有給休暇とは?労働基準法における定義や付与日数・5日義務・罰則などを解説
更新日: 2026.6.10 公開日: 2020.4.16 jinjer Blog 編集部

年次有給休暇は労働基準法第39条で定められており、有給休暇の付与条件や付与日数の決め方は法律の規定に従う必要があります。
さらに2019年4月には、働き方改革関連法によって、有給休暇の年5日取得義務が新たに導入され、労務管理や人事管理の現場では、より適切かつ厳密な管理が求められるようになりました。
この記事では、労働基準法に基づく有給休暇の基本的な定義に加え、現場でトラブルになりやすい「時季変更権」や「計画的付与」について、関連する法律条文を引用しながらわかりやすく解説します。
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目次
毎月の有給休暇の付与計算、取得状況の確認、法改正への対応…。
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1. 有給休暇とは|労働基準法における定め


年次有給休暇(以下「有給休暇」)とは、一定の要件を満たした労働者が賃金を減額されることなく取得できる休暇です。労働基準法第39条に根拠を置く法定の権利であり、企業は要件を満たした労働者に対して付与する義務を負います。制度の目的は、労働者の心身の疲労回復とワークライフバランスの確保です。
対象となる労働者は正社員に限りません。パートタイマー・アルバイト・契約社員・派遣社員など、雇用形態を問わず、原則として、雇入れから6ヵ月以上継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者であれば、すべて付与の対象となります。
なお、企業が独自に設ける慶弔休暇やリフレッシュ休暇などの特別休暇は、労働基準法上の年次有給休暇とは別の法定外制度です。
2. 有給休暇の付与条件と日数|労働基準法第39条

労働基準法第39条1項は、有給休暇の付与ルールの条文です。有給休暇は、要件を満たしたすべての労働者に付与しなければなりません。
【労働基準法第39条1項】
使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
正社員だけでなく、パートタイマーや契約社員も対象となる場合があります。付与のタイミング・日数・出勤率の計算方法など、企業が正確に把握すべき付与ルールを解説します。
2-1. 付与対象者の範囲
有給休暇は、次の2つの要件をともに満たしたすべての労働者に付与されます。
- 雇入れ日から起算して6ヵ月以上継続して勤務していること
- その期間の全労働日の8割以上出勤していること
正社員・パート・アルバイト・派遣などの雇用形態は問いません。ただし、たとえこの要件を満たしていても、年間の所定労働日数が48日未満の場合、年次有給休暇の付与義務はありません。
関連記事:パート・アルバイトも有給休暇はある!付与日数や条件、計算方法を解説
なお、雇い入れの日とは、一般的には入社した日を指します。全労働日は労働契約上で労働義務が発生している日を指しており、休日出勤をした日は含まれません。
2-2. 付与のタイミング
有給休暇が付与される時期は、原則として雇い入れの日から6ヵ月が経過した日です。この日が基準日となり、その後は1年ごとに有給休暇が付与されていきます。
例えば、雇い入れ日(入社日)が4月1日の場合は、その年の10月1日が初めての有給休暇付与日です。翌年からも10月1日に毎回有給休暇が付与されます。
ただし、すべての従業員の有給休暇の基準日を「毎年4月1日」など特定の日に統一する「斉一的取扱い」など、従業員が有利な場合は就業規則で定めた方法も認められています。
2-3. 付与日数
労働基準法第39条2項では、有給休暇の付与日数が記載されています。有給休暇の付与日数は、法律で定められた10日分の有給休暇に加えて、雇入れの日(入社日)からの勤続年数に応じて決まります。基本的には最初の付与から1年経過するごとに11日、12日と1日ずつ増加し、勤続年数3年6ヵ月以降は2日ずつ付与日数が加算されます。付与される日数は最大20日です。
【労働基準法第39条2項】
使用者は、一年六箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して六箇月を超えて継続勤務する日(以下「六箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数一年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる六箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を六箇月経過日から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の八割未満である者に対しては、当該初日以後の一年間においては有給休暇を与えることを要しない。
つづく3項では、フルタイムではない労働者の付与日数について定められています。「週の所定労働日数が4日以下かつ週の所定労働時間が30時間未満」または「1年間の所定労働日数が216日以下」のパートタイム労働者も同様に有給が付与されます。
【労働基準法第39条3項】
次に掲げる労働者(一週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前二項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の一週間の所定労働日数として厚生労働省令で定める日数(第一号において「通常の労働者の週所定労働日数」という。)と当該労働者の一週間の所定労働日数又は一週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする。
一 一週間の所定労働日数が通常の労働者の週所定労働日数に比し相当程度少ないものとして厚生労働省令で定める日数以下の労働者
二 週以外の期間によつて所定労働日数が定められている労働者については、一年間の所定労働日数が、前号の厚生労働省令で定める日数に一日を加えた日数を一週間の所定労働日数とする労働者の一年間の所定労働日数その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める日数以下の労働者
ただし、パートタイム従業員は労働日数や労働時間が少ないため、週所定労働日数(もしくは年間の所定労働時間)に比例して有給休暇が付与されます。これを「比例付与」といいます。付与日数と勤続年数の関係は次の表のとおりです。
| 週所定労働日数 | *1年間の所定労働日数 | 継続勤務年数 | |||||||
| 0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | 4.5 | 5.5 | 6.5以上 | |||
| 付与日数 | 5日以上 | 217日以上 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
| 4日 | 169~216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 | |
| 3日 | 121~168日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 | |
| 2日 | 73~120日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 | |
| 1日 | 48~72日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 | |
関連記事:有給休暇の日数を雇用形態別に解説!発生条件や付与タイミング、最大日数は?
