育児休業給付金支給申請書とは?記入例や添付書類、申請方法、初回と2回目以降の違いを解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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育児休業給付金支給申請書とは?記入例や添付書類、申請方法、初回と2回目以降の違いを解説

お金とおしゃぶり

育児休業給付金は、育児休業中の従業員の生活を支えるために雇用保険から支給される給付金です。

給付を受けるためには、「育児休業給付金支給申請書」を提出しなければなりません。支給申請は、原則として被保険者を雇用している会社(事業主)がおこないます。

本記事では、育児休業給付金支給申請書の概要から記入例、申請手続きの流れ、初回と2回目以降の違い、注意点までを実務目線で解説します。

育児休業や育児休業給付金の基本を詳しく知りたい方は、育児休業制度の全体像や育児休業給付金について詳細を解説した記事もあわせてご覧ください。

関連記事:育児休業制度とは?対象者や期間・給与、男性の取得についてわかりやすく解説
関連記事:育児休業給付金とは?支給条件や申請手続き、計算方法を解説!

育児・介護休業の対応、もう迷わない! すべてがわかる【実務担当者向けルールブック】

育児・介護休業に関する法改正が2025年4月と10月の2段階で施行されました。特に、育休取得率の公表義務拡大など、担当者が押さえておくべきポイントは多岐にわたります。
本資料では、最新の法改正にスムーズに対応するための実務ポイントを網羅的に解説します。

◆この資料でわかること

  • 育児・介護休業法の基本と最新の法改正について
  • 給付金・社会保険料の申請手続きと注意点
  • 法律で義務付けられた従業員への個別周知・意向確認の進め方
  • 子の看護休暇や時短勤務など、各種両立支援制度の概要

2025年10月施行の改正内容も詳しく解説しています。「このケース、どう対応すれば?」といった実務のお悩みをお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

1. 育児休業給付金支給申請書とは

申請書の書き方

育児休業給付金支給申請書は、育児休業給付金を受給するために会社(事業主)がハローワークへ提出する申請書類です。

正式な書式の名称は「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」といい、出生後休業支援給付金支給申請書と共通の書式となっています。この申請書により、育児休業給付金の支給申請をおこなうとともに、育児休業給付金の受給資格の有無もあわせて確認します。

申請は原則として、被保険者を雇用している会社(事業主)がおこないますが、被保険者本人の希望がある場合には、被保険者が直接ハローワークへ提出することも可能です。

育児休業給付金は、育児休業中に賃金が減少する従業員の所得を雇用保険制度により補てんし、生活の安定と子育てと仕事の両立を支援するために支給される給付金です。

この給付金を確実に受給するためには、育児休業給付金支給申請書を正しく作成し、期限内に提出することが重要です。

1-1. 育児休業給付金の支給条件

育児休業給付金は、一定の要件を満たした雇用保険の被保険者に対して支給されます。支給条件は、次のとおりです。

  • 1歳未満の子を養育するため、法律に基づく育児休業を取得していること
  • 育児休業開始時点で、雇用保険の被保険者であること(パート・アルバイトを含む)
  • 一定の被保険者期間があること(原則として、育児休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上または80時間以上の月が12ヵ月以上)
  • 育児休業期間中の就業が一定以下であること(1ヵ月あたり就業日数10日以下、または就業時間80時間以下)
  • 育児休業期間中に支払われる賃金が一定額未満であること

有期雇用労働者の場合、子が1歳6ヵ月に達する日までに契約期間満了が明らかでないこと

育児休業給付金の申請にあたっては、まずこれらの支給条件を満たしているかを確認したうえで、申請書の作成・提出を進めましょう。

育児休業給付金の支給期間は、原則として子が1歳に達する日までですが、保育所等の利用ができない場合など一定の要件を満たせば、1歳6ヵ月または2歳まで延長できる場合があります。また、両親がともに育児休業を取得する場合には、「パパ・ママ育休プラス」により、いずれか一方の育児休業を子が1歳2ヵ月まで延長できる場合もあります。

参考:育児休業等給付の内容と支給申請手続|厚生労働省

関連記事:育児休業給付金とは?支給条件や申請手続き、計算方法を解説!

