経費精算ワークフローとは?導入するメリット・デメリットを解説
更新日: 2024.10.10
公開日: 2022.1.24
jinjer Blog 編集部
経費精算業務にはワークフローがあり、いかにワークフローを効率化するかが経費精算業務の負担の軽減につながります。
経費精算システムの導入を検討しているのであれば、まずは経費精算ワークフローの導入を検討する必要があるでしょう。
当記事では、経費精算ワークフローの概要と、導入のメリット・デメリットについて解説します。
目次
「科目を間違えた申請が多い」「経費にならないものを申請してくる」
「申請額を不正する人がいる」など、従業員からの経費申請ミスに頭を悩ませていませんか?
経費申請は従業員が行うため、従業員がわかりやすい運用にすることが必要不可欠です。そこで頼りになるのが、経費精算システムです。
経費精算システムを利用すれば、交通費の自動計算やICカードの読み取り、またシステム上で申請ルールを設定することで間違った申請が上がりにくくすることができ、従業員の申請ミスを軽減することが可能です。
当サイトでは、経費精算システムでできることや、よくある経費精算の課題をシステムでどのように解決できるかをまとめた資料を無料で配布しておりますので、経費精算の申請ミスを減らしたい方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。
1.経費精算ワークフローとは?
経費精算ワークフローとは、経費精算に関する手順をパターン化して共通認識化した物です。
経費精算ワークフローを策定すると、業務を効率化できる可能性が出てくるため、多くの企業が策定を検討しています。
基本的に経費精算ワークフローには申請、承認、差戻し、決裁という流れがあり、ワークフローを策定することでどこに問題が発生しているのかを明らかにすることができます。
経費精算ワークフローの策定には大きく分けて2つの方法があります。
一つはワークフローシステムの導入、もう一つはワークフロー機能を投資した経費精算システムの導入です。
実際にシステムを入れた場合と入れていない場合で業務フローがどのように違うのか、確認してみましょう。
関連記事:経費精算とは?今さら聞けない経費精算のやり方と注意点を大公開!
1-1. システムを導入していない場合の経費精算の流れ
①申請者が申請書類を記入
申請者が、必要事項の記入を行い、領収書を添付した上で上長や経理部門に申請を行います。この時、記入漏れや領収書の添付漏れなど不備があると本人に差し戻されます。
申請までに領収書を紛失してしまうリスクや申請後の承認の進捗がわからないといった困りごとが発生することがあります。
②承認者が申請を確認し、経理部門への申請を行う
申請者から提出された申請書を確認します。記載事項に問題がないか、書類に不備がないかを確認し、承認します。申請者の提出と、承認者の受け取りのタイミングが合わなかったり、承認者が多忙で承認が漏れる可能性があります。
③経理部門が承認し、仕訳や立替金の払い戻し等を行う
各部署から上がってきた申請を確認し、記帳を行い、該当の従業員への払い戻しを行います。
申請内容を再度書き写す手間が発生したり、転記を誤る可能性があります。
1-2. 経費精算ワークフローシステムを導入した場合の経費精算の流れ
①申請者がシステム上で申請を行う
PCに限らず、スマートフォンから申請が行えるシステムがほとんどで、経費が発生した瞬間から、その場で申請が可能です。そのため、領収書の紛失リスクが減少します。
必要項目が揃っていないと申請が行われない設定が可能なシステムもあり、不備による差し戻しを減らすこともできます。
②承認者が承認を行う
承認者も同じくスマートフォンから確認が行え、押印の必要もないため、場所や時間を選ばずに申請を受け取り、確認と承認を行うことができます。差し戻しが発生してもタイムロスなく申請者に差し戻せるため、タイムロスも抑えられます。
③経理部門が承認を行い精算する。
申請を受け取った経理部門が申請を承認すると、システム上で記帳が行われます。記帳内容に問題がない場合はそれを反映することでワンクリックで記帳が行えます。
また、給与システムと経費精算システムを連動させておくことで、該当金額を払戻すための手続き業務も削減できるものもあります。
