外出先からでも正確な打刻を可能にする勤怠管理の3つのポイント
営業、外回り、直行直帰など、外出先からの打刻が必要な職種は数多くあります。タイムカードや日報、口頭での報告などのアナログ勤怠管理に頼っていると、実際にはその場にいないのに出勤していたかのように思わせる「不正打刻」や「不正報告」の温床になりかねません。
タイムカードの虫食いが多くなると、勤怠の締め作業の負担も大きく増加します。外出先から打刻する従業員が多い企業は、いつでもどこでも正確に打刻する仕組みを作りましょう。この記事では、外出先でも正確な打刻が可能になる3つのポイントを解説します。
関連記事:なぜ打刻は必要なのか?打刻忘れによるリスクを知り、必要性を理解しよう
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目次
1. 外出先から正確に打刻する3つの勤怠管理方法
営業や出張、現場作業、直行直帰など、社外に出て仕事をする職種が多い企業には、「外出先からどうやって正確に打刻してもらうか」という課題があります。
日報やタイムカードのような従来型のアナログ勤怠管理では、虚偽の報告をしたり、実際にその場にいないのに出勤していたかのように装ったりすることが可能なため、不正の温床となっているケースが少なくありません。
そこで今回は、外出先からでも正確に打刻できる3つの勤怠管理方法を紹介します。
1-1. Web型・クラウド型のタイムレコーダーを使う
紙のタイムカードを使うタイムレコーダーではなく、Webやクラウド上で利用できるタイムレコーダーサービスが登場しています。外出先でも、無線やWi-Fiなどのインターネット環境と、ノートPCやスマホ、タブレットなどのデバイスがあれば、会社にいるときと同じように打刻できます。
タイムレコーダーを押すためだけに1度出社し、現場や取引先へ出かける必要がないため、業務効率化にも役立ちます。自己申告や事後報告ではなく、出社時間・退社時間にリアルタイムで打刻するため、不正打刻・不正報告がしにくくなります。
1-2. スマホやタブレットのアプリを使った打刻
Webサービスやクラウドサービスではなく、iOSやAndroidに対応したアプリケーションとして利用可能なタイムレコーダーも存在します。Web型・クラウド型のタイムレコーダーと比べると、従業員の端末にアプリをインストールしてもらうだけでよいため、導入が簡単で、コスト面でもスモールスタートが可能です。システムメンテナンスなどのランニングコストも必要ありません。
1-3. GPS機能を利用した「GPS打刻」を利用する
スマホやタブレット、フィーチャーフォンなどを利用した打刻方法のなかで、近年注目を集めているのが「GPS打刻」です。
携帯端末のGPS機能を利用し、打刻した時刻だけでなく、位置情報も取得できるのが特長です。「誰が」「いつ」打刻したかだけでなく、「どこで」打刻したかが客観的にわかるため、不正打刻や不正報告をより効果的に防ぐことができます。
ただし、会社が従業員の個人情報を取得することに不信感を覚える従業員も存在します。あらかじめ個人情報の取り扱い目的について周知徹底し、「位置情報は勤怠管理にしか使用しない」ことを伝えておくとスムーズです。
2. 外出先からの打刻で注意すべき3つのポイント
外出先から打刻する従業員が多い企業は、勤怠管理に工夫が求められます。ここでは、勤怠管理の担当者が持っておきたい3つの視点を解説します。
2-1. 不正打刻・不正報告をいかに防止するかを考える
外出先からの打刻は不正の温床です。会社側の目が行き届かないため、「その場にいないのに代理で打刻してもらう」「日報を書く際に、残業時間や時間外労働時間をかさ増しして報告する」従業員も少なくありません。
勤怠管理としては、「誰が」「いつ」「どこで」打刻したかを把握することが大切です。Web型・クラウド型のタイムレコーダーや、スマホ・タブレットのアプリなら、「誰が」「いつ」打刻したかをリアルタイムに把握できます。
さらにGPS打刻なら、打刻時刻に加えて位置情報を取得できるため、「どこで」打刻したかの確認も可能です。
関連記事:建設業従業員の打刻に勤怠管理システムを活用する2つのメリット