2. 育児休業給付金支給申請書の記入例と書き方

はてなマーク育児休業給付金の受給には、支給要件を満たしていることを前提に、育児休業給付金支給申請書を正しく作成し、必要書類を添えて提出することが重要です。

ここでは、申請書を作成する前に準備する書類・情報と、書き方を解説します。

2-1. 記入前に準備しておく書類・情報

育児休業給付金支給申請書の作成にあたっては、事前に次の書類や情報を準備しておくとスムーズです。

  • 育児休業を取得する従業員の情報(氏名、生年月日、雇用保険被保険者番号 など)
  • 育児休業の取得期間(育児休業開始日、終了予定日)
  • 出勤簿・賃金台帳(育児休業開始前および支給対象期間分)
  • 子の出生を確認できる書類(母子健康手帳の写しなど)
  • 給付金の振込先口座情報(本人名義の通帳またはキャッシュカードのコピー)

これらの情報に不足や誤りがあると、申請内容の確認に時間がかかり、支給決定や振込が遅れる原因となるため注意が必要です。

2-2. 項目ごとの記入例と注意点

育児休業給付金支給申請書は、大きく次の3つの記入欄に分かれています。

  1. 基本情報
  2. 就業に関する情報
  3. 給付金の支払口座・同意欄

ここでは、記入例を参考にそれぞれのポイントと注意点を確認します。

育児休業給付金支給申請書の記入例

参考:雇用保険事務手続きの手引き【第3編】育児休業等給付・介護休業給付・高年齢雇用継続給付編【令和7年8月版】|厚生労働省

2-2-1. 基本情報

基本情報欄には、被保険者番号、氏名、生年月日、事業所情報など次の事項を記入します。基本情報に誤りがあると、申請全体が差戻しとなる原因になるため、慎重に確認しましょう。

【1】被保険者番号

従業員の被保険者番号を記入します。資格取得届や被保険者証と照合して正確に記入しましょう。

【2】資格取得年月日

雇用保険の資格取得日を記入します。従業員を雇用した日が資格取得日であることが一般的です。元号は、「昭和:3」「平成:4」「令和:5」となっているため、該当する数字を記入しましょう。

【3】被保険者氏名

被保険者氏名には、育児休業給付金の申請をおこなう従業員の氏名を記入します。氏名は戸籍上の表記と一致するよう正確に記入しましょう。

【4】事業所番号

雇用保険に加入している会社に振り分けられている事業所番号を記入します。わからない場合は、「雇用保険適用事業所設置届(適用事業所台帳)」を確認しましょう。

【5】育児休業開始年月日

育児休業開始年月日は、従業員が育児休業を開始した年月日を記入します。年月日は自由に決められるものではありません。従業員が母親の場合、通常は出産日の翌日から起算して8週間後の翌日(出産日から数えて58日目)の育児休業開始日です。

【6】出産年月日

出産年月日には、従業員の子どもが生まれた日付を記入します。

【7】出産予定日

出産予定日を記入します。産後パパ育休(出生児育児休業)以外では空欄で構いません。

【8】過去に同一の子について出生時育児休業または育児休業取得の有無

過去に同じ子に対する産後パパ育休(出生時育児休業)、または育児休業の取得実績がある場合に記入します。

【9】個人番号

従業員のマイナンバーを記入します。

【10】~【12】被保険者の情報

⑩従業員の郵便番号、【11】従業員の住所、【12】従業員の電話番号を左詰めで記入します。

2-2-2. 就業に関する情報

育児休業期間中の就業日数・就業時間、賃金の支払状況などを記入します。就業実態と記載内容が一致していない場合、支給対象外と判断されることがあるため注意が必要です。

【13】支給単位期間その1

申請用紙1枚で2ヵ月分の申請が可能なので、「支給単位期間その1」の部分には、1ヵ月目の初日及び末日の年月日を記入します。

【14】就業日数

就業日数には、支給単位期間の中で就業した日があった場合は、その日数を記入します。就業していない場合は「0」と記入します。育児休業期間中に一部就業した場合でも、実態どおりに記載します。

【15】就業時間

支給単位期間の中で就業した日が10日を超えている場合は、就業時間の記入が必要です。これも、就業していない場合は「0」と記入します。

あわせて、就業日数が1ヵ月あたり10日以下、または就業時間が80時間以下であるかを確認しましょう。基準を超えて就業した場合には、その支給単位期間は育児休業給付金が支給されません。