2-4. 出勤率の計算方法と出勤扱いになる休業
年次有給休暇の付与要件のひとつに、「全労働日の出勤率が8割以上であること」があります。出勤率の計算式は、次のとおりです。
「出勤日÷全労働日×100」
【労働基準法第39条10項】
労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第二条第一号に規定する育児休業又は同条第二号に規定する介護休業をした期間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業した期間は、第一項及び第二項の規定の適用については、これを出勤したものとみなす。
計算において考える必要があるのが、対象期間、出勤日、全労働日の定義です。
▼対象期間
出勤率を計算する「対象期間」は付与のタイミングによって次のとおり異なります。
- 初回付与(雇入れから6ヵ月後):雇入れ日から6ヵ月間の出勤率
- 2回目以降の付与:前年度の1年間(基準日から次の基準日の前日まで)の出勤率
▼出勤日
出勤日は、文字通り出勤した日のことです。次に当たる日は、出勤率の計算上「出勤したもの」として取り扱います。
- 業務上の負傷・疾病などにより療養のため休業した日(※通勤災害は除く)
- 産前産後の女性が労働基準法第65条の規定により休業した日
- 育児・介護休業法に基づき育児休業または介護休業した日
- 年次有給休暇を取得した日
遅刻・早退の日は「その日は出勤している」扱いになります。1日単位で「出勤日」として取り扱うため注意しましょう。
▼全労働日
全労働日とは、労働契約上労働義務が課されている日のことです。次の日数は「全労働日」に含まれません。
- 休日労働をした日
- 労働者の責めに帰すべき事由によらない不就労日
- 不可抗力による休業
- 使用者に起因する経営、管理上の障害による休業
- 正当なストライキその他の正当な争議行為により労務が全くなされなかった日
このように、有給休暇に関する法令や運用ルールは細かく定められています。人事・労務担当者は労働基準法第39条の内容を正確に把握し、適切な管理をおこなわなければなりません。テキストだけでなく、表もあわせて理解を深められる「3分でわかる有給徹底解説BOOK」を無料で配布しています。ぜひこちらからダウンロードしてご活用ください。
関連記事:年次有給休暇とは?をわかりやすく解説!付与日数や取得時期も紹介
3. 有給休暇の取得単位|労働基準法第39条4項


有給休暇の取得単位は、労働基準法上1日単位が原則です。ただし、一定の要件を満たすことで、半日単位・時間単位での取得も認められています。
【労働基準法第39条4項】
使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、第一号に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間単位として請求したときは、前三項の規定による有給休暇の日数のうち第二号に掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところによる時間を単位として有給休暇を与えることができる。
一、時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲
二、時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数(五日以内に限る)
労働基準法第39条4項には、時間単位での有給休暇の取得が記載されています。導入するためには労使協定の締結が法律上の必須要件です。なお、この労使協定は労働基準監督署への届出は不要です。
時間単位年休は1時間単位での取得が基本であり、30分・15分など1時間未満の単位での取得は認められていません。
時間単位で取得できる年次有給休暇は、労働基準法により「年5日まで」と上限が定められています。そのため、労使協定などで「5日を超えて取得可能」と定めたとしても法律違反で無効です。5日を超える分は、原則通り1日単位または半日単位で取得してもらいましょう。
また、時間単位で取得した有給休暇は年5日の時季指定義務の日数にはカウントされません。時間単位年休とは別に、必ず1日単位または半日単位で年休を取得させるようにしましょう。
なお、労働基準法に明文化されていませんが、半日単位での取得も可能です。労使協定の締結は不要ですが、労働基準法に定義されていないため、新たに導入する場合は「休暇に関する事項」として就業規則へ記載することが義務付けられています。
3-1. 2026年以降の労基法改正で時間単位年休の上限が拡大される?
