タイムカード集計にかかる時間を短縮できる3つの方法
タイムカードの集計作業に時間がかかり、業務効率化のボトルネックとなっている企業が少なくありません。
とくにタイムカードの集計を手作業でおこなっていると、工数がかかるだけでなく、入力ミスが増加し、従業員の勤務状況を正確に把握できないという問題点があります。
タイムカードの集計は業務効率化の伸びしろの1つです。Excelの活用や、勤怠管理システムの導入などで、タイムカードの集計にかかる時間を短縮し、業務効率化に取り組みましょう。
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タイムカードや出勤簿を使って手作業で労働時間を集計している場合、記入漏れや打刻ミスの確認に時間がかかったり、計算ミスやExcelへの転記ミスが発生したりと、工数がかかる上にミスが発生しやすいなどお悩みはありませんか?
そこで、解決策の一つとして注目されているのが勤怠管理システムです。
勤怠管理システムの導入を検討することで、
・自社にあった打刻方法を選択でき、打刻漏れを減らせる
・締め作業はワンクリックで、自動集計されるので労働時間の計算工数がゼロに
・ワンクリックで給与計算ソフトに連携できる
など、人事担当者様の工数削減につながります。
「システムで効率化できるのはわかったけど、実際にタイムカードでの労働時間管理とどう違うのかを知りたい」という人事担当者様のために、タイムカードの課題を勤怠管理システムでどのように解決できるのかをまとめた資料を無料で配布しておりますので、ぜひこちらからダウンロードしてご覧ください。
目次
1. タイムカード集計とは
従業員の勤務状況をタイムカードで管理している場合、一般的に月末から翌月初にかけて集計を実施します。
タイムカード集計を実施することで、誰がどれだけの時間働いたか、どれだけ休んだかなどを把握可能です。そして、タイムカード集計の結果に基づいて給与を支払います。
このようにタイムカード集計は従業員の賃金に直接かかわる重要な業務のひとつです。
2. タイムカード集計の手間を減らす3つの時間短縮術
タイムカードの集計作業の時間を短縮し、担当者の手間を減らす方法は3つあります。従業員の数が多ければ多いほど、タイムカードの集計は工数がかかります。3つの時間短縮術を使えば、もう月末の集計作業に悩まされません。
【関連記事】タイムカードから従業員の労働時間を計算する際の2つの注意点
2-1. Excel(エクセル)の数式やマクロを使う
Excel(エクセル)の数式やマクロを使い、勤怠管理用のシートを作成すれば、従業員の出勤・欠勤の日数や、遅刻や早退の数、残業時間などを自動で集計できます。
例えば、実労働時間を求める場合は、出社時間から退社時間および休憩時間を数式で引き算するだけでよく、Excelの難しい知識は必要ありません。
Excelに詳しい方なら、勤務状況だけでなく給与計算や交通費の計算などの機能も盛り込み、必要に応じてカスタマイズできるのもExcelの強みです。ただし、計算に使う数値は手で入力するため、ミスが起きやすいのがデメリットです。
もし、オフィスソフトの運用ノウハウが社内にほとんどない場合は、無料で公開されている勤怠管理用のテンプレートをダウンロードして使う方法もあります。無料テンプレートが気になる方は、以下の関連記事からご確認ください。
【関連記事】「え、こんなに簡単なの?」タイムカードを簡単に集計する方法をご紹介!【無料テンプレ付き】
2-2. Webのタイムカード集計サービスを利用する
タイムカードの集計を自動化するなら、無料のWebサービスを利用する方法もあります。就業開始時間と終了時間のルールをあらかじめ設定すれば、あとは従業員の出社時間・退社時間・休憩時間を入力するだけで、日毎の実労働時間や残業時間、月次の総労働時間などを自動で計算できます。
作業としては数値を打ち込むだけでよいため、電卓を叩いて手作業で計算するよりも、はるかに時間を短縮できます。
Excelを利用する方法と比べると、カスタマイズ性では劣るものの、自分で勤怠管理用のシートを作成しなくてもよいのがメリットです。ただし、Excelと同様に数値は手入力のため、入力ミスが起きる可能性があります。
従業員の数がそれほど多くない中小企業の場合や、あくまでもタイムカード集計作業の補助として活用するケースを想定するなら、効果的な選択肢の1つです。
2-3. 集計機能付きタイムレコーダーを購入する
通常のタイムレコーダーではなく、「集計機能付きタイムレコーダー」を購入することでも、集計作業の短縮が可能です。
集計機能付きタイムレコーダーには、打刻機能だけでなく、従業員の勤務データを集計する機能がついていて、月次の実労働時間・残業時間・時間外勤務時間・深夜勤務時間などのデータを自動で集計できます。
機種によっては、拠点や部門ごとに複数の締め日を設定するなど、手作業では難しい複雑な設定も可能です。自動でタイムカードを集計してくれるため、手間や人手がかからず、入力ミスもほとんど発生しません。
集計作業の障害となりがちな打刻ミス・打刻忘れも、タイムレコーダーの操作で簡単に修正できます。また、パスワード機能や認証機能がついた機種なら、タイムカードの改ざんを防止でき、従業員の勤務状況を正確に把握することができます。
ただし、通常のタイムレコーダーよりも購入コストと維持費がかかるのがデメリットです。数万円の本体、1,000円程度の専用タイムカードの購入が必要です。
3. タイムカード集計時に覚えておきたいポイントとやり方
タイムカード集計時には次のようなポイントを覚えておきましょう。
- 1分単位で集計する
- 残業時間を15分単位で切り捨てるのは違法
- 遅刻による減給は遅刻した時間だけしかできない
これらのポイントを忘れてしまい、やり方を間違ってしまうと賃金を巡るトラブルにつながりかねません。
3-1. 1分単位で集計する
従業員の労働時間は原則1分単位で集計します。集計の時間を省くために15分単位や30分単位にまるめて計算するのは違法です。
