社会保険と国民健康保険の切り替え手続きとは?タイミングや注意点を解説
更新日: 2026.2.27 公開日: 2022.4.13 jinjer Blog 編集部

従業員の退職時には、社会保険から国民健康保険への切り替え手続きが必要です。日本では国民皆保険制度が整備されているため、離職して自営業や無職になる場合は、速やかに健康保険を切り替えなければなりません。
手続きには期限があり、会社側は退職日の翌日から5日以内に資格喪失の手続きをおこなう義務があります。本記事では、社会保険から国民健康保険の切り替えタイミングや必要書類、手続きを円滑に進めるための注意点を解説します。
▼社会保険の概要や加入条件、法改正の内容など、社会保険の基礎知識から詳しく知りたい方はこちら
社会保険とは?企業や従業員の加入条件や手続き方法、適用拡大など注意点を解説
目次
従業員の入退社、多様な雇用形態、そして相次ぐ法改正。社会保険手続きは年々複雑になり、担当者の負担は増すばかりです。
「これで合っているだろうか?」と不安になる瞬間もあるのではないでしょうか。
とくに、加入条件の適用拡大は2027年以降も段階的に実施されます。
◆この資料でわかること
- 最新の法改正に対応した、社会保険手続きのポイント
- 従業員の入退社時に必要な手続きと書類の一覧
- 複雑な加入条件をわかりやすく整理した解説
- 年金制度改正法成立によって、社会保険の適用条件はどう変わる?
この一冊で、担当者が押さえておくべき最新情報を網羅的に確認できます。煩雑な業務の効率化にぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
1.社会保険を国民健康保険に切り替えるタイミングとは


社会保険と国民健康保険は運営者が異なるため、会社員が離職して自営業や無職になった場合は、健康保険の切り替え手続きをしなければなりません。
社会保険から国民健康保険へ切り替えるタイミングは、「会社退職後」です。国民健康保険の加入日は、会社退職日の翌日、つまり社会保険の資格喪失日からとなります。
そのため、退職した従業員はすぐに国民健康保険への切り替え手続きをおこなう必要があります。退職者には、退職日翌日から14日以内に、本人の住所がある市町村の国民健康保険の窓口で加入手続きを済ませるよう案内しましょう。必要な提出書類は市町村によって異なるため、事前に確認が必要であることを案内しておくとより親切です。
75歳以上の方や生活保護を受けている方は、国民健康保険への加入は不要です。しかし、それ以外の場合は、退職後に無保険の状態を避けるためにも、退職日の翌日を資格取得日として速やかに手続きをすることが求められます。
これにより、健康保険の空白期間が発生せず、医療費の個人負担を避けられます。
無保険の状態では、病気や怪我をした場合に治療費が高額になるリスクがあるため、国民健康保険への切り替えは退職後の優先すべき手続きのひとつです。速やかな手続きが重要であり、会社は従業員に対して適切な案内をおこなう必要があるでしょう。
1-1. 社会保険と国民健康保険の違い
社会保険と国民健康保険は、どちらも公的な医療保険制度ですが、対象や仕組みにいくつか違いがあります。
社会保険は、主に民間企業の会社員や公務員が加入する健康保険の総称です。一般的に、会社員は全国健康保険協会(協会けんぽ)または健康保険組合、公務員は共済組合に加入します。
社会保険の大きな特徴のひとつは、被扶養者制度です。配偶者や一定の条件を満たす家族を扶養に入れることで、追加の保険料負担なしに保障を受けられます。また、保険料は被保険者の給与を基礎として計算され、事業者と従業員が折半して支払うので、個人の負担を軽減できます。
一方、国民健康保険(国保)は、社会保険に加入していない自営業者や無職の方が主に加入する制度です。運営主体は都道府県で、実際の保険事務は市町村が担当しています。国保には扶養制度がなく、同一世帯の家族であっても全員が個別に加入者となり、それぞれ保険料を支払います。
保険料は世帯単位で算出され、世帯の収入や人数、加入者の年齢などに応じて異なります。また、自治体によって保険料の計算方法や額が変わるため、詳細は各自治体で確認する必要があります。所得が一定水準以下の場合には減額制度が適用されることもあるので、該当する場合は積極的に確認するとよいでしょう。
関連記事:社会保険と国民健康保険の違いとは?切り替え時の手続きや任意継続について解説!
2. 社会保険から国民健康保険に切り替える手続きの流れ


