雇用保険被保険者離職証明書の書き方・記入例や添付書類の注意点を解説! - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

雇用保険被保険者離職証明書の書き方・記入例や添付書類の注意点を解説! - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

雇用保険被保険者離職証明書の書き方・記入例や添付書類の注意点を解説! - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

雇用保険被保険者離職証明書の書き方・記入例や添付書類の注意点を解説!

記載する様子

雇用保険被保険者離職証明書は、離職理由や賃金支払状況など、記載項目が多く、作成時に迷いやすい書類です。記入内容に誤りがあったり提出が遅れたりすると、離職票の発行が遅れ、退職者の失業給付の手続きに影響する可能性があります。

本記事では、雇用保険被保険者離職証明書の書き方について、記入例を交えながらわかりやすく解説します。あわせて、提出時に必要な添付書類や期限、作成時に間違えやすいポイントも紹介します。

関連記事:離職証明書とは?必要なケースや記載事項をわかりやすく解説

【完全版】社会保険手続きの教科書 入社から退職まで、これ一冊で。

従業員の入退社、多様な雇用形態、そして相次ぐ法改正。社会保険手続きは年々複雑になり、担当者の負担は増すばかりです。
「これで合っているだろうか?」と不安になる瞬間もあるのではないでしょうか。
とくに、加入条件の適用拡大は2027年以降も段階的に実施されます。

◆この資料でわかること

  • 最新の法改正に対応した、社会保険手続きのポイント
  • 従業員の入退社時に必要な手続きと書類の一覧
  • 複雑な加入条件をわかりやすく整理した解説
  • 年金制度改正法成立によって、社会保険の適用条件はどう変わる?

この一冊で、担当者が押さえておくべき最新情報を網羅的に確認できます。煩雑な業務の効率化にぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

1. 雇用保険被保険者離職証明書とは

仕事の勉強をする女性

雇用保険被保険者離職証明書とは、従業員が退職した際に失業給付の申請をおこなうため、離職票を発行する基礎となる書類です。この離職証明書は3枚綴りの複写式で、1枚目は事業主控え、2枚目はハローワーク提出用、3枚目は退職者に渡す離職票となっています。

したがって、この書類をウェブサイトからダウンロードすることはできず、ハローワークの窓口で受け取り記入・提出するか、電子申請(e-Gov)を利用して提出する必要があります。また、離職証明書の提出が必要な場合と不要な場合があり、具体的な状況によって対応が異なるので、適切な手続きと記入方法を把握することが重要です。

1-1. 作成が必要なケース

雇用保険被保険者離職証明書は、従業員が退職した際に雇用保険の失業給付を受けるために必要な書類です。この証明書が必要な具体的なケースについて説明します。

①退職者が離職票の交付を請求した場合(原則)

退職者が失業給付を希望する場合、会社は退職日の翌々日(資格喪失日の翌日)から10日以内に、事業所を管轄するハローワークに雇用保険被保険者資格喪失届に雇用保険被保険者離職証明書を添付して提出する必要があります。提出時には退職者の出勤簿、労働者名簿、賃金台帳など、退職日以前の勤務状況や賃金支払状況を証明する書類も添付することが求められます。

②退職時の年齢が59歳以上の場合

雇用保険法施行規則に従い、離職日時点において59歳以上の退職者には、失業給付や高年齢雇用継続給付の手続きを円滑に進めるため、離職証明書の提出が義務付けられています。離職票の交付希望の有無に関係なく、離職証明書の添付が求められるので注意しましょう。

また、この年齢層の従業員が退職する際には、雇用保険被保険者六十歳到達時賃金証明書など60歳時点の賃金を証明する書類も必要となるため、再就職後の手続きに備え、離職証明書の提出が欠かせません。会社側は退職者の賃金状況を正確に把握し、正しく必要書類を準備しましょう。

1-2. 作成が不要なケース

退職日に雇用保険の被保険者でない場合、雇用保険被保険者離職証明書の作成は不要です。また、退職者が離職票の交付を希望しない場合(59歳以上の被保険者を除く)も、原則として離職証明書を提出する必要はありません。