関連記事:今から始める、経費精算のペーパーレス化!やり方と導入方法を徹底解説
関連記事:経費精算のDX化とは?電子化のメリットや導入方法もくわしく解説
2.経費精算ワークフローシステムを導入するメリット
経費精算ワークフローシステムを導入することで、経費精算業務には大きな影響が出ます。
経費精算業務の負担を軽くするために、ワークフローシステムは非常に効果的です。
では、経費精算ワークフローシステムを導入する4つのメリットについて見ていきましょう。
2-1.経費精算業務の漏れを防げる
経費精算ワークフローシステムの導入によって、経費精算業務の漏れを防げるのは大きなメリットです。
通常の経費精算業務では、社員が経費精算の申請を忘れたり、承認者が申請を放置したりして、業務が停滞してしまうことが少なくありませんでした。
何ヶ月も前の経費、とくに年度をまたいでの経費精算では業務が複雑になったり、ミスが発生しやすくなったりして問題が発生しがちだったのです。
しかし、経費精算ワークフローシステムを導入すると、リマインド機能によって社員や承認者に経費精算について思い起こさせることができます。
しかもリマインド機能は、システムが自動で出してくれるので、経理担当者が目視でチェックしなくても問題ありません。経費精算ワークフローシステムによって、経費精算業務の遅れやミスを減らせるのです。
2-2.資源や管理のコストの削減
経費精算ワークフローシステムの別の利点は、資源や管理コストの削減です。
経費精算業務を紙媒体で行っている企業に経費精算ワークフローシステムを導入すると、ペーパーレスが可能になるので、紙資源の大幅な削減になります。
これまで購入していた帳簿や印刷用紙なども大幅に減らせるので、コストの削減につながるでしょう。
加えて、経費精算ワークフローシステムを導入すれば管理コストも削減できます。
システムを操作するだけで経費精算業務が行えるので、管理がしやすくなり、無駄な仕事が減ることでしょう。
経理担当者や経費精算の申請業務を行う社員の残業時間が減り、会社全体としてコストカットを実現できるかもしれません。
2-3.セキュリティが強固
経費精算ワークフローシステムを導入すると、高いセキュリティで情報を守ることができます。
紙の申請書で経費精算を行っていると、申請者や承認者が書類を紛失してしまうことがあるでしょう。
交通費の精算などであればそれほど問題にならないかもしれませんが、出張費や交際費の申請の場合、大きな問題になる恐れもあります。
しかし、経費精算ワークフローシステムでは、業務のすべてをスマートフォンやパソコンで行えるようになるので、書類を紛失する恐れはありません。
さらに、システムを構築する段階で承認者を選び、各自に与えられる権限を設定できるので、申請を送る承認者を間違えることもありません。
経費精算の内容を確認できる権限も限定できるので、高いセキュリティの下で経費精算業務が行えるでしょう。
2-4.ミスやトラブルを防ぐ
経費精算ワークフローシステムの別のメリットは、さまざまな過程で発生するミスを減らせる点です。
通常の紙媒体での経費精算申請の場合、申請者、承認者、経理担当者それぞれがミスを犯す恐れがありました。
申請内容を間違えたり、承認するのが遅くなったり、紙媒体からエクセルなどへの転機を間違えたりするのは珍しいことではなかったのです。
しかし、ワークフローシステムを導入すると、これらのすべての段階で業務が効率化されることが期待できます。
経費精算の申請の段階で明らかにおかしい数字を入力すればアラートが出ますし、承認者もできるだけ早く承認を行うようにリマインドが行われます。経理担当者はわざわざ別のシステムに情報を転記する必要はなく、仕分けを行う必要もありません。
もし申請に誤りがあった場合にはシステム上で差戻しが行え、再度の申請も同様にシステム上で簡単に行えます。
これまでは経理担当者と社員との間でトラブルが起こっていたかもしれませんが、経費精算ワークフローシステムを導入すれば、問題を未然に防げるでしょう。
関連記事:経費精算で領収書を電子化する方法は?法律や疑問点をくわしく解説
2-5. 経費精算業務を効率化できる
