残業削減のためのアイデア7選!残業の原因を分析して効果的な対策を打とう
更新日: 2026.7.31 公開日: 2020.5.15 jinjer Blog 編集部

働き方改革の推進に伴い、多くの企業が残業削減に注力しています。しかし、単に「残業禁止」を掲げるだけでは、サービス残業や持ち帰り業務を誘発し、かえって現場の混乱を招きかねません。
効果的に残業を削減するには、まず残業の発生原因を正しく分析し、課題に応じた対策を講じることが重要です。本記事では、残業削減のアイデア7選と、取り組みを形骸化させず成功に導くポイントを解説します。
関連記事:働き方改革による残業規制とは?規制が導入された4業種も解説
関連記事:残業の定義とは?正しい知識で思わぬトラブルを回避!
目次
従業員の自己申告やタイムカードだけでは、実態が見えにくい「隠れ残業」を見過ごしていませんか?
気づかぬうちに36協定の上限を超過し、法令違反のリスクを抱えているかもしれません。
そこで当サイトでは、サービス残業などの見えにくい残業の課題を解決し、労働環境を整えるために役立つ資料を無料配布しています。
◆この資料でわかること
- 多くの企業が陥る、残業が減らない根本的な理由
- 残業超過リスクを未然に防ぎ、管理を自動化する仕組み
- 見落としがちな「サービス残業」に潜む未払い賃金請求リスク
見えない残業を放置することは、結果的に従業員のエンゲージメントを低下させ、組織全体の活力を損ねてしまうリスクになります。改善したい方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
1. 残業削減の取り組みアイデア7選


残業時間を削減するためには、単に「残業を減らそう」とよびかけるだけでは十分な改善につながりません。ここでは、多くの企業で導入されている残業削減の取り組みアイデアを7つ紹介します。
中には、独自の工夫を取り入れたユニークな施策もあるため、自社に適した残業削減策を検討する際の参考にしてみてください。
関連記事:従業員の残業対策で企業が今すぐ取りかかるべき5つのこと
1-1. 残業時間を可視化する(デジタルツールの導入)
残業削減の第一歩は、現状を正確に把握することです。タイムカードや出勤簿による管理では、勤怠管理担当者だけでなく、従業員自身も自身の残業時間を正確に把握しにくい場合もあるでしょう。
そこで、勤怠管理システムを導入し、従業員ごとの残業時間をリアルタイムで確認できる環境を整えることが有効です。
日々の残業状況を可視化することで、管理者は残業が集中している部署や特定の従業員を早期に把握できます。それにより業務量の調整や人員配置の見直しなど、状況に応じた対応を迅速におこなえます。
また、一定の残業時間に到達した際に通知するアラート機能を活用すれば、時間外労働の上限規制に抵触する前に対策を講じることが可能です。
さらに、PCの利用ログと勤怠データを連携できる仕組みを導入することで、打刻後も業務を続けているケースなどを把握しやすくなり、より正確で適切な労働時間管理につながります。
1-2. 残業チケット制を導入する
残業時間を意識するユニークな制度として、「残業チケット制」があります。残業チケット制とは、残業1時間につき1枚のチケットを消費し、月初に付与されたチケットの範囲内で残業をおこなう仕組みです。
通常、残業時間は「発生した結果」として管理されがちですが、チケットという有限の資源に置き換えれば、従業員が残業時間をより意識しやすくなります。
残業可能な時間に上限があるという意識が生まれることで、業務の優先順位付けや進め方の改善につながり、結果として残業時間の削減が期待できます。
なお、この制度は、あくまで従業員の意識付けを目的としたものです。チケットの有無にかかわらず、企業は実労働時間に基づいて割増賃金を支払う必要がある点には注意が必要です。
1-3. 残業の申請制度を導入する
残業を従業員個人の判断に任せていると、残業の必要性を確認する仕組みが働かず、業務改善がおこなわれないまま残業が常態化する場合があります。そのため、自由残業が発生している企業では、残業の事前申請制度を導入することが有効です。
事前申請制では、残業前に業務内容や必要時間を上司が確認するため、不要な残業の抑制につながります。また、従業員自身も「本当に残業が必要な業務なのか」を考える機会が増え、時間内に業務を終える意識づくりにも役立ちます。