転職先が決まっているなどの理由で離職票を必要としない場合は、資格喪失届のみを提出します。そのため、退職手続きの際には、退職者本人に離職票の交付を希望するかどうかを確認しておくことが重要です。

なお、従業員が死亡した場合も離職証明書の提出は不要です。ただし、離職証明書の作成が不要なケースに該当する場合でも、雇用保険の資格を喪失させるため、雇用保険被保険者資格喪失届の提出は必須なので、期限内に手続きを完了させましょう。

1-3. 手続きをしなかった場合は法令違反となる場合もある

事業主には、雇用保険被保険者資格喪失届および離職証明書を作成・提出し、従業員の雇用保険資格喪失に関する手続きを適正におこなう義務があります

届出を怠ったり、虚偽の内容で届出をおこなったりした場合には、行政指導や是正指導の対象となる可能性があります。また、悪質なケースでは、雇用保険法に基づき6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の罰則が適用されるおそれもあります。

さらに、資格喪失手続きの遅れや不備は、退職者の失業給付の受給手続きに影響を及ぼし、労使間のトラブルにつながる可能性があります。そのため、離職証明書の作成方法や提出期限を正しく理解し、適切な手続きをおこなうことが重要です。

関連記事:【記入例あり】雇用保険被保険者資格喪失届の書き方や添付書類とは?

2. 雇用保険被保険者離職証明書の書き方・記入例

雇用保険被保険者離職証明書

引用:雇用保険被保険者離職証明書(安定所提出用)|北海道労働局

雇用保険被保険者離職証明書に記載する内容には、次の16項目があります。ここでは、記載すべき内容と書き方・記入例について具体的に解説します。

2-1. 被保険者番号

雇用保険被保険者番号は、退職者の雇用保険被保険者証に11桁で記載されているのでそのまま転記します。ただし、1981年7月6日より前に雇用保険に加入した場合には、16桁の番号となっているため、最後の10桁の番号のみを記載し、11桁目は空欄にしておきます。

関連記事:雇用保険被保険者証とは?いつ必要になるかや再発行できるかどうかも解説!

2-2. 事業所番号

雇用保険の事業所番号には、雇用保険適用事業所設置届事業主控などに記載されている自社の事業所番号を記載します。

2-3. 離職者氏名/離職年月日

離職者氏名には、退職する従業員の名前を記載します。

また、離職年月日には、退職した年月日を記入します。この日付は、雇用保険被保険者資格喪失届に記載する「離職年月日」と同じです。

なお、雇用保険上の「資格喪失年月日」は退職日の翌日となるので、「離職年月日」と混同しないよう注意しましょう。

2-4. 事業所名・所在地・電話番号/離職者の住所または居所

事業所の名称と所在地・電話番号、また事業主の住所と氏名を記載します。離職者の住所または居所には、離職日時点の退職者の住所と電話番号を記入します。

複写式の書類であるので、ゴム印を使用する場合は、すべての用紙に内容が鮮明に転写されているかを必ず確認しましょう。

2-5. 離職理由

離職理由は、具体的な退職理由に基づいて正確に記載することが重要です。まず、雇用保険被保険者離職証明書には19種類の離職理由が記載されています。該当するものを選び、○を記入してください。続いて、具体的事情記載欄には、事業縮小による解雇など、詳細な退職理由を記載します。

離職理由によって失業給付の条件が異なります。例えば、会社都合の場合、待期期間(7日間)を経て給付が受けられるのに対し、自己都合の退職では原則として待期期間(7日間)に加えて1ヵ月間(5年間に3回目以上の場合は3ヵ月間)の給付制限があります。

2-6. 被保険者期間算定対象期間

被保険者期間算定対象期間の左側の月日欄には、離職日の翌日を基準日としてその日付と同じ日になるよう、前の月へ1ヵ月ずつ遡った日を記入します。

例えば、離職日の翌日が1月1日なら、12月1日、11月1日というように遡って記入していきましょう。同様に右側の月日欄には、離職日を基準としてその日付と同じ日付になるよう、同様に1ヵ月ずつ遡って記入していきます。