やはり、経費精算ワークフローシステムの導入の最大のメリットは申請から承認までの業務が効率化されることです。
申請から承認までのタイムロスや、申請漏れによる差し戻し、記帳ミスなどのリスクを回避できるだけでなく、経費精算にまつわるあらゆる業務がスムーズに行えるようになります。
3.ワークフローシステムを導入するデメリット
ワークフローシステムの導入にはメリットしかないように思えますが、実はデメリットもいくつかあります。
ワークフローシステム導入の前には、デメリットについても理解しておくことが重要です。
では、ワークフローシステムのデメリットを2つ見ていきましょう。
3-1.承認者に負担が集中しがち
ワークフローシステムを導入するデメリットの一つは、特定の承認者に負担が集中しがちになる点です。
役職を持っていない社員であれば問題ありませんが、役職に就いている社員は多くの申請を承認しなければなりません。
高い役職に就いている社員ほど、多くのワークフローに組み込まれることになり、多くの申請や多額の経費精算を承認しなければならなくなります。
結果として特定の承認者に多くの負担を強いてしまうのです。
こうした事態を避けるためには、ワークフローを策定する時にできるだけシンプルなフローにし、特定の承認者に負担がかからない設計を行わなければなりません。
3-2.社員に浸透しない恐れがある
ワークフローシステムを導入する別のデメリットは、社員に浸透しない恐れがある点です。
ワークフローシステムの導入にはある程度のコストがかかりますが、使い勝手によっては社員に浸透せず、最終的には使われなくなってしまう事例もあります。
操作が複雑だったり、今の会社の経費精算業務と大きな乖離があったりすると、すべての社員がシステムを使うことができず、導入が無駄になってしまうでしょう。
社員に浸透させられるかをチェックするために、事前にテスト運用を行い、導入担当者以外の社員にも意見を聞いてみるとよいでしょう。
4. 経費精算ワークフローシステムの選び方
経費精算ワークフローシステムはどのように比較検討すれば良いのか解説していきます。選定のポイントは大きく分けると主に3点あります。
4-1. 自社の申請書式に対応しているか
ワークフローシステムの導入には、従業員へのレクチャーの時間が必要です。例えば、現状の申請をエクセルのフォーマットで行っているなら、エクセルに対応しているシステムを選定することで、申請に関するレクチャーの時間を短縮できます。
4-2. 承認方法の自由度が高いか
社内の経費申請フローが複雑な場合、それに対応できるシステムかどうか確認しましょう。申請金額に応じて承認者を増やしたり、承認者のうち誰か一人の承認が得られれば問題ない場合に承認者を複数設定したり、必要な機能が備わっているかなどをしっかり確認して、自社にあったシステムを選ぶことが大切です。
4-3. 会計システムや給与システムとの連携はできるか
現在すでに使っているシステムと問題なく連携できるかも確認しておく必要があります。また仕訳の反映や、従業員への立替経費の払い戻しがスムーズに行え、経理部門の業務が効率化されるものを選ぶと良いでしょう。
関連記事:中小企業向け経費精算システムとは?選び方や課題別おすすめ機能を紹介
5.システム導入で経費精算業務を効率化
経費精算ワークフローシステムは、経費精算業務を効率的に行い、社員の負担やストレスを減らすために効果的なものです。
ぜひ、経費精算で改善すべき点があると感じている方は、経費精算ワークフローシステムの導入を検討してみてください。
関連記事:ワークフローとは?意味や作り方・システムの比較方法も解説
「科目を間違えた申請が多い」「経費にならないものを申請してくる」
「申請額を不正する人がいる」など、従業員からの経費申請ミスに頭を悩ませていませんか?
経費申請は従業員が行うため、従業員がわかりやすい運用にすることが必要不可欠です。そこで頼りになるのが、経費精算システムです。
経費精算システムを利用すれば、交通費の自動計算やICカードの読み取り、またシステム上で申請ルールを設定することで間違った申請が上がりにくくすることができ、従業員の申請ミスを軽減することが可能です。
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