関連記事:残業申請制とは?申請ルールの作り方やその例、運用方法も紹介
当サイトでは、勤怠管理システムを活用した残業管理の方法について、勤怠管理システム「ジンジャー勤怠」を例に解説した資料を無料で配布しています。残業時間が超過した際のアラート機能や月中での残業確認機能など、実際の管理画面にてご確認いただけます。システムの導入で残業の削減ができそうだと感じていただけた方は、こちらから資料をダウンロードしてご確認ください。
1-4. 時間外労働ができない環境を作る
時間管理の考え方として、始業時刻は厳格に管理される一方で、終業時刻については業務量や周囲の雰囲気によって柔軟に扱われる企業もあります。しかし、終了時間を明確に意識させることで、限られた時間内で業務を終わらせようとする意識が生まれ、業務効率化につながる可能性があります。
そのため、終業時間から一定時間経過後にPCを自動停止する、社内設備を消灯する、ノー残業デーを設けるなど、物理的・制度的に残業しにくい環境を整えることも残業削減施策の一つです。
関連記事:ノー残業デーを導入する企業のメリット・デメリットを解説!形骸化させない継続のコツとは
1-5. 業務内容や割り振りを見直す
従業員の残業が業務内容や業務の進め方に原因がある場合は、現状の業務を整理し、効率化に向けて見直すことが重要です。例えば、次のような状況がある場合、業務改善を検討する必要があります。
- 特定の従業員に業務量が集中している
- 非効率的な方法で業務をおこなっている
- ルーチンワークが多い
- 従業員の能力に応じた業務分担ができていない
業務を見直す際の基本的な考え方としては、「業務をなくす」「業務を効率化する」「業務を適切に分担する」という3つの視点が挙げられます。
例えば、業務が属人化し、一部の従業員に負担が偏っている場合は、マニュアルの整備や作業手順の標準化を進めることで、複数の従業員が対応できる体制を整えます。また、「本当に必要な業務なのか」「より簡単な方法で実施できないか」という視点で業務そのものを見直すことも大切です。
残業時間を管理するルール作りについては下記の記事で詳しく解説しているため、合わせてご確認ください。
1-6. オフィスの設備や労働環境を整える
オフィス設備や職場環境を見直し、従業員が効率よく業務を進められる環境を整えることも、結果として残業削減につながります。
例えば、会議時間に上限を設定し、あらかじめ議題や目的を明確にすれば、限られた時間内で効率的に議論や意思決定をおこなえるようになります。また、集中して作業に取り組みやすい環境をつくるために、立った状態で仕事ができる「スタンディングデスク」を導入する方法もあります。
そのほか、従業員同士の移動やコミュニケーションが円滑になるようオフィス内の配置を見直したり、必要な資料や情報をすぐに確認できるよう整理したりすることも、無駄な時間を減らし、業務効率化につながる取り組みです。
1-7. 評価制度を見直す
日本企業では、従来、長時間働くことが勤勉さや企業への貢献姿勢の表れとして受け止められる職場文化が一部で存在していました。しかし近年では、少子高齢化による労働人口の減少を背景に、限られた時間や人員で効率的に成果を生み出し、1人あたりの生産性を高めることが求められています。
そのため、経営陣や管理職が長時間労働を前提とした考え方になっていないか、また人事評価制度がその価値観を助長する仕組みになっていないかを見直すことが重要です。
例えば、業務効率化への取り組みや限られた時間内で成果を出す工夫なども評価項目に含めることで、従業員が生産性を意識して働きやすくなります。また、こうした評価基準を明確にすれば、評価される側だけでなく、管理職など評価する側の意識改革にもつながります。
2. 残業削減には原因に応じた対策がポイント


残業削減のために、ただ施策を実施すればよいわけではありません。残業が発生する背景や要因は企業や部署によって異なります。
例えば、業務量そのものが従業員数に対して過大である場合には、オフィス環境の改善や意識啓発といった取り組みだけでは、根本的な解決にはつながりにくいでしょう。そのため、まずは現状を正しく把握し、その原因に応じた対策を講じることが重要です。
2-1. 残業が発生する原因を分析する
残業の原因を正しく分析するためには、「どの部署で」「どの業務に」「どれだけの時間がかかっているのか」を可視化することが重要です。