2026年以降の労働基準法改正案では、時間単位年休の上限を現行の年5日から「付与日数全体の50%」に引き上げる方向で検討が進められています。例えば、付与日数が20日の場合は、10日が上限となります。
改正案は、育児や介護との両立支援、柔軟な働き方の推進が目的です。時間単位年休の取得上限の拡大により、労働者がより柔軟に有給休暇を活用しやすくなることが期待されています。
関連記事:2026年の労働基準法の改正は見送り?施行時期や議論中のテーマを解説
4. 有給休暇の時季変更権|労働基準法第39条5項


年次有給休暇は、労働者が希望した日に取得させなければなりません。しかし、繁忙期や一時的な人手不足などで「いま休まれては困る」という場合もあるでしょう。労働基準法第39条5項では「事業の正常な運営を妨げる場合」には、使用者が時季を変更して有給休暇を取得させることができると規定されています。これを「時季変更権」といいます。
【労働基準法第39条5項】
使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。
では、具体的にどのようなケースが「事業の正常な運営を妨げる場合」に該当するのでしょうか。過去の判例や通達などにおいては、特に「代替要員の確保に向けた企業側の努力」が重視され、主に次のような要素から総合的かつ客観的に判断されます。
- 代替要員の確保困難性
企業側がシフト調整や配置転換など、「代替要員を確保するための客観的な努力・配慮」を尽くしたかが厳しく問われます。通常の努力をしてもなお、どうしても代替要員が確保できない場合であることが求められます。 - 業務の繁忙度と該当者の必要不可欠性
日常的な忙しさではなく、その時期が事業所において客観的に特別な繁忙期であるかが考慮されます。また、その従業員でなければ対応できない特定の業務(属人的な業務)があり、休まれると業務の遂行に多大な支障をきたす事実が必要です。 - 取得時期の調整可能性(事前の申請と協議)
申請のタイミングが直前であったり、長期間の休暇などで、企業側に代替要員を手配する時間的余裕(猶予)があったかどうかが考慮されます。
- その他の総合考慮要素
上記に加え、事業の規模や内容、同一時季に年休請求している人数、職場の労働慣行(シフト運用など)も判断材料となります。
時季変更権は法律上、企業に認められた権利ですが、安易に行使すれば従業員の不満や信頼の低下を招く可能性があります。このような事態を避けるためにも、日頃から業務の分担やマニュアルの整備、兼任体制の構築などによる、有給休暇を取得しやすい職場環境を整備しましょう。
関連記事:時季変更権とは?行使するための条件や注意点を徹底解説
5. 計画的付与制度の導入|労働基準法第39条6項


労働基準法第39条6項で定められている計画的付与制度とは、労使協定の締結によって、年次有給休暇の付与日数のうち5日を超える部分について、企業が有給休暇の取得日をあらかじめ計画的に指定できる制度です。
【労働基準法第39条6項】
使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項から第三項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち五日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。
計画的付与制度を適用できるのは、年次有給休暇が6日以上(年次有給休暇の付与日数が5日を超える部分)付与される労働者です。したがって、年次有給休暇の付与日数が5日以下の従業員には計画的付与を適用できません。
付与方式には、次の3つがあります。
| 概要 | 適しているケース | |
| 一斉付与方式 | 企業全体または特定の事業場・部門の全労働者が、同一の日に一斉に付与する方式 | 製造業や小売業など、特定日に操業を停止しやすい業種に適しています。夏季・年末年始・ゴールデンウィークに連続して休暇を設定するケースが典型例です。 |
| 交代制付与方式 | 部署・チームごとに取得時季をずらしながら付与する方式 | 顧客対応・サービス業・医療・物流など、休業が困難な職場に適しています。 |
| 個人別付与方式 | 従業員一人ひとりの希望を聴取し、個人ごとに取得計画を作成して付与する方式 | IT・クリエイティブ業・専門職・営業職など、個人の業務裁量が大きく、一律のスケジュール調整が馴染まない職場に適しています。 |
これらの計画的付与制度を導入するには、就業規則の整備と労使協定の締結が必要です。次のフローに沿って手続きを進める必要があります。
①就業規則への明記