離職日や離職日の翌日が月末で、それに応答する日付がない月がある場合は、その月の末日または末日の前日を記入します。例えば、離職日が12月31日のとき、前月の11月には31日応答する日付がないため、11月30日と記入します。

これを離職日から2年間遡って記入しますが、「賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月」が12ヵ月以上ある場合(特定受給資格者・特定理由離職者・65歳以上の離職者は、離職日から遡り1年間に6ヵ月以上)は、それ以前の期間を省略することが可能です。

11日以上の完全月が12ヵ月に満たない場合は、特例として「賃金支払の基礎となる労働時間が80時間ある完全月」を算入させることができます。この場合、備考欄に労働時間数の記入が必要です。

参考:離職証明書の書き方~初めての方向け~|ハローワーク

2-7. 被保険者期間算定対象期間における賃金支払基礎日数

被保険者期間算定対象期間における賃金支払基礎日数は被保険者期間算定対象期間をもとに、賃金の支払いをおこなった日数を記載します。

完全月給制の従業員は1ヵ月の全日数を記入し、日給月給制の従業員は1日あたりの賃金額の算出方法をもとに1ヵ月で何日分になるかを計算し、そこから控除対象となる欠勤日数を引いた日数を記入します。

時給制もしくは日給制の従業員は、実働日数で記載します。

関連記事:賃金支払基礎日数とは?数え方は?有給・欠勤などの扱い、11日ルールを解説

2-8. 賃金支払対象期間・賃金支払対象期間における基礎日数

賃金支払対象期間は賃金締切日から1ヵ月ずつ遡り、期間を記載します。記載できる期間は原則として最大2年間ですが、基礎日数が11日以上ある月が6ヵ月以上確認できる場合は、それ以前の期間の記載を省略できます。

賃金支払対象期間における基礎日数は賃金支払対象期間に対して、実際に賃金支払いの基礎となる日数を記入します。この日数には、有給休暇の取得日や休業手当の対象日も含めます。

なお、月給制や日給制、時給制の基礎日数の考え方は、先に解説した賃金支払基礎日数の考え方と同じです。

2-9. 賃金額

賃金額は月ごとに支払われる賃金額を記載します。月給制の場合はA欄に、日給制もしくは時給制の場合はB欄に記入します。記載しない欄には斜線を引きましょう。

ここでいう賃金とは、雇用保険上「労働の対償として事業主から労働者に支払われるすべてのもの」をいいます。基本給だけでなく、各種手当も原則として賃金に含まれます。

一方で、結婚祝金や災害見舞金などの恩恵的給付や、出張旅費など実費弁償として支給されるものは、雇用保険上の賃金には含まれないので注意してください。

参考:第6章 賃金について|厚生労働省

2-10. 備考/賃金に関する特記事項

備考には、未払い賃金の有無などについて記載します。

賃金に関する特記事項は、毎月の賃金以外に発生した賃金が3ヵ月の期間ごとにある場合に記入します。記載内容は、賃金の支払日・名称・支給額となります。

3. 雇用保険被保険者離職証明書の記入時に注意すべきケース

ビックリマーク

ここでは、雇用保険被保険者離職証明書を記入する際に注意すべきポイントを取り上げて紹介します。具体的な発生ケースごとに紹介しているので、該当するケースがないか注意しながら確認しましょう。

3-1. 1枚では足りず離職証明書に記載しきれない場合

離職証明書に賃金支払状況等を記載する際、退職日から遡る2年間のうち、賃金支払基礎日数11日以上の月を12ヵ月分記入しなければなりませんが、証明書の様式には13行しかありません。そのため、記入欄が不足することも考えられます。

この場合、もう1枚の書類を続紙として用意し、表題右の空きスペースに続紙と書き入れます。そして、被保険者番号、事業所番号、離職者氏名、離職年月日、事業主の住所、氏名を記載したうえで、賃金支払状況等の続きを記入します。

電子申請に用いる「e-Gov(イーガブ)」では、画面をスクロールすると続紙と表示された用紙が準備されているので、そこに記入しましょう。特に記入することがない場合は白紙のままで問題ありません。