残業時間の集計だけでなく、業務内容や作業工程まで把握することで、表面的な現象ではなく根本的な課題を特定しやすくなります。残業の主な原因とそれに対する代表的な改善アプローチは次のとおりです。
| 残業の原因 | 残業削減アプローチ |
| 業務量が人員規模に対して過大である |
|
| 特定の従業員へ業務が偏在している |
|
| 会議や承認フローが多く業務効率が低下している |
|
| 残業を当然とする組織風土が根付いている |
|
実際には、残業の原因が一つだけであるケースは多くありません。複数の要因が重なって発生していることが多いため、原因を構造的に分析したうえで、適切な対策を組み合わせて実施することが重要です。
2-2. 残業の原因を把握するための調査方法
残業の原因を把握するためには、現場の実態を正確に把握するための調査を実施することが効果的です。主な手法は次のとおりです。
| 調査方法 | 概要 |
| 勤怠データの分析 | 部署別・職種別に残業時間を集計し、残業が多く発生している時期や曜日などの傾向を把握することで、課題のある領域を特定します。 |
| 従業員アンケートの実施 | 残業が発生する要因に関する従業員の意見を収集し、業務改善に向けた課題や要望を広く把握します。 |
| ヒアリング調査(1on1ミーティング)の実施 | 従業員個別に対話をおこない、アンケートでは把握しきれない業務負荷や職場環境など、より具体的な実態を把握します。 |
| 業務日報や業務フローの分析 | 各業務にどの程度の時間がかかっているかを確認し、業務の重複や非効率なプロセスの有無を明らかにします。 |
| 業務実態調査(タイムスタディ)の実施 | 業務ごとの作業時間を実測し、想定以上に時間を要している業務やボトルネックとなっている工程を特定します。 |
これらの調査を実施すれば、残業が集中している部署や時期だけでなく、管理者だけでは把握しにくい現場の課題や改善ニーズも把握できます。その結果、残業の根本原因に応じた施策を立案し、より効果的な残業削減につなげられます。
関連記事:1on1とは?目的や人事面談・フィードバックとの違いをわかりやすく解説
3. 残業時間の削減がもたらすメリット


残業時間の削減は、企業側だけでなく従業員側にもさまざまなメリットをもたらします。一方で、長時間労働が当たり前になっている企業では、「残業することが前提」という職場風土が根付いており、削減に向けた取り組みに踏み出しにくいケースもあります。
そのような場合は、コスト削減や生産性向上といった企業側のメリットだけでなく、従業員の働きやすさやワークライフバランスの向上など、双方にとっての効果を共有することが重要です。
企業と従業員が同じ方向を向いて取り組むことで、残業削減を一時的な施策ではなく、継続的な業務改善につなげられます。ここでは、残業時間を削減することで得られる具体的なメリットを解説します。
3-1. 人件費の削減と生産性の向上ができる
残業時間を削減することで得られるメリットの一つとして、生産性の向上による収益改善が挙げられます。
残業削減によって削減できるのは、単に従業員へ支払う残業代だけではありません。残業代に付随して発生する企業負担分の社会保険料も抑制できるので、実際のコスト削減効果はより大きくなります。
削減によって生まれた余剰資金は、業務効率化のための設備投資や従業員の福利厚生の充実など、さまざまな取り組みに活用できます。その結果、職場環境の改善が進み、さらなる生産性向上につながる好循環の形成も期待できるでしょう。
3-2. 従業員のモチベーションがあがる
職場によっては「自分の業務は終わっているにもかかわらず、上司や周囲が残っているために帰りにくい」「残業が当然という雰囲気で、同調圧力により退社しにくい」といった状況が見られます。
このような環境において残業削減に取り組んだ場合、「定時までに業務が完了していれば、特別な事情がない限り退社してよい」という意識が徐々に浸透し、働き方に対する価値観の見直しにもつながるでしょう。
また、不要な残業が減ることで自由に使える時間が増え、ワークライフバランスの改善が期待されます。余暇時間の確保により心身のリフレッシュが促されるほか、趣味や自己啓発などに取り組む機会も得られます。
