【令和7年度版】会社が負担する雇用保険料はいくら?計算方法や納付の注意点解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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【令和7年度版】会社が負担する雇用保険料はいくら?計算方法や納付の注意点解説

電卓

雇用保険では労働者と会社がそれぞれ保険料を負担する必要があります。しかし、労働者からは毎月正しく保険料を徴収しているものの、日々の業務に追われる中で、会社負担分の具体的な金額までは把握できていない人事担当者は多いのではないでしょうか。

この記事では、雇用保険料の会社負担分の仕組みや計算方法、納付の注意点を紹介します。仕組みを正しく理解し、効率的に管理するためのヒントとしてご活用ください。

雇用保険全般について知りたい方は、次の関連記事をご覧ください。

関連記事:雇用保険とは?パート・アルバイトの加入適用や給付内容についてわかりやすく解説

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1. 会社が負担する雇用保険料はいくら?

考える会社員

会社が負担する雇用保険料は、労働者負担分の額とは異なります。会社負担となる雇用保険料の概要と具体的な金額の計算方法を紹介します。

1-1. 令和7年度の雇用保険料率で会社負担額を計算

雇用保険料率

引用:令和7(2025)年度 雇用保険料率のご案内|厚生労働省

雇用保険料は「労働者に支払う賃金 × 雇用保険料率」で算出します。

例えば1年間で労働者全員に支払った賃金が5,000万円だった場合、会社負担分の雇用保険料は次のとおりです。

  • 一般の事業:5,000万円 × 9/1,000 = 45万円
  • 農林水産・清酒製造の事業:5,000万円 × 10/1,000 = 50万円
  • 建設の事業:5,000万円 × 11/1,000 = 55万円

雇用保険料率は会社と労働者で異なり、同額にはなりません。雇用保険料は年に1度、労働者負担分と会社負担分をまとめて納付しますが、労働者から毎月徴収した雇用保険料を2倍にするだけでは計算方法として不適切なため、注意しましょう。

なお、雇用保険料率は「失業手当の受給状況」や「雇用保険料の積立金残高」などを基準に毎年見直されます。年度の切り替わりの際は、雇用保険料率に変更がないか確認しましょう。

関連記事:雇用保険料率とは?業種によって異なる理由や2024年度の雇用保険料を紹介

1-2. 会社負担分と労働者負担分が異なる理由

会社負担分が労働者負担分と異なる理由は「雇用保険二事業」の保険料を会社だけが負担しているためです。雇用保険料の内訳は、大きく次の2種類に分かれます。

  • 失業等給付・育児休業給付
    退職後の基本手当(失業手当)や、育児休業を取得した場合の給付金に当てられる分です。失業等給付・育児休業給付の雇用保険料は会社と労働者で半額ずつ負担します。
  • 雇用保険二事業
    雇用保険二事業とは、失業の予防や労働者の能力開発などを目的とした、雇用保険上の取り組みです。雇用保険二事業の雇用保険料は労働者負担分がなく、会社が全額負担します。

会社負担分の雇用保険料には雇用保険二事業も含まれるため、労働者より保険料率が高くなります。

2. 会社が負担する雇用保険料の計算方法

円

会社が負担する雇用保険料を、具体的なケースでシミュレーションしましょう。今回のシミュレーションでは、雇用保険料率は令和7年度の数値を用いて、労働者全員に支払った年間の賃金(すべて雇用保険料の計算対象とします)の合計額が5,000万円だったと仮定して説明します。

なお、会社の負担額は年1回の算出で済む一方、労働者の負担額は毎月算出が必要です。年額の計算例では誤解を招きやすいため、今回は省略しています。

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関連記事:雇用保険料の計算方法は?保険加入後の計算時期や計算するときの注意点

2-1. 一般の事業の場合

一般の事業とは、2-2章、2-3章で紹介する「農林水産・清酒製造の事業」や「建設の事業」以外のすべての事業を指します。例えばサービス業や製造業、小売業、卸売業などはすべて一般の事業に該当します。