【16】支払われた賃金額

支給単位期間中に、育児休業期間を対象として支払われた賃金の額を記入します。支払われていない場合は「0」と記入します。賃金が支払われている場合は、賃金台帳と整合性が取れているかを確認しましょう。

【17】~【20】支給単位期間その2

2ヵ月目も申請する場合は、【13】~【16】と同じように記入します。

【21】~【24】最終支給単位期間

3ヵ月目の支給単位期間中に育休を終了しており、かつ申請時点で既に職場復帰済みで最終の支給単位期間を申請する場合に記入します。

【25】職場復帰年月日

職場復帰済みの場合は、この欄に復帰した日付を記入します。

【26】支給対象となる期間の延長事由ー期間

育児休業給付金の支給対象期間を延長する場合、延長理由と延長期間を記入する欄です。

【27】パパ・ママ育休プラス制度活用

パパ・ママ育休プラス制度を利用する場合、チェックを入れます。

【28】配偶者の被保険者番号

出生後休業支援給付金の支給申請をおこなう場合、記入します。

2025年4月に、「出生後休業支援給付金」が創設されました。従業員とその配偶者の両方が一定期間以内に14日以上の育児休業を取得すると、最大28日間、上乗せの給付金として13%従業員・配偶者両方に支給されます。既存の給付金67%に13%上乗せされることにより、合計80%が支給されることになりました。これは手取りにすると約100%に相当する水準です。

配偶者が雇用保険被保険者で、出生時育児休業給付金または育児休業給付金が支給される育児休業を14日以上取得した場合は、配偶者の被保険者番号を記入します。

関連記事:出生後休業支援給付金とは?申請方法や申請書の書き方、対象者をわかりやすく解説

【29】配偶者の育児休業開始年月日

出生後休業支援給付金の支給申請をおこなう場合、記入します。配偶者が公務員で、公務員に適用される法律に基づく育児休業を14日以上取得した場合は、育児休業開始年月日を記入します。

【30】育児休業再取得理由

一度職場復帰した後に同じ子について再度育児休業を取る場合に記入します。法律上は育休の取得回数には制限がありますが、特別な理由(例外事由)があれば再度の取得が認められます。30.は、その再取得の必要がある特別な理由を記載する項目です。

【31】配偶者の状態

子の出生日の翌日において出生後休業支援給付金の配偶者の育児休業を要件としない場合(無職など)に該当する場合は、該当する番号を記入します。

2-2-3. 給付金の支払口座・同意欄

給付金の振込先口座や、申請に関する同意事項を記入します。口座情報の誤りや同意欄の不備があると、支給決定後であっても振込がおこなわれない場合があるので正確に記入しましょう。

【32】~【33】振込口座の情報欄

育児休業給付金の振込先情報を記入します。口座は、従業員本人名義のものでなければなりません。旧姓の口座や配偶者の口座などを記入した場合は、振り込まれないので注意が必要です。

◇事業所の証明欄

用紙の裏面には、内容に誤りがないことを証明するための記入欄が存在します。記入日や事業所名、事業主名を正確に記入しましょう。

◇従業員本人の署名欄

育児休業を取得する従業員本人に日付と署名をもらう欄です。ただし、申請内容等を事業主等が被保険者に確認し、合意を得て「記載内容に関する確認書・申請等に関する同意書」を作成・保存することで従業員の署名を省略できます。その場合、申請者氏名欄には、「申請について同意済み」と記載してください。

参考:事業主等が雇用継続給付のお手続きを行う場合、 被保険者の署名・押印を省略できる場合があります。|厚生労働省

◇備考欄

備考欄の賃金締切日と賃金支払日を記入しましょう。通勤手当は、当てはまるものに〇を付けます。

育児休業給付金申請書は直接ハローワークで入手するか、ホームページからダウンロードして印刷もできますが、電子申請も可能です。

参考:育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書|ハローワークインターネットサービス

3. 育児休業給付金の支給申請手続きの流れ

仕事・申請の流れ

育児休業給付金の支給申請は、原則として会社(事業主)が主体となっておこなう手続きです。

ここでは、従業員から育児休業の申し出を受けてから、給付金の支給・2回目以降の申請までの流れを確認します。

3-1. 従業員(申請者)から育児休業取得の申し出を受ける

まずは従業員から育児休業取得の申し出を受けます。事業主には、育児休業制度や育児休業給付金、社会保険料免除制度などについて個別に周知する義務があります。育児休業の取得要件や、育児休業給付金の支給要件を確認したうえで、育児休業を取得するかどうかの意向を確認しましょう。