3-2. 「短期雇用特例被保険者」に該当する場合

「短期雇用特例被保険者」とは、季節的に雇用される労働者のうち、4ヵ月以内の期間を定めて雇用される者ではなく、かつ1週間の所定労働時間が30時間以上である者を指します。

雇用保険被保険者離職証明書を作成する際は、短期雇用特例被保険者に係る被保険者期間算定対象期間を、離職日を含む期間から遡って記載する必要があります。

また、短期雇用特例被保険者として雇用されていた者であっても、雇用実態や継続雇用期間などによっては、一般被保険者または高年齢被保険者として取り扱われる場合があります。そのため、被保険者区分については雇用保険制度上の要件を確認したうえで適切に判断することが重要です。

3-3. 「高年齢被保険者」に該当する場合

高年齢被保険者とは、65歳以上で雇用保険の被保険者となっている労働者をいいます。高年齢被保険者に該当する場合は、一般被保険者とは異なる取扱いとなるため、離職証明書の書き方にも注意が必要です。

この場合、高年齢求職者給付金の受給資格を満たすために必要な「離職前1年間で通算6ヵ月以上」の被保険者期間が確認できるよう、退職前の期間を正確に1ヵ月ずつ遡って記載することが大切です。

3-4. 賃金支払基礎日数が月11日未満の場合

賃金支払基礎日数が月11日未満の場合、原則として、その月は計算に含めません。

しかし、賃金支払基礎日数が11日に満たない月でも、労働時間が80時間以上あるか確認することが重要です。具体例を挙げると、その月の労働日数(賃金支払基礎日数)が10日で、1日の労働時間が8時間の場合、労働時間は「10日×8時間=80時間」となります。

この場合、たとえ賃金支払基礎日数が11日未満でも、被保険者期間は1ヵ月として計算されます。計算方法に誤りがあると、被保険者の雇用保険受給資格に影響を与える可能性があるため、正確な期間を計算できる体制を整備しておきましょう。

4. 雇用保険被保険者離職証明書の作成時に迷いやすいケース

木のテーブルで書類を書く男性

雇用保険被保険者離職証明書を作成する際は、通常の退職であれば比較的スムーズに記載できますが、賃金体系の変更や休業、時短勤務など特殊な事情がある場合は、賃金支払基礎日数や賃金額の算定方法に迷うことがあります。

ここでは、実務担当者が特に判断に悩みやすいケースについて解説します。

参考:離職証明書の書き方|【ハローワーク豊橋公式YouTubeチャンネル】

4-1. 月給制から日給制へ賃金形態が変更された場合

在職中に賃金体系が月給制から日給制へ変更された場合は、離職証明書の「賃金額」を賃金の性質に応じて区分して記載します。月給制が採用されていた月については、通常と変わらずA欄に記入します。

一方、日給制へ移行した後は、通勤手当や家族手当など月単位で定額支給される手当はA欄に記載し、日給額や時間外手当など変動して支給される賃金はB欄に記載します。そのうえで、A欄とB欄の合計額を「計」欄へ記入します。

なお、賃金体系が変更された月については、備考欄に「○年○月○日より月給制から日給制へ変更」など、変更内容がわかるように記載します。賃金体系の変更は賃金支払基礎日数などの記載にも影響する可能性があるので、各項目の内容を十分確認したうえで記入することが重要です。

4-2. 退職者に休業手当を支給した場合

賃金支払対象期間中に退職者へ休業手当を支給した場合は、備考欄への記載が必要です。備考欄には「休業○日、休業手当○○円」のように、休業日数と支給額を記載します。

なお、賃金支払対象期間の全期間が休業であった場合は「全休業」と記載します。また、賃金支払基礎日数には、原則として休業日数を含めて記載します。

さらに、1日のうち一部のみ休業した場合は、休業手当の支給状況によっては休業日数として取り扱わないことがあります。月給制の従業員について、休業期間中に所定休日のみが含まれ、その期間に勤務日がない場合は、備考欄に所定休日の日数を記載する必要があります。

