経費精算の勘定科目について種類や精算時の注意点を解説

企業の経費には実にいろいろな種類があり、経費精算のためには、勘定科目が設定されています。

勘定科目の設定は、会社によってやや異なります。しかし、経費精算を申請する社員も、経費精算を担当する経理担当者も、どのような勘定科目があるのかについては知っておく必要があるでしょう。

今回は、勘定科目の種類について、また清算時の注意点についてご説明いたします。

1. 経費精算の勘定科目の種類

チェック項目を記入している様子

勘定科目は実に200種類以上もあるとされており、すべてを詳しく把握することは難しいでしょう。したがって、よく使う科目、代表的な科目について知っておくとよいかもしれません。

1-1. 旅費・交通費

まずもっともよく見かける勘定科目の1つが「旅費・交通費」です。これは社員が出張したときなどに立て替えた旅費や交通費のことです。

たとえば目的地に行くまでに乗った電車代、バス代、タクシー代に加え、自分の車で出張したときのガソリン代が挙げられます。さらに泊りがけの出張であれば宿泊費も旅費・交通費に含まれ、出張中の食事代もこの経費で精算できる場合があります。

ただし、旅費・交通費に関しては会社によってルールがかなり異なるため、社員も経理担当者もしっかり社内ルールに通じておくことが重要です。

1-2. 交際費

続いて頻繁に処理されるのが「交際費」です。これは、事業に関係することを条件に認められている、関係者との飲食代などです。

打ち合わせの際の飲食代、お茶菓子代も交際費として計上できます。また飲食代だけでなく、お中元やお歳暮、贈答品であっても会社に利益をもたらすための支出と考えられれば交際費です。

さらに事業関係者の慶弔費も交際費です。事業関係者に対する支出なので、取引先だけでなく会社の役員や社員に対する支出も交際費とできる場合があります。

1-3. 消耗品費

備品を購入した場合に清算できる「消耗品費」も勘定科目の1つです。消耗品費に仕訳できる物品には条件があり、取得価格10万円未満、もしくは法定耐用年数が1年未満でなければなりません。

文房具、イスや机、インクカートリッジなどが消耗品費に該当します。これらに加えて、営業職には欠かせない名刺も消耗品費として経費精算可能です。

1-4. 会議費

交際費と似ていますが、「会議費」という科目もあります。これは、事業関係者との打ち合わせにかかったお茶菓子代、飲食代のことです。

1人当たりの費用が5,000円以下であれば、交際費ではなく会議費として経費精算ができます。

1-5. 福利厚生費

続いて勘定科目の中には「福利厚生費」があります。経費精算で用いられる福利厚生費は、主に法定外福利費のことを指します。

たとえば、社員に子どもが生まれたときに支給する慶弔見舞金、社員旅行の費用などが福利厚生費です。

1-6. 宣伝広告費

会社によっては「宣伝広告費」に多額の資金を投入しているところもあります。

新聞や雑誌に広告を掲載したり、インターネットで広告を打ったり、宣伝目的の自社のホームページを作成したりするのも宣伝広告費として経費精算ができます。

また、看板、のぼり、電車の中吊り広告、求人広告費なども宣伝広告費です。

1-7. 通信費

さらに細かいところでいえば、「通信費」という勘定科目もあります。電話料金、インターネット料金、郵便物を送るときの送料や切手代は通信費です。

1-8. 雑費

非常に多くの勘定科目がありますが、どれにも該当しない費用や、頻繁に発生するものでない費用は「雑費」と仕訳されます。ゴミの処理費用、クリーニング代は、定期的でないのであれば雑費になるでしょう。

もし金額が大きくなってしまう場合には、新たに社内ルールとして勘定科目を追加して対応したほうが無難です。しっかりと仕訳できているほうが、監査などの際に説明がしやすいでしょう。