「有給休暇の計画的付与に関する事項」を就業規則に明記します。常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則の変更届を所轄労働基準監督署に届け出る必要があります。
②労使協定の締結
事業場ごとに、使用者と過半数労働組合(過半数組合がない場合は過半数代表者)との間で書面による労使協定を締結します。協定には次の内容を定めます。
- 計画的付与の対象者(あるいは対象から除く者)
- 対象となる年次有給休暇の日数
- 計画的付与の具体的な方法
- 一斉付与方式の場合:具体的な年次有給休暇の付与日
- 個人付与方式の場合:計画表を作成する時期とその手続きなど
- 交代制付与方式の場合:部署・チーム・班ごとの具体的な年次有給休暇の付与日
- 残日数不足の労働者への対応策
- 計画的付与日の変更
なお、この協定は労働基準監督署への届出は不要です。
③従業員への周知
労使協定の内容・取得日・対象範囲を労働者に周知します。個人別付与の場合は、各従業員と年次有給休暇取得計画表を作成・共有します。
関連記事:有給休暇の計画的付与制度とは?導入方法や注意点を紹介
6. 年5日の時季指定義務|労働基準法第39条7項


有給休暇は従業員に認められた権利ですが、長らく「取得しづらい」職場環境が課題とされてきました。こうした実態を改善するために設けられたのが、使用者に対して年5日の有給休暇取得を義務付ける「時季指定義務」です。本章では企業が必ず押さえておくべき基本ルールと実務上の対応を解説します。
6-1. 時季指定義務の対象者
2019年4月に働き方改革関連法案が施行され、基準日において年に10日以上の有給休暇が付与されるすべての労働者に対し、有給休暇が付与される基準日から1年以内に合計5日分の休暇を取得させることが義務化されました。管理監督者や有期雇用労働者(契約社員やパート・アルバイトなど)も対象です。
なお、労働者が自ら取得した日数、および計画的付与によって取得した日数は、5日のカウントに含めることができます。
【労働基準法第39条7項】
使用者は、第一項から第三項までの規定による有給休暇(これらの規定により使用者が与えなければならない有給休暇の日数が十労働日以上である労働者に係るものに限る。以下この項及び次項において同じ。)の日数のうち五日については、基準日(継続勤務した期間を六箇月経過日から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日をいう。以下この項において同じ。)から一年以内の期間に、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならない。ただし、第一項から第三項までの規定による有給休暇を当該有給休暇に係る基準日より前の日から与えることとしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならない。
取得義務のある5日分に関しては従業員が取得していない場合、企業が取得日を指定して取得させなければなりません。例えば、有給休暇の基準日が4月1日である場合、翌年の4月1日までに合計5日の有給休暇を取得させる必要があります。
この場合、使用者は5日分の有給休暇の取得時季を指定できます。ただし、一方的に指定するのではなく、あらかじめ労働者の希望を聴取し、できる限りその希望に沿うように時季を指定する必要があります。また、使用者による時季指定をおこなう場合は、就業規則に時季指定をする労働者の範囲と方法を明記しなければなりません。
6-2. 年次有給休暇管理簿の作成と保管義務
有給休暇の取得義務化にともない、有給休暇を年10日以上付与したすべての従業員に有給休暇管理簿を作成し、年に5日以上取得できているかを管理することも義務付けられました。有給休暇管理簿は作成した後、一定の起算日から5年間(当面の間は3年間)の保管も義務付けられています。
有給休暇管理簿は、紙・Excel・勤怠システムのいずれを用いても問題ありません。しかし、対象となる従業員数が増えると、紙やExcelを用いた「人手」のみでの管理は、確認漏れや計算ミスを招きやすいです。実際に労働基準監督署の調査において、管理簿の記載漏れや、実態とは異なる虚偽記載が発覚し、企業が書類送検された事例も存在します。
このようなリスクを回避するために、勤怠管理システムを活用しましょう。従業員ごとの基準日・残日数の自動計算や取得促進アラート、適法な管理簿の自動作成・保存が可能となり、コンプライアンス強化と効率的な労務管理を同時にすすめられます。
関連記事:有給休暇年5日の取得義務化とは?企業がおこなうべき対応を解説
6-3. 2026年以降の労基法改正で情報開示が義務化される?
