月60時間を越える時間外労働の割増賃金について解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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月60時間を越える時間外労働の割増賃金について解説

硬貨を積み重ねる写真

働き方改革が進む昨今では、残業削減に取り組む企業はますます増えてきています。

残業をなくすことは、従業員の良好な労働環境を維持するのにつながるのはもちろん、人件費の低減が期待できるため、企業の経営改善にも効果的です。

残業時間の増加は従業員の負担を大きくするだけでなく、通常の勤務分とは別に、賃金も割増になります。場合によっては新たな人員を採用したほうが、コストカットになるケースも少なくありません。

特に残業時間が月60時間を超過するケースでは、比率がより高くなるルールもあります。そこで以下からは、時間外労働が月60時間を越えた場合の従業員1人あたりの賃金について、詳しく解説していきます。

自社の勤怠管理は法改正に対応できているか不安な方へ

働き方改革が始まり、法改正によって労働時間の客観的な管理や年次有給休暇の管理など、勤怠管理により正確さが求められることとなりました。

しかし、働き方改革とひとことで言っても「何から進めていけばいいのかわからない…」「そもそも、法改正にきちんと対応できているか心配…」とお悩みの人事担当者様も多いのではないでしょうか。

そのような方に向け、働き方改革の内容とその対応方法をまとめた資料を無料で配布しておりますので、法律にあった勤怠管理ができているか確認したい方は、以下のボタンから「中小企業必見!働き方改革に対応した勤怠管理対策」のダウンロードページをご覧ください。

1. 割増賃金とは法定外労働における上乗せ手当

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当然ではありますが、従業員が残業をした場合、その分の賃金については、基本給とは別に支払わなければなりません。

さらに労働基準法が定める法定労働時間を超過すると、各従業員の所定賃金にもとづく時間単価に対して、割増分を支給する規定になっています。なお割増賃金が発生するのは、時間外労働をはじめとした、次の3つのケースです。

1-1. 時間外労働

時間外労働とは、法定労働時間を超過した勤務を指します。例えば1日単位の勤務で考えた場合、「9時~18時(実働8時間・休憩1時間)」を所定労働時間としているのであれば、19時まで働いたら1時間の時間外労働をしたことになります。

さらに労働基準法では、原則1日8時間勤務が上限です。そのため超過した1時間は法定外勤務となり、1.25倍以上の割増賃金の支払いが生じます。

また仮に1日の所定労働時間を「9時~17時(実働7時間・休憩1時間)」した場合、18時までの勤務は法定内労働となるため割増は発生しません。所定賃金の時間単価分のみを追加支給します。

関連記事:残業による割増率の考え方と残業代の計算方法をわかりやすく解説

1-2. 休日出勤

休日出勤とは、労働基準法で定める法定休日(週1日)において勤務するケースを指します。

例えば週40時間勤務・土日休みの週休2日制で、日曜を法定休日としている場合、仮に土曜に出勤した際には、法定時間外労働の割増賃金が適用されます。

ただし法定休日の日曜に勤務すると、時間外労働ではなく、別途休日出勤手当を支給しなければなりません。なお法定休日での割増賃金は、所定賃金にもとづく時間単価の1.35倍以上になります。

関連記事:休日手当が割増となる条件と計算方法を分かりやすく解説
関連記事:休日手当の計算ルールや間違えやすい5つのポイントを解説

1-3. 深夜勤務

深夜勤務とは、夜間(22時~翌5時)で労働する場合を指します。深夜勤務においては、所定賃金にもとづく時間単価の1.25倍の割増が求められるのが原則です。

また割増率は、時間外労働と休日出勤であれば「1.25~1.5倍」の範囲に限定されています。一方で深夜勤務は、「1.25倍以上」と上限はありません。

例えば休日出勤で深夜勤務になった際には、休日出勤分と深夜勤務分の比率を合わせて「1.6倍」の割増賃金が発生することになります。

関連記事:夜勤の定義や労働時間の正しい計算方法を解説

2. 月60時間を超える時間外手当の割増率

お金の写真

労働基準法による時間外労働の上限は、原則として月45時間・年間360時間です。ただし臨時的に特別な事情がある場合に限り、各種制約はありますが、上限を超えた時間外労働も認められています。

ちなみに労働基準法の制限を超過する場合は、36協定の特別条項を結んでいたとしても、次の条件は必ずクリアしなければなりません。

・時間外労働の合計は年間720時間以内
・時間外労働・休日出勤の合計は月100時間未満
・休日出勤の合計平均は2~6ヶ月のすべてで月80時間以内
・月45時間を超過した時間外労働は年間6ヶ月まで

