給与計算業務の流れ|月間と年間のスケジュールも紹介! | jinjerBlog

給与計算業務の流れ|月間と年間のスケジュールも紹介!

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給与計算をするときは、従業員それぞれに対象の諸手当や社会保険料などの控除を適用させる必要があります。複雑なようにみえますが、流れをおさえると給与計算は簡単に取り組むことができます。

ここでは、給与計算の基本的な流れを5つのステップで解説します。また、給与計算のスケジュールを月間と年間で分けて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

【給与計算業務のまとめはコチラ▶給与計算とは?計算方法や業務上のリスク、効率化について徹底解説

システム・Excel・アウトソーシング、どれがいいの?
給与計算の効率化方法を徹底比較!

給与計算は日々の勤怠管理でもれなく勤怠情報を収集した上で、一人一人計算していく必要があることに加え、ミスが許されない業務であるため、手間だと感じる方も多いでしょう。

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1. 給与計算の業務スケジュール

給与計算の担当者は、毎月おこなう従業員の「給与計算」だったり、年に一度おこなう「年末調整」だったりと、一年を通して、多くの業務処理を行います。

まずは給与計算の担当者がおこなう業務にはどういったものがあるのか、またその流れをみていきましょう。

1-1. 年間スケジュール

以下は給与計算の担当者が毎月の給与計算のほかに行う業務の年間スケジュールです。

給与計算の担当者が年間を通して行うことは、おもに賞与の計算や各種社会保険の手続き、所得税・住民税の通知などになっています。

給与計算の年間スケジュール表

1-2. 月間スケジュール

以下は給与計算の担当者がおこなう、月間の業務スケジュールです。今回は15日締めの企業を例に挙げてご紹介します。

給与計算の流れと月間スケジュール

上記のように、給与計算は年間でおこなう業務処理と、月間で毎月おこなう業務処理に分かれます。

次の章では、毎月おこなう給与計算の流れや詳細をご紹介していきます。

2. 給与計算の流れ

毎月おこなわれる給与計算では、大枠5つのステップに分けることができます。

①総支給額の計算
②社会保険料の算出と控除
③税金の控除額を算出
④労使協定による控除を計算
⑤支給額の算出

上記工程を1つずつ見ていきましょう。

2-1. ①総支給額の計算

はじめに、従業員の勤怠情報をもとに給与の総支給額を算出します。

総支給額を計算するときに必要な情報は、「基本給」、「各種手当の適用情報」そして欠勤や早退などの「欠勤控除」です。

●「基本給」…残業代や手当を除いた基本賃金のこと
●「各種手当」…通勤手当や時間外勤務手当などの基本給を補う給与のこと
●「欠勤控除」…給与計算の対象期間内に、欠勤や遅刻、早退があればその分を引いた賃金のこと

総支給額は、基本給に各種手当を加算し、そこから欠勤や早退、遅刻にともなう減給分を差し引いた金額になります。

給与計算の流れ①総支給額の計算方法

「基本給」は従業員の基本的な賃金のことですが、年齢や勤続年数、経験や能力に応じて各企業で定められている給与規定が異なるため、常に従業員情報を整理しておく必要があります。

「各種手当」は通勤手当や時間外勤務手当の他、住宅手当、家族手当なども含まれるため、転勤や転居、結婚などの情報更新があった従業員はこちらもその都度情報の更新をする必要があります。

2-2. ②保険料の算出と控除

次に、保険料の計算をします。

ここで扱う保険とは、「社会保険」と「雇用保険」のことです。3つ目の保険として労災保険もありますが、従業員の負担はないため給与計算のときは不要な項目です。

以下の計算方法でそれぞれ算出し、総支給額から控除していきます。

2-2-1. 社会保険料

健康保険、厚生年金保険、介護保険の総称で、基本的には企業と従業員が双方で負担します。

給与計算の流れ②社会保険料の計算式

「標準報酬月額」とは、毎年4~6月の給与報酬の総額を平均したものです。この標準報酬月額に、それぞれの保険料率を乗じると、その年の9月から翌年の8月までの社会保険料が決まります。

2-2-2. 雇用保険料

失業や雇用の継続が困難となった際に給付される制度です。条件によっては控除の対象にならないケースもあるため、注意が必要です。

給与計算の流れ③雇用保険料の計算式

負担割合は農林水産・清酒製造、建設業など、業種ごとに違うため、以下を参照ください。

【参照】雇用保険料率について|厚生労働省

上記の計算で従業員の負担分をそれぞれ算出し、以下に続く税金などと一緒にまとめて「総支給額」から控除します。

【社会保険料と給与計算について詳しくはコチラ▶給与計算で社会保険料を算出する方法を分かりやすく解説

2-3. ③税金の控除額を算出

上記でご紹介した保険料のほかに、源泉徴収する「住民税」と「所得税」の算出も必要なため、控除する税金の総額を計算しましょう。

従業員が自身で住民税を納める普通徴収を希望する場合には、給与からの天引きは不要です。

2-3-1. 住民税

住民税を給与から天引きする特別徴収を利用する場合は、毎年5~6月ごろに従業員が居住する自治体から住民税の決定通知書が送られてきます。

住民税を控除する際は、通知書の月額を控除に入れましょう。

【住民税の計算について知りたい方はコチラ▶給与計算における住民税とは|住民税の計算・納付・注意点について解説

2-3-2. 所得税

所得税は、給与の「課税対象額」を使って算出します。課税対象額とは、①で算出した「総支給額」から「非課税対象の諸手当」と、③で算出した「雇用保険・社会保険」を差し引いた金額です。