2026年施行予定の労基法改正案では、労働者への有給休暇残日数などの情報開示義務化が検討されています。目的は、従業員や求職者が各社の就労環境をひと目で比較できる状態を作り出し、企業に対し自主的な労働環境の改善を後押しすることです。
企業として、有給休暇管理簿の正しい運用体制の構築と情報開示体制の整備を一体で進めておきましょう。
関連記事:2026年の労働基準法の改正は見送り?施行時期や議論中のテーマを解説
7. 有給休暇取得時の賃金計算|労働基準法第39条9項


有給休暇を取得した際の賃金の計算方法は、労働基準法第39条9項で定められています。従業員が年次有給休暇を取得した場合、その分の賃金を支払わなければなりません。
【労働基準法第39条9項】
使用者は、第一項から第三項までの規定による有給休暇の期間又は第四項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、平均賃金若しくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又はこれらの額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間又はその時間について、それぞれ、健康保険法(大正十一年法律第七十号)第四十条第一項に規定する標準報酬月額の三十分の一に相当する金額(その金額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)又は当該金額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。
7-1. 選択できる3つの計算方式
有給休暇を取得した場合の賃金計算方法は、次の3つの計算方式から選んで定めることになります。
- 所定労働時間働いた場合に支払われるべき賃金
- 労働基準法で定められた平均賃金
- 健康保険法に基づく標準報酬月額の30分の1に相当する金額(※労使協定が必要)
有給休暇の賃金計算方法は、労使間のトラブルを未然に防ぎ、運用の透明性を確保するためにも、就業規則への明記が重要です。
一般的に、「所定労働時間働いた場合に支払われるべき賃金」を採用している企業が最も多いとされています。その理由としては、計算がシンプルで給与担当者の事務負担が少ないこと、また月給制の場合は実質的に賃金控除が不要なため、運用しやすい点が挙げられます。
関連記事:有給休暇取得日の賃金計算方法と正しく計算するための注意点を解説
7-2. 2026年以降の労基法改正で通常賃金方式が原則化される?
2026年以降の施行予定の改正案では、有給休暇取得時の賃金を「所定労働時間働いた場合に支払われるべき賃金」とする方式を原則化する方向で議論されています。
現行は3方式から選択できますが、時給制や日給制の労働者の場合、「所定労働時間働いた場合に支払われるべき賃金」以外の方式では支給額が実態より低くなる課題がありました。
法改正で「通常の賃金」が基本となれば、休んでも勤務時と同額が支払われるため、従業員がより安心して有給を取得できる環境整備につながるでしょう。
関連記事:2026年の労働基準法の改正は見送り?施行時期や議論中のテーマを解説
8. 有給休暇の時効と繰越|労働基準法第115条


労働基準法第115条で定められているのは、有給休暇の時効に関する定めです。有給休暇の請求権には2年間の時効があり、付与日から2年を経過した未取得分は消滅します。繰越の上限や有給買取の可否についても、企業として正確に理解しておかなければなりません。ここでは、時効・繰越・買取に関するルールを整理します。
【労働基準法第115条】
この法律の規定による賃金の請求権はこれを行使することができる時から五年間、この法律の規定による災害補償その他の請求権(賃金の請求権を除く。)はこれを行使することができる時から二年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。
8-1. 付与日から2年で時効消滅
有給休暇には時効があります。労働基準法第115条で定められており、付与日から2年経過すると有給休暇の時効が成立し、時効が成立した分は消滅します。
ただし、就業規則などによって2年よりも長い時効を設定することが可能です。労働者が不利になる2年よりも短い時効は設定できません。
8-2. 繰越日数の上限
付与された有給休暇は2年以内に消化しなければ自動的に消滅してしまいます。ただし、付与された年に使いきれなかった有給休暇は、翌年への繰り越しが可能です。