また、実務上は、育児休業の取得内容を明確にするため、「育児休業申出書」を提出してもらうのが一般的です。

この育児休業申出書は、法令で定められた様式はなく、会社が任意に作成した様式で問題ありません。自社で書式を用意していない場合には、厚生労働省ホームページに掲載されている様式を参考に作成するとよいでしょう。

参考:育児休業申出書|厚生労働省

3-2. 従業員から必要な情報・書類を回収する

育児休業給付金の申請にあたっては、会社・従業員それぞれが用意する書類があります。

3-2-1. 初回申請時に会社が用意する書類一覧

初回申請時に会社が用意する書類一覧と書類の内容を表にまとめました。手続きの際のチェックリストとして、ぜひ活用してください。

書類名

内容

育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書

初回申請時に使用するメインの申請書です。従業員の育休開始時に受給資格の確認と初回給付金の申請を兼ねて提出します。

雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書

育児休業開始前の賃金額を証明する重要書類です。育児休業給付金の支給額算定の基礎になるため、正確に記入しましょう。

賃金台帳

従業員の賃金支払いの状況を確認する書類です。

賃金月額証明書に記載した内容を確認するため、その全期間の出勤簿・賃金台帳が必要です。

労働者名簿

被保険者の氏名、生年月日、雇用年月日、雇用形態などが記載されており、申請書に記載した基本情報の裏付けとなる書類です。管轄ハローワークによっては「労働者名簿は提示のみで可」「賃金台帳と出勤簿で足りれば省略可」と案内されることもあります。

出勤簿・タイムカード

従業員の出勤状況を確認する書類です。

育児休業申出書・育児休業取扱通知書など

育児休業を開始・終了した日を確認する書類です。

雇用契約書

雇用期間に定めがある場合のみ必要です。

3-2-2. 初回申請時に従業員が用意する書類一覧

初回申請時に従業員が用意する書類一覧と書類の内容を表にまとめました。従業員へ案内する際、抜け漏れがないようチェックしましょう。

書類名

内容

母子健康手帳、住民票、医師の診断書などの写し

育児の事実、出産予定日及び出生日を確認します。

母子手帳の場合は出生届出済証明のページと分娩予定日が記載されたページが必要です。

銀行口座の通帳コピー

育児休業給付金の振込を希望する銀行口座の情報(銀行名、支店名、種別、口座番号、口座名義(カナ))が必要です。

マイナンバー(個人番号)

行政機関での個人情報の確認のため申請書への記載が必要です。写しの添付の必要はありません。

育児休業の承認をおこなった任命権者からの通知書の写し、または、育児休業手当金の支給決定通知書の写しなど

※配偶者が公務員の場合のみ

配偶者の育児休業の取得期間を確認できるものが必要です。

出生後休業支援給付金の支給申請も一緒におこなう場合、出生後休業支援給付金の支給要件を満たしていることが確認できる書類が必要です。該当の書類を従業員に提出してもらい、添付しましょう。

3-3. 育児休業給付金支給申請書を作成する

回収した情報・書類をもとに、育児休業給付金支給申請書を作成します。記載内容は、出勤簿や賃金台帳と整合性が取れているかを必ず確認しましょう。

育児休業開始日・終了日、就業日数・就業時間、賃金の支払状況は、記載誤りがあると支給決定の遅れや差戻しの原因となります。

また、初回申請では出生に関する書類の添付が必要となるため、添付書類の漏れがないかもあわせて確認することが重要です。

3-4. 管轄のハローワークに初回申請をおこなう

初回の支給申請は、原則として育児休業開始日から4ヵ月を経過する日の属する月の末日までに、管轄のハローワークへ提出します。

例えば、育児休業開始日が7月10日の場合、4ヵ月を経過する日は11月9日、その月の末日の11月30日までに提出が必要です。

提出方法は、電子申請・郵送・窓口提出のいずれも可能です。

3-5. 支給決定と振込確認をする

ハローワークによる審査の結果、支給が決定すると、育児休業給付金支給決定通知書が会社宛てに交付されます。支給決定後1週間程度で指定口座へ育児休業給付金が振り込まれます。