一般の事業の場合、会社負担分の雇用保険料率は9/1,000です。計算対象となる年間の賃金額が5,000万円の場合、負担額は次のとおり計算します。

会社負担分:5,000万円 × 9/1,000 = 45万円

2-2. 農林水産・清酒製造の事業の場合

農林水産・清酒製造の事業は、季節の影響を受けやすく離職率が高くなりがちです。そのため、一般の事業より雇用保険料率が高く設定されています。ただし、農林水産業でも、次の事業には一般の事業の保険料率が適用されます。

  • 園芸サービス
  • 牛馬の育成
  • 酪農
  • 養鶏
  • 養豚
  • 内水面養殖
  • 特定の船員を雇用する事業

農林水産・清酒製造の事業の場合、会社負担分の雇用保険料率は10/1,000です。賃金額が5,000万円の場合の雇用保険料は次のように計算します。

会社負担分:5,000万円 × 10/1,000 = 50万円

2-3. 建設の事業の場合

建設の事業の場合、会社負担分の雇用保険料率は11/1,000です。失業給付・育児休業給付の料率は農林水産・清酒製造の事業と同じですが、雇用保険二事業分の保険料率が1/1,000高く設定されています。

料率が異なる理由は、雇用保険二事業の内容に差があるためです。建設の事業は離職率が高いことに加え、現場の労働環境改善や技能者育成を目的とした助成金など、雇用保険二事業が他業種より充実しています。そのため、雇用保険二事業分の保険料率が高くなっています。

賃金額が5,000万円の場合、会社負担分の雇用保険料は次のとおりです。

会社負担分:5,000万 × 11/1,000 = 55万円

参考:建設事業主等に対する助成金|厚生労働省

3. 会社負担分の雇用保険料の納付方法

クエスチョンマーク

会社負担分の雇用保険料は、年に1度、前年度の確定額と当年度の概算額を合わせて申告し、納付します。

労働者負担分は毎月の給与から源泉徴収(天引き)して徴収するのが一般的ですが、会社負担分は毎月の計算はおこないません。毎年6月1日から7月10日の間に前年度4月〜翌3月分の確定した保険料と、当年度の4月〜翌3月分の概算の保険料を計算し、合算して申告・納付します。この作業を「年度更新」といいます。

年度更新は集計作業に時間がかかる一方、申告期間が短いです。7月10日までに正しい金額を算出し申告・納付できるよう、毎月の雇用保険料は正しく計算しておきましょう。

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雇用保険料の還付や修正が発生した場合は、特に注意が必要です。

当月払いの会社で、4月分の給与を全額支給したものの、労働者が4~5月を全日欠勤した場合を考えましょう。5月の給与で4月分の支給額を控除しつつ、5月分の支給額は0円で処理するケースが多いと考えられます。この場合、4月分の給与が0円になるため、4月に徴収した雇用保険料も0円にしなければなりません。年度更新の際も同様の調整が必要です。

慣れていないと、5月の給与計算でも処理を忘れやすいポイントのため、時間が経ったあとの年度更新では、なおのこと調整作業が抜けやすくなります。年度更新でパニックにならないよう、修正が発生した際は必ず内容と金額を記録に残しておきましょう。

解説:社会保険労務士

年度更新について詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。

関連記事:人事担当者必見!労働保険の対象・手続き・年度更新と計算方法をわかりやすく解説

4. 会社負担分の雇用保険料の注意点

注意のイメージ

会社負担分の雇用保険料には、計算方法や納付方法以外にも注意点があります。誤った方法で計算ミスを発生させないための注意点を解説します。

4-1. 対象者の範囲を確認する

雇用保険料を計算する前に、雇用保険の対象者(被保険者)の範囲を確認しましょう。正社員やパート、アルバイトなど、雇用形態にかかわらず、次の条件を両方満たす労働者は原則として雇用保険の被保険者に該当します。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上
  • 31日以上の雇用見込みがある

例外的に、季節的に雇用される労働者で、雇用期間が4ヵ月未満か、週の所定労働時間が30時間未満の場合は雇用保険の被保険者に該当しません。

そのほかの間違えやすいケースは次のとおりです。

  • 使用人兼務役員:使用人兼務役員とは、役員が営業部長を兼務している場合など、役員としての地位と労働者としての地位の両方を有する方です。使用人兼務役員の場合、労働者として支払われている賃金は計算対象に含める必要があります。
  • 出向者:出向者の場合、出向元と出向先の両方と雇用契約が結ばれている状態です。賃金を支払っている方(両方が支払っている場合は負担の大きい方)で対象者に含めます。
  • 派遣労働者:派遣労働者は、雇い主である派遣元の計算に含めます。派遣先では計算対象に含めません。