社会保険から国民健康保険に切り替える際は、会社と退職者の双方で手続きをおこなわなければなりません。手続きには期限が定められているため注意が必要です。ここでは具体的な手続きの流れを解説します。
2-1. 【会社】社会保険の資格喪失手続きをする(退職日の翌日から5日以内)
離職などにより社会保険から国民健康保険に切り替える場合、会社はまず 「被保険者資格喪失届」 を年金事務所や健康保険組合に提出する必要があります。提出にあたっては、状況に応じて次のような書類を添付する場合があります。
- 資格確認書
- 高齢受給者証
- 特定疾病療養受療証
- 限度額適用認定証
- 限度額適用・標準負担額減額認定証
なお、資格確認書は、本人だけでなく、配偶者や子など扶養家族の分も回収して添付する必要があります。紛失などにより回収ができない場合は、「資格確認書回収不能届」を添付します。
資格喪失届は、従業員の資格喪失日(退職日の翌日)から5日以内に提出する必要があります。期限を過ぎないよう、できるだけ早めに手続きをおこないましょう。
参考:従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き|日本年金機構
関連記事:健康保険厚生年金保険被保険者資格喪失届とは?提出方法や記入例を解説
2-2. 【退職者】市区町村の窓口で加入手続きをする(退職日の翌日から14日以内)
退職者は、会社が「資格喪失届」を提出することで社会保険の資格を失います。退職後、国民健康保険に加入するには、退職日の翌日から2週間(14日以内)に、住民票のある市区町村で手続きをおこなう必要があります。
手続きの際、原則として、資格喪失証明書が必要です。また、本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)や保険料の口座振替用書類(通帳・キャッシュカードなど)といった書類も必要となる場合があります。
必要書類は市区町村ごとに異なることがあるので、退職前に確認しておくと安心です。期限内に手続きをおこなわないと、保険が未加入の状態となり、医療費が自己負担で高額になる可能性があるため、退職者には早めの手続きを案内しましょう。
3. 国民健康保険に切り替えない場合の選択肢


日本では、すべての国民が公的医療保険に加入する「国民皆保険制度」が整備されています。そのため、社会保険の資格を失った場合は、国民健康保険への加入がひとつの選択肢です。
しかし、加入方法は国民健康保険だけではなく、条件を満たせば「任意継続被保険者として社会保険を継続する方法」や、「配偶者などの扶養に入る方法」も選べます。ここでは、任意継続被保険者になる場合と扶養に入る場合の内容について詳しく解説します。
3-1. 任意継続被保険者になる
退職後に国民健康保険に加入しない場合、健康保険の任意継続被保険者制度の利用を検討できます。この制度を使うと、退職後も最長2年間、勤務先の健康保険に引き続き加入でき、医療費などの給付を受けられます。
ただし、任意継続被保険者制度を利用するには、資格喪失日の前日まで継続して2ヵ月以上被保険者であったことが条件のひとつです。そのため、在職期間が1ヵ月だけの場合などは利用できません。
さらに、退職後20日以内に申請することも条件です。申請が期限を過ぎると利用できなくなるので、会社は退職時に制度の案内をしっかりおこなうことが重要です。
3-1-1. 任意継続被保険者のメリット
任意継続被保険者制度のメリットとして、まず医療費の自己負担割合が退職前と変わらず、家族も扶養として引き続き加入できる点が挙げられます。そのため、国民健康保険よりも保険料を抑えられる場合があります。ただし、保険料は事業主との折半ではなく全額自己負担になる点には注意が必要です。
また、退職後も傷病手当金や出産手当金など、会社の健康保険で受けられる給付を条件を満たせば継続して利用できるのも大きなメリットです。国民健康保険にはこれらの制度がないため、継続加入の価値があります。さらに、加入していた健康保険組合によっては、医療費の補助など国民健康保険にはない独自の付加給付を受けられる可能性もあります。
3-1-2. 任意継続被保険者のデメリット
任意継続被保険者のデメリットとしては、退職後は会社が負担していた健康保険料も全額自己負担になるので、場合によっては国民健康保険より保険料が高くなる可能性がある点です。
国民健康保険は、前年の所得に基づいて保険料が計算されます。そのため、退職後に無職となったり収入が大幅に減ったりした場合、翌年の保険料が大きく下がることがあります。
一方、任意継続保険では、退職時の標準報酬月額を基に保険料が算出されます(保険料には上限があります)。この金額は原則として加入期間の2年間ほぼ変わらないので、退職後に所得が減少すると、国民健康保険より負担が重くなる可能性がある点に注意が必要です。
3-2. 配偶者などの扶養に入る
社会保険から国民健康保険に切り替えない場合、配偶者や親・子などの扶養に入る方法があります。具体的には、退職後に働いている家族が社会保険に加入している場合、その家族の扶養家族として加入することです。
扶養に入るには、主に扶養の範囲や収入の条件を満たす必要があります。条件を満たせば、扶養に入ることで保険料の負担はなくなり、被保険者と同じく原則3割の自己負担で医療サービスを利用できます。
関連記事:社会保険の扶養とは?加入条件と手続き、130万円の壁についても解説
関連記事:親を社会保険の扶養に入れることは可能?条件や手続きを解説
3-2-1. 扶養に入るメリット
社会保険の扶養に入ると、被扶養者は健康保険料を自己負担する必要がありません。特に現在収入がない方や、パート・アルバイトなどで収入が一定水準以下の方にとっては、大きな経済的メリットがあります。また、扶養家族として認められることで、会社によっては家族手当などの福利厚生を受けられる場合もあるでしょう。
さらに、配偶者が扶養に入る場合は、第3号被保険者として国民年金に加入できる可能性があります。この場合、保険料の支払いは不要ですが、将来の老齢基礎年金の算定に含まれるため、年金受給においてもメリットがあります。
参考:国民年金の「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。|日本年金機構
3-2-2. 扶養に入るデメリット
扶養に入るには、健康保険の被保険者による被扶養者認定の手続きが必要です。扶養の対象となるのは、原則として被保険者の3親等以内の親族です。また、収入の条件も満たさなければなりません。
具体的には、年間収入が130万円未満であることが基本条件です。例外として、60歳以上や障害厚生年金を受けられる程度の障害者は年間収入180万円未満、配偶者を除く19歳以上23歳未満の学生などは年間収入150万円未満となります。
扶養に入る場合、収入を一定以下に抑える必要があるため、働きたい場合でも収入制限の影響で就労に制約が生じる可能性があります。また、被扶養者は自身で厚生年金保険に加入しないため、将来的には年金制度の2階部分である厚生年金の年金受給額が少なくなる点にも注意が必要です。
関連記事:150万円の壁とは?特定扶養控除の要件引き上げで学生バイトの年収の壁はどう変わる?
関連記事:厚生年金保険料とは?標準報酬月額の決め方から給与計算の方法を解説
4. 社会保険から国民健康保険への切り替えにおける注意点