所得税の課税対象額

ここで出た「課税対象額」を、「源泉徴収税額表」に当てはめると所得税額を確認することができます。

【参照】令和3年分源泉徴収税額表|国税庁

なお、確認する際は従業員の扶養人数が必要のため、前もって「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」にて各従業員の不要人数を確認しておきましょう。

【所得税の計算について知りたい方はコチラ▶所得税とは?|源泉所得税の計算方法や税額表の見方を解説

2-4. ④労使協定による控除を計算

労働協定で定められている控除額を計算します。労働協定による控除には、労働組合費や社宅などの福利厚生施設の利用費、財形貯蓄などが含まれます。

一般的には就業規則などであらかじめ規定されているケースが多いため、算出する際はそちらを確認しましょう。

2-5. ⑤支給額の算出

総支給額や各種控除額を算出したら、最終的な支給額を計算しましょう。支給額は、①総支給額から、その後計算した②~④の合計金額を差し引いたものです。

給与計算の流れ④差引支給額の計算式

算出した数字に端数がない場合は、そのまま支給額を決定します。

3.給与計算するときの注意点

POINT

給与計算をミスなくおこなうために、給与担当者は「労働基準法」や「所得税法」、「企業の就業規則」など、多くの労務知識が必要となります。

また労務知識を身につけるだけでは防げない労務リスクもあり、住民税や保険料の見直しが6月にあり、常に最新の情報にアップグレードし続けなければいけないなど、非常に責任ある仕事になります。

本章では、給与計算をする際に気を付けることを4点に絞って紹介します。

3-1.賃金支払い5原則を守る

労働基準法第24条に規定されている「賃金支払いの5原則」は以下の通りです。

【賃金支払いの5原則】
・通貨支払いの原則
・直接払いの原則
・全額払いの原則
・毎月1回以上の原則
・一定期日払いの原則

賃金支払いの5原則は不当な搾取や賃金の未払いから労働者を守り、その生活を安定させるための取り決めです。これらの原則により、日本では現金以外(貴金属や商品券など)で賃金を支給することや、従業員の代理人に賃金を支払うことなどが禁止されています。

5原則は労働基準法に定められた法令であり、経営者はこれらを遵守した上で従業員への賃金支給を行わなければなりません。

3-2.最新の最低賃金ルールに都度更新する

給与は、原則として地域別に設定された最低賃金額以上にしなければならないと規定されています。この法律は、正社員だけでなくパートやアルバイトも含めたすべての従業員に適用される仕組みになっています。

最低賃金は、毎年秋に改訂されていますので、もし最低賃金ギリギリの給与設定にしている場合は、毎年賃金額を見直す必要があります。

3-3.残業代を正しく払う

1日8時間・週40時間の法定労働時間を超えた残業を「時間外労働」といいます。そして、時間外労働に対しては、法定の割増賃金を支払わなければなりません。

また、深夜帯(22時~翌5時)に労働する場合には、深夜手当として割増賃金を上乗せする必要があり、1カ月60時間を超える時間外労働に対しては、使用者は50%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。

【残業と割増賃金の関係を知りたい方はコチラ▶残業による割増率の考え方と残業代の計算方法をわかりやすく解説

3-4.6月に住民税・社会保険料をチェック

住民税は、前年1月から12月までの所得に応じて決まる所得割と、所得の有無にかかわらず一律に負担する均等割などによって計算され、当年6月から翌年5月までの間に納付することになっています。

上記の通り所得に応じて住民税の価格が決まるため、6月に手取りの金額が少なく感じる方や多く感じる方が出ると思います。そのため従業員からの問い合わせや相談が増えると思いますので、いつでもこたえられるようにしておきましょう。

また、社会保険料は4月~6月の給与の支給額によって変動します。6月末に社会保険料が確定しますので、前年度と比べて高くなったか安くなったか確認するようにしてください。

また注意が必要なのは、納付開始のタイミングが異なる点です。住民税は6月から、社会保険料は9月から新しい金額が適用になるので、該当する月は特に気を付けながら給与計算を行いましょう。

手作業やエクセルで給与計算を行っている場合、都度確認が必要になるため、工数がかかってしまいます。経営者の方やひとり人事の方などが給与計算も業務に入れてしまうと、本来やるべきコア業務に向き合うことができなくなってしまいます。このような問題を抱えた際に、給与計算システムを導入するか検討される方が多くなっています。

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4. 業務フローを理解して正しい給与計算を

ここまで、毎月給与担当がおこなう、給与計算の基本的な流れをご紹介しました。

給与計算はやることが多く、また内容も複雑なため、給与担当の方は大変な思いをされているでしょう。なかでも年末調整が控える11月から12月にかけての繁忙期は、比べ物にならないほど忙しいですよね。

しかし給与計算の仕事は、残業代や勤怠の漏れが発生すると労務的リスクや、扶養人数などの個人情報を取り扱うため情報漏えいのリスク、また所得税などに計算ミスが合った場合は税務リスクなど、様々なリスクをはらんでいます。

毎月おこなう給与計算でも今一度手順を確認し、正しい給与計算をしましょう。

給与計算をエクセルで効率化する方法を解説した記事はこちら
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給与計算の効率化方法を徹底比較!

給与計算は日々の勤怠管理でもれなく勤怠情報を収集した上で、一人一人計算していく必要があることに加え、ミスが許されない業務であるため、手間だと感じる方も多いでしょう。

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