4-2. 対象賃金の範囲を確認する

対象者だけでなく、賃金の範囲にも注意が必要です。雇用保険料を計算する際、原則としては労働の対価として支払われたものはすべて計算に含めます。

例外的に雇用保険料の計算に含めないものとして、厚生労働省が挙げている例は次のとおりです。

項目

備考

役員報酬

取締役などに支払う報酬

結婚祝金

死亡弔慰金

災害見舞金

年功慰労金

勤続褒賞金

退職金

労働協約・就業規則などの定めがあるとないとを問わない

出張旅費

宿泊費

赴任手当

実費弁償と考えられるもの

工具手当

寝具手当

労働者が自己の負担で用意した用具に対して支払う場合

休業補償費

労働基準法第76条の規定に基づくもの(法定額60%を上回った差額分を含めて賃金としない)

傷病手当金

健康保険法第99条の規定に基づくもの

解雇予告手当

労働基準法第20条に基づいて労働者を解雇する際、解雇日の30日以前に予告しないで解雇する場合に支払う手当

財産形成・貯蓄などのため会社が負担する奨励金(持株奨励金など)

勤労者財産形成促進法に基づき、会社が一定の率・額の奨励金を支払う場合

会社が全額負担する生命保険の掛け金

労働者を被保険者として保険会社と生命保険など、厚生保険の契約をし、会社が保険料を全額負担するもの

持家奨励金

労働者が持家取得のため融資を受けており、会社が一定の率または額の利子補給金などを支払う場合

住宅の貸与を受ける利益(福利厚生施設として認められるもの)

住宅貸与されない者全員に対し(住宅)均衡手当を支給している場合は、賃金となる場合がある

自社の手当が賃金に含まれない範囲に該当するか、判断が難しいケースも多々あります。迷う場合は労働局や社会保険労務士などの専門家に相談しましょう。

4-3. 最新の雇用保険料率を用いる

雇用保険料率は必ず最新の数値を使いましょう。雇用保険料率は毎年4月から改定される可能性があります。変更に気付かず古い数値で計算していると、正しい金額を算出できません。

雇用保険料率の改定は厚生労働省のサイトなどで公表されるため、切り替わりの時期が近づいたら頻繁に確認しましょう。

なお、現段階では未確定ですが、令和8年度の雇用保険料率は、令和7年度から1/1,000(会社負担分・労働者負担分がそれぞれ0.5/1,000ずつ)引き下げられる予定です。

参考:第208回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会|厚生労働省

雇用保険料率の詳細は関連記事をご覧ください。

関連記事:雇用保険料率とは?令和7年度の変更点やなぜ計算割合が異なるのか解説!

4-4. 端数の処理方法は労働者負担分と異なる

年度更新の際は、端数の処理方法に注意しましょう。会社負担分と労働者負担分では、端数の処理が異なります。

  • 会社負担分:労働者全員の年間賃金総額を合算したあと、1,000円未満を切り捨ててから雇用保険料率を掛けます。算出した雇用保険料額に端数が生じた場合は、1円未満切り捨てです。
  • 労働者負担分:毎月の給与支払い時に1円単位で計算し、小数点以下が生じた場合にルールに従って切り捨てや切り上げをおこないます。

労働者から徴収する、毎月の雇用保険料の端数処理方法の詳細は関連記事をご覧ください。

関連記事:雇用保険料の端数処理方法とは?処理別の対応方法や注意点を解説!

5. 雇用保険料の会社負担額を理解して、正しく納付しよう!

書類に記入する

会社負担分の雇用保険料は、労働者負担分より料率が高く設定されています。毎年の支払額が大きくなりやすく、制度も複雑で算出にも手間がかかりがちです。

計算方法や申告・納付の仕組みを理解し、円滑に処理して正しい金額を算出できるようにしましょう。

関連記事:社会保険料の納付方法は?仕組みや納付期限、納付書について解説

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