会社に届いた支給決定通知書は、内容を確認したうえで、対象となる従業員へ速やかに送付しましょう。支給対象期間や支給額に関する情報を従業員と共有することで、後の問い合わせやトラブル防止につながります。

なお、初回申請は審査に時間を要することが多く、申請から支給決定、振込まで一定期間かかる場合があります。できるだけ早めに申請書を作成・提出し、従業員にも支給まで時間がかかる可能性があることを事前に説明しておくと安心です。

3-6. 2回目以降の継続申請をおこなう

育児休業給付金は、原則として2ヵ月ごと(支給単位期間ごと)に申請します。ただし、従業員が希望する場合には、1ヵ月ごとの申請も可能です。

2回目以降の申請では、出生を確認する書類など初回申請時のみ必要な添付書類は不要ですが、育児休業給付金支給申請書の提出自体は毎回求められます。

申請書には、該当する支給単位期間における就業日数・就業時間、賃金の支払状況などを記載し、出勤簿や賃金台帳の内容と一致しているかを確認したうえで提出しましょう。

また、2回目以降の申請も提出期限があるため、申請漏れや遅れが生じないようなスケジュールの管理が重要です。

4. 育児休業給付金の2回目以降の手続きと初回との違い

クエスチョンマークのブロック

育児休業給付金の申請は、初回申請後も育児休業が継続している場合、2回目以降の継続申請が必要です。ここでは、初回申請と2回目以降の違いや、手続き上の注意点を確認します。

4-1. 2回目以降は育児休業給付金支給申請書が必要

2回目以降の申請においても、育児休業給付金支給申請書の提出が必要です。「初回申請をしていれば自動的に支給される」わけではないため注意しましょう。

ただし、2回目以降の申請では、次の4つの書類を用意します。

  • 育児休業給付金支給申請書
  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • タイムカード・出勤簿など

2回目以降の育児休業給付金支給申請書は、ハローワークから送付されます。記載内容は次の7項目です。

  1. 支給単位期間
  2. 就業日数
  3. 就業時間
  4. 支払われた賃金額
  5. 職場復帰年月日(「育児休業給付金支給決定通知書」にある「支給期間末日」より前に育児休業を終了して職場に復帰した場合は、復帰した日を記入)
  6. 事業主の証明
  7. 申請者の署名

初回申請が受理されると、次回の申請書がハローワークから会社宛に郵送されてきます。電子申請の場合はシステム上で内容を確認し作成します。この申請書は、初回申請時と比べて記載項目が簡略化されており、記入すべき箇所が少なくなっています。

4-2. 2回目以降の申請期限

育児休業給付金の2回目以降の申請も、支給単位期間の開始日から起算して4ヵ月を経過する日の属する月の末日までにおこなう必要があります。

申請期限はハローワークから送付される「育児休業給付次回支給申請日指定通知書」にも記載されています。申請漏れを防ぐため、通知書の内容を確認し、社内で期限管理をおこなうことが重要です。

5. 育児休業給付金の申請に関する注意点

注意のイメージ

育児休業給付金の申請では、記入内容そのものだけでなく、申請期限の管理や社内対応の仕組みが重要です。ここでは、実務上よくある2つの注意点を確認します。

  1. 申請期限や利用する書式を都度確認する
  2. 支給申請を遅延しないよう仕組み化する

5-1. 申請期限や利用する書式を都度確認する

育児休業給付金の申請には期限があり、初回申請は原則として育児休業開始日から4ヵ月を経過する日の属する月の末日までにおこなう必要があります。この期限を過ぎた場合でも、直ちに受給できなくなるわけではありませんが、申請が遅れると、状況によっては追加書類の提出を求められ、余分な工数が発生する場合もあります。

初回申請では、子の出生を確認できる書類などを期日までに、確実に従業員から回収しなくてはなりません。育児休業中の従業員とは連絡が取りにくく、書類の回収や内容確認に想定以上の時間がかかる場合もあるため、申請期限から逆算して余裕をもった対応が重要です。

また、制度改正や様式変更がおこなわれることもあるため、申請時点で最新の書式を使用しているかどうかも必ず確認しましょう。

5-2. 支給申請を遅延しないよう仕組み化する

育児休業給付金は、初回申請後も継続的に申請が必要となるため、申請漏れや遅延が起こりやすい手続きです。

特に初回申請は、必要書類の案内が遅れると申請全体が後ろ倒しになるおそれがあります。そのため、育児休業取得の申し出があった段階で、必要書類や提出期限を早めに案内することが大切です。