本来は、期日内でスムーズに国民健康保険に切り替えることが望ましいですが、諸事情によって期日を過ぎてしまうこともあるかもしれません。しかし、どのような事情があるとしても、期日を過ぎてしまうことには大きなリスクが生じます。
ここでは、社会保険から国民健康保険に切り替える際に、特に注意しておきたい注意点について紹介します。
4-1. 社会保険資格喪失証明書の必要性と発行手続きのやり方
社会保険資格喪失証明書は、従業員本人が年金事務所や健康保険組合に発行を依頼する場合もあれば、会社が代行して発行する場合もあります。ただし、この証明書の発行は法律上、会社に義務付けられているものではありません。
社会保険から国民健康保険へ切り替える際には、退職者が市区町村の窓口に社会保険資格喪失証明書を提出する必要があります。提出することで、市区町村は社会保険の資格喪失を確認できます。
そのため、従業員から社会保険資格喪失証明書の発行を求められた場合には、発行方法や手続きの流れを適切に案内することが大切です。なお、市区町村によっては、退職証明書や雇用保険被保険者離職票で代替できる場合もあります。
参考:7-6:国民健康保険等に加入するため、健康保険の資格喪失証明等が必要になったとき|日本年金機構
参考:職場の健康保険をやめたとき(社会保険等から国民健康保険へ切替)|江東区
関連記事:社会保険資格喪失証明書とは?発行手続きと国民健康保険への切り替え方法、必要書類を解説
4-2. 退職者が14日以内に手続きせず空白期間が発生した場合
国民健康保険への切り替え手続きをおこなわない場合、その期間中は無保険の状態となり、医療機関を受診すると医療費をいったん全額自己負担(10割)する必要があります。後日、国民健康保険への加入手続きをおこない、資格取得日が遡って認められた場合には、自己負担分の一部が還付されることもありますが、手続きが完了するまでは大きな負担が生じるのです。
なお、国民健康保険の資格は、切り替え手続きをしてもしなくても退職日の翌日に遡って発生します。この場合、最大で2年間分の保険料がさかのぼって請求されます。そのため、手続きが遅れると、退職日の翌日からの保険料が一括で請求されるだけでなく、納期限を過ぎた分については延滞金が発生する可能性もあります。
さらに、保険料の未納が長期間続いた場合には、財産の差押えなどの滞納処分がおこなわれるリスクもあるでしょう。そのため、従業員には社会保険資格喪失後の保険切り替え手続きの重要性を十分に説明し、退職日の翌日から14日以内に必要書類を提出するよう、適切に案内することが重要です。
参考:退職後、国民健康保険の加入手続をしませんでした。さかのぼって加入・給付を受けることは可能ですか?|荒川区
4-3. 退職時には必ず資格確認書を返却してもらう
社会保険から国民健康保険へ切り替える際の重要な注意点として、退職時には従業員本人および扶養家族が使用していた資格確認書を確実に回収し、資格喪失届とあわせて適切に処理しなければなりません。
なお、2025年12月1日をもって健康保険証の使用が終了したため、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」または、必要に応じて健康保険組合などが交付する資格確認書を用いて医療機関を受診する運用となります。
退職後に資格確認書が返却されないまま残っていると、本来資格を喪失しているにもかかわらず医療機関で使用されるおそれがあり、その場合、医療費の返還や国民健康保険への加入手続きのやり直しなど、煩雑な対応が生じる可能性があります。このようなトラブルを防ぐためにも、退職時には資格確認書を必ず返却してもらうよう徹底しましょう。
参考:令和7年12月1日をもって、健康保険証が使用できなくなります|全国健康保険協会 協会けんぽ
5. 【会社側担当者向け】社会保険の資格喪失手続きが遅れるとどうなる?


