
③被保険者氏名
被保険者氏名には、育児休業給付金の申請をおこなう従業員の氏名を記入します。
④事業所番号
雇用保険に加入している企業には事業所番号が振り分けられているので、事業所番号にはその番号を記入します。わからない場合は、「雇用保険適用事業所設置届」を確認しましょう。
⑤育児休業開始年月日
育児休業開始年月日は、従業員が育児休業を開始する年月日を記入します。年月日は自由に決められるものではなく、出産日から58日目の日付が開始日となっているので、間違えないようにしましょう。
⑥出産年月日
出産年月日には、従業員の子どもが生まれた日付を記入します。
⑦個人番号
個人番号には、従業員のマイナンバーを記入します被保険者番号被保険者番号
⑧~⑩被保険者の情報
⑧従業員の郵便番号⑨従業員の住所⑩従業員の電話番号を左詰で記入します。
⑪支給単位期間その1
申請用紙1枚で2ヵ月分の申請が可能なので、「支給単位期間その1」の部分には、1ヵ月目の年月日を記入します。
⑫就業日数
就業日数には、支給単位期間の中で就業した日があった場合は、その日数を記入します。
就業していない場合は記入不要です。
⑬就業期間
支給単位期間の中で就業した日が10日を超えている場合は、就業時間の記入が必要です。
これも、就業していない場合は記入不要です。
⑭支払われた賃金額
育児休業給付金の申請をおこなっている従業員が就業した場合、支払った賃金の額を記入します。
⑮~⑱は2ヵ月目用なので、同じように記入します。
⑲~㉒は、育児休業が終了する期間がある場合に記入します。
㉓職場復帰年月日
復帰時期が決まっている場合は、この欄に復帰する日付を記入します。
㉔支給対象となる期間の延長事由-期間
「支給対象となる期間の延長事由-期間」には、「子どもが1歳の誕生日を迎えるまでに保育園が見つからなかった」「怪我や事故などで子どもを養育する人がいない」などが理由で育児休業を延長する場合、事由と期間を記入します。
㉕配偶者育休取得
パパママ育休プラス制度を利用する場合、チェックを入れます。
㉖配偶者の被保険者番号
配偶者の被保険者番号を記入しますが、わからない場合は空欄でも問題ありません。
◇事業所の証明欄
用紙の下部には、内容に誤りがないことを証明するための記入欄が存在します。記入日や事業所名、事業主名を正確に記入し、印鑑を押しましょう。
そのさらに下には、育児休業を取得する従業員本人に日付と署名捺印をもらう欄がありますので、記入してもらってください。
◇振込口座の情報欄
育児休業給付金の振込先情報を記入します。口座は、従業員本人名義のものでなければなりません。旧姓の口座や配偶者の口座などを記入した場合は、振り込まれないので注意が必要です。
◇備考欄
備考欄の賃金締切日と賃金支払日は、会社で運用している日付を記入しましょう。通勤手当に関しては、当てはまるものに○を付けます。
育児休業給付金申請書は直接ハローワークで入手するか、ホームページからダウンロードして印刷することもできますが、電子申請も可能です。手書きの場合は、通帳のコピーが必要になるので、申請前に従業員に提出してもらいましょう。
参考:育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書|ハローワーク
3. 育児休業給付金の支給申請手続きの流れ
育児休業給付金を申請する場合、従業員に制度の説明をおこなうことが求められます。従業員は育児休業前に産前産後休業に入ってしまうので、確認事項などがある場合は早めに確認しておきましょう。
育児休業給付金申請書を作成する場合、確認事項が多いため、流れがわかっていないと申請が遅れてしまう可能性もあります。育児休業給付金は、育児休業中の大事な収入源なので、スムーズに申請がおこなえるように流れをチェックしておきましょう。
3-1. 従業員(申請者)が育児休業取得の申し出をする
1歳未満の子どもを養育する従業員から育児休業取得の申し出があった場合、会社は休業を与えなければなりません。
しかし、中には休業できることや育児休業給付金のことを知らない従業員もいます。従業員によっては就業規則や労働条件通知書の内容を確認していないこともあるため、担当者の方は育児休業給付金の支給条件に当てはまる従業員に制度の説明をおこないましょう。
その上で、従業員(申請者)から育児休業取得の申し出をしてもらってください。
3-2. 従業員に必要書類を渡す
従業員が雇用保険に加入しているなど要件を満たしている場合は、育児休業給付金の受給対象となりますので、「育児休業給付受給資格確認票」と「育児休業基本給付金支給申請書」を渡して、必要事項を記入してもらいます。
出産予定日や、育児休業期間なども確認しておきましょう。
3-3. ハローワークに申請する
従業員に記入してもらった必要書類以外にも、添付書類として休業開始時賃金月額証明書や賃金台帳・出勤簿、母子手帳のコピーなども必要です。
全てがそろったら、企業担当者は管轄のハローワークで申請をおこないましょう。提出した書類をもとにハローワークでは受給資格があるかどうかの確認がおこなわれ、無事支給が決定されると「育児休業給付金支給決定通知書」が事業所宛に届きます。
指定した口座に給付金が振り込まれるのは、支給決定から約1週間後です。
4. 育児休業給付金の2回目以降の手続き
育児休業給付金は、1回申請すればずっと支給されるというものではありません。
原則として、2ヵ月ごとに申請をおこなわなければ支給が止まってしまうため注意が必要です。しかし、2回目以降の手続きは1回目とほとんど変わらないので、事前に準備をしておけば簡単に手続きができます。
ここでは、育児休業給付金の2回目以降の手続きについて解説します。
