休職中の従業員の社会保険料はどうなる?払えない際の対処法・注意点を解説

従業員が傷病やメンタル不調などを理由に休職する場合、人事・総務担当者が悩みやすいのが「休職中の社会保険料をどう扱えばよいのか」という点ではないでしょうか。
「給与を支払っていないのに社会保険料は発生するのか」
「従業員が保険料を払えない場合、会社はどう対応すべきか」
「税金の扱いは社会保険料と同じなのか」
など、休職中の社会保険料や税金の取り扱いは、判断を悩む場面が多々あります。制度を正しく理解していないと、従業員とのトラブルや会社側の想定外の負担につながるおそれもあるでしょう。
本記事では、休職中の従業員にかかる社会保険料・税金の基本的な考え方から、従業員が支払えない場合の対応方法、会社が注意すべきポイントまでを、人事・総務担当者向けにわかりやすく解説します。
労務担当者の実務の中で、給与計算は出勤簿を基に正確な計算が求められる一方で、Excelからの手入力や別システムからのデータ共有の際、毎月のミスや抜け漏れが発生しやすい業務です。
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1. 休職中の社会保険料の取り扱いとは


従業員が休職に入ると、まず確認しておきたいのが社会保険料の基本的な取り扱いです。休職中は、給与が支払われない、または大きく減額されるケースも多いため、「社会保険料も一緒に軽減されるのでは?」と考えられがちですが、実際の取り扱いはそう単純ではありません。
社会保険料は、休職の有無ではなく、一定のルールにもとづいて計算・徴収される仕組みとなっています。まずは、休職中の社会保険料がどのように扱われるのかという原則から確認していきましょう。
1-1. 休職と休業の違い
実務では「休職」と「休業」という言葉が混同されがちですが、両者は制度上の位置づけが異なります。
一般的に、休職とは、私傷病やメンタル不調などを理由に、就業義務が免除される一方で、雇用関係は継続している状態を指します。休職制度は法律で定められているものではなく、就業規則や休職規程にもとづく会社独自の制度です。
関連記事:休職とは?休職中の賃金や税金の取扱い、種類や各種手当の申請方法を解説
一方、休業とは、産前産後休業や育児休業、介護休業など法律にもとづいて取得する休みを指すのが一般的です。これらの休業については、要件を満たすことで社会保険料の免除制度が設けられています。
休業中の社会保険料の取り扱いは次の記事を参考にしてください。
関連記事:産休中の社会保険料免除の期間を事例別で解説!出産日がずれた場合の対応方法
関連記事:育児休業中は社会保険料免除?期間や申請手続きを詳しく解説
関連記事:介護休業中の社会保険料は免除される?ポイントを徹底解説
この記事で扱う「休職」は、私傷病などを理由とした、会社独自制度による休職を前提としています。産前産後休業や育児休業などの法定休業とは、社会保険料の取り扱いが異なる点に注意しましょう。
1-2. 休職中も社会保険料は減額されない
従業員が休職している場合でも、社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)は減額されません。
社会保険料は、実際に支払われた賃金額ではなく、休職前に決定された標準報酬月額をもとに計算されます。そのため、休職中に給与の支払いがない、または支給額が大きく減少したとしても、自動的に社会保険料が下がることはありません。
関連記事:標準報酬月額とは?調べ方や社会保険料の算出方法について解説
「給与が出ていないのに保険料が発生するのはおかしいのでは?」という質問を受けることもありますが、社会保険制度上、「休職=保険料免除」とはならない点に注意が必要です。
1-3. 会社負担分も発生する
休職中であっても、会社負担分の社会保険料も引き続き発生します。社会保険料は、労使折半が原則です。従業員負担分だけでなく、事業主負担分についても、休職期間中は通常どおり納付義務が生じます。
関連記事:社会保険料の会社負担割合は?金額の計算方法と注意点を解説
従業員から保険料を徴収できない期間が続くと、会社が一時的に立て替える、または復職後や退職時に精算するといった対応が必要になるケースも少なくありません。
このような事態に備えるためにも、休職中の社会保険料の取り扱いについては、就業規則や休職規程であらかじめ定めておきましょう。
2. 休職中の社会保険料や税金の取扱い