退職者が出た際の社会保険の資格喪失手続きは、会社側にとって重要な義務です。この手続きが遅れると、会社や退職者双方にさまざまな影響が生じる可能性があります。ここでは、具体的なリスクを整理します。
5-1. 法令で定められた届出義務に違反する
社会保険の資格喪失手続きは、事業主に対して法令上の届出義務が課されています(健康保険法第48条)。退職などにより被保険者資格を喪失した場合、原則として資格喪失日から5日以内に届出をおこなわなければなりません。正当な理由なくこの手続きを怠ったり、遅延したりした場合には、法令違反として行政指導の対象となる可能性があります。
さらに、悪質なケースと判断された場合には、6ヵ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(健康保険法第208条)が課されるおそれも否定できません。法令遵守の観点からも、社会保険の資格喪失手続きは遅滞なく適切におこなうことが重要です。
5-2. 退職後の国民健康保険への切り替え手続きが遅延する
会社による社会保険の資格喪失手続きが遅れると、資格喪失証明書の発行などが滞り、退職者が国民健康保険へ切り替えるための手続きに支障をきたすおそれがあります。
その結果、市区町村役場での加入手続きが円滑に進まず、資格確認書が交付されない期間が生じ、医療機関の窓口で一時的に医療費の全額自己負担を求められるなど、退職者の生活に影響を及ぼす可能性があります。
このような事態を防ぐためにも、会社は社会保険の資格喪失手続きを速やかにおこなうことが重要です。
5-3. 退職者の国民年金の切り替え手続きに支障が出ることもある
厚生年金保険と健康保険の資格喪失手続きは、原則として同時におこなうのが一般的です。特に協会けんぽに加入している事業所の場合、厚生年金保険と健康保険はいずれも日本年金機構が窓口となるため、資格喪失の届出も一体で手続きされます。
そのため、会社側による社会保険の資格喪失手続きが遅れた場合、厚生年金保険の資格喪失日が確定せず、年金記録の更新が滞ることがあります。これにより、退職後に必要となる国民年金への切り替え手続きが遅延する可能性もあるのです。
こうした状況の中で、本人が国民年金の届出や保険料の納付を適切におこなわなかった場合には、国民年金保険料が未納となり、将来受け取る年金額に影響を及ぼすおそれもあるため注意が必要です。
参考:従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き|日本年金機構
5-4. 社会保険料の誤納付・返還手続きが発生するおそれがある
会社側で社会保険の資格喪失手続きが遅れると、退職後も被保険者資格が継続しているものとして扱われ、退職者の社会保険料が誤って徴収されてしまう場合があります。
このような場合、会社は過剰に徴収した保険料について調整や返還の手続きをおこなう必要があり、事務負担が増えるだけでなく、トラブルの原因となることもあります。
また、本人負担分をすでに控除している場合には、退職者本人への返金対応が必要となり、関係者全体に手間がかかるので注意しましょう。
6. 社会保険の資格喪失手続きを効率化するには?