4-1. 2回目以降で必要な書類
2回目以降の申請に必要な書類は、下記の2つになります。
- 育児休業給付金支給申請書
- 育児休業給付金申請書の記載内容を確認できる労働者名簿や賃金台帳、タイムカード、出勤簿など
育児休業給付金支給申請書は、ハローワークから送付されます。記載内容は下記の項目です。
- 支給単位期間
- 就業日数
- 就業時間
- 支払われた賃金額
- 職場復帰年月日(育児休業を終了して職場に復帰した場合は記載)
- 事業主の証明
- 申請者の署名
基本的に、1回目に提出する申請書と同じ内容ですが、就業日数や就業時間、支払われた賃金額などは同じじゃない可能性があるため間違えないようにしましょう。
4-2. 2回目以降の申請期限
2回目以降の申請期限は、ハローワークから送られてくる「育児休業給付次回支給申請日指定通知書」に記載された指定日となります。
ただし、指定された日に申請できなかったとしても、「支給対象期間の初日から4ヶ月を経過する日の属する月の末日まで」に申請をおこなえば問題ありません。
例えば、2025年1月10日から2025年3月10日までの申請をする場合は、2025年5月末日が申請期限となるので、それまでに申請手続きをおこなってください。
5. 育児休業給付金の申請に関する注意点
育児休業給付金を申請するにあたり、下記のような注意点があります。
- 育児休業給付金には申請期限がある
- 育児休業給付金受給には条件があることに注意
- 支給対象期間の延長ができる
- 支給申請は2ヵ月ごとにおこなう
ここでは、これらの注意点について解説していきます。
5-1. 育児休業給付金には申請期限がある
初回の申請は、育休開始日から4ヵ月を経過する日を含む月の末日までが期限です。例えば5月15日が育休開始日だった場合は、9月末日が申請の期限となります。
育児休業給付金の手続きは、従業員と書類のやり取りがあるため、スムーズに進まないこともあるでしょう。そのため、期限を過ぎてしまったというケースも少なくありません。
原則は期限内での申請ですが、万が一過ぎてしまった場合は、2年間の時効があるため申請することは可能です。期限までに手続きできなかったとしても、2年以内であれば給付金は支給されます。
5-2. 育児休業給付金受給には条件があることに注意
育児休業給付金は、育児休業を取得していれば誰でも受給できるわけではありません。受給するためには、以下の「育児休業給付金の支給条件」を満たしていることが求められます。
- 雇用保険に加入していて、被保険者期間が12ヵ月以上あること(賃金支払日が11日以上ある月を1ヵ月としてカウントする)
- 休業前月額賃金の80%以上が支払われていないこと
- 育児休業中に就業した場合1ヵ月間で10日以下であること
人によっては、誰でも受給できると思っている可能性もあるので、従業員からの問合せがあった場合は支給条件をしっかり説明できるようにしておきましょう。
5-3. 支給対象期間の延長ができる
「保育園の利用を希望しても見つからない」など、一定の理由に該当する場合、手続きをすれば育児休業期間と育児休業給付金の受給期間を最長で2歳まで延長することが可能です。
延長を希望する場合は、「育児休業期間変更申請書」と延長理由の裏づけとなる書類を揃え、従業員(申請者)に提出してもらいます。この書類は、子供が1歳になる日を含む支給期間の支給申請をおこなう際に必要となる「育児休業給付金支給申請書」に添えて、ハローワークに提出します。
なお、育児休業給付金支給申請書の18欄「支給対象となる期間の延長事由―期間」にも必要事項を記入します。
延長理由に応じた必要書類は、以下のようなものが挙げられます。
- 保育所に入れない場合は市区町村が発行した保育所等の入所保留の通知書など
- 配偶者が死亡した場合は世帯全員について記載された住民票の写しと母子健康手帳
- 配偶者と離婚した場合や同居しなくなった場合は証明できる書類
- 病気等で育児が困難になった場合は診断書など
- 申請者自身が産休中の場合や産後8週間が経過していない場合は母子健康手帳
これらの書類を用意して提出することで、育児休業期間と育児休業給付金の受給期間の申請ができます。
5-4. 支給申請は2ヵ月ごとにおこなう
支給申請は、2ヵ月後との申請が必要となっており、原則として会社側が手続きをおこなわなければなりません。
2回目以降の申請書類は、ハローワークから送付されるため忘れるということはないと思いますが、担当者が代わったり、他の業務と兼任したりしている場合は、失念してしまう可能性があるため注意しましょう。
2年の時効があるとしても、育児休業給付金は従業員にとって育児休業中の収入源なので、申請手続きをおこなう担当者は必ず期限までに手続きをおこなってください。
2回目以降の申請期限は、支給対象期間の初日から4ヵ月を経過する日を含む末日までです。
6. 事業主側は育児休業給付金支給申請書の正しい書き方を押さえておこう
育児休業給付金を受給するための手続きには、育児休業給付金支給申請書をはじめ、さまざまな書類が必要になります。
育児休業に関する書類の作成に慣れていない企業担当者の方もいるかもしれないので、今回解説した申請書の書き方を参考に正しく記入して申請しましょう。
育児休業給付金支給申請書は記入箇所が多く、複雑に感じるかもしれませんが、申請が遅れると給付金の支給も遅れてしまうので、できるだけ早く作成しておくことが大切です。
また、申請の流れや注意点もしっかり把握して、スムーズに手続きをおこえるよう準備しておきましょう。
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