外回り営業担当者の労働時間管理を確実におこなうための3つの方法
営業・外回り・直行直帰など、会社の外で仕事をする従業員は、労働時間の管理が困難です。オフィスの中で働く従業員なら、管理者の目が直接行き届くだけでなく、労働時間の超過があればすぐに気が付きます。
しかし、外回り営業社員は労働時間を正確に把握するのが難しく、結果として長時間の残業や時間外労働が放置されてしまうケースもあります。そこでこの記事では、外回り営業社員の労働時間を確実に管理するための3つの方法を解説します。
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目次
残業時間は労働基準法によって上限が設けられていますが、そもそも時間外労働の定義をきちんと把握していなかったり、しっかりとした勤怠管理を行っていないと、知らずに上限規制を超えてしまう可能性があります。
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1. 外回り営業社員の労働時間を管理する3つの方法
外回り営業社員の労働時間管理は、内勤やバックオフィスの社員と違い、企業側の工夫が求められます。「事業所外みなし労働時間制」を使う方法もありますが、外出先でも打刻できるネットワーク対応タイムレコーダーや勤怠管理システムを使えば、労働時間を1分単位で正確に管理することが可能です。
1-1. 「事業所外みなし労働時間制」の活用
労働基準法38条の2では、営業社員などを対象とした「事業所外みなし労働時間制」を条件付きで認めています。事業所外みなし労働時間制とは、会社の外で働いている従業員に対し、実労働時間にかかわらず「所定労働時間」で働いたものとみなすことができる制度です。
事業所外みなし労働時間制を利用すれば、労働時間を管理する手間を省けます。
ただし、通常の手段で労働時間の算定が困難であること、という条件がついているため、場合によっては認められないケースがあります。また、所定労働時間よりも実労働時間が著しく多い状態が続く場合、労働者とのトラブルに発展するリスクがあります。
1-2. ネットワーク対応のタイムレコーダーを使う
タイムレコーダーのなかには、ネットワーク機能を持ち、スマホやタブレットから打刻できる機種が存在します。ネットワークに対応したタイムレコーダーを導入すれば、営業先や外出先からでも手軽に打刻できるため、オフィスの中にいるのと同様に労働時間を管理することが可能です。
1-3. 勤怠管理システムを導入する
勤怠管理システムを導入すれば、もっと便利に営業社員の労働時間を管理できます。勤怠管理システムは、スマホやタブレットなどで外出先からも打刻することができます。
それだけでなく、位置情報を利用したGPS打刻機能の備わった勤怠管理システムなら、不正打刻を防止することも可能です。
また、勤怠管理システムは打刻した勤務データを集計し、労働時間や休憩時間などを自動で計算する機能が備わっています。タイムレコーダーで労働時間を管理すると、従業員一人ひとりのタイムカードを集計する作業に時間がかかります。
勤怠管理システムなら、集計作業を完全自動化できるため、労働時間を管理する手間や人件費を省けます。計算ミスも起きず、正確な勤怠管理が可能です。
【関連記事】タイムカードはもう不要?GPSで打刻できる勤怠管理システムとは
2. 外回り営業社員の労働時間超過を防ぐための3つの対策
外回り営業社員は正確な労働時間を把握しづらいため、「いつのまにか法令の上限規制を超過していた」という事態も起こりえます。労働時間の超過を防ぐため、次の3つの対策をとりましょう。
2-1. 残業や時間外労働の「事前申請制」の導入
残業や時間外労働の「事前申請制」は、多くの企業が採用している対処法です。事前申請制とは、事前に直属の上司などの許可を得なければ、残業や休日出勤ができない仕組みのことです。営業社員が時間外労働をする時は、必ず管理者が実態を把握しているため、労働時間の超過が起きにくくなります。
2-2. 直行直帰やリモートワークの推進
営業先への直行直帰を許可したり、在宅でのリモートワークを推進したりすることでも、労働時間を短縮できます。オフィスから営業先への移動時間や、書類の記入やタイムカードの打刻などの事務作業で帰社する時間をカットすることで、労働時間の無駄を省くことが可能です。
会社の外で仕事をする営業や外回りは、直行直帰やリモートワークとの親和性が高いのもポイントです。
【関連記事】テレワーク・在宅勤務導入後の労働時間管理におすすめな方法3選
2-3. 勤怠管理システムで労働時間超過をリアルタイムで確認
もっとも効果が高いのが、勤怠管理システムを導入する方法です。勤怠管理システムは、従業員の打刻情報に基づき、労働時間や休憩時間、時間外労働時間などをリアルタイムで計算します。
こうした勤務データはインターネットから容易にアクセスでき、労働時間の超過があれば、管理者・従業員ともにすぐに気がつくことができます。また、勤怠管理システムによっては、36協定の上限規制に基づき、労働時間の異常値を自動で検出しアラートを出す機能が備わっています。
労働時間の超過があれば、アラートで本人および管理者に知らせてくれるため、労働時間の調整をするなどすぐにアクションを起こすことが可能です。
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3. 外回り営業社員の労働時間超過防止におすすめの勤怠管理システム
外回り営業社員の労働時間超過を防止するには勤怠管理システムを導入しましょう。具体的には次のような機能が備わっているシステムがおすすめです。
- 勤怠データを自動で集計できる
- スマホやタブレットで使用できる
- 予実管理がおこなえる
3-1. 勤怠データを自動で集計できる
勤怠データの集計には労力がかかります。特に直行直帰など変則的な勤務になりがちな外回り営業社員の場合、集計、管理が煩雑になる可能性が高いでしょう。そのため、外回り営業社員の勤怠データを自動で集計できる勤怠管理システムを選びましょう。
外回りの営業が多い月であっても勤怠データを自動で管理できれば、人事担当者の負担が軽減されるうえに、ミスなく外回り営業社員の労働時間をチェックできます。
3-2. スマホやタブレットで使用できる
直行直帰の多い外回り営業社員の勤怠管理には、スマホやタブレットで使用できる勤怠管理ツールを導入しましょう。スマホやタブレットで使用できれば、外回り営業社員が打刻のために帰社する必要がありません。
3-3. 予実管理がおこなえる
予実管理機能が備わっている勤怠管理システムであれば、月の半ばであっても、当月の外回り営業社員の労働時間が何時間になるか予測可能です。そのため、労働時間をコントロールして労働時間の超過を未然に防げます。また、予実管理機能によって給与や人件費の概算も把握可能です。
4. 外回りが多い営業も、勤怠管理システムで適切に労働時間を管理しよう
今回は、外回り営業社員の労働時間を管理するポイントを解説しました。営業先や外出先で働く従業員の労働時間は、オフィス内で働くスタッフと違い、管理者が直接確認することができません。いつのまにか勤務時間が法令の上限規制を超過し、労働基準監督署から指導が入った、というケースも存在します。そのため、ネットワーク対応のタイムレコーダーや勤怠管理システムを導入して、労働時間を正確に把握できるよう努めることが大切です。
残業時間は労働基準法によって上限が設けられていますが、そもそも時間外労働の定義をきちんと把握していなかったり、しっかりとした勤怠管理を行っていないと、知らずに上限規制を超えてしまう可能性があります。
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