- 課題
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- 多様な雇用形態の労働時間の集計に、当時のシステムが対応できず、担当者が手作業で集計しなければいけなかった
- 有給付与と年次有給を紙で管理しており、毎月2時間ほど作業が発生していた
- 直近数年で複数のシステムを導入し、効率化は進んだが、その反面システム間の人事データ連携に手間がかかるという新しい問題が発生していた
- 効果
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- 各種申請をジンジャーで徹底することで、会社の経営リスクを0にする
- 月2,000枚の申請などの書類を0にして、工数とコストを削減する
オンプレミス型のシステムではカバーできなかった年次有給の管理。追加開発のコストがネックに
– ジンジャーを導入する以前、どのような課題を抱えていたのでしょうか?
野尻さん:
勤怠管理に関して、2つ課題を感じていました。
1つめは、集計業務による担当者の工数過多です。当時、オンプレミス型の勤怠管理システムを導入していました。弊社はさまざまな働き方の従業員が在籍しております。そのため、正確な管理をしようとすると、システム内で完結せず、人の手を介して、集計する必要がありました。
「この人は時短勤務で働いているから、労働時間はこう集計しないといけない」などの個別集計を人が計算しており、対応に時間がかかっていました。
2つめは、年次有給休暇の管理がシステム上でできなかったことです。法改定により、年5日の年次有給休暇の取得が義務化されました。当時使っていた勤怠管理システムには、有給の管理機能がなかったため、2年ほど前までは紙で管理していました。
紙での管理だと、いつまでに年次有給を消化する必要があり、あと何日残っているのかの管理が大変でした。弊社は、2,000人のパートが在籍しており、毎月コンスタントに入社されるので、それも含めて、管理が複雑でした。この対応に月6時間ほどかかっていました。
また、パートの中には、有給付与の条件を満たさず、付与されない方も一定数いらっしゃいます。付与されなかった方には、個別連絡していました。もちろんシステム内で通知できる機能はなかったので、個別でメールや電話などで連絡していました。
上記の2つの課題に対して、オンプレミス型の勤怠管理システムに追加開発もできたのですが、コスト面で弊社には合わなかったので、勤怠管理システムを検討し始めました。
– 最初は勤怠管理システムのみを検討していたと伺っていますが、最終的には勤怠以外のジンジャーサービスもご導入いただきました。その理由をお聞かせいただけますか?
野尻さん:
弊社では、会社全体をペーパーレス化することを目指しており、直近の数年で、複数のシステムを導入しました。システム導入したことで、当初想定していた工数削減の効果は見られたのですが、その反面新たな問題が発生しました。
それは、各システム間の人事データ連携です。各社のシステムのデータ項目がすべて同じではないので、システム間でデータを連携しようとすると、一度csvで吐き出し、それを加工して、別のシステムに読み込ませなければいけませんでした。
また、従業員の観点からすると、システムの数だけログインIDとパスワードが存在するため、「この申請をするときはどのシステムだったかな?どのパスワードだったかな?」と混乱する場面もありました。
これらの状況と、一部紙管理が残っていたこともあり、ジンジャーで勤怠以外のサービスも同時に検討することにしました。
ジンジャーを導入することで、2,000枚の紙をなくしていきたい
– 多くの勤怠管理システムがある中で、なぜジンジャー勤怠をお選びいただけたのでしょうか?
野尻さん:
ジンジャー勤怠を選んだ理由は2つあります。
1つめは、弊社の目指している姿を実現できるシステムだったからです。先ほどお伝えした通り、弊社は会社全体のペーパーレス化を目指しています。ただ、ペーパーレス化を進めた結果、システム間のデータ連携工数に新しく問題が出てきました。
せっかくペーパーレス化を進めても、データ連携に工数がかかってしまうと、効率化という側面では元も子もないので、将来的にはデータ連携問題も解消しようと考えていました。
ジンジャーは、勤怠管理だけではなく、人事労務、給与、ワークフローなど、バックオフィスに必要なシステムをジンジャー1つでカバーでき、スムーズなデータ連携が可能だったため、弊社が解決したい課題に、当てはまっているなと感じました。
2つめは、説明書を読まなくても、誰でも操作できそうな操作画面だったことです。複数のシステムを導入して、従業員側が使いにくそうだったので、できるだけ各システム間の操作画面が似ていて、使いやすいものを探していました。
– システムの導入にあたって、従業員のITリテラシーへの不安はありましたか?
野尻さん:
従業員のITリテラシーへの不安はありました。弊社に在籍しているパート・アルバイトの中には、50~70代の高齢の方が多く在籍しています。そのため、正直、システム導入時に、ITリテラシーの観点で問題ないと自信を持って導入したわけではありません。
しかし、私たちがシステムを導入することで、労務管理能力が向上し、従業員の労働環境が良くなると思ったので、導入の意思決定をおこないました。
– ジンジャーを導入することで、どのような効果を期待していますか?
野尻さん:
ジンジャーを使うことで、期待していることは2つあります。
1つめは、会社として経営リスクを0にすることです。入社手続きや休暇申請が紙だと、承認期限の直前で申請されていることに気づき、慌てて承認するといったケースが発生します。現状、大きな問題には繋がっていませんが、今後発生しないとは言い切れません。
ジンジャーを導入することで、アラートを通知し、そのような事態を防ぐことで、会社として経営リスクをより0に近づけられればなと考えています。
2つめは、現在毎月2,000枚ほどのさまざまな書類を対応しています。この2,000枚の書類をジンジャーでペーパーレス化することによって、工数やコスト削減に繋げていきたいと考えています。
ジンジャーで空いた時間で、採用や育成を強化していきたい
– ジンジャーで効率化したことによって生まれた時間で、今後どのようなことに取り組んでいきたいですか?
野尻さん:
我々の業界では、働いてくださる「ヒト」が非常に重要なので、採用や従業員の育成などに時間を使っていきたいです。
現在、人事部として7名在籍しており、4名が人事労務を担当して、3名が採用を担当しています。採用チームのほうでも、まだまだやりたいことがあるので、そちら側もお手伝い出来たらなと思います。
–ありがとうございます。最後に、今導入を考えている企業様に、導入のポイントがあれば教えてください。
野尻さん:
基幹システムを変えるというのは、会社の雰囲気が変わるぐらいのプロジェクトです。そのため、導入時には、「導入して今よりも作業が大変になるのではないか?」「ITリテラシーが低い従業員に使ってもらえるのか?」などさまざまな不安があると思います。
しかし、多くの企業がオンプレミス型からクラウドのシステムに入れ替えていっていることからも想像できますが、使い方によっては効率化やコスト削減が可能です。
そのため、不安はあると思いますが、やるのであれば早く着手することをおすすめします。