社会保険の資格喪失手続きは、従業員が退職した際に必ずおこなう必要があります。しかし、手続きの漏れや遅延は、従業員への給付や会社のコンプライアンスに影響するため、効率的かつ正確に進めることが重要です。ここでは、手続きを効率化する方法を紹介します。
6-1. 従業員が退職する際の手続きを整理してマニュアルにまとめておく
社会保険の資格喪失手続きは、資格喪失日(原則として退職日の翌日)から5日以内におこなう必要があり、期限が短く設定されています。また、従業員が退職する際には、社会保険の手続き以外にも、次のような複数の業務が同時に発生します。
- 雇用保険の資格喪失手続き
- 住民税の切り替え手続き
- 源泉徴収票の発行 など
これらの手続きを手順や必要書類ごとに整理し、マニュアル化することで、担当者の作業漏れを防ぎ、円滑に対応することが可能です。マニュアルには、申請書の種類、提出期限、添付書類、提出先に加え、担当者が確認すべきチェックリストを明確に記載しておくと、より効果的です。
関連記事:退職手続きをミスなくおこなうためのチェックリスト!手続きの流れや注意点も解説
6-2. 電子申請を活用する
社会保険の資格喪失手続きは、必要書類を年金事務所や健康保険組合の窓口へ持参する方法のほか、郵送によっておこなうことも可能です。しかし、窓口手続きは平日の限られた時間内に限られるうえ、繁忙期には長時間待たされるケースも少なくありません。
また、郵送による提出は配達に日数を要するため、書類に不備があった場合や差し戻しが生じた場合には、結果として提出期限を過ぎてしまうおそれがあります。こうしたリスクを回避する手段のひとつとして、電子申請を利用できる場合があります。
電子申請であれば、インターネット環境があれば原則24時間いつでも手続きが可能で、窓口への来所や郵送の手間を省くことが可能です。さらに、申請後の受付状況や処理状況をオンライン上で確認できるので、手続き漏れや遅延の防止にもつながります。
関連記事:社会保険手続きの電子申請義務の対象や申請方法について解説
6-3. 労務管理システムを導入する
社会保険関連の機能を備えた労務管理システムを導入すれば、資格喪失手続きをシステム上で一元管理できます。従業員情報を登録しておくことで、退職日をもとに手続き期限の案内や届出書類の作成、電子申請データの作成が効率化されます。
また、誰がいつどの手続きをおこなったかを履歴で確認できるので、対応漏れや遅延の防止につながるでしょう。さらに、給与計算システムや勤怠管理システムと連携すれば、退職者情報の再入力が不要となり、事務負担や入力ミスの削減も期待できます。
7. 国民健康保険から社会保険への切り替え手続き


再就職などで国民健康保険から社会保険に切り替える場合、被保険者は市区町村役場で今まで加入していた国民健康保険の脱退手続きをおこないます。
一方、雇用する事業者は加入資格を得た日(入社日)から5日以内に、「被保険者資格取得届」を日本年金機構もしくは健康保険組合に提出する必要があります。また、雇用する従業員に配偶者や子などの扶養家族がいる場合は、併せて「健康保険被扶養者(異動)届」も提出しなければなりません。
提出書類の期限を守れない場合は、従業員とその家族に迷惑がかかってしまうほか、従業員や社会からの信用を失ってしまうリスクがあるため、担当者は忘れずに対応するようにしましょう。
当サイトでは、上記のような提出漏れがないように、社会保険の手続きや担当者が気を付けるポイントなどを解説した資料を無料で配布しております。社会保険の手続き(加入・喪失)で不安な点があるご担当者様は、こちらから「社会保険手続きの教科書」をダウンロードしてご確認ください。
参考:健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届 厚生年金保険 70 歳以上被用者該当届|日本年金機構
8. 国民健康保険の切り替え手続きは速やかに対応しよう


従業員の退職後、社会保険から国民健康保険へ切り替え手続きをするには、まず会社が社会保険資格喪失手続きをする必要があります。また、国民健康保険の資格を取得するには、退職者本人が市区町村で手続きをしなければなりません。
健康保険は、病気やけがをした際に欠かせない重要な制度です。退職後に無保険期間が生じることのないよう、人事・労務担当者は健康保険制度に関する基本的な知識を身につけ、退職者からの問い合わせにも速やかに対応できる体制を整えておくことが大切です。



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