4-3. 傷病により賃金の支払いがない期間がある場合

私傷病による長期欠勤などで賃金の支払いがなかった期間がある場合は、原則として、その期間を含めて賃金支払状況を記載します。

また、傷病等により30日以上継続して賃金の支払いがなかった期間がある場合には、その期間を考慮して記載対象期間を遡ることができる取り扱いがあり、結果として離職日から最長4年間の範囲で記載するケースがあります。

また、賃金の支払いがなかった期間については、記載を省略する方法もあります。ただし、その場合でも、離職日直前の期間と、賃金支払いがなくなった最初の日を含む期間については必ず記載しなければなりません。

さらに、省略する場合は、賃金支払いがなかった期間、その日数、原因となった傷病名を記載する必要があります。加えて、省略の根拠となる事実を証明するため、医師の診断書の写しなどの添付が求められます。

必要な確認書類はハローワークによって取り扱いが異なる場合もあるので事前に確認しておくと安心です。

4-4. 育児・介護などを理由に時短勤務をしていた場合

雇用保険被保険者離職証明書では、実際の賃金に基づき失業給付の基本手当が決定されるので、育児や介護のために時短勤務をおこなっていた従業員が退職する場合、その勤務形態や期間、賃金、勤務時間の記録を正確に記入することが重要です。

倒産や解雇により退職した特定受給資格者の場合、時短勤務の期間があると、特例として休業開始前や勤務時間短縮措置を講じる以前の賃金日額に基づいて基本手当の日額が算定されます。この特例を適用するためには、雇用保険被保険者短縮措置等適用時賃金証明書の提出が必要になるので注意しましょう。

参考:雇用保険被保険者離職証明書についての注意|厚生労働省

5. 雇用保険被保険者離職証明書を提出する際の添付書類

6つのチェック

雇用保険被保険者離職証明書を提出する際には、離職理由に応じた書類を添付する必要があります。詳しく説明します。

5-1. 雇用保険被保険者資格喪失届が不可欠

雇用保険被保険者離職証明書はあくまでも、雇用保険被保険者資格喪失届の添付書類の一つです。そのため、資格喪失届の作成・提出が不可欠です。

資格喪失届を作成する際、従業員の個人番号(マイナンバー)が必要になるなど、注意点も多くあるので事前によく書き方を確認しておきましょう。

関連記事:雇用保険被保険者資格喪失届とは?必要になるケースや書き方・提出方法を解説!

5-2. 離職理由に応じた添付書類一覧

雇用保険被保険者離職証明書の作成においては、賃金台帳・給与明細や出勤簿・タイムカードのほかに、離職理由に応じて適切な添付書類を準備することが必要です。

これにより、ハローワークは失業給付の所定給付日数などを最終的に判断するため、正確な資料の提出が求められます。次に、主な離職理由別の添付書類を一覧にまとめています。

退職理由

添付書類

自己都合

退職願(退職届)

解雇・退職勧奨

解雇通知書、退職証明書、労働者名簿

重責解雇

解雇予告除外認定書のコピー

※上記がない場合は「就業規則」「懲罰委員会の議事録」「顛末書(本人の署名付き)」

契約期間満了

雇用契約書

定年退職

就業規則

再雇用満了

就業規則、再雇用規定、再雇用期間における契約書

休職期間満了

就業規則、休職開始時・終了時がわかる通知書

週20時間未満への変更

変更前および変更後の雇用契約書

30日以上疾病などによって賃金支払いがない場合

 

傷病手当金申請書の医師診断部分のコピー、医師の診断書など

参考:離職証明書の手続きに必要な書類について|厚生労働省

その他にも、事業所の倒産の場合、裁判所で倒産手続きの申立てを受理したことを証明する書類が必要です。早期退職優遇制度や選択定年制の場合、各制度に関する内容のわかる資料が必要です。
また、移籍出向の場合は、移籍出向に関する事実のわかる資料が求められます。