労働基準法では労働した際の賃金は全額支払うことを定めています。しかし、15分単位や30分単位に労働時間をまるめてしまうと、賃金を正確に全額支払うことができません。
3-2. 残業時間を15分単位で切り捨てるのは違法
残業時間であっても15分単位で切り捨てる、30分単位で切り捨てるといった集計方法は違法です。これも労働した際の賃金は全額支払うというルールに基づいています。
しかし、1ヵ月における時間外労働や休日労働、深夜労働の時間を30分未満の端数であれば切り捨て、30分以上であれば1時間に切り上げることは認められています。
3-3. 遅刻による減給は遅刻した時間だけしかできない
従業員が遅刻した場合、減給処分を下すケースがあります。しかし、遅刻による減給は遅刻した時間しか適用されません。例えば、1時間遅刻した場合は1時間分の減給です。遅刻を理由に1日の給与を減給するといった必要以上の処分は認められていません。
4. 勤怠管理システムを導入する3つのメリット
タイムカードの集計作業にかかる時間を短縮するなら、「勤怠管理システム」を導入しましょう。手作業で集計作業をする場合にネックになりがちなのが、
「作業自体に時間がかかる」
「打刻漏れ・入力ミスの対応が面倒」
「集計作業が終わるまで勤務状況がわからない」の3点です。
勤怠管理システムを導入すれば、この3つの問題点を解決し、集計作業を自動化・効率化できます。
4-1. 集計作業を簡略化しさらに付加価値をつけられる
勤怠管理システムは、スマホやタブレットでの打刻、ICカードのタッチによる打刻、GPS機能を使った打刻など、さまざまな方法による打刻と連動し、従業員の勤務データを一括で取得・管理できます。「打刻すると自動的にデータを集計」するため、月次の締め作業はほとんど必要ありません。
勤怠管理システムがあれば、出勤日数や残業時間の計算だけでなく、勤務状況に基づく有給休暇や特別休暇の付与、36協定に基づく時間外勤務時間のチェックなどもおこなえるため、集計作業のかゆいところにも手が届きます。
集計結果を出力する際は自由に項目をカスタマイズでき、扱いやすいCSV形式を選べるため、勤務データを別途まとめる際にも便利です。
月次の締め作業を簡略化するだけでなく、「従業員の勤務状況の見える化」「休暇の付与や時間外労働の調整などの労務管理」など、さらに付加価値をつけられるのが勤怠管理システムの特長です。
4-2. 打刻漏れや入力ミスがなく「客観的な記録」として保存できる
勤怠管理システムなら、Excelシートでの勤怠管理や、タイムカード集計サービスを利用するケースと違い、打刻漏れや入力ミスのようなヒューマンエラーがほとんど発生しません。
打刻された従業員の勤務データは、自動で勤怠管理システム側に送信されるため、出退勤時刻を手動で入力したり、実労働時間を電卓で計算したりする必要がありません。
厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」によれば、従業員の勤務状況を正確に把握するための条件として、「タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録基礎として確認し、適正に記録すること」が挙げられています。
打刻漏れや入力ミスがない勤怠管理システムなら、厚生労働省の定めた基準に基づく客観的な労務管理が可能です。
4-3. 勤務状況がリアルタイムでわかる
タイムカードを手動で集計する際に問題となるのが、従業員一人ひとりの勤務状況が、集計作業が完了するまでわからないという点です。
勤務状況の把握が遅れると、「遅刻や早退が多い」「有給休暇の取得数が基準よりも少ない」「36協定で定められているよりも多くの時間外労働をしている」といった問題になかなか気づけず、対処が遅れてしまいます。
しかし、勤怠管理システムでは日次・月次のどちらの形式でも、従業員の勤務データをリアルタイムで管理できます。従業員が打刻するとすぐにデータが反映されるため、必要なときにいつでもタイムカードを集計し、勤務状況を知ることができます。
ここまでお伝えしてきたように、システムを導入することで、タイムカードで管理していたからこそ起きていた問題や手間を減らすことができるのを感じていただけたと思います。
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関連記事:タイムカードはもう不要?GPSで打刻できる勤怠管理システムとは
4-4. アプリであれば外出先からの打刻も可能
勤怠管理システムのなかには、スマートフォンやタブレットのアプリとして使用できるタイプもあります。このようなアプリで使用できる勤怠管理システムであれば外出先からの打刻も可能です。建設業や営業職など外回りが多い業種や営業職の場合、タイムカードでは勤怠管理が難しい傾向にあります。そのため、アプリで外出先からでも打刻できる勤怠管理システムを導入してみましょう。
関連記事:外回り営業担当者の労働時間管理を確実におこなうための3つの方法
5. タイムカードの集計はポイントを押さえてスムーズに実行しよう
今回は、タイムカードの集計にかかる時間を大幅に短縮する3つの方法を解説しました。
タイムカードの集計は、手作業でおこなうと時間も人手もかかるため、業務効率化を考える企業にとって伸びしろとなる部分の1つです。Excelの数式・マクロやWeb集計サービスを利用すれば、コストをかけずに集計作業を簡略化できます。
コスト面のデメリットを気にしないなら、タイムカード集計機能付きのタイムレコーダーを導入する方法もあります。
タイムカードの集計作業を自動化・効率化するだけでなく、「打刻漏れや入力ミスを減らす」「勤務状況をリアルタイムに知る」といったメリットを追求するなら、従業員一人ひとりの勤務データを一元管理できる勤怠管理システムの導入がおすすめです。
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