例えば、入社6ヵ月後に10日の有給休暇が付与され、そのうち6日を当年度中に取得した場合、残りの4日分は翌年度に繰り越して利用できます。なお、有給休暇の付与日数が最大の20日となる従業員の場合、前年度の未消化分を繰り越すことで、最大40日分の有給休暇を保持することが可能です。
関連記事:【図解】有給休暇の繰越とは?上限やルール、計算方法をわかりやすく解説
8-3. 有給休暇の買取は原則不可
有給休暇は、労働者が休暇を実際に取得することで健康保持・ゆとりある生活の実現を図る制度です。そのため、使用者が未取得の有給休暇を金銭で買い取ることは原則として禁止されています。しかし、次のようなケースであれば有給休暇の買取が認められています。
- 法律で定める日数以上の有給休暇
- 消滅する有給休暇
- 退職時に残っている有給休暇
これら3つのケースに該当するか、従業員の状況や希望を正確に把握したうえで、社内規定に基づき慎重に対応してください。
なお、企業は法律上、有給休暇を買い取る義務を負っていません。買い取りは労使の任意の取り決めであり、従業員に買い取りの請求権が認められているわけではありません。そのため、従業員から「有給休暇を買い取ってほしい」と申し出があった場合でも、拒否することが可能です。
関連記事:有給休暇の買い取りは違法?退職時の対応やトラブル事例を解説
9. 有給休暇に関して労働基準法違反の罰則と事例


年次有給休暇は労働基準法で定められた労働者の権利であるため、正しく付与・取得させなかった場合は法律違反となり罰則が科される可能性があります。ここでは、労働基準法違反となるケースとその罰則を解説します。
9-1. 年5日の時季指定義務違反|30万円以下の罰金
2019年4月の労働基準法改正により、年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対して年5日以上の有給休暇を取得させることが企業の義務となりました(労働基準法第39条7項)。この義務に違反した場合、労働基準法第120条により30万円以下の罰金が科される可能性があります。
この罰則は違反した従業員1人の違反ごとに処分が科されるため、もし違反した従業員が10人いた場合、企業は最大300万円の罰金を支払うことになります。
9-2. 就業規則への記載漏れ|30万円以下の罰金
常時10人以上の労働者を使用する事業場では、有給休暇に関する事項を就業規則に必ず記載しなければなりません(労働基準法第89条)。
計画的付与制度や時間単位年休などを導入している場合も同様に、就業規則への明記が必要です。これを怠った場合は、労働基準法第120条に基づき30万円以下の罰金の対象となります。
9-3. 有給休暇の取得申請を不当に拒否した場合|6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
従業員から有給休暇の取得申請があった場合、企業は合理的な理由なくこれを拒否することはできません。
事業の正常な運営を妨げる具体的な事情がないにもかかわらず取得を認めない場合は、労働基準法第39条違反です。同法第119条により6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科されます。
9-4. 書類送検に至った実際の違反事例
有給休暇に関する違反は、労働基準監督署への申告をきっかけに調査が始まり、是正勧告・指導を経て、悪質性が高いと判断された場合に書類送検へと発展します。ここで2つの事例を紹介します。
▼年5日取得義務違反による送検
茨城県の龍ヶ崎労働基準監督署は2023年5月、有限会社とむとむ(茨城県北相馬郡)と同社代表取締役を、労働基準法第39条(年次有給休暇)違反の疑いで水戸地検土浦支部に書類送検しました。
同社は2019年4月から約3年間にわたり、年10日以上の有給休暇が付与される従業員全員に対して時季指定を一切おこなわず、年5日の取得義務を履行していませんでした。さらに、退職前に有給休暇を申請・取得した従業員2名に対してその期間の賃金を支払わなかったとして、同法第24条(賃金の支払い)違反の疑いでも併せて立件されています。
本事案は義務違反の常態化そのものが送検に至った事例です。年5日の取得義務は「知らなかった」「対応が遅れた」では通らず、長期にわたる放置が悪質性の判断につながることを示しています。
▼虚偽記載による刑事事件化
福岡県の久留米労働基準監督署は、昭和建設株式会社と同社の担当課長を労働基準法第101条(報告等)違反の疑いで書類送検しました。
