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賃金台帳の書き方や注意点・おすすめの書式を紹介

ノートに記入する様子

賃金台帳とは、従業員に支払う給与を計算するために必要となる項目や賃金の額などを記録する帳簿のことです。従業員を1人でも雇い入れている企業および個人事業主は、事業所ごとに賃金台帳を備え付けることが義務づけられています。

この記事では、賃金台帳の書き方と書式を紹介します。正しい書き方や注意点を押さえて、労働基準法を遵守した帳簿を作成しましょう。

▼賃金台帳とは?という方はまずはこちら
賃金台帳とは?基本的な作成方法と知っておきたい法的ルール

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法定三帳簿とは、「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の3種類の帳簿のことです。

いずれも、雇用形態に限らず、従業員を雇用する際には必要となるうえ、労働基準法で保存期間や記載事項などが決められているため、適切に調製しなければなりません。

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1.賃金台帳の書き方

賃金台帳への記入
賃金台帳には、労働基準法施行規則の第54条で定められた法定項目が存在しており、事業主はそれを満たした帳簿の作成を行わなくてはいけません。賃金台帳を作成しても法定項目が抜けている場合は、労働基準監督署から是正監督書が交付されるほか、悪質な場合は30万円以下の罰金が科されてしまう可能性があるため注意しましょう。

賃金台帳に記載が必要な項目は、以下のとおりです。[注1]

1. 氏名
2. 性別
3. 賃金計算期間
4. 労働日数
5. 労働時間数
6. 時間外・休日・深夜労働時間数
7. 基本給や手当の種類およびその額
8. 控除内容とその額

上記の法定項目を踏まえ、まずは労働基準法の要件を満たせる賃金台帳の書き方について説明します。

関連記事:賃金台帳に必要な記載事項とは?それぞれの意味を詳しく解説

[注1]労働基準法施行規則|e-GOV

1-1.氏名・性別

賃金台帳の対象となる人物を特定するために、氏名と性別を明記しておきましょう。企業の中には、管理のための労働者番号を振っているところもあります。

1-2.賃金計算期間

賃金計算期間とは、給与の計算対象となる期間のことです。「2021年1月10日~2021年10月30日」などと記載します。期間を記載しておくことで、支払った給料が何ヶ月分のものかを確認できるようになります。

期間についての記載は雇用形態にかかわらず必要ですが、1か月未満の日雇い労働者に関しては記載する必要はありません。

1-3.労働日数・労働時間数

賃金計算期間中に労働した日数や労働時間は、給与計算に欠かせない情報です。そのため、賃金台帳にしっかりと記載しておきましょう。記載ミスがないよう、タイムカードを見ながら正確に記入するようにしてください。

有給休暇や特別休暇がある場合は、労働したものとみなします。休暇の日数や時間を該当欄に記入のうえ、有給休暇や特別休暇であるとわかるようにしておきましょう。

また、欠勤した分の賃金を差し引く欠勤控除がある場合は、欠勤があった月の「総支給額合計額」より欠勤控除を差し引く必要があります。欠勤控除は非課税となるため、控除額を差し引いた額を「課税合計額」として計算してください。そして、控除項目の欄に「欠勤控除 ▲18,000円」などと記載しておきます。

関連記事:労働時間とは?法律上の定義や上限、必要な休憩時間数についても解説

1-4.時間外・深夜・休日労働時間数

従業員に時間外労働、深夜労働、休日労働をさせた場合は、割増賃金が発生します。それぞれで割増率が異なるため、個別に把握して記録に残しておきましょう。

ただし管理監督者や管理職の場合、時間外手当や休日手当は不要であるため記載も不要です。深夜手当のみは支払う必要があるため、記録に残しておいてください。

関連記事:時間外労働の定義とは?知っておきたい4つのルール
関連記事:所定休日と法定休日の違いや運用ルールを分かりやすく解説

1-5.基本給や手当の種類およびその額

賃金台帳には、給与の総額ではなく基本給と各手当を分けて記載しておかなければいけません。基本給や「時給×労働時間」で算出した割増率のない額と、通勤手当や扶養手当などを別で記録に残しておきます。

なお、通貨以外で支払われる給与がある場合は、その評価額についても記載する必要があります。

1-6.控除内容とその額

最後に、健康保険料や雇用保険料などといった、給与から控除される項目について、その内容と金額を記載します。企業が独自で控除している親睦会費や旅行積立金などがある場合は、それについても書いておいてください。