休職中の社会保険料は一律に扱われるわけではなく、保険の種類ごとに取り扱いが異なります。特に、社会保険(健康保険・厚生年金保険)と労働保険(雇用保険・労災保険)では、保険料が発生する条件や考え方が大きく異なるため、混同しないことが重要です。
ここでは、休職中の従業員について、各保険料がどのように扱われるのかを順に確認していきましょう。
2-1. 健康保険料
休職中であっても、健康保険料は発生します。健康保険料は、実際に支払われた給与額ではなく、標準報酬月額をもとに計算されるため、休職により給与の支給がなくなった場合でも、自動的に免除や減額はされません。
そのため、無給で休職している期間中も、従業員負担分、会社負担分の双方について、健康保険料の納付義務が継続します。
なお、休職中に傷病手当金を受給している場合でも、傷病手当金から健康保険料が自動的に差し引かれる仕組みはありません。従業員負担分の健康保険料については、別途徴収方法を検討する必要があります。
関連記事:健康保険料とは何かをわかりやすく解説!国民健康保険料との違いや計算方法を紹介
2-2. 厚生年金保険料
休職中であっても、厚生年金保険料は発生します。厚生年金保険料も健康保険料と同様に、標準報酬月額をもとに計算されるため、休職により給与の支給がない、または減額された場合でも、自動的に免除や減額されることはありません。
厚生年金保険料についても、従業員負担分、会社負担分の双方が発生するため、休職期間が長期化すると、会社側の負担が大きくなる可能性があります。
なお、厚生年金保険料を納付している期間は、将来の年金額の計算にも反映されます。そのため、休職中であっても保険料の納付が続くことは、従業員にとって不利になるものではない点も、あわせて理解するとよいでしょう。
関連記事:厚生年金保険料とは?標準報酬月額の決め方から給与計算の方法を解説
2-3. 介護保険料
40歳以上65歳未満の従業員は、休職中であっても介護保険料が発生します。
介護保険料は健康保険料と一体で徴収される仕組みで、傷病などを理由とした休職によって免除される制度はありません。休職中に給与の支給がない場合でも、健康保険料と同様に介護保険料の納付義務が継続します。
介護保険料も、休職前に決定された標準報酬月額をもとに計算されるため、休職により賃金が発生しなくなったからといって、自動的に減額されることはありません。
関連記事:介護保険料の計算方法は?年齢別のシミュレーションを紹介
2-4. 労働保険料(雇用保険料・労災保険料)
労働保険料については、社会保険料とは考え方が異なります。休職中の取り扱いを誤りやすいポイントでもあるため、注意が必要です。
雇用保険料
雇用保険料は、実際に支払われた賃金額をもとに計算されます。そのため、休職中に賃金の支給がない場合には、雇用保険料は発生しません。
一方で、休職中であっても、有給休暇を取得している期間や、一部給与や手当が支給されている場合には、その支給額に応じて雇用保険料が発生します。
労災保険料
労災保険料は全額事業主負担であり、賃金総額をもとに計算されます。休職中で賃金の支払いがない期間については、労災保険料の算定対象とはなりません。
なお、休職中の従業員が業務に従事していない場合には、実務上労災事故が発生する可能性は低いものの、労災保険そのものが脱退扱いになるわけではない点には注意が必要です。
3. 休職中の従業員から社会保険料を徴収する方法と注意点