労基署の臨検に際し、年次有給休暇を実際には取得させていない従業員が複数名いたにもかかわらず、「全員取得済み」と虚偽記載した有給休暇管理簿を提出し、口頭でも虚偽の説明をおこなったことが発覚したものです。
送検容疑は年5日の取得義務違反そのものではなく、虚偽陳述です。担当監督官は「義務違反を正直に報告した場合、初回は是正勧告で対応する。しかし虚偽の報告は信用を損なう悪質な行為であり、司法処分を避けられない」と説明しています。
管理簿の不備や未取得そのものよりも、隠蔽・虚偽記載が最も重いリスクを招くことを示した事例です。
これら2つの送検事例が示す教訓を踏まえ、企業が日常的に実施すべき具体的な防止策は次のとおりです。
- 有給休暇管理簿の正確な記入・保存:対象者・付与日・取得日・取得日数を漏れなく記録しましょう。
- 年5日取得義務の月次モニタリング:月次の勤怠集計と連動して取得状況を可視化し、担当者任せにせず管理職・人事が定期的に確認できる体制を整えましょう。
- 就業規則の即時かつ定期的な見直し:法改正や運用実態に合わせて就業規則を直ちに改定し、労働者への確実な周知と労基署への届出、そして記録の保存を徹底しましょう。
正確な管理簿の運用と月次モニタリングによる組織的な有休管理体制の構築、および法改正への対応をおこないましょう。
10. 有給休暇の取得を促進する方法


有給休暇を正しく取得させないことは、労働基準法違反にあたり、企業にとって重大なリスクとなります。ここでは、労働基準法違反を防ぐために、従業員の有給休暇取得を促進する具体的な方法について詳しく説明します。
10-1. 有給取得推奨日を設ける
有給休暇は基本的に従業員が希望した日に取得させなければなりません。しかし、現実には「繁忙期が続く」「業務の属人化が進んでいる」といった理由から、従業員が「休みづらい」と感じてしまうこともあるでしょう。
そこで、有効な対策のひとつが、「有給取得奨励日(推奨日)」の事前の設定・周知です。
例えば、土日と祝日にはさまれた平日や、比較的業務が落ち着いている時期を「有給取得推奨日」として企業があらかじめ指定しておきます。これを社内カレンダーや勤怠システム上で共有しておけば、従業員は有給を取得しやすくなるでしょう。また、部署内やチーム内での計画的なタスク調整もおこないやすくなり、業務への影響を最小限に抑えられる点も企業にとってのメリットです。
10-2. 役職者の率先取得と意識改革を進める
管理職などの役職者が積極的に有給休暇を取得し、そのうえで業務が円滑に進んでいる様子を示すことで、「有給を取ってもよい」「自分も取得しよう」という安心感が職場全体に広がるでしょう。結果として、休暇を取りやすい風土が醸成され、有給取得率の向上につながります。
また、労働基準法に基づく年次有給休暇のルールを従業員に正しく説明し、「年5日以上の取得義務」や「有効期限(時効)」といった制度の仕組みを理解してもらうことが重要です。計画的な取得・消化を促進するためにも、社内研修やセミナーを通じて、意識改革と制度の周知徹底を図りましょう。
10-3. 有給の取得状況を可視化する
有給休暇の取得状況をデータで把握し、グラフや表などで可視化すれば、取得率の低い部署や個人を早期に発見し、対策を講じることが可能です。勤怠管理システムを導入すれば、有給の付与日数と取得日数をリアルタイムで一元管理できます。
勤怠管理システムの自動アラート機能を使用し、有給未取得の従業員に自動で警告を出し、有給取得の促進も可能です。また、有給休暇の申請・承認プロセスもすべてシステム上で完結できるため、従業員・管理者双方の事務負担を軽減し、よりスムーズな運用が実現できるでしょう。
有給取得率の向上には、制度整備と職場風土の両輪の改善が不可欠です。
例えば「有給取得推奨日」の設定や「管理職の率先取得」を本当の意味で機能させるには、大前提として「誰かが休んでも業務が滞らない仕組みづくり」が不可欠です。業務の属人化を解消し、複数人で業務をカバーし合える多能工化やマニュアルの整備を並行して進める必要があります。
また、勤怠システムによる可視化やアラート機能は、法違反を防ぐ手段となります。ただし、アラートを機械的に出すだけで終わらせず、未取得者に対して「なぜ休めないのか(業務量が多すぎるのか、特定の業務を抱え込んでいるのか)」を個別にヒアリングし、根本的な業務分担を見直す「人によるフォロー」とセットで運用することが、さらに働きやすい職場風土の醸成につながります。
関連記事:労働基準法で義務化された有給休暇消化を従業員に促す3つの方法
10-4. 時間単位・半日単位の有給休暇取得を可能にする