定期的に採用している勘定科目が実状に即しているかどうかをチェックすることも重要です。

2. 経費精算の勘定科目に関する4つの注意点

びっくりマークのプラカードを持っている人

経費精算には多くの勘定科目が関係しますが、いろいろな注意点があります。その注意点も把握しておくと、経費精算がより行いやすくなるでしょう。

2-1. 注意点① 交際費と会議費の違いを把握しておく

たとえば、交際費と会議費の違いについて知っておくことは重要です。

交際費も会議費も事業関係者との飲食代やお茶菓子代が含まれますが、交際費は、原則として損金に算入することができません。一方で会議費は、損金に算入できます。節税のことを考えると会議費として経費精算したほうが会社の利益になるのです。

ただし、会議費は1人あたり5,000円以下という決まりがあるため、領収書には参加した人数が明記されていなければなりません。

2-2. 注意点② 郵便物の勘定科目について確認しておく

続いて通信費についても注意点があります。郵便物の送料や切手代は通信費ですが、ハガキ代は消耗品費です。

またダイレクトメールは広告宣伝費として経費精算が必要です。加えて郵便局から郵送する祝電、弔電は交際費として仕訳されます。

このように郵便物が関わっている場合にはどの勘定科目なのか分からなくなることもあるでしょう。迷った場合には顧問の会計士や税理士にしっかり確認することが重要です。

2-3. 注意点③ 交際費は800万円以上を超えると損金に参入できない

さらに交際費についても注意点があります。実は、交際費は年間800万円を超えてしまうと原則的に損金に算入することができません。

交際費が、年間800万円を超えてしまった場合、800万円までを損金算入する方法と、交際費のうちの飲食代の50%を損金算入する方法の2つから有利になる方法を選ぶ必要があります。

交際費は特に税務署からもチェックされる部分なので、社名や社員の指名をしっかり記入してもらうよう徹底しましょう。

2-4. 注意点④ 福利厚生費に含める経費は専門家と相談しておく

福利厚生費についても注意が必要です。福利厚生費は明確にどれが該当するかという定義がありません。そのため企業によって福利厚生費に含めている経費には違いがあります。

ただし客観的に福利厚生費を説明できなければ経費として認められないでしょう。どの支出を福利厚生費にできるかは専門家の意見を求めたほうがよいでしょう。

3. 経費精算で勘定科目を効率的に管理する3つの方法

チェック項目を確認している男女

経費精算では多くの勘定科目を管理しなければならないため、経理担当者の負担が大きくなる傾向があります。そこで重要なのが、いかに効率的に勘定科目を管理するかということです。

勘定科目を効率的に管理する方法を3つご紹介いたします。

3-1. 方法① 管理しやすい勘定科目を設定する

そのためにはまず、現実に即した勘定科目を設定することです。あまり頻繁に発生しない経費精算の勘定科目を設定していたり、もっと細かく分けなければならない勘定科目をまとめていたりすると管理しにくくなってしまいます。

銀行や税務署に経営状況を説明するのも難しくなるでしょう。そこで定期的に経理担当者の意見を聞いて勘定科目の見直しを行いましょう。管理しやすくなります。

3-2. 方法② 一般的に用いられている科目を設定する

加えて業界用語や略称を用いず、一般的に用いられている科目の中から設定することも大切なポイントです。

3-3. 方法③ 帳簿と決算書の勘定科目を統一する

さらに帳簿管理用と決算書の勘定科目に違いがあると非常に管理しにくいので、これは統一したほうがよいでしょう。経理担当者が複数人いても、勘定科目を統一しておくことで誰が見ても効率的に管理できるようになるのです。

4. 経費精算と勘定科目は税務上重要

カレンダーを背景に歩いている社会人

経費精算で勘定科目がよくわからないと、とりあえず該当しそうな勘定科目に入れてしまいたいと思うかもしれません。しかし、経費精算では勘定科目が非常に重要です。

もし間違えて勘定科目を設定してしまうと、監査が入ったときに訂正が求められたり、最悪の場合税務署から追徴課税が科せられたりすることもあるのです。

後でトラブルにならないよう、勘定科目についてはしっかり把握しておくようにしましょう。

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