6. 雇用保険被保険者離職証明書の提出に関するポイント

書類

雇用保険被保険者離職証明書は、従業員の勤務状況や雇用形態により記載方法が異なるため慎重な作成が必要であり、提出時にも注意が求められます。

ここでは、雇用保険被保険者離職証明書の提出に関する注意点について詳しく紹介します。

6-1. 離職理由は従業員本人に確認して署名を受ける

雇用保険被保険者離職証明書は、失業給付の受給資格や給付条件を判断するための重要な書類です。特に離職理由の記載内容は、給付制限の有無や給付日数などに影響するので、離職者本人に内容を事前に確認してもらう必要があります。

具体的には、離職者に記載内容および離職理由を確認してもらい、所定の欄に署名してもらいます。また、事業主が記載した離職理由について異議があるかないかを、「有り」「無し」のいずれかにチェックしてもらいます。

電子申請をおこなう場合は、離職者本人の電子署名を付与するか、離職証明書の記載内容を確認したことがわかる書類を添付する必要があります。

なお、病気や遠方への転居・帰郷などやむを得ない事情により離職者本人の署名を得られない場合は、その理由と事業主の氏名(または法人名)を記載することで対応できます。

6-2. 雇用保険被保険者離職証明書には提出期限がある

雇用保険被保険者離職証明書の提出期限は、退職日の翌々日(資格喪失日の翌日)から10日以内とされています。なお、離職証明書の提出先は、事業所を管轄するハローワーク(公共職業安定所)です。

離職証明書の提出方法には、「窓口」「郵送」「電子申請」の3種類があります。ハローワークの窓口で提出する場合、窓口の営業時間に注意が必要です。郵送の場合、紛失を防止するため、特定記録郵便や簡易書留など、配達状況を確認できる方法を利用するとよいでしょう。

電子申請(e-Gov)であれば、窓口に出向く時間や郵送にかかるコストを削減できます。また、24時間365日場所を問わず手続きできる点も大きなメリットです。ただし、電子申請するためにはアカウントの取得など、事前登録が必要になるので早めに設定を済ませておくことが大切です。

なお、資本金が1億円を超える法人などは、雇用保険被保険者資格届の電子申請による提出が義務化されています。そのため、これに伴っておこなう離職証明書の手続きについても、通常は電子申請による対応が求められるでしょう。

参考:2020年4月から特定の法人について電子申請が義務化されます。|厚生労働省

関連記事:社会保険手続きの電子申請は義務?義務化の対象企業や申請方法について解説

6-3. 離職票が会社に届いたら速やかに退職者に送付する

雇用保険被保険者資格喪失届および離職証明書をハローワークに提出したら、後日離職票が会社に送付されます。退職者は離職票を用いて、失業保険などの社会保険関係の手続きをするため、会社に届いたら速やかに退職者に送付するようにしましょう。

当サイトでは、社会保険の届出期限といった基礎知識や手続き時に担当者が注意すべきことなどを解説した資料を無料で配布しております。資格喪失時だけでなく資格取得時の内容に関しても解説しているので、社会保険の手続きの漏れに不安があるご担当者様は、こちらから「社会保険の手続きガイド」をダウンロードしてご確認ください。

7. 雇用保険被保険者離職証明書に関連するよくある質問

申請書

ここでは、雇用保険被保険者離職証明書に関連するよくある質問への回答を紹介します。

7-1. 退職者が離職票をなくしたら再発行できる?

退職者が離職票を紛失もしくは損傷させてしまった場合、離職票の再発行が可能です。原則として、退職者本人が手続きをしますが、会社側で代わりに対応することもできます。

離職票の再発行はハローワークで受け付けています。最もスムーズに手続きを進められるのは事業所を管轄するハローワークとなりますが、会社の管轄外のハローワークでも手続きをすることができます。ただし、会社の管轄外のハローワークでは、再発行までに1週間程度の期間が必要となるので注意が必要です。

なお、離職票の再発行に必要となる書類は、次の通りです。

  • 雇用保険被保険者離職票再交付申請書
  • 顔写真付きの身分証明書(運転免許証など)
  • 損傷した離職票(離職票を損傷した場合)

また、離職票の再発行は、ハローワークの窓口だけでなく、郵送や電子申請でも可能です。

7-2. 離職証明書と退職証明書の違いは?