休職中であっても社会保険料が発生する以上、従業員負担分をどのように徴収するかは、会社側にとって避けて通れない実務です。
休職の理由や給与支給の有無によって、適切な徴収方法は異なりますが、対応を誤ると、後からまとめての請求となりトラブルになる場合や、会社が立て替えたまま回収できないといったリスクも生じます。
ここでは、休職中の従業員から社会保険料を徴収する代表的な方法と、実務上の注意点について整理していきます。
3-1. 休職中も給与を支給する場合:給与から天引き
休職中であっても、給与や休職手当などが支給されている場合には、通常どおり給与から社会保険料を天引きする方法が基本となります。
この場合、休職中であることを理由に、特別な手続きや同意をあらためて取得する必要はありません。給与の支給がある以上、通常の賃金支払いと同様に保険料を控除できます。
ただし、給与額が少額の場合には、控除額が支給額を上回らないかの事前確認が重要です。控除しきれない場合には、別の徴収方法を検討する必要があります。
3-2. 休職中に給与の支給がない場合:従業員から直接徴収
休職中に給与の支給がない場合には、従業員から社会保険料を直接徴収します。
具体的には、毎月会社指定の口座へ振り込んでもらう方法で、支払期日や金額を書面で通知するのが一般的です。
この方法をとる場合には、支払方法や期日について、従業員に事前に十分な説明したうえで合意を得ることが重要です。説明が不十分なまま請求をおこなうと、「聞いていなかった」「支払えない」といったトラブルにつながりやすくなります。
3-3. 従業員の傷病手当金から支払う
私傷病を理由に休職している従業員が傷病手当金を受給している場合でも、社会保険料が自動的に差し引かれる仕組みはありません。
傷病手当金は原則として従業員本人に支給される給付金であり、会社がこれを当然に受け取ったり、社会保険料を控除したりすることはできません。
令和5年1月の様式変更により、傷病手当金支給申請書から「受取代理人」欄が削除されました。実務上は、従来と比べて代理受領のハードルは非常に高くなっていますが、被保険者本人の明確な意思表示(委任状など)を前提に、協会けんぽ等への個別の相談で、代理受領が認められるケースもあります。
この場合であっても、受給した傷病手当金から社会保険料の本人負担分を控除するには、別途、本人の同意が必要となります。
実務では、代理受領を前提とするよりも、原則どおり本人受給としたうえで、社会保険料の徴収・立替方法を整理する方が、トラブルを防ぎやすいケースが多いといえます。
関連記事:休職手当とは?条件や期間・もらえないケース・申請方法をわかりやすく解説
3-4. 会社が立て替えて後から精算する
休職中に給与の支給がなく、従業員から社会保険料を徴収できない場合には、会社が一時的に社会保険料を立て替え、後日精算する方法をとることもできます。
この方法は、従業員の生活状況などに配慮しながら対応できる一方で、会社側にとっては未回収リスクが生じる点に注意が必要です。
特に、復職の見込みが不透明な場合や、休職期間中に退職となる可能性がある場合には、
立て替えた社会保険料を回収できないケースも想定されます。
そのため、会社が社会保険料を立て替える場合には、復職後や退職時に精算すること、給与や賞与、退職金から相殺する可能性があることなど、あらかじめ従業員の同意を得ることが重要です。
立て替えをおこなう際の具体的な注意点は、次の章で詳しく解説します。
4. 休職中の社会保険料を会社が立て替える際の注意点