こうした回復の積み重ねはストレスの軽減や生活満足度の向上に寄与し、結果として仕事に対するモチベーションの維持にもつながるでしょう。
3-3. 休職や退職の予防になる
残業が常態化し長時間労働が続くと、心身の健康を損なうリスクが高まります。厚生労働省は、月の時間外労働および休日労働が100時間を超える水準を、過労死等の労災認定における重要な目安の一つとして示しており、健康障害との関連が強いとされています。
ただし、この水準に達していなくても、長時間労働が継続すれば睡眠不足やストレスの蓄積などにより体調不良を引き起こす可能性は否定できません。こうした不調は休職や離職につながる場合もあり、結果として企業にとって重要な人材の損失リスクとなります。
そのため、残業時間の削減に取り組み従業員の負担を軽減することは、心身の健康維持と人材確保の両面から重要だといえます。
参考:脳・心臓疾患の労災認定基準 改正に関する4つのポイント|厚生労働省
関連記事:残業の過労死ラインとは?時間・管理職の場合・企業の対策を解説
3-4. 企業イメージや社会的信用の向上
長時間労働やそれに伴う健康障害が社会問題となっている日本では、極端に長い残業が常態化している企業は、社会通念上「ブラック企業」とみなされる可能性があります。
また、労働基準法に基づく36協定で定められた時間外労働の上限を超えて労働させた場合には、労働基準法違反として行政指導の対象となり、悪質なケースでは送検に至ることもあります。
こうした法令違反や労務管理上の問題が明らかになると、企業の社会的信用にも大きな影響を及ぼしかねません。そのため、残業時間の適正な管理と削減に取り組むことは、企業の信頼性を維持・向上させるうえで重要な要素となります。
関連記事:時間外労働の上限規制とは?上限時間と罰則・労働時間管理の基礎知識を解説
4. 残業削減を失敗させないためのポイント


残業時間を削減するためには、単に「残業を減らす」という目標を設定するだけでは十分な効果は期待できません。
単純に「残業禁止」や「残業時間の上限設定」だけをおこなうと、かえって現場に混乱を招く可能性があります。ここでは、残業削減を形骸化させず、実効性を高めるためのポイントを解説します。
4-1. 残業時間の抑制だけは逆効果になる
残業が発生している要因を十分に分析せず、残業時間の削減のみを先行させると、施策はうまく機能しない可能性が高くなります。
例えば、業務量が過大な状態で、PCの強制シャットダウンなどにより一律に業務終了を促した場合、未処理の業務が残り、従業員による持ち帰り業務やサービス残業の発生を招くおそれがあります。
そのため、残業削減は単なる労働時間の管理にとどまらず、業務プロセスの見直しや業務の優先順位付けといった改善策と一体的に進めることが重要です。
4-2. 残業におけるコスト削減の目標を共有する
単に「残業時間を減らしましょう」と伝えるだけでは、意図が不明確になりやすく、従業員の納得感を十分に得ることは困難です。「人件費削減が目的ではないか」「業務負担がかえって増えるのではないか」といった懸念を招くおそれもあります。
残業削減を進めるにあたっては、単に「減らすこと」を求めるのではなく、その必要性や目的を明確に示し、従業員に気づきを与えることが重要です。例えば、働き方改革の推進や従業員の健康維持、法令遵守といった意義を丁寧に伝えれば、現場の協力を得やすくなります。
さらに、残業に伴う業務負担やコストを可能な範囲で数値化し、組織として課題認識を共有することも有効です。加えて、部署ごとに現実的な目標を設定し、その進捗を定期的に共有すれば、取り組みの実効性が高まります。
4-3. 管理職の働きかけと現場の意識改革を進める
上司自身が長時間労働を続けていたり、遅くまで働くことが評価される風土が残っていたりすると、従業員は定時で退社しにくくなります。その結果、表面的には残業削減を掲げていても実態は変わらず、長時間労働が温存されるほか、サービス残業が発生するリスクも高まります。
そのため、管理職が自ら率先して時間内に成果を出す働き方を実践し、業務の優先順位付けや適切な業務分担をおこなうことが重要です。また、部下の業務量や進捗状況を把握し、必要に応じて支援をおこなうなど、マネジメントを通じて組織全体で残業削減を進めることが求められます。
5. 残業の削減に成功した事例


実際に残業削減に成功した企業では、従業員の働き方を変える仕組みづくりや、業務負担の偏りを解消する取り組みがおこなわれています。ここでは、代表的な残業削減の成功事例を紹介します。