さらに月45時間を超えるケースでは、割増賃金の比率については1.25倍を上回った設定が努力義務とされています。加えて月60時間を超過した際には、1.5倍以上の割増率にした賃金を支払わなければなりません。

これは努力義務ではなく必須であり、今までは大手企業にのみ課せられていましたが、2023年4月1日からは中小企業にも適用されます。

この他にも、2019年の働き方改革による法改正で有給休暇の取得義務化や時間外労働の上限規制などが設けられ、勤怠管理をする上では法改正の内容もしっかりと把握しておかなければなりません。当サイトでは法改正の内容とその対応法をまとめた資料を無料で配布しておりますので、法改正の内容があやふやな方は、ぜひこちらから「中小企業必見!働き方改革に対応した勤怠管理対策」をダウンロードしてご確認ください。

関連記事:時間外労働の割増率とは?計算方法や適用されない場合を解説

2-1. 月60時間超過の時間外労働と深夜勤務や休日出勤が重なった場合

まず月60時間を超えた時間外労働が深夜勤務で発生した場合、それぞれの割増率の合計となる1.75倍以上の賃金を支払う必要があります。

一方で休日出勤については、基本的に時間外労働とは別の扱いです。そのため月60時間を超えた後に休日出勤が発生したとしても、深夜勤務さえなければ、通常の1.35倍の割増率に変わりはありません。

ただし法定休日ではなく、社内の公休日に出勤した際には時間外労働になるので、月60時間超過であれば1.5倍の割増賃金が発生します。

3. 月60時間を超える時間外労働をなくすための対策

ATTENTIONと書いてある積み木の写真

そもそも労働基準法の規定を超過した時間外労働においては、労使協定にもとづく36協定の締結をしなければなりません。

なおかつ36協定を結んだからといって、どんな時間外労働も許されるわけではなく、原則として使用者は必要最小限に留めるべきとされています。

特に月60時間を超えるような時間外労働は、従業員にとっても企業側にとっても非常に大きな負担です。できるだけ残業を避けるのは現代としては鉄則なので、時間外労働を減らすための取り組みについても見ていきましょう。

以下からは厚生労働省による中小企業における長時間労働見直し支援事業検討委員会が発表した「運送業・食料品製造業・宿泊業・飲食業・印刷業を例に時間外労働削減の好事例集」を参考にした対策例を紹介します。

次に取り上げているのは、特に人件費削減の効果が高かったケースです。

3-1. 時間管理に関連した評価制度の導入

中でもコストカットに有効的な結果が出ていたのが、人事評価で時間外労働に関する項目を設定した事例です。例えばリーダークラスの人材の評価制度にて、それぞれの部下の残業量によって報酬が変動する仕組みを取り入れるなどです。

管理職の時間管理の意識を高めることで、各従業員の働き方も十分に把握することにつながり、より強固なマネジメント体制が確立される効果にも期待できます。

3-2. トップダウンによる残業削減計画の推進

経営陣が主導となり、時間外労働関連のプロジェクトを推進するのも1つの方法でしょう。なお特に高い効果が見られたのが、残業の事前申請です。

あらかじめ上司に時間外労働の許可を促す体制にすることで、例えば他のメンバーに業務を割り振ったり、翌日に持ち越すよう指示したりなど、柔軟に管理できるようになります。

3-3. 労働時間の是正を目的とした教育の実施

具体例の1つとして考えられるのが、各従業員のマルチプレーヤー化です。担当工程をローテーション制にする・専門資格の取得を広く支援するなど、業務の偏りがなくなるような教育やサポートを行う方法もあります。

同等のレベルで仕事ができるメンバーが増えれば、その分互いに協力しやすくなり、現場の強固な連携にもつながるでしょう。

関連記事:残業削減対策の具体的な方法・対策と期待できる効果について解説

4. なるべく月60時間を超えた時間外労働にならないことが重要

コールセンターで話す人たち

原則として労働基準法による時間外労働は、月45時間・年間360時間が上限です。規定を超過するような残業は、基本的に何か特別な事情がある場合にしか認められていません。特別な事情というのもあくまで臨時的なものを指しており、例えば決算期の処理やトラブル対応などに限られています。

月60時間を超えるような残業は例外という認識だからこそ、通常よりも高い割増率になるのは当然です。企業の姿勢として、まずはなるべく時間外労働に頼らない姿勢であることが重要でしょう。

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働き方改革が始まり、法改正によって労働時間の客観的な管理や年次有給休暇の管理など、勤怠管理により正確さが求められることとなりました。

しかし、働き方改革とひとことで言っても「何から進めていけばいいのかわからない…」「そもそも、法改正にきちんと対応できているか心配…」とお悩みの人事担当者様も多いのではないでしょうか。

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目黒颯己

目黒颯己

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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