離職証明書と退職証明書は、どちらも従業員が退職する際に交付されるものですが違う書類です。退職証明書とは、労働基準法第22条で定められた、労働者が確かに退職したことを証明するための書類です。退職証明書は、請求があった場合に限り、交付する義務が生じます。

 

離職証明書

退職証明書

提出・交付期限

退職日の翌々日から10日以内

希望があったら速やかに

提出・交付先

ハローワーク

従業員

法律

雇用保険法

労働基準法

離職証明書と退職証明書は異なる書類であるため、正しく違いを把握し、法律に基づき適切に作成しましょう。

関連記事:離職票と離職証明書の違いとは?交付されるまでの流れや書き方のポイントも解説

7-3. 離職証明書を書き間違えたらどうする?

雇用保険被保険者離職証明書は、退職者に応じて記入項目や書き方が変わるため、書き間違えも生じやすいです。ミスに気づいたら最寄りのハローワークへ連絡し、修正方法を確認しましょう。一般的には、新たに作成し直すか、誤りの箇所に二重線を引き訂正印を押印して対応するようです。

一方、提出後に書き間違えに気づいたら、「雇用保険被保険者資格喪失届取消願」の提出が必要になる可能性もあります。まずは最寄りのハローワークに相談し、指示を仰ぎましょう。

7-4. 従業員が退職したときにすべき手続きは?

従業員が退職する際には、雇用保険の資格喪失手続きだけでなく、次のような手続きも必要となります。

  • 貸与物の回収(社員証、資格確認書、制服、パソコンなど)
  • 社会保険(健康保険・厚生年金保険)の資格喪失手続き
  • 健康保険被保険者資格喪失証明書の発行(手続き上の必要に応じて)
  • 退職証明書の交付(退職者から請求があった場合)
  • 源泉徴収票の交付
  • 給与所得者異動届出書の提出(住民税を特別徴収している場合)

これらの手続きの中には、法令により提出期限や交付義務が定められているものもあります。そのため、退職日が決まった段階で必要書類の準備を進め、漏れなく対応できる体制を整えておくことが重要です。

退職後の手続きを適切におこなうことで、退職者は失業給付の申請や健康保険・年金の切替え、転職先での各種手続きを円滑に進められます。また、会社にとっても法令遵守の徹底や、適正な労務管理の実現につながるでしょう。

関連記事:退職手続きで会社側はいつまでに何をする?手続き一覧と流れをくわしく解説

8. 雇用保険被保険者離職証明書を正しく作成して期日までに提出しよう

笑顔の人々

従業員が退職し、離職票の交付が必要な場合、事業主は「雇用保険被保険者資格喪失届」とあわせて「雇用保険被保険者離職証明書」を作成し、ハローワークへ提出する必要があります。

離職証明書には、退職理由や賃金の支払状況など、失業給付の受給判断に関わる重要な情報を記載します。そのため、提出前に退職者本人へ内容を確認してもらい、認識の相違がないか確認することが大切です。

【完全版】社会保険手続きの教科書 入社から退職まで、これ一冊で。

従業員の入退社、多様な雇用形態、そして相次ぐ法改正。社会保険手続きは年々複雑になり、担当者の負担は増すばかりです。
「これで合っているだろうか?」と不安になる瞬間もあるのではないでしょうか。
とくに、加入条件の適用拡大は2027年以降も段階的に実施されます。

◆この資料でわかること

  • 最新の法改正に対応した、社会保険手続きのポイント
  • 従業員の入退社時に必要な手続きと書類の一覧
  • 複雑な加入条件をわかりやすく整理した解説
  • 年金制度改正法成立によって、社会保険の適用条件はどう変わる?

この一冊で、担当者が押さえておくべき最新情報を網羅的に確認できます。煩雑な業務の効率化にぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

jinjer Blog 編集部

jinjer Blog 編集部

jinjer Blogはバックオフィス担当者様を支援するため、勤怠管理・給与計算・人事労務管理・経費管理・契約業務・帳票管理などの基本的な業務の進め方から、最新のトレンド情報まで、バックオフィス業務に役立つ情報をお届けします。

人事・労務管理のピックアップ

新着記事