また、厚生労働省が公表している「時間外労働削減の好事例集」を参考にすれば、他社の具体的な改善事例や実践的な手法を学習でき、自社の状況に応じた施策検討にも役立つでしょう。
5-1. 従業員が自由に設定するノー残業デーで残業を削減
残業削減の取り組みとして、多くの企業で導入されているのが「ノー残業デー」です。ただし、ノー残業デーを設けるだけでは、他の日に残業が集中したり、業務を持ち帰ったりするといった課題が生じる場合もあります。
ある企業では、従業員がそれぞれ週1回のノー残業デーを自由に設定できる仕組みを導入しています。業務の進捗状況は個人ごとに異なるため、自らタイミングを選べることで、業務負荷に応じた柔軟な運用が可能となります。
さらに、ノー残業デーが人によって異なることで「他の人が残っているため帰りにくい」といった心理的負担の軽減にもつながるでしょう。加えて、実施予定を共有ファイルなどで可視化すれば、周囲が業務調整や配慮をおこないやすくなります。
5-2. 人事制度を見直して削減した残業コストを従業員へ還元
残業削減を進めるには、従業員の意識改革だけでなく、人事評価制度の見直しも有効です。
例えば、人事評価制度において、残業時間の削減に取り組み、実際に労働時間の短縮を実現した従業員に対してインセンティブを付与する仕組みを導入することで残業削減に成功した事例があります。
単に「残業が少ないこと」を評価するのではなく、業務効率の改善とセットで評価することで、無理な手抜きではなく質の高い業務改善を促せます。
さらに、管理職の評価項目に「部下の労働時間管理」「チーム全体の業務効率化」などを組み込むことで、組織全体として残業を減らす意識が高まるでしょう。
5-3. パート・アルバイトの能力向上で正社員の負担を軽減
正社員に業務が集中している企業では、パート・アルバイトなどの非正規従業員の担当範囲を拡大することも、残業削減に効果的です。
例えば、これまで正社員のみが担っていた業務をマニュアル化し、パート・アルバイトでも対応できるよう教育体制を整備することで、正社員がより付加価値の高いコア業務に専念しやすくなった事例があります。
さらに、パート・アルバイト従業員への教育を充実させることで業務理解が深まり、改善提案が生まれやすくなる点もメリットです。自発的に業務へ関わる意識も高まり、結果としてパート・アルバイト従業員のモチベーション向上にも寄与するでしょう。
なお、パートタイム・有期雇用労働法が定める「同一労働同一賃金」の原則に基づき、任せる業務内容や責任の範囲が正社員と同じになる場合は、基本給や手当、賞与などの待遇も合わせて見直す必要があるため注意が必要です。
関連記事:生活残業とは?企業への影響と対策(やめさせる方法)を徹底解説
関連記事:同一労働同一賃金とは?法改正の背景・目的や不合理な待遇差の禁止についてわかりやすく解説
5-4. 退社時間の共有により定時退社の意識を定着
従業員同士で退社予定時間を共有する取り組みも、残業削減に効果があります。
例えば、朝礼で「今日は何時までに退社する」という予定を共有することで、定時退社への意識が高まり、実際に残業時間の削減につながった事例もあります。
また、退社時間を意識することにより、従業員が業務の優先順位を見直しながら仕事を進めるようになり、自然と業務効率化につながります。
加えて、上司や同僚の間でも定時退社を前提とした働き方が浸透しやすくなり、定時退社を妨げない職場風土の形成にも寄与するでしょう。
6. 従業員の意見も取り入れた残業削減の取り組みを進めよう


残業時間の削減を成功させるためには、単に労働時間を一律に制限するのではなく、まず自社の残業が発生している根本原因を正確に分析することが重要です。そのうえで、デジタルツールの活用や業務プロセスの見直しなど、実態に即した多角的なアプローチを組み合わせることが求められます。
残業削減は、コストや人件費の抑制といった企業側のメリットだけでなく、従業員の心身の健康維持やモチベーション向上など、双方に多くの恩恵をもたらします。組織全体で目的意識を共有し、管理職のマネジメントのもとで現場の意識改革と一体となった取り組みを推進していきましょう。



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