1日単位での取得が難しいと感じる従業員でも、半日単位や時間単位であれば利用しやすくなります。子の送迎・通院・役所の手続きなど、数時間だけ抜けたい、というニーズに対応することで、有給休暇の活用機会が増えます。
このような柔軟な休暇制度の整備によって、従業員は業務とプライベートの両立が図りやすくなり、結果として企業全体の有休取得率の向上にも寄与するでしょう。
11. 従業員から寄せられる有給休暇のよくある3つの質問


企業の人事・労務担当者には、有給休暇に関するさまざまな問い合わせが寄せられます。ここでは特に多く寄せられる3つの質問と、それに対する企業としての正しい対応を解説します。
11-1. 退職時に残有給を消化させる義務はあるか
労働者が退職にあたって残存する有給休暇の消化を希望した場合、企業には申請された有給休暇をすべて取得させる法的な義務があります。
通常、企業には、有給の取得が事業の正常な運営を妨げる場合に取得日を変更できる「時季変更権」が認められています。
しかし、退職予定者が退職日までの期間で残有休の取得を申請した場合、退職日以降へ休暇を振り替えることは不可能です。
そのため、退職に伴う有給消化に対しては実質的に時季変更権を行使できず、企業は労働者の指定した通りに有給を取得させなければなりません。「業務の引き継ぎが終わっていない」「繁忙期である」といった理由での拒否も法的には認められません。
なお、引き継ぎなどでどうしても出勤が必要な場合の例外的な対応として、退職日までに消化しきれず消滅してしまう残有給に限り、労使間の個別の合意に基づき企業が買い取ることは法的に許容されています。ただし、就業規則などに規定がない限り、企業側に買い取りに応じる法的義務はありません。
11-2. 当日申請の有給休暇を企業は拒否できるか
有給休暇は、労働基準法上、労働者が「事前に」取得日を指定して取得するものです。そのため、企業は当日申請の有給休暇を拒否することが可能です。
有給休暇の申請に対し、企業には事業の正常な運営を妨げる場合に取得日を変更できる「時季変更権」が認められています。
しかし、始業直前などの当日申請の場合、使用者が時季変更権を検討・行使するための合理的時間が確保されないため、有効な時季指定として認められないケースが多いと解されています。ただし、一律に無効とは言い切れず、具体的事情に応じた判断が必要です。
就業規則の規定や社内運用として、急病時などの当日申請を企業の恩恵的な措置として事後的に有給へ振り替えること自体は違法ではありません。
11-3. 病欠や体調不良時に有給休暇を使ってもよいか
有給休暇は、労働基準法上、労働者がその利用目的を問わず自由に使用できる権利です。そのため、企業が「病欠時は一律で傷病欠勤として扱う」「有給休暇は旅行や私用に限る」などと、取得理由によって有給休暇の利用を制限・禁止することはできません。
労働者が事前に「病気療養のために有休を取得したい」と申請した場合、企業はこれを有給休暇として取り扱う必要があります。
ただし、有給休暇は原則として事前申請(時季指定)によって取得するものです。突発的な体調不良などで欠勤した事後に、従業員が「欠勤扱いにしないために有休に振り替えてほしい」と希望した場合、企業にそれを受け入れる法律上の義務はありません。しかし、就業規則などに基づき、企業の恩恵的措置として事後の振替を認めること自体は問題ありません。
一方、企業側から事後的に欠勤日を有給休暇に振り替える場合には、必ず従業員本人の同意、または本人からの事後の請求が必要です。従業員の同意なく、企業が一方的に欠勤日を有給消化として処理することは、労働者の時季指定権の侵害にあたり、労働基準法違反となるため注意しましょう。
12. 労働基準法を遵守し有給休暇を適切に管理しよう


企業は、労働基準法に基づき、有給休暇を適切に管理する重大な責任を負っています。原則として、雇入れから半年が経過し出勤率8割を満たす従業員に対しては、雇用形態を問わず規定の日数を付与しなければなりません。特に「年5日の確実な取得」や「管理簿の作成・保存」は企業の法的義務であり、怠れば罰則が科されるリスクがあります。
法違反を防ぎ、従業員の心身の健康を守るため、企業側は就業規則などの整備にとどまらず、勤怠システムによる可視化や管理職の率先取得など、休みやすい職場風土を自ら醸成することが求められます。企業として制度への正しい理解を深め、コンプライアンスを遵守した有給管理を徹底しましょう。



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