給与計算の流れ|おさえるべき5つのステップを紹介 | jinjerBlog

給与計算の流れ|おさえるべき5つのステップを紹介

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: shutterstock_753613000.jpg

給与計算をするときは、従業員それぞれに対象の諸手当や社会保険料などの控除を適用させる必要があります。複雑なようにみえますが、流れをおさえると給与計算は簡単に取り組むことができます。

ここでは、給与計算の基本的な流れを5つのステップで紹介します。

1. 給与計算のスケジュール

給与計算の担当者は、毎月おこなう従業員の「給与計算」だったり、年に一度おこなう「年末調整」だったりと、一年を通して、多くの業務処理を行います。

まずは給与計算の担当者がおこなう業務にはどういったものがあるのか、またその流れをみていきましょう。

1-1. 年間スケジュール

以下は給与計算の担当者がおこなう年間の業務スケジュールです。毎月の給与計算のほかに、各報告書の提出や、従業員の給与にまつわる情報整備などもおこないます。

1-2. 月間スケジュール

以下は給与計算の担当者がおこなう、月間の業務スケジュールです。今回は15日締めの企業を例に挙げてご紹介します。

上記のように、給与計算は年間でおこなう業務処理と、月間で毎月おこなう業務処理に分かれます。

次の章では、毎月おこなう給与計算の流れや詳細をご紹介していきます。

2. 給与計算の流れ

毎月おこなわれる給与計算では、大枠5つのステップに分けることができます。

①総支給額の計算
②保険料の算出と控除
③税金の控除額を算出
④労使協定による控除を計算
⑤支給額の算出

上記工程を1つずつ見ていきましょう。

2-1. ①総支給額の計算

はじめに、従業員情報をもとに給与の総支給額を算出します。

総支給額を計算するときに必要な情報は、「基本給」、「各種手当の適用情報」そして欠勤や早退などの「欠勤控除」です。

●「基本給」…残業代や手当を除いた基本賃金のこと
●「各種手当」…通勤手当や時間外勤務手当などの基本給を補う給与のこと
●「欠勤控除」…給与計算の対象期間内に、欠勤や遅刻、早退があればその分を引いた賃金のこと

総支給額は、基本給に各種手当を加算し、そこから欠勤や早退、遅刻にともなう減給分を差し引いた金額になります。

「基本給」は従業員の基本的な賃金のことですが、年齢や勤続年数、経験や能力に応じて各企業で定められている給与規定が異なるため、常に従業員情報を整理しておく必要があります。

「各種手当」は通勤手当や時間外勤務手当の他、住宅手当、家族手当なども含まれるため、転勤や転居、結婚などの情報更新があった従業員はこちらもその都度情報の更新をする必要があります。

2-2. ②保険料の算出と控除

次に、保険料の計算をします。

ここで扱う保険とは、「社会保険」と「雇用保険」のことです。3つ目の保険として労災保険もありますが、従業員の負担はないため給与計算のときは不要な項目です。

以下の計算方法でそれぞれ算出し、総支給額から控除していきます。

2-2-1. 社会保険料

健康保険、厚生年金保険、介護保険の総称。基本的には企業と従業員が双方で負担します。

「標準報酬月額」とは、毎年4~6月の給与報酬の総額を平均したものです。これをもとに、その年の9月から翌年の8月までの社会保険料が決まります。

2-2-2. 雇用保険料

失業や雇用の継続が困難となった際に給付される制度です。条件によっては控除の対象にならないケースもあるため、注意が必要です。

負担割合は農林水産・清酒製造、建設業など、業種ごとに違うため、以下を参照ください。

【参照】令和2年度の雇用保険料率について

上記の計算で従業員の負担分をそれぞれ算出し、以下に続く税金などと一緒にまとめて「総支給額」から控除します。

2-3. ③税金の控除額を算出

上記でご紹介した保険料のほかに、源泉徴収する「住民税」と「所得税」の算出も必要なため、控除する税金の総額を計算しましょう。

従業員が住民税の普通徴収を希望する場合には、給与からの天引きは不要です。

2-3-1. 住民税

住民税を給与から天引きする特別徴収を利用する場合は、毎年5~6月ごろに従業員が居住する自治体から住民税の決定通知書が送られてきます。

住民税を控除する際は、通知書の月額を控除に入れましょう。

2-3-2. 所得税

所得税は、給与の「課税対象額」を使って算出します。課税対象額とは、①で算出した「総支給額」から「非課税対象の諸手当」と、③で算出した「雇用保険/社会保険」を差し引いた金額です。

ここで出た「課税対象額」を、「源泉徴収税額表」に当てはめると所得税額を確認することができます。

【参照】源泉徴収税額表

なお、確認する際は従業員の扶養人数が必要のため、前もって「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」にて各従業員の不要人数を確認しておきましょう。

2-4. ④労使協定による控除を計算

労働協定で定められている控除額を計算します。労働協定による控除には、労働組合費や社宅などの福利厚生施設の利用費、財形貯蓄などが含まれます。

一般的には就業規則などであらかじめ規定されているケースが多いため、算出する際はそちらを確認しましょう。

2-5. ⑤支給額の算出

総支給額や各種控除額を算出したら、最終的な支給額を計算しましょう。支給額は、①総支給額から、その後計算した②~④の合計金額を差し引いたものです。

算出した数字に端数がない場合は、そのまま支給額を決定します。

3. 流れを理解して正しい給与計算を

ここまで、毎月給与担当がおこなう、給与計算の基本的な流れをご紹介しました。

給与計算はやることが多く、また内容も複雑なため、給与担当の方は大変な思いをされているのではないでしょうか。

しかし、残業代や勤怠の漏れが発生すると労務的リスクや、扶養人数などの個人情報を取り扱うため情報漏えいのリスク、また所得税などに計算ミスが合った場合は税務リスクなど、様々なリスクをはらんでいます。

毎月おこなう給与計算でも今一度手順を確認し、正しい給与計算をしましょう。