- 課題
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- 勤怠管理を紙のタイムカードで実施。毎月の勤怠締めの際は、社員一人ひとりのタイムカードを目視で確認しており、作業効率が悪かった。
- 各種届出に関してはExcelや紙で運用しており、国内外の出張が多い社員の書類申請が滞っていた。
- 勤怠の締めから給与への連携まで、多い月だと1か月程度費やしていた。
- 解決策
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- 出張先や在宅でも利用できるクラウド型の勤怠管理システムを導入する。
- ジンジャー導入によって、勤怠管理と給与計算の業務を連動できる体制を構築。
- 効果
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- クラウド型の勤怠システムによって社員の勤怠情報チェックがスムーズ、かつリモートワークの対応も可能に。
- 勤怠管理と給与計算にかかっていた業務時間を2分の1に効率化できた。
- 各種届出をジンジャー上で申請できるようになったことで煩雑だったフローが改善。社員のストレスが大幅に削減された。
紙のタイムカードによる煩わしさを無くすため、システム導入を検討
-ご担当の業務と管理部の構成を教えていただけますか?
須長さん:
経営企画室で勤怠管理、給与計算、就業規則の見直しなどの人事労務業務と採用業務を幅広く担当しております。
弊社では、経営企画室が全体の方針を決めて、総務部の社員と一緒に業務を進める体制をとっています。
-これまでの管理体制で課題だったことは何でしたか?
須長さん:
これまでの管理体制では、勤怠管理を紙のタイムカードで実施していたことが大きな課題でした。毎月の勤怠締めの際は、社員一人ひとりのタイムカードを目視チェック。情報の抜け漏れがあれば、管理部門から社員に直接確認をおこなっていました。
本来は、各部門の部長など責任者が、自部署のメンバーの勤怠情報をチェックしてから管理部門に引き継ぐのが理想ですよね。ただ、従来の体制ではすべての勤怠情報を私たちが確認しており、負担が大きい状態でした。
また、社内のさまざまな業務に紙とExcelによるアナログ運用が根付いていて、リモートワークを推進しづらかった点も課題に感じていました。
例えば、休暇届・残業届の各種届出は、Excelに必要な情報を入力してから印刷・押印をした後、上長確認をもらい、管理部に提出するフローでした。このフローだと国内外の出張が多く、長らく本社を不在にしている社員にとって手間が大きく、提出期限に間に合わずになかなか勤怠を締められないこともありました。
さらに、書類を受け取った人しか知らない情報があったり、Excelへの入力漏れもよく発生しており、人事情報の管理体制についても課題感を持っていました。
-システムの導入を検討されたきっかけは何でしたか?
須長さん:
長引くコロナ禍でハイブリッドワーク(※)が定着し、この先も継続するのであれば従業員・管理者双方にとって勤怠管理システムの助けが必要だと考えたのがきっかけです。
ハイブリッドワークの際、出社時はタイムカード、リモートワーク時はチャットツールで勤怠管理をおこなっていました。当初は多少煩雑な管理でも専任の担当者が居たので業務を回せていましたが、その社員も定年退職が迫ってきたことを受けて、本格的に検討を始めました。
実のところ、入社当時も紙のタイムカードに対してアナログだなと感じていたものの、あえて紙のタイムカードで実務を覚えていくのも大切なんだなと解釈して、素直に受け入れていました。しかし、その後長らく管理業務に取り組むうちに、徐々に紙ならではの不便さを感じるようになり、勤怠管理のような定型業務はデジタル化したほうがいいだろうと考えが変わっていきましたね。
※ハイブリッドワーク:社会情勢や業務内容に応じて、出社とリモートワークを柔軟に切り替える働き方
-具体的にどのようなプロセスでシステムを選定されましたか?