休職中の従業員の社会保険料を会社が立て替える場合、対応を誤ると、後から精算できない場合や、違法な賃金控除になるといったリスクがあります。特に注意すべきポイントは、次の4つです。
- 給与・賞与・退職金で相殺するなら相殺合意をとる
- 休職願や復職願に立替金の返済に関する内容を記載する
- 休職願や復職願に立替金の返済に関する内容を記載する
- 賃金控除の労使協定を結ぶ
ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
4-1. 給与・賞与・退職金で相殺するなら相殺合意をとる
会社が立て替えた社会保険料を、復職後の給与や賞与、退職金から相殺する場合には、従業員本人の同意が必要です。
立替金は会社の債権にあたりますが、賃金は労働基準法にもとづく「全額払いの原則」により保護されているため、会社が一方的に賃金や退職金と相殺することはできません。
関連記事:賃金支払いの5原則とは?例外や守られないときの罰則について
相殺をおこなうためには、相殺の対象(給与・賞与・退職金など)、相殺する金額または算定方法、相殺の時期について、あらかじめ従業員の同意を得ましょう。
特に、退職時にまとめて相殺する場合は、従業員との認識のズレが生じやすく、トラブルになりがちです。
休職開始時点や立替をおこなう段階で、立て替えた社会保険料は、復職後または退職時に給与・賞与・退職金から相殺する可能性があることを、書面で従業員本人に明示することが望ましいでしょう。
関連記事:従業員立替金が発生する例について具体的なシチュエーションを解説
4-2. 休職願や復職願に立替金の返済に関する内容を記載する
休職中の社会保険料を会社が立て替える場合には、休職願や復職願などの書面に、立替金の返済に関する取り扱いを記載するとよいでしょう。
口頭で説明しただけでは、「そのような話は聞いていない」「相殺されるとは思っていなかった」といった認識のズレが生じやすく、トラブルの原因になります。
そのため、休職に入る段階で、
- 休職期間中の社会保険料は会社が立て替えること
- 立て替えた社会保険料は、復職後または退職時に精算すること
- 精算方法として、給与・賞与・退職金と相殺する場合があること
といった点を、書面で明確にすることが望ましいでしょう。
また、復職時や退職時にあらためて確認できるよう、復職願や退職に関する書面にも、立替金の取り扱いを記載することで、会社・従業員双方の認識をそろえやすくなります。
関連記事:休職届とは?テンプレート書式や届出理由の書き方、労務手続きの流れも紹介
4-3. 賃金控除の労使協定を結ぶ
会社が立て替えた社会保険料を、給与から控除する形で回収する場合には、あらかじめ賃金控除に関する労使協定を締結する必要があります。
社会保険料そのものは法定控除に該当しますが、会社が立て替えた社会保険料の返済は法定控除ではありません。
そのため、賃金控除に関する労使協定を締結しないまま給与から控除すると、労働基準法違反となり、30万円以下の罰金が科される可能性があります。
なお、賃金控除に関する労使協定は、労働基準監督署への届出義務はありませんが、協定の締結自体は必須である点に注意が必要です。
また、労使協定を締結していたとしても、控除の対象や金額、方法が不明確な状態での一方的な控除は望ましくありません。
控除をおこなう場合には、
- 控除の対象となる費用
- 控除する金額または算定方法
- 控除の時期や回数
について、従業員本人にも事前に説明し、理解を得たうえで対応しましょう。
関連記事:労使協定とは?労働協約・36協定との違い、締結方法などを解説
- 近年、メンタル不調を理由とした休職が増加傾向にあり、社会保険料や住民税の取り扱いについて、従業員からの問い合わせや相談が増えています。
特に、「給与が出ていないので保険料は支払わなくて良いと思っていた」「傷病手当金が出るのなら、そこから自動的に引かれるのではないか」といった誤解が生じやすい点には注意が必要です。
制度の説明が負担にならないよう、事前に書面で整理し、落ち着いたタイミングで丁寧に説明することが、後のトラブル防止につながります。
5. 休職中の税金の取扱い


休職中の従業員は、社会保険料だけでなく、税金の取り扱いについても正しく理解する必要があります。
5-1. 所得税
所得税は、実際に支払われた給与額にもとづいて課税される税金です。休職中に給与の支給がない場合には、所得税は発生せず源泉徴収もおこなわれません。
一方で、休職中であっても、休職手当や有給休暇分の給与が支給される場合や、一部給与が支給されている場合には、その支給額に応じて所得税の源泉徴収が必要となります。
なお、傷病手当金は給与ではなく、非課税の給付金であるため、所得税の課税対象にはなりません。
5-2. 住民税
住民税は、前年の所得をもとに課税される税金です。そのため、休職中で給与の支給がない場合であっても、住民税が免除されることはありません。
通常、住民税は給与からの特別徴収によって納付しますが、休職中に給与の支給がなくなると、給与からの天引きができなくなります。
この場合、実務上は、特別徴収のまま、社会保険料と同様に、従業員から会社の口座へ住民税相当額を振り込んでもらい、会社が納付する方法が一般的です。
支払いが難しい場合には、会社が住民税を一時的に立て替え、後日精算する対応も可能です。立替をおこなうことや精算方法は、あらかじめ従業員の同意を得ておきましょう。
また、従業員が市区町村から送付される納付書を使って、普通徴収として直接支払う方法をとることもできます。
いずれの方法を採用する場合であっても、支払方法や期限について、事前に従業員と認識をすり合わせておくことが重要です。
6. 休職中の社会保険料のよくある質問