報奨金や社宅家賃などといった課税対象費用を現金で負担した場合も、しっかりと記載しておきます。ただし、社宅費は半額以上を企業が負担すると課税対象となるため、記載時は注意しましょう。

2.賃金台帳の書き方で注意すること

注意
賃金台帳を書くときは、3つの注意点を押さえておく必要があります。ここでは、賃金台帳の書き方で注意することを解説します。

2-1.書式や作成方法に決まりはない

賃金台帳には記載が必須の法定項目がありますが、その要件さえ満たしていれば書式や作成方法に決まりはありません。企業が管理しやすい方法で作成が可能なので、ぜひ自社に合った作り方を見つけてみてください。

書式は自分で作成してもいいですし、インターネットでダウンロードできるものを使っても問題ありません。ExcelやWord、PDFや会計ソフト、紙媒体など、どのような方法で作成・保管しても大丈夫です。

また、従業員数が多くて自社で作成することが難しい場合は、社労士に依頼して作成してもらうことも可能です。従業員の人数によって異なりますが、1か月あたり3~5万円で作成してもらえます。コストは掛かりますが、人的・時間的コストを大幅に削減することができます。

2-2.書いた内容を修正するときは翌月に調整する

記載と処理が終わった賃金台帳を修正したい場合は、翌月の給与で調整を行うことが一般的です。給与を調整したことがわかるよう、誤って処理した給与の金額や修正後の控除額を明記しておくようにしましょう。

給与計算のミスは企業の信頼失墜につながるため、原因をしっかりと究明し、従業員に対して丁寧に説明してから控除を行うようにしてください。

2-3.最後に書いた日から5年間保存する

賃金台帳は作成して終わりではなく、一定期間保存しておくことが義務づけられています。労働基準法の第109条によると、作成した賃金台帳は最後に書き入れた日から起算して5年間保存することが求められているため、誤って処分しないように注意しましょう。

法定項目を満たしていなかったり台帳の保存を怠ったりした場合は労働基準法違反となり、是正勧告や罰金の対象となります。必ず、適切に賃金台帳を作成・管理しましょう。

関連記事:賃金台帳の保存期間や違反した際の罰則・保存方法を解説

3.賃金台帳のおすすめの書式

書類を記入している様子
賃金台帳には、決められた書式がないと説明しました。そのため、企業の中には「どのようなフォーマットに書けばいいかわからない」「自分でフォーマットを作成できない」と頭を抱えているところもあるかもしれません。

そこで、最後に賃金台帳のおすすめ書式を3つ紹介します。すべて法定項目を満たしている書式なので、使いやすいものを選んでみてください。

3-1.厚生労働省「賃金台帳テンプレート」

厚生労働省のホームページでは、賃金台帳のテンプレートが配布されています。「常時労働者」と「日々雇い入れられる者」のそれぞれに対応したテンプレートが、PDF形式でダウンロード可能です。

シンプルな書式ですが、厚生労働省が交付しているものなので安心して使用できるでしょう。

参考:主要様式ダウンロードコーナー|厚生労働省

3-2.BizFILES「賃金台帳01(個人別)」

ビジネス書式テンプレートを配布しているBizFILESからは、Excelファイル形式のテンプレートがダウンロードできます。一人ひとりの台帳が作成でき、1年分の給与と2回分の賞与が1枚の書式で確認できます。

数式が入っているので、数字を入れると合計金額が自動計算される点が嬉しいポイントです。

参考:賃金台帳01(個人別)|BizFILES

3-3.総務の森「賃金台帳」

文房具やオフィス家具のコクヨが運営する総務コミュニティサイトである総務の森からも、Excelのテンプレートが配布されています。データを入力していくと自動計算してくれるので、手間を抑えて賃金台帳を作成したいときに便利です。

シート別に用語や使い方が解説されていて、初心者でも使いやすく仕上がっています。

参考:賃金台帳|総務の森

4.賃金台帳の書き方を押さえて適切に給与を管理しよう

笑顔で働く女性
従業員へ支払った給与を管理する賃金台帳は、1人でもスタッフを雇い入れている企業であれば必ず備え付けておかなければいけない帳簿です。書式についての規定はありませんが、記載しておくべきことが法定項目として定められているため、正しい書き方をしっかりと押さえておきましょう。

賃金台帳を作成するときは、無料配布されているテンプレートをダウンロードして活用すると便利です。ぜひ今回紹介したテンプレートを参考に、自社にとって使いやすいものを見つけてみてください。

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