須長さん:
最初はインターネットで「勤怠管理 システム」と調べて、まとめサイトを閲覧し、その中から気になるサービスをピックアップしていきました。実際にお話を聞いたのは4社くらいでしたね。
前提として、リモートワーク時でも勤怠管理できる状態が理想だったので、クラウド型のシステムであることは必須条件でした。
個人的には、情報収集を始めた頃から勤怠管理と給与計算が連動しているシステムが必要と考えていたものの、上長は勤怠管理システムだけの導入を検討していたようです。やはり、今まで金銭コストがかかっていなかった業務にシステム費用が新たに発生すると考えると、検討が慎重になってしまったことが要因だと思います。
その後、迷わずに導入を進められるよう、私なりに「業務工数を減らす」「人が少ない中でも業務を円滑に進める体制をつくる」という目標を掲げて社内共有し、費用以外の論点を見出して取り組みました。その結果、「工数を減らすなら、やっぱり勤怠の締め作業から給与計算までがスムーズに移行しないと意味がない」という意見にまとめることができました。
操作画面の分かりやすさ・使いやすさも導入の決め手
-最終的にジンジャーを選んでいただいた決め手は何でしたか?
須長さん:
先にお伝えした「業務工数を減らす」「人が少ない中でも業務を円滑に進める体制をつくる」という目標を達成するにあたって、各機能の連携性・拡張性が高く、一元管理が実現できる仕組みに魅力を感じたことを決め手にジンジャーを導入しました。複数の管理業務をシームレスに連動させることができ、散らばっていたデータも一か所に集約できる点は非常に良かったです。
また、4社を比較するなかで機能面だけでなく「社員にとって使いやすいか」という点も決め手になったと思います。個人的に業務システムのデザインは担当者のモチベーションに大きく影響すると考えているのですが、ジンジャーの操作画面はデザインが可愛くて見やすいなと感じています。他の社員にも抵抗なく触ってもらえるだろうという期待が高まりました。
-ジンジャー導入後、どのような効果を実感していますか?
須長さん:
勤怠情報さえ揃っていれば、給与計算が簡単にできることに一番感動しました!
また、紙のタイムカードでの勤怠管理だと、タイムカードの不足情報を社員に確認しなければならなかったので、どうしても締め日の後に出社する必要がありましたが、ジンジャーのおかげでリモートワークでも作業ができるようになりました。業務の属人化を防ぎながら社内で協力体制を強めることができた点は非常に良かったです。
そして、出張中の社員や別拠点の社員からも勤怠情報をリアルタイムで収集できるようになりました。タイムカードの写真やテキスト文面で確認するのではなく、ジンジャーの管理画面からリアルタイムで修正できるため、場所を選ばず業務ができるのは本当に便利です。
Excelファイルを作成して印刷し、記入や押印をしておこなっていた各種届出業務もペーパーレス化することができたため、社員のストレスが大幅に削減されたと思います。
業務時間の変化に関しては、勤怠集計から給与計算までの業務がおおよそ半分の時間で終わるようになりました。タイムカードで運用していた勤怠管理では、社員への確認依頼と承認作業で業務が滞ることが多く、長いと1か月程度締め対応に費やしていましたが、今では各部上長の確認から振込処理まで1~2週間程度で完了するようになりました。
-ジンジャー導入をきっかけに、この先どのような管理体制を作っていきたいですか?
須長さん:
ジンジャー導入によって、大幅な業務効率化を実現することができました。今後は業務削減できた時間を活用して、社員との面談や非定型業務の人事企画・研修など「人にしかできない業務」に注力していきたいです。
近年の新卒採用は難易度が上がっているため、学生との面談時間が必要ですし、メンタル不調の社員と向き合う時間も重要だと捉えているんですよね。今まで取り組めていなかった研修企画などにも、もっとエネルギーを向けていきたいと考えています。
今後、人手不足がますます顕著になり中小企業にとってより厳しい環境になることが想定されるなかで、少人数でも業務に支障を来さない効率的なバックオフィスの構築が必要になります。そのためにも、ジンジャー導入のプロセスを活かしつつ、各種システムを積極的に導入することでバックオフィス全体の負担を軽減し、更にはフロントオフィスの活性化にもつながる体制を作っていきたいです。
引き続き、さまざまなコラボレーションを生んでいくために、社員の働き方の改善・働きやすい職場づくりを推進したいと思います。
1888年創業。130年以上の歴史を持つ横浜の専門商社として、幅広い商品の輸入出販売および不動産事業を手がけている。
取り扱う商品は、百合などの球根や日本文化を象徴する盆栽、寒天・海藻、香辛料・繊維製品など多岐に渡る。