2-2. 打刻漏れ・報告忘れがあった場合はすみやかに事実確認を
外出先からの打刻は、普段と異なる環境なのもあって、打刻漏れや報告忘れが増加する傾向にあります。とくにタイムカードで勤怠管理をおこない、営業や外回りでも1度出社してタイムカードを打刻させている企業では、タイムカードが虫食い状態になってしまうケースも少なくありません。
従業員の労働時間の記録は、給与や源泉所得税の計算、社会保険料の算出などに必要です。打刻漏れや報告忘れを見つけたら、すみやかに本人や周囲の従業員に聞き取りをおこない、事実確認をしましょう。
勤怠の締め日直前まで打刻漏れ・報告忘れを放置していると、事実確認に追われ、業務がパンクしてしまう可能性があります。
関連記事:打刻忘れが起きてしまう原因とは?対策方法も合わせて解説
2-3. 勤怠管理は「客観的な記録」であることが求められる
改正労働安全衛生法が2019年4月1日に施行され、従業員の労働時間を「客観的に」把握することが義務付けられました。現場作業や直行直帰の多い業種であっても、従業員一人ひとりの労働時間・残業時間などを、第3者からも確認できるような方法で記録・保存する必要があります。
勤怠管理の客観性という考え方からすると、自己申告や手書きの日報ベースでの勤怠管理は、虚偽の報告や代理による報告、記録の改ざんなどが可能なため、それほど適していません。
Web型・クラウド型のタイムレコーダーや、スマホやタブレットのアプリ、GPS打刻といった方法なら、「誰が」「いつ」「どこで」打刻したかが電子記録として保存されるため、従業員の労働時間を客観的に把握することができます。
参照:客観的な記録による労働時間の把握が法的義務になりました|厚生労働省
関連記事:従業員のタイムカード打刻忘れ対策として企業がおこなうべき3つのこと
関連記事:打刻まるめとは?考え方やルールの設定方法について詳しく解説
3. 勤怠管理システムなら外出先でも「正確」「客観的」な打刻ができる
外出先からでも「正確」「客観的」な打刻を可能にしたい企業は、勤怠管理システムの導入を検討してみましょう。
勤怠管理システムとは、さまざまな打刻方法と連携し、従業員一人ひとりの勤務データを一元的に管理できるシステムのことです。勤怠管理システムなら、現場作業や直行直帰が多い職種でも、従業員の勤務状況を正確かつ客観的に把握できます。
勤怠管理システムは、PC・スマホ・タブレットからの打刻や、チャットツールなどのアプリを経由した打刻、GPS機能を利用したGPS打刻にも対応しているため、外出先からでも「いつ」「誰が」「どこで」打刻したかがリアルタイムでわかります。
打刻忘れ・提出漏れがあった場合も、システム側で検出し、アラートを送信することができるため、対応が後手に回ることがありません。出勤時刻・退勤時刻に虫食いができてしまっても、システムの管理画面からすばやく修正できるため、勤怠管理の工数増加を最小限にとどめることができます。
営業や外回りなど直行直帰が多い職種や、建設現場などの現場作業が多い職種では、勤怠管理システムの導入が効果的です。
関連記事:勤怠管理システムを導入する目的とは?メリット・デメリットも確認
関連記事:裁量労働制の従業員の打刻管理で注意すべき2つのこと
4. 勤怠管理システムで外出先からの打刻漏れを防ごう
今回は、直行直帰や現場作業など、外出先からでも正確に打刻してもらう3つのポイントを解説しました。日報による事後報告や、従来型のタイムカードに頼ったアナログ勤怠管理では、監視の目が行き届かないことを悪用した不正打刻・不正報告の温床となりかねません。
Web型・クラウド型のタイムレコーダーや、スマホ・タブレットのアプリ、GPS機能を利用したGPS打刻など、外出先からでも「誰が」「いつ」「どこで」打刻したかがわかる勤怠管理方法を採用しましょう。
勤怠管理システムなら、これらの打刻方法と連携し、従業員一人ひとりの勤務状況をリアルタイムに把握できます。打刻忘れ・提出漏れについても、自動でアラートを送信できるため、すばやい対応が可能です。
関連記事:労働時間を正しく理解してタイムカード打刻のミスをなくそう
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