休職中の社会保険料は、判断に迷いやすい点が多くあります。ここでは、休職中の社会保険料に関して、特に質問の多い2つのポイントを解説します。
6-1. 休職中の社会保険料は免除できる?
傷病などを理由とした休職の場合、社会保険料が免除される制度はありません。
休職中で給与の支給がない場合であっても、健康保険料・厚生年金保険料(40歳以上の場合は介護保険料を含む)は引き続き発生します。
なお、産前産後休業や育児休業など、法律で定められた休業は、要件を満たすことで社会保険料の免除制度が設けられている場合があります。傷病による休職とは取り扱いが異なる点に注意しましょう。
関連記事:産休中の社会保険料免除の期間を事例別で解説!出産日がずれた場合の対応方法
関連記事:育児休業中は社会保険料免除?期間や申請手続きを詳しく解説
6-2. 休職中に給与を減額したら社会保険料は安くなる?
給与を減額しただけでは、社会保険料は自動的に下がりません。
社会保険料は、休職前に決定された標準報酬月額をもとに計算されます。そのため、休職により賃金が減少した場合でも、一定の要件を満たし随時改定(月額変更)がおこなわれない限り、社会保険料は変わりません。
休職中は、賃金支払基礎日数が不足する、または賃金の支払い自体がないケースが多く、随時改定の要件を満たさないのが一般的です。復職後、時短勤務や降格などにより基本給(固定的賃金)が変更された場合には、賃金支払基礎日数の要件を満たすことを前提として、随時改定の対象となる可能性があります。
関連記事:社会保険の随時改定とは?標準報酬月額を改定する条件やタイミング、手続きや注意点を解説
6-3. 従業員が休職中の社会保険料が払えない場合はどうしたらいい?
休職中の収入減少により社会保険料の支払いが困難になる従業員もいます。支払えないまま放置すると滞納となり、延滞金の発生や給付制限のリスクが生じるため、会社として適切な案内と対応が必要です。
【1】従業員と支払い計画を立てる
支払いが難しい従業員に対しては、会社が社会保険料を一時的に立て替えたうえで、復職後の給与から分割で控除する方法が現実的です。分割回数・控除金額・時期については書面で合意を取り、労使協定の締結と本人同意も忘れずに対応しましょう。
【2】公的制度・支援の利用を案内する
日本年金機構では一定の要件を満たす場合に保険料の猶予制度を設けていますが、傷病による休職は対象外となるケースが多いため、従業員には日本年金機構または協会けんぽへ直接確認するよう案内してください。
生活全般の資金が不足している従業員に対しては、自治体の福祉窓口への相談を案内することも選択肢の一つです。利用できる制度は収入状況や世帯の事情によって異なるため、会社として特定の制度を断言するのは避け、まず市区町村の社会福祉協議会に相談してみるようと伝えるにとどめるのが無難です。
7. 休職中の従業員の社会保険料は適切に徴収しよう


傷病などを理由とした休職の場合、休職中であっても社会保険料は発生します。
会社としては、給与支給の有無に応じて、振込みによる徴収や立替・精算などの方法を整理することが重要です。特に、立替や相殺、賃金控除をおこなう場合には、本人の同意や労使協定が必要となる点に注意しましょう。
休職は従業員にとって負担の大きい時期だからこそ、事前にルールを明確にし、丁寧に説明することが、トラブル防止と円滑な労務管理につながります。



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