2回目以降の申請についても、支給単位期間ごとの申請時期をあらかじめ把握し、申請スケジュールを継続的に管理しましょう。

なお、実務上は、勤怠の締め日以降、月次の給与計算完了後に、他の従業員分の申請とあわせて申請するケースが一般的です。その場合でも、申請期限を超えないよう注意しながら運用することが大切です。

6. 育児休業給付金支給申請書に対するよくある質問

注意 拡声器

育児休業給付金支給申請書は、申請方法や手続きの流れを理解していても、実務上迷いやすい点が多くあります。

ここでは、育児休業給付金支給申請書に関して、人事・労務担当者からよく寄せられる質問とその回答をまとめます。

6-1. 産後パパ育休を含む男性育休の申請書に違いはある?

育児休業給付金申請書の様式自体は男女で違いはありません。

産後パパ育休(出生時育児休業)を取得する場合でも、通常の育児休業と同様の申請書を使用します。

関連記事:産後パパ育休とは?育児休暇との違いや申請方法、給付金について解説

6-2. 育児休業給付金支給申請書は誰が書く?

育児休業給付金の支給申請は、原則として被保険者を雇用している会社がおこないます。ただし、被保険者本人の希望がある場合には、本人が直接ハローワークへ提出することも可能です。

しかし実務上は賃金台帳や出勤簿など会社が管理する書類が必要となるため、会社が申請をおこなうケースが一般的です。

6-3. 育児休業給付金の申請方法は電子申請と郵送どちら?

電子申請と郵送、どちらの方法でも可能です。

なお、令和2年4月以降、資本金1億円を超える特定の法人などは、社会保険・労働保険に関する一部の手続きが電子申請の利用義務対象となっています。

該当する場合は、育児休業給付金の申請も、原則として電子申請で対応しなければなりません。

6-4. 育児休業給付金の書類様式は?ダウンロードはどこから?

育児休業給付金支給申請書の様式は、ハローワークの窓口や、厚生労働省のホームページから入手できます。

申請の際は、最新の様式を使用しているか必ず確認しましょう。

参考:育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書|厚生労働省

6-5. 支給対象期間は延長ができる?

育児休業給付金の支給対象期間は、原則として子が1歳に達する日の前日までです。ただし、保育所等の利用申込みをおこなっているにもかかわらず利用できない場合など、一定の要件を満たすと、所定の書類を提出し認定を受けることで、1歳6ヵ月または2歳まで延長できる場合があります。

また、両親がともに育児休業を取得する場合には、「パパ・ママ育休プラス」の利用により、いずれか一方の育児休業を子が1歳2ヵ月に達する日まで延長できる場合もあります。

延長を希望する場合は、提出期限や必要書類を事前に確認し、早めの準備が重要です。

育児休業の延長に関する必要な手続きや条件について、詳しく解説している記事がありますので、こちらもあわせてご覧ください。

関連記事:育児休業は延長できる?延長ができる条件や期間、申請方法を徹底解説

6-6. 育児休業給付金支給申請書にある最終支給単位期間とは?

「最終支給単位期間」とは、育児休業給付金の支給対象となる最後の支給単位期間を指します。

育児休業給付金の申請は原則として2ヵ月ごと(支給単位期間ごと)におこないます。しかし、最終支給単位期間に限り、申請時点にすでに育児休業が終了している場合は3ヵ月分をまとめて申請できます。

7. 育児休業給付金支給申請書の記入例をおさえて正しい手続きを

労務情報を管理する人育児休業給付金を確実に受給するためには、支給要件を満たしているかを確認したうえで、育児休業給付金支給申請書を正しく作成し、期限内の提出が重要です。

申請手続きは、原則として会社がおこないます。初回申請では、必要書類の案内や回収に時間がかかる場合があります。そのため、従業員から育児休業取得の申し出があった段階で、必要書類の内容や提出期限、申請までの流れについて早めの案内が大切です。

余裕をもった対応が、申請の遅延や差戻しを防ぐポイントとなります。

育児休業給付金の継続申請も忘れないよう、業務体制を見直し、正しい手続きをおこないましょう。

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